2010/10/16

都会でニワトリ


シアトル市図書館から、毎月Eメールで「今月はこんなことやってます」というお知らせのニューズレターが届く。作家や建築家の講演や、キッズ向けのイベントなど、各図書館での催し物がかなり充実していて、実際に行ったことはまだないけど、面白そう。今回はニワトリの写真が目をひいた。

Urban Self-Reliance (都市的自足生活)』というお題のワークショップ。ヒップな町の真ん中のキャピトルヒル図書館で、8回連続で開催中。


Sustain your household by consuming less and saving more.
「消費を抑え、より多く貯めて、家計を支えましょう」

というテーマで、毎回ぜんぜん違う方角の講義が行われる。たとえば「保存食の作り方」「家計予算の立て方」「自転車通勤の初歩」「自転車メンテナンスの基礎」「家庭菜園ワークショップ」そして、「都会でニワトリを飼う」…。

通勤通学は自転車でガソリン代を抑え、 食べるものも出来るだけ裏庭で調達して、環境にも財布にも優しい生活をしましょう、というワークショップなのだ。いかにも不景気の時代らしく、すごくシアトルらしい講座だなあと思った。

シアトルは、自他ともに認める「tree hugger」、環境保護派の人が多い。どのくらい多いのかの統計は見てないけど、たしかに多い。アメリカの平均値から比べたら、エコな人の割合はかなーり濃いとおもう。ビル・ゲイツ財団の屋根も市庁舎の屋根も環境のために草を生やしてるし、エコバッグの普及率も相当なものだ。 環境への影響を軽減することに、大真面目に取り組んでいる個人や企業が目立つ(もちろんみんながみんなというわけじゃないけど)。

「サスティナビリティ」は「持続可能性」という訳語が固まっているけど、この漢字熟語は意味を少し取りこぼしている気がする。
「Sustain」のもつ、供給する、支える、という意味を「サスティナビリティ」も、その背景にニュアンスとしてもっている。「サスティナブルな事業」というような言い方がされる時には、やり方を変えたり、積極的に働きかけることで継続を可能にする、という行動と責任の自覚が意識されている。「自律的な存続可能性」くらいの意味が込められている場合も多いと思う。

このワークショップは、経済的な自律性と環境への責任とを一挙に満たしてしまおうという試みで、超ミクロに地に足がついたとこが良い。

企業や官庁の「サスティナビリティ」への取り組みは過分に宣伝されてるなと思うことも多いけど、個人レベルでとりあえずできることを地道にやろうという人がたくさんいるのは頼もしいし、健康的だ。
そのうち、ペット可じゃなくて家畜可のアパートとかも出来るんじゃないかな。シアトルだから。

2 件のコメント:

  1. ああ、シアトルってわたし向きだ。
    住みたい。

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  2. Eriちゃん、ぜひおいで♪ 住みやすいと思うわよ〜 

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