2017/04/30

120年後に完全大改装


ところでウチは、息子と母とそろって同じ大学の4年生という、笑える親子です。わたしは毎学期1コマしか取れない(それ以上は能力的にも経済的にも無理。子どもがいてフルタイムで働いてて3教科取ってる超人系のクラスメートもいるけど私には無理)というカメのようなペースなんで、通いはじめたときには高校生だった息子にすでに追い越され…。奴は今年卒業。

こちらは去年の秋に人類学のクラスを取っていたDenny Hall(デニー・ホール)。

ワシントン大学のこのシアトルキャンパスで、一番古い建物。
「フレンチルネッサンス」様式だそうです。


大学構内の趣きのある古い建物はみな、外見は素敵なのだけど、中はみな20世紀の中頃に中途半端に改装されていて、天井が低く、照明は暗い蛍光灯で、部屋も狭く、設備もインテリアもかなりしょぼかったりします。

外部の大規模な寄付で建ったらしいビジネス学部とか法学部の図書館とかがキラッキラで モダーンなのにくらべると、人文学部のはいってるメイドイン19世紀の建物は、だいたい、暗い。

その中にあって、一番長老のこのデニー・ホールは、去年全面改装が終わったばっかり。

去年の秋取ったクラスがこのホールの1階の教室だったので、初めて中に入ってみて、うっわーなんだこれ!と、ほんとに感動しちゃいました。


上のフレンチルネッサンスな建物の正面玄関をはいると、中はこう!
明るい!
吹き抜けの階段ホール。カラーもモダンで、すっきりした繊細なライン。


玄関の両脇にあるロビーは自習やミーティングができるスペース。アルミやナチュラル素材でこちらも明るい印象。壁の絵がちょっとヘビーだけどね。

1895年に建ったこのビルも、1950年代に無茶な改装をされて、やっぱり中が暗くて狭かった。
そこに内部の構造をすっかり取り払って「ガワ」だけにしてから天井も壁も階段も作りなおし、オリジナルにあったスカイライトとアーチ型天井も復活させたそうです。



改造の規模を紹介した動画を観て、また感動。いやーほんとにすごい規模。

耐震設計もしなおし、LEED(環境性能評価)のシルバー認証も取得したのだとか。

改装にかかった金額は、新しいビルを建てるのとあんまり変わらなかったんじゃないかなー。
外はそっくり19世紀、中は21世紀。

こういう太っ腹で豪快な改装物件をみるとほんとに嬉しくなる。
この建物を最初に設計した建築家さんも嬉しいに違いない。



ちなみにトイレに入ったら、温風乾燥機は三菱製でしたよ!ダイソンじゃなくて。

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