Madrona(マドローナ)の樹の存在に、つい最近まで気づかなかった。
本名(学名)はArbutus menziesii 。
地域によって madrone ともmadrona とも madrono とも arbutus とも呼ばれているそうです。
地中海あたりに生えていそうなエキゾチックな木だから、てっきり外来種かと思ったら、カリフォルニアからブリティッシュコロンビアまでの太平洋沿岸に自生する、固有種だった。
このいかにも温かい地域が似合いそうな木が固有種だっていうのはちょっと驚きでした。
緯度は稚内より北だとはいっても、ノースウエストはやっぱり気候が温暖なのですね。
オレンジ色の樹皮とマグノリアのようなつやつやした常緑の葉っぱが特徴的で、一度覚えたらすぐに目につくようになった。
シアトル市内ではあまり見ないけど、ピュージェット湾沿いの日当たりの良い海辺や、針葉樹の森のダグラスファーに混じって生えているのをよく見かける。
ブリティッシュ・コロンビアのネイティブ住民には、この木を使ってカヌーを山の頂上に固定して大洪水を逃れたという言い伝えがあるそうです。
くるくると丸まって自然に剥ける煉瓦の色の樹皮と、中からのぞくピスタシオのような緑色の幹。
美味しそうな色合いとテクスチャーではありませんか。
今の季節、このような実がなっています。これから赤く色がついていくところ。
この樹は海辺や高台の乾いた土地で、地中深く根をはるのだけど、シアトルでは高台や水辺は住宅地として一等地なのでことごとく開発されてしまい、この樹もどんどん居場所がなくなってしまったようです。
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