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2019/10/16

ポーツマスのねこ店員と坂の上のねずみ大使



ニューハンプシャー州のポーツマスに来ています。

ボストンからは高速バスでさくっと1時間半。

きのう(火曜日)は快晴。気温は17度Cくらいで、重いジャケットは不要でした。

海軍のシップヤード(造船所・ドライドックなど、船の大掛かりな修理をするところ)がある小さな港町。

清教徒革命以前に清教徒がやってきた、イギリス植民地としても最も古い町のひとつで、そのころの建物も残っています。




いまは、ほぼツーリストタウン。感じのよい海辺の町で、昔から避暑地として人気があったそうです。

保存された町並みのなかに、ギャラリーやブティックや雑貨店やレストランやカフェが並んでる。

ポート・タウンゼントやラ・コナーやポールズボなど、ワシントン州の小さな港町たちによく似た佇まいの町でした。



地元アーティストの作品をおいたギャラリーがあり、クリスタルやドリームキャッチャーを売っていたりするスピ系のお店やヒッピーっぽいカフェがちらほらあるとこも、似ている。



でもさすがにニューイングランド。歴史的建物の数がはんぱないです。町の半分はそっくり博物館みたいな町並み。




こういうなんでもないような扉の金具といったような細部に、歴史の厚み(アメリカなりに…)がにじみ出てます。

ポールズボとはちょっと違う……。200年分の厚み。





頑張って作り込まなくても、そのままでオーセンティックな、余裕を感じます。

こういうふうに極端に細ーい壁板を使っている古い家がいくつかありました。
端正です。手入れもいきとどいてる。

そしてドアのひさしの上にパンプキンをのっけているお家がいくつもあった。
このひさしは短すぎて庇の役に立ってないとおもうんだけど、ただの飾りかな。




かと思えば、海辺の町らしくファンキーな面もあり。
パンプキン君たちが町の広場の一画を占拠してました。



メインストリートにはレストランやカフェ、雑貨屋などのほかにタトゥーパーラーと書店が3軒ずつくらいあり、不動産屋さんと投資コンサルティングの事務所も同じくらいの数ある。

ヒッピー系と、若者と、リタイアメント世代が穏やかにまざりあってる感じでした。

平日だから当然だけど、観光で来てるのはシニア世代が多かったです。
デジタル一眼レフカメラをぶらさげている人がとても多いのが印象的だった。



もうちょっと北に行くと、スティーブン・キングさんのホームグラウンド、メイン州。
ということもあり、ニューイングランドの小さな町ってハロウィンが似合うなあ、と思いました。



すてきなマグロ看板。なんだかおいしそうな、FISH Cafeというレストランでした。
行かなかったけど。ハッピーアワー行きたかったなー。



裏通りにある小さな本屋さんSheafe Street Books。


書店の看板ねこ、ペチュニアちゃん。11歳だそうです。

この町に来た目的は、この方へのインタビュー。(嘘です)。


とてもおとなしい、生まれながらの書店員ねこ。

「外にも出ていかないし、お客さんも怖がらないし、本屋むきのねこだよ」
と、店主さんが言ってました。



小さい本屋さんだけど品揃えがけっこうツボでした。
古本と新品とどちらも、店主さんが好きなのを揃えてるようです。
窓際には村上春樹の新品がそろってた。翻訳されたばかりの『騎士団長殺し』も。

ペチュニアちゃんに会いたくて2日続けて行っちゃったけど、2日目はペチュニアちゃんお昼寝中で会えず。悲しかった。


扉にもキャラクターがありました。座り心地よい椅子もおいてある。

夢のような本屋さんです。



ポーツマスといえばポーツマス条約。

1905年、アメリカのルーズベルト大統領の仲介で、日露戦争を終わらせるための講和会議がここで行われ、条約が締結されたんでした。

日本から特命全権大使としてやってきたのが、小村寿太郎(コムラジュタロウ)さん。

町のまんなかの広場にこの↑解説板があって、条約が締結されるまで、町をあげて日本の代表団をおもてなししたのである、と書いてありました。

ルーズベルト大統領って日露戦争を仲裁して停戦にこぎつけた功績でノーベル平和賞受賞してたんですね。へー。知らなかった。

1905年にジュタロウさんたちがやってきたのはこの町だったんだ、とおもうと感慨深かったです。

ロシアと日本の代表団が宿泊したのはこの町のなかではなくて、河口にあるニューキャッスル島の「Wentworth by the Sea」という豪華ホテル。

(1980年代に老朽化した取り壊される寸前だったところ、保存運動により再生して、今ではマリオット系のホテル&スパになってます)

条約締結は海軍シップヤードで行われました。



この写真の右上の、川(湾だと思ったら河口なんだそうです。ちょっと行くとすぐ海だけど)の向こうにある、クレーンが見えているところが、その条約締結の舞台となった米国海軍シップヤードです。
講和条約の記念館があるらしいけど、車じゃなかったのでそこまでは行かなかった。




一説によると身長143センチしかなかったという、小村寿太郎さん。

この前列の矢印の人。ちっちゃ!(親近感)

ちっちゃな体格に不似合いなほど立派な長いひげをたらしていて、全体に貧相な姿ではしりまわっていたので、「チュー公」とか「ねずみ公使」とか呼ばれていたという…。

司馬遼太郎の『坂の上の雲』、読んだのはいつだったかな。
明治初期の日本のエリートたちってなんてかっこいいんだろうか、と涙を流しながら読んだのだった。

そして小説の中では脇役ながら、登場人物の中でとくに強烈に印象に残ったのが小村寿太郎でした。

ねずみ男爵ジュタロウさん。

ちっちゃくて貧相な体にモーニングコートを着込んで、どんな嫌味を言われてもまるで平然として自信のカタマリのように西洋世界のなかに突っ込んでいった、超人的に頭が切れてハラの座った人。

NHKで『坂の上の雲』がドラマ化されたときには、竹中直人さんが演じてました。あまりにもぴったりでカッコよかったけれど、少々元気がよすぎるような気もしました。

それだけ肚の座った人が、ポーツマス条約の締結後、ホテルで号泣していたという逸話もあるそうです。

景気よく日本海海戦でバルチック艦隊を破り、日本国民は大帝国を相手にした大勝利に酔っていたけれど、ポーツマス条約で日本がロシアから得たのは樺太の一部と満州などの租借権にとどまり、ロシアは日本国民が期待していた戦争賠償金をびた一文出そうとしませんでした。

ロシアにたんまり賠償金を払わせようという、日本国民の期待どおりの結果にならなかったために、条約締結後には東京では暴動が起こり、寿太郎さんも国を出るときには歓声で見送られたのに帰って来た時には売国奴扱いをされたとか。

そうそう、そういえば15年位前か、ホノルルにいたときにリサーチの仕事をもらって、ハワイ大学の図書館に通って明治時代のホノルルの日本語新聞をマイクロフィルムで読みまくっていたことがありました。ポーツマス条約の会議がまさに進展中の記事で、ロシアの全権代表ウィッテが小狡い策略家として罵倒されていたのが印象にのこってます。

それは当時の日本本国のメディアに煽られた国民感情をそのまま反映したものだったはず。

老獪な列強とわたりあいつつ、日本は戦勝国として体面を保つのが精いっぱいであること、日本国民が無邪気に期待するような賠償金をとってくるのは望み薄であることを、寿太郎さんは日本を出る前からよくわかっていた。

ウィキからの引用になりますけど
「すでに日本の軍事力と財政力は限界に達しており、にもかかわらず日本の国民大衆はそのことを充分認識していないという状況のなか、ロシアの満州・朝鮮からの撤兵という日本がそもそも日露戦争をはじめた目標を実現し、新たな権益を獲得して強国の仲間入りを果たした」(木村汎)
という結果を引き出した、冷静な外交官だった寿太郎さんでした。

最近の政治家と比べるまでもなく、明治の政治家は人間のスケールが違うなと思う。

ニューイングランドの町の広場の白黒写真でちっちゃいジュタロウさんの姿を見て、ああそうだったそうだった、ほんとにお疲れ様でした、と思ったのでした。



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2019/08/22

ハンサム君と弱そうなドラゴン


かなぼんさんちのハンサム猫、クーパーちゃん。

犬や猫って、カメラシャイでカメラを向けると目をそむけるか、寄ってきてしまって写真が撮れませんということが多いですね。

このときは奇跡的なタイミングでいいポーズになりました。ななめ45度。モデル立ちです。



このあいだバラードの裏道を歩いてて、アパートの壁にみつけた壁画。

…バラードという町は北欧からの移民が住み着いた町で、お祭りにもバイキングの格好をしたひとたちが現れる(そして時々問題を起こす)んですが、この船もきっとバイキング的なヘリテージをあらわしているのだと思われる。

こういう「竜頭のついた船」は、バイキングの歴史的な戦闘用の船。

こういうやつとか。

しかしこの船は………弱そう。

ドラゴンというよりは、むしろ、なめくじ的ななにかのようだ。

しかし憎めない。

しかしこの船に乗るのは、出来る限り遠慮したい。

なごみ系のドラゴン船でした。


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2019/08/14

富豪の島の猫サンクチュアリ



東京の下町、にゃを美先生んちの近所でみんなに大事にされている地域猫、ばんちゃん。

この子はとてもフレンドリーでした。



こちらは先日仕事中になにかの検索をしていていきあたった、猫サンクチュアリ

ハワイのラナイ島に、にゃんと600匹以上のねこを保護しているサンクチュアリがあるのです。

 ラナイ島って、昔はパイナップル農場の島でドールが土地のほとんどを持ってた島です。

90年代にパイナップル産業が下火になると、超がつくレベルの高級リゾートが2軒開発されて「エクスクルーシブな滞在型リゾート」の島になりました。(現在は2軒ともフォーシーズンズが運営してます。)

ど庶民のわたくしたち親子にはまったく縁がありませんでしたので、ラナイ島には行ったことがございません。

いまはあのオラクル社のラリー・エリソンさんが島の98%を持ってるそうですよ。

98パーセントって、ほぼプライベートアイランドですね。笑っちゃうほどのお金持ち。

ラナイ島の人口は、約3200人。

そこに猫600匹以上。



外敵がいない島だけに爆発的に野良猫が増え、絶滅危惧種のトリたちが危機にさらされてしまっていたところへ、イリノイ州から移住してきたキャシー・キャロルさんという方が25匹の猫を保護したところからはじまったサンクチュアリ。

今ではフルタイムのディレクターもいて、設備のととのった車載クリニックも完備。

年中無休で毎日営業しており、無料で訪問できるそうです。

なんという夢のデスティネーション。
フォーシーズンズの近くにある「ファー(FUR・毛皮)シーズンズ」と呼ばれ、ラナイ島でナンバーワンの観光名所になってるんだとかww。
年間1万人が訪れているそうです。

ここにいる猫はみんなトラップで野生の状態から捕まって保護されてきた猫たちだけど、このサンクチュアリのディレクターによると、そのうち6割はこのように人になつくようになるんだそうです。

「運営はすべて、ここを訪れる人の寄付で賄われてます」ってウェブサイトに書いてあるけど、それでこの設備!このスタッフ!この規模!ってすごいわー。

エクスクルーシブなリゾートに滞在する層だけに、寄付といってもケタが違うんでしょうね。
1泊1,000ドル以上のホテルに滞在するファミリーなら、その数泊分の寄付を猫天国の維持のためにポンと出すのも普通なんでしょうねー、きっと。税金控除の対象になるし。

エリソンさんもがっつり寄付してるのでしょうか。

自分の島(98パーセント!)で、野生動物と野生でない動物と環境を守ってくれる団体になら、しっかりお金を出さないとね。

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2019/08/13

史上最悪のスキャンダル



先日の出会い。

シアトルのねこたちも、世の中と人間を信じ切っていますね。
知らない人にずんずん寄ってくる。

きみたちはそんなに無防備でいいのか。

末永く幸せにね。

友人によると、岩谷光昭さんの『世界ネコ歩き』、前回はシアトルだったそうです。
み〜た〜い〜〜〜。




ところで先日、Netflix オリジナルの『The Great Hack』を観ました。

めっちゃめっちゃめっちゃ面白かったです。

2016年の米国大統領選の前にFacebookのユーザーデータをごっそり利用してトランプ陣営の広報と選挙戦術に使い、英国のEU離脱の国民投票でもSNSデータを使ったPRを行って世論操作をしたとして問題になったコンサル会社、ケンブリッジ・アナリティカの内部告発者ブリタニー・カイザーと、「オブザーバー」のジャーナリスト、キャロル・キャッドウォラダー、自分についてのデータ所有権を侵害しているとしてケンブリッジ・アナリティカを訴えたパーソンズ美術大学の教授、デヴィッド・キャロルに密着したドキュメンタリー。

Facebookのザッカーバーグが議会に呼び出された顛末も、ケンブリッジ・アナリティカの最後も、リアルタイムでキャプチャされてます。

この事件に関してはヘッドラインを飛ばし読みくらいしかしてなくて、Facebookはもうオワタねー、こわいねー、もう情報載せるのやめようねー、なんてのんきな感想を述べていたのですが。

あまりにもひどい話で、出てくるキャラが全員あまりにも立っているので(最初の告発者、クリス・ワイリーなんて、ほんとにNetflixオリジナルのドラマに登場しそうな…『センス8』にでてきそうな…鼻ピアスでピンクの髪のオネエ喋りのコンピュータサイエンティスト)何度もこれはウソだよね?と思いたくなるんですけど、ケンブリッジ・アナリティカはまじで実在した会社なんですよね。

カリブ海の島での選挙のときの人心操作の手口。
それをプレゼン用ビデオにする厚かましさ。

小さな国で磨き上げた選挙の人心操作テクニックを2016年の大統領選挙につぎ込んだという笑えない話。

ブリタニー・カイザーは、オバマの2008年選挙キャンペーンのインターンからブレインになり、その後、トランプのキャンペーンを頂点とする諸々保守派キャンペーンのブレインへと転身した人。

それにしても、オバマのキャンペーンで功績のあった彼女がなぜオバマ陣営やヒラリー陣営
から離れたのか、(そしてNRAやトランプやスティーブン・バノンのお友達になっちゃったのか)と聞かれた答えは、

「(オバマやヒラリーの事務所は)誰も、私にお金を出そうとはしなかった。
自分の家族がお金をなくして、ずっと住んでいた家を失ったようなときには…そして大黒柱だった父親が脳を手術して働けなくなったようなときには、お金を出してくれる人たちのところに行かなくちゃいけないものよ」

と答えてます。

2014年に家族が住んでいた家を失い、そのときから、オファーのあったケンブリッジ・アナリティカ社で働くようになったのだと。


邦題は『グレート・ハック SNS史上最悪のスキャンダル』。

しかし、「SNS史上」というのは狭く限定しすぎだとおもう。
 
FBのデータが流用されたのはもちろん言語道断のスキャンダルだけれど、その意図とその結果、その破壊力こがこのドキュメンタリーの主眼なのであって。

世界史上最悪のスキャンダル、のひとつ(英語ならではの言い回しでね)ではないかと。

キャロル・キャッドウォラダーさんが公聴会で答えているとおり、これは主義主張を超えて「民主主義のインテグリティと、国の自治を脅かす問題」。



とにかく見てくださいね!

見るべし見るべし。

いったい人類はどこへ行くのか。来てしまったのか。
 
まじで『ブラック・ミラー』のエピソードみたいだけど、悲しいことにこれは現実。

そのへんのホラー映画よりずっと涼しくなることまちがいなしですよ。



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2019/08/12

ファーマーズマーケットでみょうがと猫とバッハ



少し雨がぱらついた土曜日、すごく久しぶりにユニバーシティ・ディストリクトのファーマーズ・マーケットに行ってきました。

すんごくイキのいいゴーヤが山盛りでした。


これが目的。みょうががどうしても食べたくて。



シアトル在住日本人と日本食シェフの味方、タキ農場さんのお店です。
ぴちぴちとりたてオーガニックの日本野菜がそろってます。

ゴーヤのうしろにはとてもていねいにイラストつきで料理方法が説明されてて、親切。

ゴーヤは近所のスーパーでも売ってるけど、たいていのシアトル民にとってはエキゾチックで馴染みのない野菜というポジションかな。
白人女性のお客さんが手描きレシピの写真をとってました。


マーケット入り口ではオシャレなお兄さんがバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏してました。1番だったか。
この組曲や無伴奏チェロソナタを聴くと、脳内の癒やし物質が分泌される。気がする。
とてもお上手でした。なんてぜいたくなお買いもの環境でしょうか。



ダリヤの季節。お花やさんはいつにも増してカラフル。


ビーツ屋台の看板娘(非売品)。でもこうやって見ると猫屋台みたいですね。
とんでもない格好でおやつを食べていらっしゃいました。


鼻のもようがおにぎりっぽくてかわいい。



戦利品。桃はいただきもの。

みょうがは3年前にくらべて高くなったなあ(ねだんはほぼ同じで含有量が少ない)。今年は不作なのか?

でもおいしい野菜を遠くから運んできてくれてありがたいっす。
ゴーヤはチャンプルーと、ツナ和えに。うまうま。もっと買ってくればよかった。


そのほか、ひまわり3本5ドル、バスルーム用にダリヤを1本1ドル50セント。
マーケットの花はお買い得感が高いです。



 

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2019/08/11

すいかジュースと、今回も交流に失敗


初ものの西瓜。ひとりだと巨大な西瓜はもちろん食べ切れないけど、カットフルーツにお金をだすのも抵抗があるため、メロンよりちょっと大きいくらいの小玉を購入。しかし甘さはイマイチでした。

スーパーの店先で西瓜を見つめているだけで『きのう何食べた』の史朗さんと佳代子さんみたいな出会いがあったらいいんですがねー。

ああでも、料理上手な佳代子さんみたいな貢献はできないわ。

そして、栄養サイトによりますと、西瓜に含まれる「シトルリン」という栄養素(アミノ酸)は

「シトルリンは、血管を拡張させる作用がある一酸化窒素を増やす働きがあるので、末端の毛細血管までの血流を改善してくれます。」

だそうですが、赤い部分よりも白い部分に2倍含まれてるんだそうです。

でもズボラーとしては漬物にしようっていわれてもねえ、というわけで手っ取り早いジュースにして飲むことに。西瓜だけに、水分多い!



この初夏も、東京下町の版画家にゃを美先生のおたくに3日ほど泊めていただきました。
この美しい花は、ちょうど着いた頃に咲いていた鉢植え。

花はウエルカムしてくれたのに、猫たちは…(涙)つれなかった…(涙)

前回、ちっとも交流できなかった猫たちがすこしは打ち解けてくれるだろうか…と淡い期待を抱いていたのですが、あえなく玉砕(涙)。

でもおいしいごはんを食べて、視聴覚室みたいな壁一面をつかったプロジェクターの大画面で、ドラマの『きのう何食べた』や『ブラタモリ』を思うぞんぶん見ることが出来るという夢のような環境でございました。(ほんとに映画館みたいな大画面でみると、ドラマも細かい発見が多いww)

にゃを美先生が録りためている番組のラインナップがすごすぎて、3年くらいここでビデオだけみていられると思った。



↑は、おうちでいただいた『きのう何食べた』の史朗さんレシピのぶっかけそうめん。
おいしゅうございました。
シソとみょうがって、最強においしいよねー。

ところで、人のふんどしで相撲をとる第二弾。



にゃを美先生にご許可をいただき、インスタグラム(@fantafonte )より、遺憾ながら交流できなかったラファエルちゃんとウリエルちゃんのご尊顔をここで見せびらかします。

この先はすべて@fantafonteよりの転載です。


 ウリエルちゃんは最初の日、階段の上でばったり鉢合わせ、まるで茶色い稲妻のように、恐ろしい勢いで階段をかけおりていった姿を見たきり。

こんなにかわいいのになーー。



ラファエルちゃんもウリエルちゃんも、わたくしがいた間は物陰に隠れて物音ひとつたてませんでした。寝静まったあとにソロソロ出てきていたようだけど。
これよりも↑ずっと奥まったところに隠れておいでになり、のぞきこんでも暗がりにうっすら目が見えるだけ(涙)。


ラファエルちゃんー。この瞳は。


 にゃるほど、そのまんまでしたね。


お布団の上でツール・ド・フランスを一緒に鑑賞するなど、なんと羨ましい。

ふたりとも地域猫だったのを、引っ越しのときにゃを美先生が苦労の末に捕獲して連れてきたというバックグラウンド。

半野良のときからヒトに対しては非常に警戒心が高かったそうです。

特にわたしだけが異常に嫌われているのかというとそうではなくて(ほっ)、点検や工事の人が来たときには、ほんとにこの人、猫飼ってるの?妄想じゃないの?と思われそうなくらいに気配を殺して出てこないそうです。


どあーかわえええ。

わたくし、猫というものは何もせんでも「ん?なになに?」と寄ってくるいきものだとばかり思っておりましたが、生まれたときからヒトのそばにいなければ、警戒心が強くなるのは当たり前なんでしょうね。学習ってすごいな。

この子たちは、小さい時にお母さんに「かんたんに人間を信じちゃいけませんよ!」と教育されたようです。


人形用のベッドで眠るラファエルちゃん。かわえええー。

物陰にかくれた二人に話しかけていたら、にゃを美先生に、この子たちはよそのヒトの話し声に慣れてないからもっと優しい、カヒミ・カリィみたいな声で話さないと!とご指導をたまわった。そ、そうなのか〜!

普段会っているねこたちは、世の中はおおむね平和で、人間はなんでもいうことをきく下僕だと思っている子たちばっかりなのでー。

「もう(怒)このおばさん早く帰んないかなー(怒)」と思っていたことでしょう。
ごめんね二人とも、コワイ思いをさせてしまって。

でもまた懲りずに遊びにいきたいなー。


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2019/07/28

下には下がある


瞑想するしんのすけくん。

さて、いつも能天気なわたくしでも、たまには人並みに落ち込むこともあります。

そんなときには、自分よりもはるかに苦労している存在のことを考えます。


ばーん。

先日東京で、数年前から日本でブレイクしている『ざんねんないきもの事典』を買ってきました。
あまりの人気に続編もたくさん出ていますが、いきものたちの残念ぶりが秀逸すぎて泣けます。



なかでも私がいちばんぐっと来たのはこれ、ジュウシチネンゼミ。

土の中で17年間の幼生時代を過ごしたあと、集団でいっせいに羽化して短い夏を謳歌するはずのセミですが、うっかり何かが間違って出てくる年を間違えると、仲間に会うことなく、捕食されるだけで終わってしまうという…。
究極の孤独。広い世界にひとりぼっち。
なんて悲しいセミ生。

昔読んだ諸星大二郎の『孔子暗黒伝』で、たしか最後に主人公が人類が死に絶えた後の地球で餓鬼たちと一緒にくらしている場面があって、以来強烈にその場面だけ覚えてるんですけど、それとおなじくらい寂しいと思う、出てくる年を間違えたジュウシチネンゼミ。

あの漫画もう一度読み直してみなくちゃ。なんかいろいろ自分のベースになっている気がするけどすべて忘れている。



ほかの種のアリに「奴隷にされがち」なアリも気の毒。卵のときに誘拐され、自分の巣だとおもって一生懸命働くそうです。

しかし、カッコウの托卵といい、進化の過程、他人任せにしたり他の種を支配することでなりたってる種ってけっこうたくさんあるんですね。体の機能ならともかくその習性がどうやって種ぜんたいに広まるんだろうか。不思議。



ちっとも残念じゃないし、むしろこっちの方がいいじゃん、と思ったのはズキンアザラシ。

「かれらは争いになっても、傷つけ合うことはしません。そのかわりに、鼻のあなを閉じて空気を送り込み、鼻をより大きくふくらませた方が勝ちというルールで戦います」。

そして鼻の大きさに大きな違いがない場合は

「戦いは第2ステージに突入。片方の鼻のあなから粘膜を出して、ふくらませてみせます」。

これはなかなか優れた戦いのシステムだと思いますよ。誰も死なないし客観的だし。
人間も鼻から出した風船の大きさで勝ち負けをきめるようにできたらいいのにね。

ジャングルのなかでステージを作って踊る鳥とか、ほんとにどうしてこうなった?っていう生き物多いですよね。


これね。カタカケフウチョウ。
この鳥の存在って絶対に変ですよね。適者生存で説明つくのか、これ。

NHKとBBCの番組でなかったらまちがいなく特撮だと思ったと思う…。なんの陰謀論だ。

この本は子ども向けですけど、エンタメ性がたかくて面白いです。
ただ、「チンパンジーがしゃべれないのはのどの構造のせい」とか、ちょっとこれは科学的に正確な説明ではないよな、と思うものもある。



「くるしゅうない」by しんのすけ。

ねこたちは間違いなく進化の最上層ですねー。
ほかのアリを奴隷にする「サムライアリ」のように、人間を支配している。


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