2012/06/30

シアトル市営の水力発電所 Diablo湖


先週末、念願の North Cascade National Park (ノースカスケード国立公園)に行ってきました。

シアトルから北に向かって時計回りにCascade Loop (カスケードループ)を一周して、約450マイル(約720km)の旅。途中で一泊して翌日帰ってきました。

ノースカスケード国立公園は真ん中を道路が通っているので、ほかの国立公園と違って入場無料です。州道のハイウェイ20号を走っているといつのまにか公園の中に入っています。

ハイウェイ20号はSkagit (スカジット)川の流れに沿ってうねうねと山間部を上っていきます。

スカジット川の水は、上流のダム湖と同じ、深いやわらかな翡翠色。どうしてこんな色なんでしょうか。ミネラル?
(追記:氷河からの水が流れ込むので、氷河に削られた岩の成分が溶け込んでいるそうです)


途中でビジターセンターにも寄って、シアトルから2時間半くらいでDiablo Lake に到着。

Diablo Lake 、ディアブロ湖なのか、ダイアブロ湖なのか。「ダイアブロ」と言っている人が多いのですが、日本語の表記はほとんどが「ディアブロ」。

人工のダム湖です。この手前にGorge Lake、奥にもうひとつもっと大きいRoss Lakeがあって、それぞれにダムと水力発電所があります。
全部 Seattle City Light (シアトル・シティライト、市営の電力会社)の所有です。


シアトル・シティライトのサイトによると、シアトル市の電力は87.9%が水力発電で供給されています。(2010年現在)

全然知らなかった。ほぼ9割が水力発電なんですねー!

このスカジットヴァレーの4つの発電所が結構大きなパートです。
Diablo 湖の発電キャパシティは159.3メガワット。水力発電中の8.8.%。
Seattle City Lights の資料より)

ちなみに原子力発電所は州の南のほうに1カ所あって、シアトルで使う電力の6.4%はそこから来てます。



ダムの上を気軽に車で渡れます。ここのダムは1930年完成。ニューディールより前の時代。
そういわれてみれば、このライトは大正ロマン風なデザイン。20年代だったんですね。



 80年選手、現役で電力を作ってくれています。
 後ろに見えるのはマッターホルン風の「Pyramid Peak」。「ピラミッド山」って、ストレートな命名です。


すごい水しぶき。
カスケード山脈の雪解け水が、シアトルを照らす電気を作っていたんですねぇーーー。

これも帰って来てから初めて知ったのですが、シアトル・シティライトと国立公園の共催で、発電所見学ツアーや湖のボートツアーが行なわれています。要予約で夏季限定。発電所ツアーは年に数回しか開催されず、残念ながら今年の分はもうSold Out 。


Newhalemのシティライト施設ツアーや湖上ボートツアーはまだ予約できます。サイトはこちら。

参加費はランチつきお一人さま30ドル以下。お得だと思います。面白そう。




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9 件のコメント:

  1. いいなー!ここはまだ行った事がないです。
    それにしても、私達の生活にこんなにも水力発電が関わっていたとは驚き!これもながーい雨季のおかげなのかな?面白いね。
    発電ではないですけど、日常生活に雨水をもっともっと活用できないものだろうか?と考えていたところです。一応water barrelはあるんですけど、旦那が水撒きにどれだけ使っているのか不明だし、姪っ子達がうちにシャワーを浴びに来るので我が家の水道料金がすごい事になってるの!

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    1. shokoさんこんにちはー。
      もし行かれるなら、シアトルシティライツのツアーをチェックしてみたら面白いと思いますよー。わたしも参加してみたい。
      水力発電に使われているのは、雨よりも、むしろ主にカスケードに降る雪みたいね。
      ほんと、シアトルはこれだけ雨が降るんだから、雨水を利用しないともったいないよね。
      ティーンエイジャーの女の子たちがシャワーを使うんじゃ、そりゃあ水道料金もかさむことでしょう。
      わたしは前から思っているんだけど、中高生のあの無駄なエネルギーは、ぜひ発電に使うべきじゃない?高校生に毎日ひとり1時間ずつ自転車こいで発電させるとかね(笑)

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  2. シダー川水源のツアーに行ってみたいのですよね… がらがらへび湖の上の水源地、このツアーでないと入れないらしいんで。毎年、ことしこそと思いながら、逃しています…

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    1. おっと、URL入れ忘れてました。シダー川水源ツアーのPDFです
      http://www.seattle.gov/util/groups/public/@spu/@conservation/documents/webcontent/01_016258.pdf

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    2. おおー、こっちは飲み水のほうですね。これも面白そうですねー!!
      SPU、いろんなことをしてるのですねえ。これはシアトルからも比較的近いし、良いですねえ。行ってみたいです。10月のSalmon journeyもいいな〜〜!

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    3. Salmon Journeyは、私め全て場所を把握していますんで、個人ツアー出来ますぜ。SPU水源ツアー、もし都合が合えばご一緒に?
      ちなみに、ウェナチーのチェリー摘みも先週今週と絶好調のようです。行かれましたか?

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    4. わー、サーモンツアー行きましょうっ! 
      ウェナチーのチェリーは、U-pickは行かなかったのですが、道ばたで売ってるのを買ってきました。欲張って買いすぎてしまって消費が大変です。

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  3. あ~ここは私も心惹かれていたところでした~!!
    きれいですねぇ・・・。
    いいですねぇ・・・。
    ^^!!
    写真がとってもきれいです。

    電気代のレートって前冬に降った雪の量で、うひうひする年とそうでない年があるみたいですね。
    積雪の量で水かさも増えて、それだけ発電の量も増えるんでしょうか???

    あ、何となくですけど「川の水の色が翡翠の色なのは~?」きっと冷たいGlacierが溶けたものだから・・・ではないでしょうか?
    南極の氷河などの写真も、氷が翡翠色っぽくありません?

    それからいつも思うのですけど、このLake Diabloという名前・・・。
    Diabloって、ラテン語でデビルって意味じゃあなかったでしたっけ?
    ぞぞっ・・・!誰がつけたんでしょ??

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    1. オレンジ猫さん、ありがとうございます。
      シティライトのサイトによると、70年代に旱魃の年があって、その時は電気代をかなり値上げしなくてはならなかったとか。
      結構細かい発電量の報告書がありました。発電量が足りないとほかの地域の電力会社から電気を買ったりしなくてはならないので高くなるようです。積雪の多い年は水力発電を100%近くフル稼働させられるのでしょうね。

      水の色、ほんとにその通りでした!Diablo 湖にはカスケード山脈の氷河からも水が流れこんでいて、氷河が削った岩の成分が水に溶け込むらしいです。

      Diableって名前、どうやら、20世紀初頭、まだダムが作られる前に、とある投資家がつけたらしいです。サウスウェストにある「Diabloって名前の峡谷に似てるから」というだけの理由だったらしく…。それがそのまま通っちゃうところがワイルドウェストですよね。
      ここの記事の一番最後にありました↓  
      http://www.seattlepi.com/news/article/A-little-slice-of-heaven-at-Diablo-Lake-1280597.php#page-3
      アリゾナのCanyon Diabloかな?
      http://en.wikipedia.org/wiki/Canyon_Diablo,_Arizona
      こっちのDiablo峡谷(隕石クレーター)の橋や町の話は西部劇そのままで面白くって、思わず読んでしまいましたw 赴任して来た保安官が次々に6人も殺されたという、本当に「diablo」な無法地帯だったようです! カスケードのほうは平和なDiabloでよかったw。

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