2016/11/17
Tai Chiを習う
アメリカンには「Tai Chi」と呼ばれている太極拳をはじめました。
場所はフィニーの丘の上のコミュニティセンター。以前にアートウォークの舞踏道中でも立ち寄った、古い木造の建物。
ドアをあけて中にはいると、ぷんと古い建物の匂いがする。
丘の上にあるので、東の窓からはグリーンレイクがちょっとだけ見えます。
先生は70代と50代の二人の白人女性。
生徒も、わたしのほかは全員白人のマダムばっかりという、いかにもシアトルな太極拳クラス。イーストサイドだったら中国の人がいっぱいなのだろうけど。
ずーっと昔、返還前の香港に行ったとき、ホテルの窓から早朝のビクトリア公園で太極拳を
しているおじさんおばさんたちをみて以来、いつか年取ったらやってみようと思っていたのだ。
ついにその時が来た!
むかし吉祥寺の「大中」の店頭に山積みになっていて、たしか買った覚えもあるカンフーシューズ(水玉のくつしたはどうか見逃してくれ)。
底がプラスチックでツルツル滑るこのシューズの実用性がはじめてわかりました。
冬のコート
急に寒くなった。といっても多分例年どおりくらい。これまでが春みたいにあったかかったので寒く感じる。
今年はじめてダウンのコートを着ました。
冬もマイルドなノースウエストではこれだけあればだいたい乗り切れる薄手のダウン。
ていうか真夏でも薄手のダウンジャケットを着ている人がいるシアトル。
冬はもうこれだけに頼りきっていたコートの袖口が黒ずんでしまって悲しかったのでドライクリーニングに出してみた。Non-toxic cleaningとうたっている近所のお店。
新品みたいにきれいになりました。
でもどうしてドライクリーニング店は韓国系のファミリーが多いんだろう。
ラベル:
日常
2016/11/16
バカに通行手形
選挙の数日後、わたしの友人の義理の娘(20代の黒人の女の子)が、シアトルから少し離れた郊外のショッピングモールで仕事にいく途中、パーキングにいた男数名に「ニガー」とののしられた。
わたしのクラスメイトの20歳前後の黒人の女の子も、大学の近くでクルマに乗った3人の白人男性にむき出しの悪意を投げつけられたという。
超のつくリベラルの「バブル」に包まれたシアトルエリアでさえ、これである。
トランプに投票した人の中で、ほんとうに白人至上主義にこりかたまっている人はほんの一握りだとは思う。ほんとうにメキシコ国境に壁を作ってほしいと思っている人も少ないのだと思う。
でもトランプは、モスリムや移民や権利を主張する女性たちを切り捨てるような言動で、そのような人びとだけでなく、なんだかモヤモヤした不満をもっていた人びとの中にまでマイノリティへの憎悪をかきたてて、それを人気とりに利用した。
選挙後に、不満をもった頭のよくない人たちが、これでオレたちの時代が来たとばかり、調子にのって差別発言をしたりしている。
トランプはバカに通行手形をわたしてしまったようなものだ。
もちろんそんなのはウソの空手形なので、いつまでも続くはずがない。と思いたい。
でもトランプは先日、白人至上主義と関係の深い、ポリティカル・コレクトネス大嫌いのスティーブ・バノンという人物を補佐官に指名した。
この人はトランプの選挙参謀で、トンデモに近いような扇情的な記事で何度も問題になった極右の新聞を主宰している人。この人選には共和党の主流の人たちも冷や汗をかいている。これからこのグループの人たちがどれだけ発言権を掌握していくのか注目。
選挙から1週間、シアトルの人はショックから少しずつ立ち直り始めていて、戦闘モードにはいっている。
動画でみた高校生たちが持っていたのは、LGBTのシンボルのレインボーカラーの旗や、「Black lives matter」「This p---y grabs back」などのスローガン。これは大学やダウンタウンで行われたラリーも同じ。
これらのデモは、単に「トランプは嫌い」といいたいだけの、アンチのためのアンチ行動ではない。
(…レディ・ガガのツイートした「Love Trumps Hate」(愛はヘイトを踏んづけて乗り越える)が日本の一部メディアで「トランプは嫌い」と誤訳されて話題になってましたが)
自分たちが大切にしてきた「多様性」「共生」「社会正義」という価値観と、これまでに獲得してきた権利は絶対に守る、という表明のための行動なのだ。
この国は完全に分裂していて、トランプ支持者たちと反トランプの人たちとの間には、いまのところまったく会話が成立しない状態にある。
ほんとうに、生産的なポジティブな平和な対話が始まってほしい、と祈る毎日。
たがいにバカだと思っているだけでは、話は始まらない。
いったいなにが糸口になりうるんだろうか。
2016/11/15
IKEAごはん
このあいだ、久しぶりにIKEAに行ったら(シアトルから南へクルマで40分くらいのところ)、なんと駐車場の反対側にもっと巨大なIKEAが建設中だった。
シアトル近辺にはどんどん人が増えてるので、IKEAも大繁盛でフロアがたりないんでしょう。
今でさえ一周すると疲れるのに、もっと広くなるのか…!
完成予定は来年春。
まんなかにあるIKEA食堂についたら急におなかが空いているのに気づいて、IKEAめし。
お豆たっぷりのルッコラサラダに豪華スモークサーモンつき。チーズケーキまでがっつり食べちゃった。ケーキ込み、コーヒーつきで9ドルくらい。満足度高い!
2016/11/14
イーストサイドの静かなslough
この11月はまた気味の悪いほどあたたかい、シアトル近郊です。ここしばらく湖の東がわ、「イーストサイド」で、テンポラリーに猫まみれな生活。
夜のあいだ大風が吹いて雨が降り、 うっすらと日がさしてきた午後、お散歩へ。
イーストサイドは、マイクロソフトが大企業になるまではいちご畑や牧場ばっかりだったというだけあって、いまでも住宅街のなかにだだっぴろい公園や緑地がたくさんあるし、その間をぬける長いトレイルも豊富。
シアトル市内も公園の数では負けていないけど、広さとワイルドさではイーストサイドが圧勝。
自然のままの沼沢地のむこうに、ベルビューのダウンタウンにそびえるビル群がみえる、SFっぽい風景。
Mercer Slough Nature Parkというこの公園。直訳すると「マーサー沼自然公園」。
またはマーサー湿地、沼沢地かな。
Sloughという単語はあまりなじみがない。
英和辞典にはslough の訳語は「泥沼」「低湿地」とあるけど、河口域の広い湿地帯をさすこともあるらしく、場所によっても呼び方が違うらしくてあまりハッキリしない。
どちらにしても、あまり動きのない浅い水にひたされた、陸と水のあいだのあいまいな土地。
National Ocean Serviceのサイトには、sloughは「西海岸では、しばしば、河口域の戻り水でできた汽水域の湾や湿地をさす」とある。
Mercer Sloughは河口といっても小さな流れが湖にそそぐところにできた湿地帯なので、汽水域じゃなくて淡水の湿地/沼/小さな川からなる一画。
自然のままの雑木林と湿地帯が公園になっていて、とてもよく整備されたトレイルが張りめぐらされている。
きれいなキノコがたくさん。一昨年、キノコの図鑑を買ったのに、あれきりキノコ学習がすすんでいない。
この幹の苔と地衣類のテクスチャともようが素敵。
ほとんど葉の落ちた茶色の木立ちの中で目立つ赤い実は、たぶん、ズルカマラ(bitter sweet、またはnight shade)。有毒だそうです。
2016/11/13
シノラの看板犬
あっという間に通りすぎてしまうくらいちっちゃいパロアルトのダウンタウン。
なんだかお洒落な自転車置場があった。
トラディショナルな自転車置場も。
デトロイト発のものづくりで成功してるシノラのブティックがあった。
床によこたわる看板犬におもわずひきよせられて立ち寄る。
キバちゃんという名前でした。
近くによるとお腹をなでてくれとごろりと降参のポーズに正面からやられた。
スーツケースにつけるネームタグがほしかったんだけど、革製75ドルだってー。
うちの庶民なスーツケースの本体と値段がほとんど変わらないー。まさに猫にコバン。
メイド・イン・アメリカのものづくりはぜひ応援したいけど、その前に自分に応援が必要だっ。収入が3倍になったら応援するから気長に待っててねーシノラ。
その前あたりにあったこのビル。全体のデザインは70年代ふうだけど、おもしろいところにナチュラルな風合いのベニヤをはりつけて、壁に木の絵を描いて全体に21世紀な自然志向でモダンな感じになってる。
たぶん既存のビルのリフォームだと思うけど、そうだとしたらいままでみたリフォーム物件のなかでも出色のおもしろさ。壁のティールグリーンも目立ちすぎず個性的で面白いなー。
2016/11/12
ブルーボトルコーヒー
先日、スタンフォード大学のあるパロアルトというところに行ってきました。
シリコンバレーはのっぺりした郊外の住宅街だったところに急にIT企業が増殖した地域なので、都市っぽいカルチャーがまったくない。とうぜん優秀なカフェもあまりみかけない。
知的でこじゃれたお金持ちの人が住むというパロアルトにはこじゃれた小さなダウンタウンがあって、まんなかへんにBlue Bottle Coffeeがある。
雨の日。このパロアルト店は去年だか今年だかにオープンしたばかり。
1920年代に建った映画館を改造したという、ひろい店。
なんちゃってヨーロッパの広場ふうな中庭。まんなかに噴水がある。
雨降りで外の席があまり使えないので混み合っていた。
そして中国人観光客が多かった! いまは世界中どこにってもきっと中国人観光客が多いんだろうなあ。
日本では去年、東京にオープンした店にすごい行列ができてたそうですが。
みんな並ぶの好きね!いくらなんでもコーヒーに1時間以上並ぶって、なぜ?
シングルオリジン豆のPour over(ペーパードリップ)があったので頼んでみた。えーと豆はたしかエチオピア。でも香りがほとんどなく、苦味がずどんと滞ってる感じであんまりおいしくなくって、三分の一くらい飲んでカプチーノに買い替えた。
ちょっと期待していただけにがっかり。
この豆がたまたまだったのか、しばらく風邪ひいてた後で舌のほうがダメだったのか。
カプチーノはふつうにおいしかった。中国人観光客が食べていたワッフルもおいしそうだった。
「サードウェーブコーヒー」の代表みたいにいわれているけど、ここは実はぜんぜんブティックロースターというのではなくて、第二のスタバをめざすカフェビジネスなんだな。
そして「ニューオーリンズコーヒー」という冷たくて甘いエスプレッソドリンクが人気みたいだった。セカンドウェーブじゃん!
「サードウェーブ」 という言葉の元祖になった記事はこちらだそうです。この著者によると「サードウェーブのコーヒーは、コーヒーそのものを味わう」ということにつきるという。こないだも書いたけど、日本にはそういう、真面目に豆の味を追求するコーヒーおたくのお店が昭和の昔から無数にありますよね。
でもこのブルーボトルコーヒーは、店内やパッケージのデザインが素敵。
ミニマリストなパッケージやロゴのデザインは、無印良品とかの日本のデザインに影響受けてると思う。思わずもしかして日本の資本なのかと思っちゃったくらい。
オーナーはオークランドの人だった。
広い店内の半分は、Hanahausというレンタルワーキングスペース。
1時間1人3ドルから。会議室は1時間15ドルから。
カフェの席が埋まっているためか、こちらもほぼいっぱいだった。試験勉強してるらしい学生さんがたくさん。殆どの人はMacBookProをにらんでいる。
映画館の時からあったのだと思われる、この飾りつき柱の使いかたが面白い(この内側が小さな会議室)。
それに配管むきだし天井のくみあわせ。
帰るころになってカリフォルニアらしい青空がみえてきた。
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