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2019/08/17

海辺の絶景ハイキング、Ebey's Landing


Ebey's Landing州立公園&ヘリテージ公園の海沿いのトレイルに行ってきました。



ここです。

ウィドビー島にあります。シアトルから北上して島の北端を通って行くと、曜日や時間にもよりますが、片道約2時間のドライブ。

以前に(もう6年前だ‼ひゃー!)崖の上ハイキングに行ったデセプション・パスの橋を通っていきます。
 
けっこうな長距離ドライブでした。
ウィドビー島に行ったのはずいぶん久しぶりなので、どんだけ遠いかを忘れてた。

Ebey's Landing のパーキングは古い墓地の前に5台分くらい。

その先の管理オフィス(週末だけ開いてるようです)の裏にも、もっと広いパーキングスペースがあり、トレイル入り口にトイレもあります(こまめに掃除の人が来るわけではないのでかなりキタナイです。汲取式トイレなので夏場は蝿の大群がお出迎え。)

広いほうのパーキングに停めるときは、「ディスカバリー・パス」(州立公園の年間利用パス、年間30ドル)が必要だそうです。

週末はかなり混むらしいですが、わたしと友人M太郎が行ったのは火曜の午後遅くだったので、パーキングも楽勝でした。



こちらがトレイルマップ。
海に面した、細長い魚のようなかたちのループトレイルが「Bluff Loop」トレイル。

一周5.6マイル(約9キロ)のコースです。標高差は260フィート(約79メートル)だけど、右回りでいくとゆるやかなのぼりなので、せいぜい4階ぶんくらいしかのぼった気がしませんでした。

わたしたちは暑さを避けて(日陰がほとんどないので、カンカン照りの夏の日の昼間はかなり暑いと思います)午後4時半くらいから歩きはじめ、のんびり歩いて2時間強で一周しました。



パーキングからしばらくは、ひらけた牧草地。
ここは19世紀にEbeyさんはじめ、入植者たちがやってきて居を構えたところ。

パーキングからはのどかな田園風景を前景に、ベイカー山が左に、レーニア山が右に見えます。


しばらく行くと、ふたつの木造建物が見えてきます。
小さいほうは「Block House(ブロックハウス)」。
1856年にEbeyさんたちが、「北のインディアン」(アラスカやブリティッシュコロンビアの民族のこと)の襲撃を恐れて建てたものだと書いてありました。

別の場所にあったのをここに移築してあります。

Ebeyさんはここにはじめて入植した白人で、ミズーリから新天地をもとめて1849年にやってきたそうです。

1850年には、このへん(太平洋北西部)の好きな土地を選んで4年間土地を耕作しつつ住み続ければ夫婦で640エーカー(約259ヘクタール)の土地の所有権が手に入る、というとても太っ腹な法律がありました。

1862年の「ホームステッド法」の下敷きになった法律だそうです。

もちろんこれは「ネイティブを除く、だってネイティブ民族はアメリカ人じゃないから」という非常に勝手きわまりないものであったのですが!!

「ホームステッド法」は『大草原の小さな家』シリーズにもでてきました。インガルス一家もその法律で土地を手に入れて、家を建てたんでした。

『プラム・クリークの土手で』だったかな。すみません、手元になくて確認できず。

ホームステッド法は160エーカーともっと小規模になり、入植者には6年後に政府から土地を買取るオプションが与えられるという法律でした。


のどかな田園の景色を見ながら平坦な道を5分くらい歩くと、ピュージェット湾の眺望がひらけてきます。この写真ではよくわかりませんが、湾のむこうにレーニア山がきれいに見えます。

穏やかな海、穏やかな気候、肥沃な土地。

「天国みたいなところだからぜひおいで」と、Ebeyさんは家族に書き送り、親戚一同がミズーリからひっこしてきたそうです。


トレイルは海辺の崖の上。180度、目の前にピュージェット湾がひろがります。

南にはレーニア山。対岸はオリンピック半島のポートタウンゼント。
北にはカナダのバンクーバー島が見える、ほんとにこれ以上広々できないほどひろびろした景色。

犬は、リーシュにつないでいれば同行OKです。

道はこのように狭くて、左側はほんとに文字通りの崖になってるので、小さいお子さんや犬連れのときには充分注意が必要。とくに元気な子犬ちゃんは大変かも。


とても不思議な木がありました。どうなっちゃったのコレ? 彫刻みたいですね。


小一時間ほど、崖の上の細道をえんえんと歩きます。

いかに絶景といえども、だんだん飽きてくるという人もいるかも。

ほんとに日陰はほとんどないので、夏の昼間にいくときにはお水をたくさん持っていかないと大変です。

砂州のあいだのラグーンに溜まった水のなかで何か腐っているのか、途中で腐臭がただようところがありました。

でもそのほかはいたってのどかな道。崖の上のトレイルは、アップダウンがほとんどありません。

反対側から回ってきたのか、途中で引き返してきたのか、4組くらいのハイカーとすれ違いました。ひとりできびきびと歩いていた初老の女性、家族連れ、女性ふたり組。犬を連れた家族。

かなり離れて私たちの前を歩いていたカップルがひと組。

砂州のおわったあたりが折り返し点。
ジグザクの道でビーチに降りていきます。



夏目漱石先生も好きだったというトクサがいちめんに生えています。



細長いビーチを歩いて戻ります。
満潮時はもっと狭くなるかもしれません。

大型クルーズ船がカナダの方に向かってゆったり航行し、ポートタウンゼントからウィドビー島へのフェリーが湾を横切っていくのが見えました。


太平洋北西部の海岸ではどこでも、とんでもない大きさの丸太がごろごろしています。

これはまた、樹齢千年くらいありそうな丸太で、しかもここに流れ着いてから百年くらいは経っていそうな風化のしかたでした。どんな歴史を見てきたのか。




ジャリジャリのビーチに、くちばしの赤い小型のかもめがなぜか等間隔に並んでました。

波の間にアザラシの頭がプカプカしてるのも見えた。のどかな浜です。



出発を夕方にして正解でした。爽やかで、ほとんど汗もかかず。夏の日は長い。
午後6時すぎ、ちょうど歩き終わった頃に、いい感じの夕陽がさしてきました。


海岸からトレイルに戻る階段。

地図で見たときにはもうすこしハードな上りなのかなと思ったけど、きつい坂はこの階段と、ジグザグに降りた坂だけでした。
逆まわりだともう少し上りがきついかもしれません。



階段の先はトレイルヘッドまでゆるやかな上り坂。
ビーチをもう少し先まで歩くと別の駐車場があり、そこからスタートすることもできます。


縦にしてみた。
この写真じゃほとんどわからないけど、湾の先のほうにうっすらレーニア山が見えています。
実際にはもっと間近に見えて壮麗です。

穏やかな夕日を浴びながらのんびり車に帰ります。


帰りは、ウィドビー島南端にあるクリントンからフェリーでマカティオにわたりました。所要時間は約20分。

このフェリーを使うと、北の橋を通っていくよりも、運転時間が30分以上短縮できます。


もう売店が閉まってて自販機の変なカプチーノしかなかったけど、ずっとコーヒーが飲みたかったのでほっとひと息。

やっぱりフェリーはいいですね。
ウィドビー島、ゆっくり滞在してみたいです。



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2019/07/02

ポートギャンブルからベインブリッジフェリー


6月最後の金曜日。ホノルルからのお客様があり、タコマの友人も一緒に(運転してもらった)久しぶりにフェリーでキングストン、ポートギャンブル、ベインブリッジアイランドへ小遠足。

キイチゴがたくさん咲いていた。

やっぱり対岸は、緑が濃いですのう。

パールシティ在住のK先生は、野生のも鉢植えのも咲いている花がみんな目新しいようすで、ペチュニアの写真も撮っていらした。

わかるー。ハワイの住宅街で目につくのってハイビスカスとプルメリアとバードオブパラダイスばっかりだから。シアトルにきた当時はすべてが新鮮だった。

雨の予報でしたが見事に晴れて、ほんの少しぱらつく程度でした。晴れ女健在!


ポートギャンブルの「ジェネラルストア」。


そのとなりの水辺のレストランでボリューミーなランチ。

今ではビクトリア時代の古い家が10軒ほど並ぶだけの小さな集落だけど、19世紀後半にはここに製材所があって、オリンピック半島から伐り出した木材をここの港から世界中に直直送してたんだそうです。へー。知らなかった。


ベインブリッジ島のフェリー乗り場の近くにあるミュージアム。
息子の高校時代にはサッカーの試合やらで何度もこの近くを通ったのだけど、ここに行ったことはなかった。
あいにく展示替えの最中で、ショップしか見られませんでした。


ベインブリッジ島からシアトルダウンタウンへのフェリー。

暑くもなく寒くもなく、フェリーのデッキに出てもそんなに寒くない、穏やかな夕方でした。


だんだん近づいてくるシアトルのスカイライン。


いやーほんとに。だんだんビルの間のスキマがなくなってきましたね。


その昔、1920年代にはシアトルダウンタウンの真ん中のランドマークで、ライトアップされて海上からもオーロラ色に輝いて見えたというシアトル・タワーも、ついに新しいビルの後ろに隠れて完全に見えなくなってしまいました。(写真まんなかより少し左寄りの、建設中のビルの斜め前です)


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2019/01/15

ファー島へ遠足


年末から暗い雨がちのぐずぐずした天気続きだったシアトル近郊、このところ珍しくすかっと晴れた日が続いてます。

快晴の土曜日、スカジットの「ファー島(Fir Island)」のあたりに行ってきました。
ファー島というのは、川にはさまれた平たい土地です。

春のチューリップ畑で有名なスカジットにあります。


このへんです。シアトルからカナダ国境までの中間地点くらい。
こうしてみると、カナダって近いっすね。


この前行ったのは、2012年と2013年だった!
なんと5年〜6年も前なのでした。

ハクガン(スノーグース)とトランペッタースワン(ナキハクチョウ)を見に行ったのですが、前回ほどたくさんの大群には遭遇できませんでした。
 


でも遠くにホコリのように舞っている群れを見つけて車で近くへ接近。

スノーギースのみなさんは一心に草地のなにかをついばんでいて、前回みたいに群れが空を舞う壮大な景色を間近で見ることはできませんでした。



ビジョナリーな1羽が用水路をわたってとなりの畑に移動すると、何千羽もいる鳥たちがじわじわとつられて大移動がはじまりました。

用水路へとことこと下って、対岸へまた上っていくのが多数派のフォロワーたち。
用水路の水にはいったとたんに目的をわすれたらしく、水につかってぼんやりしはじめ、交通を遮断する人たちもいる。
そして中には「なんでわざわざ下におりなあかんねん」と気づいたのか、羽根をひろげて用水路を飛び越すレボリューショナリーな鳥たちも(でもとても少数だった)。

スノーギースの社会の力学もおもしろい。

そもそも、フォロワーたちはどうしてみんな全員の行く方向に行きたくなるんだろうか。

鳥なりの「FOMO」な焦りなんでしょうか。
FOMOって、社会性のある動物に共通の本能なのかしら。どこに書き込まれているのだ。


5年前に行ったときには一眼レフも持っていたのですが、もはやiPhone一択。

なのでこのように、双眼鏡にレンズをつけて撮ったりしてみる。


 …でもせいぜいこの程度ですけど。

ハクトウワシもあっちこっちにたくさんいました。


通りがかりにみつけたミニチュアロバ牧場。


なぜかKちゃんが異常に興奮してロバに草をやりまくり。


「ねえねえどうしてロバちゃんに触りたくないの〜?」とKちゃんに詰問される。耳にはちょっと触ってみたかったかな。でもロバの目は表情がなくてちょっとこわい。


冬の日がくれるのはまだまだ早い。日没は4時半くらい。

このあたりには可愛らしい古い農家がぽつんぽつんと建ってます。


トランペットスワンの小さな群れ。


遠くにみえるのはタコマ山AKAレーニア山。ここからだと小さいプリンのようでした。


反対側、北のほうにはカナダ国境に近いベイカー山。まだ行ったことがない。
いつか行けるといいなー。

鳥は思ったより少なかったけど、のびのびと青空を楽しめた一日でした。



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2018/12/24

うら寂しい海辺のリゾート。カラロック・ロッジ


2018年さいごの遠足は、10月末の週末に行ったKalaloch Lodge(カラロック・ロッジ)。

潮がひくとウユニ湖みたいな景色になる、荒々しい太平洋のリゾートです。


ここもインディアン居留地で、ネイティブ部族の経営するロッジです。
10月末の週末だけどほぼ満室で、けっこうお高かった。ロッジで1泊200ドルちょっとでした。ウィークデーなら少し安いのかも。



雨の晴れ間の綺麗な夕焼けが見られました。
食事はロッジのレストランとミニマート以外、なーんにもありません。
レストランは、まあごく普通で、ハワイの中級リゾートなみのお値段。



こちらがロッジ。
お部屋にはペンドルトンの毛布が備え付けてありました。このロッジだけのデザインのペンドルトン毛布もギフトショップにありました。

キャビンだと暖炉がついていますが、いずれもバスタブはなし。テレビもWiFiもなし。
シャワーはちゃんとお湯が出るけど、「節水のために10分間でシャワーを浴びるチャレンジにご協力を!」なんて書いてあります。とにかく僻地なので真水が貴重なのですね。

なにをするでもなく、荒々しい波と流木を眺めにいくだけの週末。ロッジは快適でした。

のんびりできるという意味では、以前に行ったラ・プッシュのジャグジーつきキャビンのほうが豪華ではある。すこし遠いけど。どちらもわたしは好きです。



チャウダーはおいしかった。


ハワイの穏やかな海とつながっているとはとても思えない、危険な海。


丸太がごろごろ。散歩をするときには潮汐表が必須です。
潮が満ちてくると歩ける場所がまったくなくなり、潮がひくと野球場が3つぐらいできそうな広々した砂浜になる。



流木のみなさん。こんなのが水の中にごんごん浮いているのです。

これは近くの「ルビー・ビーチ」。



オリンピック半島は温帯雨林で有名です。
樹齢1000年以上はたっているというシーダーの樹。
なにがなんだかわからないくらいにこんがらかっている。



新しい若木がどんどん根を張っているのに圧倒されますね。


別のビーチに行く途中の森には、ティム・バートンの映画にでてきそうな奇妙なコブのある木がたくさんありました。
虫か菌かなにかなのか。


Quinault(クイノルト)湖畔をすこし先にいったあたりにある、けっこう立派な滝。


クイノルト湖畔にも、古い趣のあるロッジがあります。一度お昼を食べに寄ったことはあるけど、泊まったことはなし。

うら寂しい季節のうら寂しさ、自然の荒涼とした美しさをしみじみと味わいにいくには最高の、海辺のリゾートです。


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