2020/07/25

デイジーは犬のニオイ



マーガレットは臭い。

ジェニファーちゃんにお庭のマーガレットをたくさんいただいて、テーブルの横にいけておいたのだけれど、朝ごはんを食べようと座ったら、雨に濡れた大型犬のようなニオイがただよってきてびっくり。

かなり強烈な犬くささでした。

そしてこの花を「マーガレット」といっても、ふつうのアメリカ人には通じないことも、いまさらながら発見。

Marguerite daisyというのが正式な名前みたいだけど、発音は女子名の「マーガレット」じゃなくてどちらかというとドイツっぽいかんじの「マルグレート」。

そしてたいていのアメリカ人にはこの花は単に「デイジー」と認識されているらしいです。

デイジーって、わたしのイメージではもっと小さい、こういうやつ


種屋さんのサイトより)だと思ってたんだけど、たしかに「daisy」で画像検索すると、わたしがマーガレットだと思っていた花がたくさんでてくる。


シアトルに来たころ、アメリカでは白蓮も木蓮もコブシも、さらにはタイサンボクまで「マグノリア」とひとくくりによばれていることに衝撃を受けたのだけど、デイジーにもこんなに大小があったのか。

『2001年宇宙の旅』で、コンピュータのHALちゃんがデイジーの歌をうたう悲しいシーンがありますが、あれはもしかしてマーガレットだったのか!とけっこうどうでもいい衝撃を受けているところです。








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2020/07/22

RBGと、ママの壁


朝の散歩で出会ったお猫様。たいへん驚いた顔をされていました。

ここのところ毎日、爽やかな夏の陽気です。今日は最高気温が華氏80度超え。摂氏27度くらいか。シアトルの夏はほんとに爽快です。





先日、2018年のドキュメンタリー映画『RBG』(邦題は『RBG 最強の85歳』)を観ました。
Netflixになかったので、RedBox オンデマンドを初めて使ってみた。各社いろいろストリーミングができるようになってるのねー。

ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事の伝記映画です。
1993年、クリントン大統領の指名を受けて最高裁判事となり、いまも現役の87歳。


1950年代のアメリカで、ハーバードロースクールを卒業。2歳の子どもを育て、やはりロースクールの学生だった夫の援助もしながら!

ニューヨークの法律事務所には女性弁護士を雇おうとするところは一つもなかったんですね!たった60年ほど前のこと。

70年代に女性の権利を獲得(女性軍人が男性と同等の住宅手当を獲得する権利、妻と死別した男性が、夫を亡くした妻と同等の育児保障を得られる権利など)する裁判を弁護して次々に連勝。

公民権運動の(すくなくとも法律上の)めざましい進展がつい数年前のこととしてまだ記憶に新しい時代に、公民権運動のロジックにならって女性に対する差別を指摘していった手腕が描かれています。ほとんど白人男性ばかりの判事たちには差別があることさえまったく見えてもいなかったところへ、噛んで含めるように鮮やかに説き、目をひらかせる。

決して声高に相手を攻撃するのではなく、淡々と鋭い論理で要点を緻密に積み上げて、相手を「幼稚園の先生のように」納得させていく。

近年では、保守派の判事の多数決による最高裁判決に対する反対意見でカルチャーヒーローに。SNS上でラッパーのノトーリアスB.I.G.にならって「ノトーリアスR.B.G.」というニックネームでアイコンになりました。



3月はじめにニューヨークに行ったとき、初めてニューヨーク公共図書館に行ってきました。

さすがに商売上手のニューヨークだけあってオリジナルグッズや書籍を売ってるショップが複数箇所あり、グッズもかなり素晴らしい出来でした。正面玄関にすわっているライオン君をモチーフにしたグッズがたくさんあった中から、自分用にキーホルダー、そしてジェニファーちゃんのお土産にエコバッグ。

このバッグには数種類あったのですが、選んだのはRBGの言葉が書いてあるやつ。



「女性はどのような決定がされる場にも属している(直訳)」。どんな決定にも、女性はふつうに参画するべきである(つまり排除されるべきではない)、ということです。

公共図書館にはRBG関連グッズがたくさんあって、ブルックリン出身のローカルガール、ギンズバーグ判事への愛があふれてました。

エゴを脇において、淡々と信念を緻密に真摯に伝え、結果を出していける、つまり人を変え、世界を変えていける人。
スーパーヒーローのような人ですが、せめてその姿勢と気概は見習いたいです。たとえできることは1万分の1でも。

何度か癌を克服した判事でしたが、またつい最近再発があって治療を開始したと先日公表したばかりです。体力的にもスーパーウーマン。まだまだこの国に必要な人。回復を全力で祈ります。

ギンズバーグ判事がこのドキュメンタリー映画中で引用している言葉は、19世紀の奴隷解放活動家であり女性運動家(女性参政権運動のリーダーだった)のサラ・ムーア・グリムケのもの。

"I ask no favor for my sex. All I ask of our brethren is that they take their feet off our necks."
(私の属する性を贔屓してほしいと要求しているのではないのです。兄弟たちにしてもらいたいのは、私たちの首を踏みつけているその足をどかしてほしいということだけです)

というこの言葉は、はからずも、警官の膝で首を圧迫されて殺されたジョージ・フロイドの事件に響き合っています。




ところで、ポートランドでは、トランプが送り込んだ連邦政府機関の(まともな鎮圧トレーニングも受けていない、警察としてはアマチュアの)寄せあつめのミリタリーポリスが、市長と知事にはっきりと手を引いて欲しいと要望されているにもかかわらず、市民と衝突を繰り返していてます。そこへ、お母さんやお父さんたちが「ママの壁」として、ミリタリーポリスに対抗する盾として集まっているそうです。

ワシントン・ポストの記事によると、その多くは初めてデモに参加するお父さんお母さんそうで、成人した子どもを持つ50代や60代の人たちのストーリーが紹介されていました。

もしシアトルにこのミリタリーポリスが展開するようなことがあれば、わたしも今度ばかりは必ずストリートに出ていくつもりです。これ、アメリカの天安門事件だと思いますよ。



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2020/07/21

天国の池と働かないアリ


先週末の快晴の土曜日、山の中の池に行ってきました。

シアトルからは車で東へ50分ほど。
スノコルミーのスキーリゾートの少し先にある、Gold Creek Pondというところです。

トレイルヘッドにたどり着くまでに穴ぼこだらけの砂利道があるのはお約束どおり。駐車場は舗装されているのですが、途中の道が未舗装でなかなかスリリングです。
プリウスちゃん頑張った。

ここはハイキングというほどでもなく、池のまわりをぐるっととりまく遊歩道がある。
車椅子でもアクセスできるコースです。

ちょっと今、体力が落ちていて坂を登るのはつらいので、平らな散歩コースを息子がみつけてくれました。


水がきれい!


山の中から流れこむ水です。靴を脱いで足をひたしてみると、冷たい!

特に、小川が注ぎこんでいるところでは、山の上から流れてきたての水が、足の切れるほど冷たかったです。



駐車場は満車で、道端にもずらっと車が並んでいましたが、トレイルはそれほどの混雑ではなく、ちょうど行ったときにはここの、池に突き出した小さな岬のようになった場所が貸し切り状態でラッキーでした。

ここの突端のとこにある藪の日陰に座って、途中で買っていったフジベーカリーのクリームパンを食べ、お茶を飲みながら小一時間の読書。なんという幸せであろうか。

わたしが本を読んでいるあいだ、青年は行き倒れのように、土の上に(ブランケットも持っていかなかった)じかに横たわって上半身ハダカで爆睡していました。
よく眠る青年です。時々本気で心配になるほどよく寝ている。




こんなキレイな景色のなかでのんびり本を読んでられるなんて、またもや天国に来てしまったのか。

しかし、こんなに良い場所を独占していたツケがやってきました。

池で泳いで水をたっぷり含んだ大型犬が二匹、興奮して追いかけっこをはじめ、岬の突端をすごい勢いで回り込んで、私がのんびり本を開いている1センチ横を走り抜けていきました。おかげで半身ずぶ濡れに。

飼い主さんは(若い男性)「うわあああー、ごめんごめん!」とあわててましたが、わんこは可愛かったのでゆるす。




この水の色。神秘の沼みたいだ。どうしてこんなにキレイなエメラルドグリーンになるんでしょう。ミネラル成分?

赤い笹のような、見たことのない水草が生えていました。五色の神秘池です。
勝手にパワスポに認定します。ここで水に足をひたしてノンビリしてたら本当にたちまち元気になりました。白骨温泉なみの効果です。




バーベキューグリルやピクニックテーブルがある広場もあり、なんとアジア人のカップルがウェディングをやってました。上品なラベンダー色のドレスを着たブライズメイドさんたちがかわいかった。

谷のむこうに雪を抱いた山がどーん!と見えて、ドラマチックな背景ですね。



トレイルの両側に、このようなこんもりした小山があり、なんだろうと近づいてみたらアリ塚でした。
1センチほどの赤と黒のアリがうじゃうじゃ働いている。ダグラスファーなどの針葉樹の針のような落ち葉をあつめてきて、アリにしてみたら巨大なこの塚山を築いています。

アリは、生まれた途端に山を作りたくてたまらなくなるのだろうか。きっとみんなで山をつくる作業にドーパミン出まくりなのでしょうね。

でも、ついこのあいだYouTubeで福岡伸一ハカセの話を聞いていたら、アリのうち2割は「忙しがっているだけでほんとうは働いていない」奴らなのだそうです。で、そういうアリを排除してコロニーを再編してみると、またそのうち2割はサボりだすのだそうで。一方、サボるアリばかり集めてみると、こんどはその8割が働き者になるんだそうです。

だから、サボったり働き者になったりというのは遺伝情報で決定されている個性ではなくて、集団の特性としてそういう「遊ぶ人」が一定数でてくるようになっているらしいという、たいへん示唆にとんだお話でした。

「三年寝太郎」「ものぐさ太郎」のような、徹底的にサボってる人がある日突然、大事業を成し遂げる話がありますけど、それも「遊ぶ人」の大切さを示しているのかもしれません。

ということで、ダラダラする人も大切なのだ!と胸を張るww



ところでこれは、トレイルの入り口にある集金箱。

この池とトレイルはU.S. Forest Service(合衆国森林局)の管轄です。森林局の管理するトレイルはどこも、パーキングを使うときには1日5ドルの利用料金を払うことになっています。それはいいのだけど、集金システムがいまだにこの19世紀のようなスタイル。

封筒に現金!を入れ、ペンで名前と日付と車のナンバーを書き、この茶色い箱にいれ、その半券を車のダッシュボードに提示するシステム。

たまたま5ドル札または1ドル札5枚とペンを持っていないと支払いができないのです。
そしてこの茶色の箱もギュウギュウになっていて、封筒を差し込むのにたいへん苦労しました。

車に戻って半券を置いてこなければならないし、とても時間がかかる。
見ていると、半数以上の人が完全スルーしていました。支払いの意思はあってもハードル高いです。

森林局、スマートフォンで支払いができるシステムを早く導入してはいかがでしょう。


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ネオワイズ彗星


きょうも快晴のシアトルでした。

夕飯のあと、近所のサンセットヒル公園にネオワイズ彗星を見に行ってきました。

日没は午後8時59分。9時すぎに行っても、なかなか星が見えはじめません。
上の写真は9時39分。

彗星の位置は、北西の空の、北斗七星のすぐ下あたり。この公園は西に向かって空が開けているので抜群のロケーション。同じことを考えてる人が多くて、ソーシャルディスタンスを気にするほどぎゅうぎゅうではないものの、けっこう人が多かった。小さな望遠鏡をセットしてスタンバイしている人もいました。

空が明るかったこともあって、私は肉眼では全然見えなかったけれど、双眼鏡ごしにすーっとまっすぐに長く青白い尾を引いた彗星の姿が見られて、感動しました。

芝生にブランケットを敷いて寝転がって双眼鏡で空を見ると、まあなんとたくさんの星が!とあらためてびっくりします。ちょうど頭上に天の川がある時間でした。肉眼では見えないけれど、双眼鏡だと小さな星が無数に見える。

空に双眼鏡を向けていると人工衛星もたくさん飛んでいて、意外と空は混みあっているのがよくわかります。

うちの息子がボストンにいたとき、明け方空を眺めていたら、50個くらいの光る飛行物体が整列して空を飛んでいたので、エイリアンが攻めてきたのかと思って仰天したそうですが、スペースXの「スターリンク」衛星だったらしい。そんなものがいつの間にか頭上を飛んでいたとは。

ていうか、知らない間にいろんなものが頭上を飛んでるんですね。

この彗星が次回地球に接近するのは5000年以上先だそうですが、そのころ人間はまだここに住んでいるのでしょうか。




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2020/07/19

がっかり餅アイス



ジェニファーちゃんから届いた今週の夏の花。巨大マーガレット。
そしてあいかわらずの積ん読本。


3月のロックダウン以来たぶん初めてダウンタウンの宇和島屋さんに行ってみたら、すっかり改装されてて驚きました。なんかモダーンになっている。

入り口と出口が決まっていて、入り口でマスク着用をチェックしてます。

すっごく久しぶりにお刺身買ったー。魚っておいしいにゃ。(´;ω;`) 
ほとんど忘れていたこのおいしさ。とりあえず、近くにお刺身が買えるスーパーがあるって幸せだー。



息子に刺し身カットを頼んだらものすごく薄切りにしてくれたw
冷しゃぶサラダと前日つくった角煮&たまご、グレープフルーツわかめサラダ、大根と桃のサラダ。大根みそしる。そしてあいかわらずの、マンガみたいな大盛り飯。 

日本食材がまとめて入手できたので躁状態になり、うちとしてはたいへん豪勢なごちそうになりました。



セールにつられてつい買ってしまった、もちアイス。しかし、ひとくち食べて、息子と顔をみあわせた。こっこれは…餅アイスではない………。

皮がボッソボソで、もちもち性が皆無なの。衝撃を受けました。

このメーカーのは、前にも買ったおぼえがあったんだけどな。

このバッチがたまたま不良品だったのでなければ、申し訳ないが完全に餅アイスを誤解しているとしか思えません。たいへん残念である。

ホノルルのバビーズのが鉄板のおいしさでした。よく、シングルのママ友たちと一緒に子どもを連れて夜ご飯のあとでバビーズに出かけました。
けっこう夜遅くまでやっていて、コーヒー飲んで餅アイスを食べながらまったりおしゃべりをするのは楽しかった。

当時はまだスーパーマーケットで全国展開なんかしてない小さなお店で、毎月新しいフレーバーが出てくるのが楽しみでした。

バビーズの餅アイス、シアトルではPCCとホールフーズが取り扱ってるそうです。うう、高級品だなー。



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2020/07/18

内戦が始まったのかい



もしかしたらこの国って、内戦が始まっているのかもしれない。

ポートランドに大統領令で連邦の兵が投入されて、迷彩服の兵隊がいきなり市民を拘束して連行しているというニュースを見て、背筋が寒くなりました。

Twitterに投稿された動画はこちら。


どこの組織なのか説明もなしに拘束して、ごく普通の車に押し込まれて連れ去られるので、これが本当の軍なのか、それとも私兵なのかもわからないという恐ろしさ。

ニューヨーク・タイムズの記事によると、連邦の資産をプロテスターから守るという名目で国境警備隊やTSAなどが動員されているらしいです。

市長も知事も、こういうやり方は対立をエスカレートさせるだけだから連邦に手を引いてほしいと言っています。ワシントン・ポストの記事にもタイムラインの動画がありました。

トランプはこのところ着実に支持率を下げていて、かなりのデスパレートなモードになっている。コロナ禍の失策から注意をそらすためにこのあたりで、「法と秩序」を守る強いリーダーという印象を支持層に印象づけておきたい、骨の髄までリベラルなポートランドに自分の支持者はほとんどいないので、ここの騒乱がどんなにエスカレートして収拾がつかなくなっても知ったことではないのでしょう。

支持率がいくら下がったといっても、共和党支持者の中ではまだ過半数に支持されてるわけです。
 
国の危機の真っ最中に政治家の多くが選挙の対策しか考えられないというのは本当にディストピアSFの上をいくプロットです。

トランプが11月に勝っても負けても、そのあとに相当ひどい混乱が待っているのは必至。
…というくらいは感じていたけれど、今日のニュースを見て、もしかしたらその前にもっとびっくりするようなことが起きてしまうのかもしれないなんて考えてしまいました。

トランプが選挙に負けたら、はしごを外されたコアな支持者がおとなしく引き下がるとも思えないので、ほんとに一部で内戦みたいなことが始まる可能性もあるのかもしれません。

コロナの感染者も死者もまだ、日本とは桁違いの勢いで増え続けてます。
テキサスでは死体安置所がいっぱいになりそうなので急遽新しい冷蔵トラックを追加しているというニュースもありました。




 こちらはMediumの記事で、「アメリカのパスポートで、現在ビザなしで入国できる国」をビジュアル化した地図。タンザニアとトルコと、カリブ海の島国くらいですって。



これはコロナ以前にビザなし渡航できた国々。とほほですね。

わたしは日本国民なので日本に帰ろうと思えば入れてくれるわけですが、東京で感染者が増えていて(でもアメリカとは桁が二つ違うのですが)、ほかの地域からは都民は現在バイキン扱いされているという話を聞いて、アメリカから入国して東京に滞在するんじゃ、国内どこにも行けないよなー、と思いました。


もうもとの世界には戻れないのですねー。毎朝目覚めるたびに、わたしの知らない世界になっている。




青じそが順調に育ってくれたので、ごま油とにんにく醤油とラー油のピリ辛漬けをつくりました。CTちゃんが教えてくれたレシピ。



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2020/07/16

ヘイトとマスクと新しい拡張子



昨日も今日も、すっきり快晴の夏らしい一日。爽快です。
だいたい一日うちにいるけど、それでも清々しくて気分が上がりますねー。

火曜日の午後7時半ころサンセットヒルの公園に行ってみたら、芝生の上でごはんを食べている人がたくさんいた。みなさんソーシャルディスタンスはちゃんと取ってました。

外でご飯を食べるのが本当に気持ちの良い季節。この次はお弁当もっていきたい。

ビキニ姿の方もお一人、いらっしゃいました。

みんながふつうにカジュアルなかっこうをしているビーチでもない公園に、唐突に水着姿の人がいるのはシアトルでは別に珍しくはないけれど、たくさん人がいる中一人だけハダカに近い格好をして寝そべってる姿を見ると、いまだに「おぅ!」と思う。マネのピクニックの絵みたいでなんだか面白かった。ハワイではどこにでも水着のお嬢さんがいるのでまったく違和感感じたことはないのだけど、シアトルではふつうの街の背景のなかに突然ビキニがでてくるので「おぅ!」と思う。

公園で水着になって日光浴をするお嬢さん、おばさん。
日本でやったらかなり注目を浴びるのではないかと思うけどそうでもないのかな。代々木公園とかにはたくさんいるのかな。




ヒルガオの蕾と葉がキレイです。この色も形も大好き。どうしてこんなに完璧に美しいものがどんどん自然に出てくるんだろうか。

ところで一昨日の配信で、デジタルクリエイターズに投稿を掲載していただきました。NOTEに載せましたのでよろしければご笑覧くださいませ(ΦωΦ)

こちらです。「ヘイトという生き方」…先月から気になっていたオーウェンズという保守派の論客と、「はすみとしこ」と、犬ぞりの話です。


Etsyの作家さんから新しい布マスクを買いました。耳のひもがふわふわで気持ち良い。

最近、あちこちのサイト広告もSNSの広告もマスクばっかり出てくる。

そうそう、先日iOSをアップデートしたら、写真の拡張子がJPEGじゃなくなっててびっくり!
デフォルトで、HEICという見たことない拡張子になってました。

iPhoneの写真はコンピュータに送ってLightroomという(かなり古いバージョンの)ソフトウェアで管理しているのですが、このソフトでは(古いバージョンなので)この新しい拡張子だと読み込めないのです! 

こういう新機能を「どう?すごくない?便利でしょ?」といつのまにか勝手にデフォルトにしているのがiOS君のこまったところ。先に聞いてよ。こっちにも事情があるんだよ。

ウェブ上にHEICをJPEGに変換してくれるソフトがあるので、そこに1枚ずつ送ればすぐ変換はできるんだけど、まさかいちいち全部そんなことしてられない。

iPhoneの設定でカメラの撮る写真の拡張子をJPEGに戻すことはできたんだけど、なぜか、「Camera」というアプリを使って撮影するとまたHEICになっている。

なので、いままで愛用していたこのCameraアプリを使わなくなってしまいました。使いやすくて好きだったのですけど。気づけばこれもかなりの年代物アプリになっていて、今Appストアにあるのは次世代のなんだね。

気づくとMacのOSも、もうはるか昔の世代になっていて、この間重い腰をあげて一大決心のすえアップデートしたばかり。
しかも1世代前のMojaveにwww 最新版にするのには勇気が足りませんでした。いろいろと載せているものが使えなくなると面倒だなー、と腰が引けて。

Macの上にParallels Desktopを載せ、それにWindows7 という骨董品を載せ、その上に翻訳用のTradosというソフトウェア(これもかなり古いバージョン)を載せているので、これがMacOSアップデート後に無事動くかドキドキでした。

マトリョーシカのように4層構造になっているため、全部更新するとなると面倒すぎ、お金もかかりそうでくらっとするのです。今回は無事、動いてくれました。よかった。

自分の使っているマシンもソフトウェアも、かなりの年代ものになっているんだって、しみじみ確認……。はんことFAXを大事に使ってる日本のお父さんたちを笑えんわ。


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2020/07/13

柳の木とチキンカツ



きょうのシアトルは、久しぶりに夏らしく快晴の、気持ちのよい一日でした。

近所を一周散歩してスーパーに行っただけだけど、たっぷり太陽光線を吸収して、ビタミンDたくさんできた感じだ。ここのところ、ちょっと寒かったのです。


雨がちの週末は、イーストレイクの住宅街の中にある小さな公園に行ってきました。

ユニオン湖の近くの斜面にある、自然の風情を残した庭。ここに昔から家を構えるファミリーがお庭の一部を市に寄付したものらしく、ボランティアが手入れをしていて、くねくねした細道がめぐらされて自由に散策できるようになっていて、ベンチもいくつかあります。

奥のほうは、昔(50年前の東京郊外で)、うちの裏にあったのとよく似た雰囲気の、とくに何も整備されていない雑木林になっていて懐かしかった。

駐車場と住宅のあいだに小さく取り残されたような雑木林を「どんぐり林」と呼んで、よく遊びに行ってたなあ、と思い出しました。

いまどきこんな場所が家の近くにある子どもは幸せです。

このあたりは今はかなりの高級住宅地なのですが、その中にこんな自然公園がぽっとあったりするのがシアトルらしい。

ボストンにはこういう場所は全然ないし、シアトルの人は自然や庭にとても関心が高いと思う、とうちの青年は言ってます。




すごい柳の巨木があった!

この柳の下に、石でできたベンチが置いてありました。ここが、青年お気に入りのスポットだそうです。少しお尻がつめたいが、それぞれもってきた本を読む、まったりした良い午後でした。

柳の木って昔からなぜか特別に惹かれます。小学校のとき、近所に古い都営住宅があり、別に知り合いが住んでいたわけではないのだけど、そこの中庭にあった柳の木がなぜかすごく好きで、住宅が取り壊されるときにその木が伐られてしまったのがものすごくショックでした。




ボストンにいるあいだ2回しか髪を切らなかったそうで、宮本武蔵みたいなかんじになっています。なんかいろいろ中から出てきそう。




自主隔離期間を終え、青年が家に戻ってきました。

東海岸の時間で仕事をしているのでめっちゃ朝が早い。一方、わたしは今週は化学療法始まってぼーっとしているので午前中使いものにならず、昼近くまで堂々と寝ているので、青年が早朝会議をしているあいだ完全爆睡スルーで好都合です。

この人がどのくらいご飯を食べるのか、しばらくいない間に忘れてしまっていつもそのたびにおおーそうだった、とびっくりする。これは ↑ ボストンに行ったときの、久々に見た大盛り飯の写真。

ひとりだと、一度料理を作ったら3日間それを食べ続けるという、限りなくズボラなルーティンにはまっていましたが、今週からは冷蔵庫の回転が異常に早くなりました。



久々に揚げ物。チキンカツ。

冷蔵庫の引き出しにあおさを発見して、あおさの味噌汁&天ぷらもやってみた。

冷蔵庫の同じ引き出しで発見した天ぷら粉はかなりの年代物でしたが、ぜんぜん大丈夫でした。パントリーに粉もの入れておくとダニが発生することがあるって話をこのあいだ読んでひょえーっとなったけど。小麦粉は常温だ…大丈夫かな。

「ホットケーキミックス1グラム中に約11,000匹のケナガコナダニが認められた」って怖すぎる。そんなにか!いろいろ危険がいっぱいだ。





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2020/07/12

2058年の強いヒロインと美しい建物



アメリカはもはや何といってよいかわからない状況です。
毎朝、あたらしいニュースを見るたびに、不思議の国のアリスのような心境。

「ますますへんてこりんになってくるわ!」

東京で感染者200名が大ニュースになっていますが、フロリダでは1日の新規感染者が1万5,000件超え…。その中でディズニーワールドが再オープンとな………。


とりあえず現実から逃避します。

5月の話ですが、HBOの『ウエストワールド』をシーズン1から3まで一気に観ました。

面白いです。これだけはまったテレビシリーズは『ブレイキング・バッド』以来かも。

noteにも、ウエストワールドのビジュアルがすげー!という話と、暴力の話を書きました。



シーズン3の舞台は、西部劇的セッティングの「パーク」から移動して、2058年のロサンゼルスという設定。

シーズン3新登場のアーロン・ポールも良かったです。俳優陣はみんな素晴らしい。話もおもしろい。

そしてまた、シーズン3のビジュアルがめっちゃ素晴らしいんです。

パークを経営している企業Delosの本部は、バレンシアの芸術科学都市「Palau de les Arts Reina Sofia (ソフィア王妃芸術宮殿)オペラハウス


建築家サンティアゴ・カラトラバの設計。AD誌のサイトに紹介されていました。

こちらのサイトに全貌が見られる写真があります。かっこいいです。

ニューヨークの911メモリアルの隣にあるOCULUSの設計もこの人です。


建築の力ってすごいなと思いました。建物というものは、人が何かを感じる場所をつくるものだし、そこに来る人、そこで生活する人の意識にはたらきかけて環境を作っていくものなんだなーと、このOCULUSと911メモリアルを見てちょっと実感したのでした。(わたしはあの四角いメモリアルは好きではないです)

カラトラバさんがOCULUSについて語ってる記事がありました。

Even if at that moment it was a site of destruction, to approach a project like that in a city like New York, you really get from New York the very best that you can to restore and to recreate.
A new building should deliver a feeling of hope. And I have to say, it was not difficult.

(たとえ、そのときには破壊された場所であったとしても、ニューヨークのような都市でこれほどのプロジェクトに取り組むときには、ニューヨークという存在の中の最善のものを引き出し、再生し、再創造することになります。新しいビルは希望を伝えるものでなければならない。そしてそれは、難しいことではなかったのです。)

と語ってます。うん、希望が放射されている建物だった! あの場所にあの建物を作ってくれてほんとうによかったと思います。あれだけであの場所の「地霊」がだいぶ変わったと思う。


しかしこのバレンシアのオペラハウスは、完成後8年で亀裂が入りはじめて大問題になっているのだとか…。革新的であるってお金がかかることなんですね〜。


あと、『ウエストワールド』シーズン3にはもうひとつ、バルセロナの素敵な建築物がつかわれてます。


https://mymodernmet.com/la-fabrica-ricardo-bofill/



少しスチームパンク的なおもむきもありつつの、すっきりした力強いインダストリアルな造作と、ミッドセンチュリーのミニマルな美意識、自然素材と控えめな色彩でぴしっと端正に整えられた、大聖堂のように天井の高い空間。

なんともはや豪華な邸宅です。

バルセロナがどのくらい寒くなるのか知らないけど、このお宅って光熱費が相当にかかるでしょうね…。
庶民が心配することじゃありませんけど。




シーズン3のドロレスは、『攻殻機動隊』の草薙素子少佐をほうふつとさせました。きっとクリエイターの中には、あのシリーズのファンがかなりいると思う!




『ウエストワールド』は、シーズン通して、強いリーダーのキャラクターが全員女性であり、男性キャラの多くはアワアワしながらその後をついていく役回りというのも面白いです。






準主役のメイヴ(タンディ・ニュートン)。何を着てもほんとうにカッコいい。

衣装も素敵なんですよねー。(シーズン2の芸者コスチュームはいただけなかったけど)

そうそうNetflixで『攻殻機動隊』のあたらしいアニメのシリーズも公開されていて、ストーリーや設定は面白いんだけど、ビジュアルが駄目すぎて悶絶しています。
お金は相当かかっているそうなのですが…。

攻殻機動隊の新シリーズの舞台のひとつは2045年のロサンゼルスと東京。ウエストワールドの2058年も攻殻機動隊の2045年も、半分ディストピアで半分キラキラな未来都市という、わりとありそうな未来が描かれています。

いずれもわたしが生きて見届けることはないけれど、よい未来でありますように。



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2020/07/10

MUJIが破産なんて…!



ジェニファーちゃんからまたお庭の花をいただきました。
明るいフューシャピンクの花(名前しらない)と、上品な薄いブルーのアジサイ。




ジェニファーちゃんによると「ジャパニーズ紫陽花」なのだそうで、これ以上色が濃くならない品種なんだそうです。水彩のような色。こういうのは日本らしい美意識なのでしょうか。




CTちゃんが、息子のシアトルにようこそおかえりディナーを開催してくれた。

最初裏庭で、といっていたけど寒いので(ほんとに夜は冷えこむ)、リビングでソーシャルディスタンスを保ち、換気して、マスクして。

さいきん唐揚げに凝っているCTちゃん。毎週1度は唐揚げだそうです。この日はコウケンテツさんレシピ。

おいしゅうございました。

ごちそうさまでございました。

またいつか、普通に大勢でご飯が食べられる日はくるのだろうか。



人と直接会って他愛ない話をするのって本当に楽しいなあ。

ところで、ブルックス・ブラザーズに続き、なんとMUJI U.S.A.がチャプター11(破産申請)をしたってニュースが!これはちょっと衝撃でした。
シアトルに出店する前に!
NYでもボストンでも一等地に出店してたし、長期の閉店が圧迫したらしいです。

この頃セールのお知らせがいやに頻繁に来るなと思ってちょっと心配だったのよー。
持ちこたえてほしいです。

小売やアパレルも、これからやっぱりバタバタと変わっていくのだろうな。
シアトルのレストランも閉店してしまったお店が目立ってきました。

そんな肌寒い夏。



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