2014/12/14

新築ハウスと「アポッドメンド」


うちの近所のBallard地区では、あっちこっちで家の建て替え工事が大進行中です。

もともとは1920年代から1940年代に建てられた、とんがり屋根でポーチと広い庭のついた可愛らしい小さな家が並んでいる住宅街なのですが、最近の工事はほとんどが、そういう築50年以上の家をつぶしてサラ地にして、その敷地に4軒のちっちゃい家を建てるもの。


1軒の家が建ってたとこに、だいたいこんな感じ ↑ のレイアウトで4つの四角い家ができてます。

ちょっと前の新しいタウンハウスは昔の家ふうのとんがり屋根を真似たデザインにしてるのが多かったけど、今建っているのはみんな四角くてモノトーンで、ちょこっと木材があしらってあるという、「無印良品の家」的なモダンデザインです。

売りだされた家の前に置かれてるチラシを見ると、だいたいこれで1戸が50万ドルから60万ドルくらいでございます。
今だと円安だから、7000万円ちょっとですかね。

バラードに家を所有している友人によると、築50年以上の広いロットの家(つまり、つぶしてサラ地にしたとしたらその後に4軒建つ家)を売りに出すとしたら、だいたい50万ドルいくかどうか、ってとこしいです。

4分の1の広さで目の前に他人のリビングルームがあっても、やっぱり新築のほうが格段に高く売れるんですね。

近所の新築物件を見てると、ほぼ2週間以内で速攻「SOLD」の札が出てています。売れるの早いです。



1軒があったとこに、4軒ならまだしも、単身者27世帯を収容するキッチン共同のマイクロなアパートメント、「aPodment(アポッドメント)」という集合住宅を作りますよという計画が発表されて、去年この界隈が大騒ぎになりました。

これが、うちのアパートのすぐ近くでした。

反対の人びとの声が大きく報道されてましたが、一番の(そしてほとんど唯一の)反対理由が「パーキングがない」こと。

「アポッドメンド」はキッチンが数世帯で共同であるため、世帯数分の駐車スペースを用意しなくてはいけないという規制からはずれていたのです。

パーキングなしに27人もの単身者が急に増えたら、路駐のクルマが溢れかえって近所の道が大変なことになる、ただでさえ路駐できるスペースが少ないのに、というのが反対理由。

デベロッパーは、いやいや、この「アポッドメント」に住む人たちはほとんどクルマを持たないライフスタイルの都市生活者たちなんだ、と反論してましたが、近隣のハウスオーナーたちからの反発は凄まじかった。

誰もハッキリ表立ってはいわないけど、このへんに家を持っている人からしてみれば、60万ドル出して小さい家が買える中流でプロフェッショナルな職を持った若い夫婦や小さな子どものいる家族が4世帯引っ越して来るのはぜんぜん構わないけど、クルマも持ってないような低所得で単身の不安定な身分の人たちが27人もかたまって来るのは勘弁してもらいたい、そんなものが建ったらウチの値段が下がっちゃうでしょ、という気持ちがあるんだと思う。


「アポッドメンド」はキッチンなしのシャワーつき1部屋(100平方フィート、約6畳くらい)で、家賃が650ドル~800ドルくらいの見当です。
同じバラードの町内で新築アパートメントだと、Studioで家賃1300ドルくらいです。高いです。

結局、ここだけじゃなくほかの地域でもアポッドメンドへの反発がすさまじく、今年の10月にはシアトル市の建築条例が改訂されて、アポッドメンド形式の集合住宅を建てられるエリアが限定され、これまでよりも厳しい条件がつけられるようになりました。

近所のアポッドメンド新築予定だったロットは取り壊しが進まないまま1年近く放置されていたんですが、この間前を通ったら、どうやらタウンハウスらしきものが建築中でした。デベロッパーは諦めたみたいです。ほっておいたらもったいないですもんね。

とにかくシアトルはいま景気がそこそこ良いので人が増えていて、バラード地区はとくに若い人に人気なので、デベロッパーが大忙し。「あなたの家買いますよ!」という立て看板も見かけます。

ウチのヴィンテージなアパートメントの家賃もいつ値上がりするかと、毎月ビクビクしています。

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