2018/07/17

過眠ペンギンと紫蘇ジュース


シアトルはシアトルなりに猛暑なり。…でも、天国のように涼しく感じられます。
昨夜は暑くて寝苦しいくらいだったけど東京に比べたら(以下略) 。

旧友みもりんがくれた、ふざけたおみくじ。むかし駄菓子屋にあった「点取り占い」みたいだな。
出口かずみさんという人の絵本といっしょについていた。
とにかくよく寝てしまうペンギンの話の絵本。身につまされる。

「ちょっと横になるはずでも気付くと8時間ねている」どころか、きょうは気付くと9時間半寝ていた。飛行機でもあまり寝られなかったので時差ボケというより単に疲れていたのだとおもう。

よく寝て明日から通常運転に戻さなくてはー。


みもりんたちとの密談は、西荻窪の古民家カフェで。
いまどき流行りの丁寧なくらしの感じで。大賑わいでした。



綺麗な紫蘇ジュースが爽やかでした。



昭和中盤の杉並区を知る同年の友人たち。
汗を拭きながら、なくなったキャベツ畑の話や、むかしは畑に囲まれていた教会の隣に建ったマンションの話をした。

なくなった畑や雑木林の数、そして増えたエアコンの室外機の数をおもえば、今日の東京の暑さも不思議ではないのかもしれません。



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2018/07/16

深川不動尊、お茶漬け、カフェ犬、漱石先生


本日シアトルに戻りました!涼しい!いやシアトルにしたらマックスに近いくらい暑いけど、東京に比べたら天と地です。だって散歩をしても全身汗まみれにならない。

さっき近所のスーパーに行ったらレジのおばちゃんが、あついからミニ扇風機を据え付けているのだと自慢したので「いや実は今日トーキョーから帰ってきたんだけどね…」と、昨日までの地獄の暑さをひとしきり自慢した。

そんな熱暑のトーキョーの最終日ちかく、なおみ先生と訪ねた深川不動尊。
この写真だと人気がなく見えるけど、午後の不動尊はけっこう賑わっていました。


旧本堂の隣にあたらしいビルが(こっちが新しい本堂だそうです)完成してて、全体が梵字でおおわれている、斬新なデザイン。
ほかの場所だったら80年代ディスコのように見えてしまうであろう黒と金のカラーも、この場にはふさわしく、かっこよい。

不動尊のサイトによると、やはりこれは不動明王の真言だそうです。


やさしい笑顔の童子さんが両脇に。


午後3時のお護摩に参加しました。ここは1日に何度も護摩があり、祈祷を申し込まなくても誰でも参加できます。外国人観光客さんも何組か来てて、最前列に座ってました。

堂内はもちろん撮影禁止なので写真はないのだけど、ここのお護摩はすごい迫力です。

大太鼓が3基に、読経される僧侶の方は4人か5人。それほど大きくないお堂のなかに響く太鼓の威力がすごい。中心の太鼓をたたく僧侶の方の後ろ姿がまたかっこいいのです。
時間は40分ほど。最後に若い僧侶の方が10分ほど心のこもったお話をされていました。


そして前々から行きたかった、門前の角にある「近為」(きんため)のお茶漬け定食!

深川あさり茶漬けの定食にしました。お漬物がたくさん、鮭の西京焼き、切り干し大根の煮付けもついてくる。
お茶漬けのお湯はまんなかの釜から木杓ですくうシステム。

京都のお漬物やさんだけど、この江戸下町の門前町にぴったり溶け込んでます。
お茶漬け定食1650円はちょっと贅沢だけど、また来たくなる


その数軒先は、新しそうなオサレカフェ。
お向かいが仏具屋さんという絶妙なロケーションで、オーナーさんなのか近所のおじさんなのか、柴犬を連れたおじさまが縁台でカフェラテを飲みながら、道行く顔見知りさんたちに挨拶をしていた。


ご近所感がとてもステキなカフェ。昭和モダンふうのすっきりした内装もオシャレで
水出し珈琲もおいしかった。

この日は東京ではお盆の入りで、路地では迎え火をたいている家もありました。


だからというわけでもないのだけど、不動尊に行く前に、夏目漱石先生の墓所へもおまいりしてきました。この次東京に行ったら行こうと思ってリストにあげてあったので、日傘、水筒、扇子で装備をかためて決行。

大塚駅から都電に乗って雑司が谷駅へ。


霊園は駅から1分。しかし入り口から漱石先生のお墓まで7分くらい。そのあいだに推定200ミリリットル分くらい汗かいた。日傘をさしても、あちかった。


ありました!駅前の花屋で買ったリンドウを心ばかりのお供えに。
ミンミンゼミが啼いていた。
あちかった。お線香に火をつけるあいだにも、どぼどぼと音がするような滝汗。


裏側。漱石先生と奥様の鏡子夫人(本名は清さん)、そして『硝子戸の中』だったかな、作品にも出てきた、幼くて亡くなってしまった娘さんの名が刻まれてました。

猛暑だけれど、青空は爽やかでした。


しかしまぢであちかった。

東京および日本の暑いところにいらっしゃる皆様! どうぞ水分たくさんとって、残りの夏を乗り切ってくださいね!!


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2018/07/15

だんご虫のハンカチーフ


30代のころに女性雑誌のコラムかなにかに感化されて、大人だからハンカチは白の麻にしなくちゃと思ったことがあった。しばらく白いハンカチを使ってみたのだけれど、やっぱりどうにも自分のキャラには合わなかった。

よく考えたらわたくしは、『家庭画報』に出てくるマダムでもなく、タイトスカートのスーツを着こなすキャリアウーマンでもなく、要するにきちんと糊のきいた麻のハンカチが似合う女ではなかったのである。

どちらかというと間の抜けた、しかしどこか麻のハンカチとはまったく違うところに気合いのはいったハンカチを持っていると気分が上がる宿命なのであった。

そんな夢見るお花畑のおばちゃんホイホイのような雑貨店が吉祥寺にはたくさんあり、そのひとつでみつけた「挿絵画家Morita MiW 」さんと「楠橋紋織」さんのコラボハンカチーフに、まんまとやられてしまった。

なんだろうこの人好きだなあ。

ダンゴムシとアルマジロ、雷ちゃん、そしてコモドドラゴン。

お花畑にいるコモドドラゴンのハンカチは和歌山県か三重県のどこかでなくしてしまい、諦めきれなくて買い直したのです。

ああそして白桃。夢のような白桃を3つも食べて、これからシアトルに帰ります。


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2018/07/14

ここは熱帯


連日、関東地方は35度越え。華氏95度!ときくと、さらに驚く。

中国地方や四国にも甚大な被害があった先週の水害、この猛暑の中でライフラインが復旧しないところもあると聞きます。一日も早く落ち着いた生活に戻りますように。


しかしこの時期にこの東京でオリンピックをやろうとしているこの国は正気なのか。

64年の東京オリンピックは10月だったのですよね。
その時よりもずっと暑くなっているのに。

エアコン室外機の熱気と、アスファルトとコンクリートが輻射する熱。

外に出るとサウナに飛び込んだみたいにもわっとする。もはやここは熱帯地方。



お願いだから7・8月はアロハシャツを官公庁のオフィシャルウェアにしてほしい。
この暑さのなかで見るスーツは暑苦しい。

スーツは熱帯で着るものではありません。


10分も歩けば1リットルくらい汗をかく感じなので、2日で1キロ半くらい痩せた。

真夏の東京はデトックスにはよいかもしれません。



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台形


国立にある不思議なダイニング「台形」。

とても意味ありげなこの名前ですが、 台形の土地にたっているから台形。なのだそうです。


ご主人が世界各地や日本各地であつめているという、不思議な骨董品にかこまれたお店。


 壁には、古い護符や異国の家族の古い写真。

ところで大黒天というのはシヴァ神の化身だったんですねー。
印度では憤怒の神が、日本へ来ると打ち出の小槌を持った微笑みの神になるふしぎ。


マダムMが以前からとても気になっていたお店だそうです。
飾ってあるものも、食事に使ううつわもすべて骨董品で、売りもの。
江戸時代のものが多いようです。


七品のコースをいただきました。このディナーは金曜と土曜のみの営業。


食事はすべて奥様が一人で作っていらっしゃる。

『舟を編む』にでてくる、宮崎あおいちゃん演じる美人板前の香具矢さんみたい。白いシャツの似合う、すきとおった感じのかわいいシェフさんでした。


本日は貸し切り。小さな店なので、予約は一度にひと組かふた組しか取らないそうです。

ドアの内側に、なにか生えている。


古い染め付けの、修理してあるお皿ででてくる、「美生柑」、りんご、ズッキーニ、生ハムのサラダ。

 銅のおなべで登場、海老のグラタン仕立て。


ヨーグルトと酒粕のデザート。ふんわりした優しい味でした。

紅茶のカップは、向付のための器だそうです!これも江戸のもの。
どこかの小さなお大名のお食事に使われたのかもしれませんね。


最初に目についてとても気になったステキな不動明王。これは江戸時代の版木だそうで、きっと護符を刷るためのもの。

ちょっと棟方志功ふうの、素朴で温かい明王さんです。

こんなに優しい顔のお不動さんは見たことないと思う。
マダムMは悩んでいました。買っちゃいなよ!


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セーラー服おじさんにお会いしてきました


セーラー服おじさんにお会いしてきましたー。 


待ち合わせ場所は中野駅。
平日のお仕事帰りなので「B面」(サラリーマン姿)で登場かと思ったら「A面」(ごらんの服装)で改札にご登場されたので、同行のマダムMともども大騒ぎ。

途中、カラオケボックスで着替えてくださったそうで、着替えのはいったスーツケースをゴロゴロ引いてきてくださいました。



マダムともども超ハッピー。ありがとうございましたー!!



まずは焼き鳥屋さんにて。もつ煮込み、つくね、焼き鳥その他。

本業の学会にもこの格好で参加するので、会社(一部上場の大企業です)の経費で落とせないのだそうで…!しかしその上、このコスチュームで質問などをするため、登壇者にも非常にインパクトが強く、よく覚えてもらえるから、ちょっと普通ではコネクションがつかないような講演者の方ともつながったりするんだそうな。


道を歩いている途中でも、お店でも、何度も「写真を撮らせてください」と呼び止められる。
カバンについたしっぽとかピンクの腕時計とか、ディテール!
ハイソックスが似合いすぎ。


中野北口の奥に、こんな迷路のような飲み屋街がくねくね続いているなんて知らなかった。


2軒めは「坊主バー」。
カウンターにはお線香が燃えてました。カウンターに入ってらっしゃったのは浄土真宗の僧侶の方。今回、セーラー服おじさんと懇談していたため直接お話はできなかったけど。

 そしてこのバーが入っているビル「ワールド会館」がまたすごくて。


 ポストモダンなデザイン……なのか、非常に斬新なビルである。
むかしはホテルもやっていたらしく「ホテル入口」の看板が残っている。
アニソンカラオケとか坊主バーとかが入居してて、「攻殻機動隊」か『ブレードランナー』に出てきそうなカオス感。

こちらをいただきました。

 抹茶の入ったカクテルです。
マドラーを置くのは金剛杵。


お店にあった、ちょっと変わった曼荼羅。たしかネパールのだそうです。

デジタルクリエイターズのコラムに書かれてるとおりの知的な方で、最近いちばん面白いと思う、「意識について」の話などもっと聞きたかった。

セーラー服おじさんに「悩みはない」そうです。

私もこのところ、いわゆる悩むことに時間を使うのは気づいたら瞬殺でなるべくやめるようにしています。

自分のしたいことを考えていると、悩んでいる時間がもったいなくなってくるのですよね。

しかしあいかわらず欲は深いので煩悩はなくなりません。
日本にいると物欲が毎日炸裂しっぱなし。

滞在はあと数日。昨日は買ってしまった書籍を船便で送りました。その重さ8キロ。
送料約5000円なり。

でもまだ日本からだと船便があるので助かる。(米国から日本への船便はもうずいぶん前になくなってしまった)
郵便局の人がすっごく親切に手伝ってくれて、送料が次のレベルにいかないよう、8キロちょっきりに荷物を作ってくれました。

前回は運び屋(息子)がいたのでラクだったなー。お魚ロースターも手荷物で持たせられたし。


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2018/07/12

象に乗ったイケメン


にしんそばを食べたあとで東寺に行きました。どーん。迫力の大門。


お大師さん像に花がそなえられている。


すこーんと広い境内。伏見稲荷とちがって観光客は少ない。


こちらの「講堂」のなかに、空海さんが考案したといわれる「立体曼荼羅」があります。

建物は何度か火災にあい、現在のものは江戸時代の慶長年間に再興されたものだとか。


中は撮影禁止なので、いただいたパンフレットから。詳細は東寺のサイトをどうぞ。

立体曼荼羅とは。
以下、ウィキペディアより
須弥壇中央には大日如来を中心とする五体の如来像(五仏、五智如来)、向かって右(東方)には金剛波羅密多菩薩を中心とする五体の菩薩像(五大菩薩、五菩薩)、向かって左(西方)には不動明王を中心とした五体の明王像(五大明王)が安置されている。また、須弥壇の東西端にはそれぞれ梵天・帝釈天像、須弥壇の四隅には四天王像が安置されている。以上、全部で21体の彫像が整然と安置され、羯磨曼荼羅(立体曼荼羅)を構成している。
だそうです。

中世ヨーロッパの教会で、聖書の教えを文字が読めない人びとにステンドグラスや彫像で説明する空間を作ったのと似たコンセプト、といっていいのか。

明王像、四天王像、帝釈天、梵天、五菩薩像などは国宝。ガラスケースではなくて薄暗いお堂の中で眼の前に配置されている国宝像に向き合えるぜいたくな場所です。

皆素晴らしいですが、とくにゾウに乗った帝釈天がめっちゃイケメンです。


毎月弘法大師の日21日に開催される東寺縁日さんのサイトより。

クールな表情、流れるような衣服の描写、人のよさそうなゾウもステキ。やっぱりこの方は仏像界でも有名なイケメンなのらしい。


こちらは持国天。
踏みつけられている邪鬼たちのもりもりな筋肉の描写もすごい。「まじですか?」みたいな感じで見上げる邪鬼。
そしてコスチュームがめちゃめちゃかっこいい。

明王像や四天王の像は839年の建造だそうです。空海入定の4年後。

立体曼荼羅作るよーってことで、当時最高の仏師さんたちが技を競ったのか。
「官営工房系の仏師の手によって製作されていると思われる」そうですが、ルネサンスの工房みたいな雰囲気だったのか。何人か実力のある仏師がいて火花をちらし…なんてドラマもあったかもしれないとか妄想。

見飽きない。
カタログを買ってしまいました。


素朴なテイストの不動明王もステキ。日本最古の不動明王像だそうです。

中心部の五如来像は焼失して、のちに再建されています。

とにかく見応えたっぷりの金堂でした。


こちらは金堂。きれいな屋根!なんて繊細。

東寺って、高野山とはまた別系統の真言宗なんですね。それもぜんぜん知らなかったし。

空海さんの入定後、「本末争い」とか分派とかいろいろあったらしい。
まったくよく知りませんが。

ウチのほうが正統!というグループ同士の意見の違いが出てくるのは、宗教界に限らず、コトバのある限り人の宿命のようですよね。


こちらも国宝、五重塔。年に数回のみ内部を公開。この日は非公開でした。


こちらも四回焼失して、現在のは江戸時代、1644年の建造だそうです。

五重塔が燃える光景はすごかっただろうな。


屋根の隅がきゅっと上向いているところがチャームポイントですね。
正式名称はなんというのかしら。


この木はなんだかわからないけど繊細で綺麗な葉っぱでした。


塔には池がつきもの。


塔頭のひとつ、観智院。
端正な建物です。

こちらには5体の虚空菩薩像があります。中国からきたものらしく、いろんな乗りものにのっていらっしゃる。
ターキー?いや孔雀。


 東寺のサイトより。

それから、宮本武蔵の筆というふすま絵もありました。

二羽の鷹がうさぎを狙って舞い降りる構図。たしかに剣豪の筆といわれて納得してしまう、一気呵成の迫力。



係のおじさんが熱をいれて説明してくれた。
武蔵は京都の剣客を怒らせてここにしばらく潜伏していたのだといわれているそうです。

吉川英治の本にも出てこないんだというので、でも『バガボンド』にそんな話があったような気がするといったら、なにそれ?というのでぜひ読んでみてくださいとおすすめしてきました。


非公開の宝蔵。

東寺に行けば両界曼荼羅図の実物が見られるのかと思っていたら、ぜんぜん非公開でした。
仕方がないので曼荼羅下敷きを買ってきた。



でも立体曼荼羅のイケメンさんたちが見られて大満足でした。

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