うひゃー、気づいたらもう9月になっていた〜。
元気でやっておりますが、ちょっとこのところ予想外に忙しく、相も変わらずあっちこっち行ったりあるいはじっと座ってジタバタしていました。
というわけで7月1日の日記のつづき。
前回の、水の神社、丹生川神社下社のあと、山道を更に奥へ。
渓谷沿いにある小さな温泉街、洞川(どろがわ)温泉がこの日の宿でした。
泊まったのは花屋徳兵衛という宿。
創業500年の老舗。
縁側や火鉢の似合う古い建物を、建物の個性を活かして微妙にモダンにアレンジしてある。
貸してくれるタオルや浴衣、下駄のデザインや素材も気が利いていて、スタッフも明るくて親切で、気持ちの良い宿だった。
ご主人はインテリジェントな感じの上品な方。
お風呂もこぢんまりしてるけどほかほかでよかった〜。
「後鬼の湯」という名がついた湯。「後鬼」は役行者の弟子らしいです。
ここは、むかしは修験道の行者さんたちの宿だったという。
この一帯の山は金峰山と呼ばれて、役小角がひらいた修験道の修行場だったそうな。
大峯山というのはいまでも女人禁制で、修行が行われてるらしい。
山伏1日体験なんていうのもあるようです。
両側に山が迫った、ほんとうに細い谷あいの、細い街道沿いの宿場。
軒にはイワツバメがたくさん舞い、朝夕には山の上から山伏の法螺貝がきこえてくる!
なんだか物語のなかに入り込んでしまったような温泉街。
『千と千尋』にでてきたいろんな姿の神様たちがやってきそうな、静かで浮世離れした温泉町です。好きすぎるー。水の神社につづいて、ジブリ度の高い奈良県吉野郡。というかミヤザキ映画に描かれる日本はここに(も)あったのかー、ということか。
お食事は素朴な山の幸。地元のにじますの刺身や野菜。
宿場の街道にそって川が流れていて、橋をわたったところにお寺がある。
そこの池にホタルがいるというので、ご飯のあとMちゃんと見に行った。
ホタルちゃんが闇のなかの迷えるタマシイのようにひゅーひゅー飛んでいた。
女二人で行くには残念すぎるほどロマンチックであった。
翌朝6時前、巫女でジャズ歌手で通訳のMちゃんは近くの天河大弁財天社というけっこう有名な神社で毎日開催されているという「早朝のおつとめ」にでかけていった。
その間、わたしは朝湯をつかわせてもらって、そのへんを散歩。
谷を流れる川の水のきれいなこと!
橋の下にニジマスちゃんたちが群がる。宿の方に「ニジマスを見に行く」というと、厨房に走っていってビニール袋いっぱいのごはんをくれた。
ごはん粒を投げると、橋の下でニジマスちゃんたちの熾烈な争いが繰り広げられる。
ちょうど、七夕の少し前で、あちこちに短冊が飾られてました。
ここは天川村。そこに天の川のお祭り。できすぎのようだ。
細い街道を少し行ったところに「ごろごろ水」という湧き水の出るところがある。
これが有名な銘水なのだそうで、たくさんの人が軽トラにポリタンクをたくさん積んで汲みに来る。
水はタダだけど駐車場に500円くらい徴収される。
車を停める場所のすぐ後ろに蛇口がついていて、ここで汲み放題のシステム。
まろやかでおいしい水でした。
宿をチェックアウトしてから、有名な天河大弁財天社にもお邪魔しました。
巫女はこの日2度目だけれどつきあってくれた。
小さな社で、階段の上にすぐ拝殿があり、神坐はさらに階段状の椅子が並んだ上に。
ここの鈴は鳴らすのにコツがいるもので、とても良い音が響く。
ちょうど祈祷がはじまるところで、少しだけ拝見させていただいたけれど、神主さんの声が朗々と響く美しい裏声でびっくりした。
ここは弁財天だけに、音への感性が鋭敏になるようになっているのかもしれません。
この神社も、とても古い由緒があって、役行者が開いたともいわれ、空海が修行した場所でもあるそうです。
とても気持ちの良い場所でした。
そしてさらに巫女との旅は続く。
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