2012/09/09

デビルズ・タワー




ワイオミングの町、シェリダンでお昼。

対インディアン戦争の総指揮をとった将軍の名前を冠した町です。「バッファローなど絶滅させてしまえ」と言った人。

そんなこととは関係なく、ちゃんとしたエスプレッソメニューも揃った感動的なまでに優秀なカフェがあって、ベジラップがおいしかったです。


ウェイトレスの女の子も可愛かった。ディナー担当のシェフはシアトル出身なのだそうですよ。 Lulu's Cafe  Sheridan, Wyoming 


Gillette という埃っぽい町を通る。石炭や石油の採掘現場がたくさんあるあたりを過ぎると、ピンク色の岩山が現れてきます。


インターステートを下りて、2車線の山道に入ってしばらく行くと、見えてきました〜。

Devils Towerです。『未知との遭遇』でリチャード・ドレイファスが封鎖を突破してクルマを走らせたのはこのへんかしら、と思いながらタワーを目指す。 本当に、プリンみたいな形だ。

爆睡していた息子をこの辺で起こすと、窓の外を見て「あれは何だ!」と本気でびっくりしてました。


じゃーん。

道の彼方に突然現れるところもすごいけど、真下から見ても迫力だー。
デビルズ・タワーの周りを一周するトレイルを歩いてみました。



斜面に岩がごろごろしている。この柱状の岩は地中でマグマが固まったときの形だというのだけど、神殿の遺跡の柱かなんかのように倒れてます。

うちの息子はデビルズ・タワーを見たとたんに登りたい衝動にかられたようで、うわごとのように登りたいと言いつづけ、今までそんなこと言ったことなかったのでちょっと気味が悪かった。
実際、下からロッククライミングをする人もいるようです。

てっぺんにはノスリのような鳥がたくさん旋回していて、よく見るとずっと上のほうに巣がたくさんありました。


トレイルからブラックヒル地域がひろびろ眺められます。



トレイルのあちこちに、「てるてる坊主」のような飾りが結ばれてます。
ここはインディアンの聖地でもあって、20以上もの部族から崇拝の対象になっていると言います。

お守りなのか願掛けなのか祈りのしるしなのか、いろいろな布や動物のホネなどがあちこちに結んである。


 もう夕方で、すれ違う人もいないトレイルを巨大岩を見上げながら歩いていると、『未知との遭遇』というより『ピクニック・アット・ハンギングロック』な気分でした。

ぐあーん、という音が聞こえてきそうな気がする。

ふもとにお土産屋さんがあって、宇宙人の人形をたくさん売ってるのがおかしかった。



タワーのふもとにキャンプ場がありました。シャワーなしのプリミティブなサイトだけど、すぐ横にプレイリードッグの町もあるし、とっても魅力的です。

もうちょっと近かったらちょくちょく行きたい場所です。


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6 件のコメント:

  1. わあ~、Devils tower(すごい名前ですよねw)、
    ここも行ってみたかったんです。
    どーんとアップで写った写真しか見たことがなかったので、周辺にも山があったりするのかなと思ってましたが、
    周りはなんにもなくて、これだけ突然飛び出してるわけですね。
    そこがいいですねー。
    私も登ってみたいです(笑)、が、これって一般人が上へ登るトレイルってあるのでしょうか。
    ロッククライミングが出来る人じゃなきゃ、きっと無理ですよね?(^^;

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    1. prunusさん、ここって本当に、まわりになんにもないところにこれだけ、びょーんと飛び出してるんです。広ーいお盆の上にぽつんと一個だけおかれた羊羹みたいに(たとえが変ですねw)。遠くに見えてきた時、あまりの唐突さに感動しました。
      てっぺんまで登るには、垂直な道しかないので「トレイル」ではないですね。こんなふうに登ってるみたいです
      http://www.nps.gov/deto/historyculture/how-do-they-get-up-there.htm
      昔は「梯子」があったみたいですね。それでもわたしはいいや。20年前なら「登りたい!」と思ったかもですが…


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  2. おお~っ! 例の ♪た~ら~り~ら~り~ィ♪ が頭に浮かびました。
    リチャード・ドレイファスがマッシュド・ポテトで一生懸命作ってましたよね^^!
    こんなのが地面から突き出てるのって、本当に不思議ですね。
    オーストラリアのエアーズロックも同じく、ここがインディアンの聖地と言うの、何となくわかるなあ~。
    こんなすごいものは絶対に人間の作ったものではない!という不思議感が伝わってきますよね。
    いつか目の前に立ってみたいです。

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    1. オレンジ猫さん、インディアンのラコタ族の伝説では、クマに追われた乙女たちが絶体絶命!というときに、地面ががーっと持ち上がって出来たんだとか。
      その光景も見てみたい…(。ω。)/~
      それでラコタ語で「熊ロッジ」と呼ばれているそうです。
      わたしもマッシュポテトを頭に思い描きましたっ!

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  3. リンク見ました。はははは、こりゃとんでもなく無理でしたね(笑)
    劔岳や槍ヶ岳の鎖場レベルのルートがもしつけてあったらなんてちらっと期待しましたが(アメリカの山でそこまで親切なものはないだろうなとも思いましたが)、フリークライミングで登るんですね。
    画像検索したら、超ハイレベルな岩登りの写真がたくさん出ました(汗)

    それにしてもパラシュートでてっぺんに降りたという人は、ちょっとお間抜けさんでしたね(笑)

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    1. ほぼ垂直ですからねー。 
      それに、この柱石が世界一大きいのだそうで、とにかくどこまでも真っすぐ伸びてますよね。そこがクライマーの人々にとってはそそるのでしょうね。
      パラシュートの人、まったくお騒がせでしたよね。でも全然悪びれてなかったらしいのがアメリカンというか、ウェスタンというか、そういう無茶なスタントをむしろ歓迎してしまうような空気があったのかもしれないですね。

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