2016/05/13

宮殿のレーニンさん


ピラミッドを見たあとに、改めて行ったベジャス・アルテス宮殿。

1934年完成の建物です。宮殿といっても王族の住居ではなく、劇場と、有名な壁画がいくつか飾られている吹き抜けのホール、それから音楽ミュージアムがある文化施設。


中はきらびやかなアールデコ様式。

1980年代後半から90年代前半のバブルな東京にあったディスコを思い浮かべてしまいました。

でも2階と3階の壁を飾る壁画は、1930年代から50年代に描かれた社会主義革命的な、プロレタリアートよ民族の血よ立ち上がれと呼びかける熱いものばかり。


レーニンさんがいました。

フリーダ・カーロのパートナーであったディエゴ・リベラが頼まれてニューヨークのロックフェラーセンターの壁に描いたけれども、あまりにもプロレタリアート革命讃歌な内容で、極めつけにレーニンがいたために廃棄されてしまったという大作『Man at the Crossroads』。これを見に来たのでした。

リベラさんは失意のうちにメキシコに帰国し、母国で再びこれを描き上げます。
このいきさつは映画『フリーダ』にもでてきました。


トロッキーさんもいる。
この壁画がロックフェラーセンターに描かれようとしたというだけでも驚きです。
(トロッキー、マルクス、エンゲルス、ダーウィンはメキシコの新しいバージョンに付け加えられたそうです)。

高校の授業らしい一団が来ていて、ドーセントがすごく熱心に子どもたちに絵の説明をしていたけれど、スペイン語なのでひとこともわからなかった(涙)。

メキシコの歴史はほとんど知らなくて、ウィキペディアをちょろっと読んだくらいじゃとても頭に入りません。何度読んでも挫折するマルケスの小説みたいだ。


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