2016/02/28
Fat'sのチキン&ワッフル
シアトルの「フッド」、セントラル・ディストリクトに去年オープンしたFat's Chicken & Waffles。
(このセントラルディストリクトのことを知らなくて偶然「発見」した時のびっくり体験についてはいぜん書きました)
ここは長年愛されたソウルフードの名物店「Catfish Corner」があった場所(Catfish Cornerは一旦閉店したあと、名物店主夫婦の孫がサウスシアトルで再開したそうです)。
ブラックネイバーフッドの真ん中、しかも20年以上も近所のランドマークだった名物店のあとに南部風料理のお店を出すというのは、相当のガッツが必要なはず。
ここのオーナーはバラードとキャピトル・ヒルのハンバーガー店、Lil' Woodysのオーナーでもあります。この人はほかにも洋服のブランドやいろいろ経営しているシアトルの面白いアントレプレナー。(会ったことはないですが、うちの息子がしばらくLil' Woodyでバイトしてたのでお噂はかねがね聞いてます)。
そしてここの家具は、シアトル在住の若い家具作家、Nick Yoshiharaくんに特注したもの。なんでこんな細かい内幕を知っているかというと、実はうちの息子がここの開店前にNickくんにまとめて発注された家具作りを見習いとして手伝っていたからなのです。
息子はいま大学で産業デザインの勉強中なんですが、家具作りも勉強してみたかったみたいで、紙ヤスリかけたり、カッティングを手伝ったり、重労働ながらも楽しかったようです。
日系のNickくんの家具はミッドセンチュリーモダン風。
明るい店内によく映えてました。
働いているスタッフは100%ブラックですが、来ているお客さんはこんな感じ。新しくシアトルに流入してる、ハイテク企業勤務の20代から30代の頭良さそうでファッショナブルなプロフェッショナルたちが大半で、その中に近所のブラックコミュニティのお客さんもちらほら。
行ったのは日曜の午後だったので、教会帰りらしい黒人のお父さんとお母さんもいました。
地価がバカスカ上昇しているシアトルですから、この地域にもじわじわと「ジェントリフィケーション」が進み、カルチャーが変わって来ているという危惧も最近よく聞かれます。
地域の家賃や家の価格が高くなりすぎて長年住んでいた人びとが出ていかなければならないという現象はたしかにこの辺にも進んでいるようです。
このお店はそんな新旧のミックスの象徴みたい。ここのオーナーはその辺をすごく理解してて、使命感みたいな自負を感じているんだろうなと思いました。
コーヒーはキャピトル・ヒルのロースター、Caffe Vita の豆です。
食材もインテリアも可能な限り地元で調達、というのがオーナーさんのポリシー。
地産地消というのも結局スノッブな自己満足にすぎないなんて批判もあるけど、私は一つでも小さくても結果が作れて損をする人がいないなら、そっちのほうがいいと思う。
肝心のチキン&ワッフル。美味しゅうございました。ワッフルはもっと厚いほうが好みだけど。フライドチキンはとってもジューシーでした。
トイレの壁には以前この場所にあった店の巨大な看板が飾ってあって泣かせます。この場所にあったキャットフィッシュ・コーナーには行く機会がありませんでしたが、新しいお店にはぜひ行ってみたい。
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