2020/04/08

休業補償と忖度


きょうも(火曜日)午後から良い天気〜。サザエさんか。

夕方5時ころ散歩に出たら、ずいぶん出歩いてる人が多くて、ちょっとびっくり。
久しぶりに近所でこんなに人間をたくさん見たっていうくらい。「ただ散歩している人」が今日はとても多かった。

午後から晴れたからなおさらか、きのうの植物園よりよっぽど人が多くて、ちょっと新鮮でした。そしてすれ違う人がなんかみんなウキウキした感じです。天気がいいからなのか、みんな休業補償が下りてひとまず安心してるのかもう慣れたのかヤケになってるのか、もうそろそろ先が見えてきたと感じているのか。 

株価も急上昇してるし、なんだろう、山越えたって感じてる人が多い?
「たしかにソーシャルディスタンスの効果は出てる」 と報告されてますが、まだキング郡だけでも一日150人の感染者が出てる。先は読めません。

でももちろん、ニコニコしている人が多いほうが、落ち込んだりパニックになっている人が多いよりもずっと良いですね。どちらにしても先は読めないのだし。

ワシントン州では学校が夏休みまで休校になりました。

東京その他7都府県でもやっと非常事態宣言が出ましたが、まだ電車に乗ってふつうに通勤している人がいっぱいいるんだねー。

ツイッターのフィードに流れてきた写真みてびっくり。
でもこれでもだいぶ人の流れは少なくなっている、そうな。「山手線で初めて座れた」って驚きのツイートがあったり。そのレベルなのかー!

東京でも大手や外資はそうそうに先月始めから在宅勤務に切り替えて、デパートも休業してるところが多いみたいだけど、中小企業は「要請」されただけではそうそう自主的に休めないよね。

アメリカの休業補償は、従業員500名以下の中小企業に対してはEconomic Injury Disaster Loanという制度で最高1万ドルを申請後数日中に融資、そして従業員給与支払いの資金としてペイチェック・プロテクション・プログラム(PPP)という制度で最高10万ドルまで、1%の利子で2年間の融資を実施しています。給与支払いなどに充てる分は条件が合えば返済しなくても良い場合もあり。これは当面向こう8週間のための運転資金。

個人事業主や契約ワーカーも対象になるので、わたしもいちおう申請だけしてみました。クライアントからの入金のめどがつかない件がいくつかあるので(涙)、下りたらとりあえずすごく助かる。





今回本当に不思議に思ったのは、個人の権利意識がとても強いはずのアメリカ人が、一部の子どもたちなどを除きとっても素直に外出禁止令に自主的にかつ積極的に従っていること。南部の州ではリバタリアンの政治家が教会での集会を禁止する法的権限は知事にないと訴えようとして、大炎上しました。

都市圏で感染が拡大しているので都市圏での危機感が急上昇したということもあるのだけど、リベラルな地区の住民のほうが、感染防止のための権利の一時的停止を積極的に歓迎しているようです。

これって、国のシステムへの(政治家にではなく、システムに)あっけらかんとした信頼が根底にあるんじゃないかなと思います。国は最終的には個人の権利を必ず守るものだ、そうあるべきものだ、という信頼があるのだと思う。必ずしもいつも能書きどおりに実現しては来なかったけれど、マイノリティの公民権もきちんとシステムの中で認めさせてきた、という事実も、その信頼を強くしているのだと思います。

いっぽうで日本は良きにつけ悪しきにつけ、すべてがソンタクで決まるので、システムに対する信頼が成立してないんじゃないかと思う。

いったん75年前に天皇が神だった大日本帝国は潰れてますから、その全体主義の亡霊がよみがえるのではないかという恐れがいまでもサヨクの人には根強くあるし、ウヨクはそれに(国の精神的なよりどころのないことに)イライラしているし。

だからこういう事態で政権が新しい権限を拡大したりすることに強い抵抗があるのは当然なんですね。信頼が共有されてないもの。
 


本日はスーパームーンだそうです。iPhoneの写真じゃサーチライトみたいにしか見えないけど、シアトルの写真家さんのすごい写真がインスタグラムに上がってました。どんな望遠レンズ使ってるんだろうか。



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