2015/07/04

キラウェア火山の溶岩ハイキング


ハードドライブを整理してて発掘したハワイ写真をアップ。
2008年の、ハワイ島キラウェア火山のハイキングです。

息子が入っていたボーイスカウトの旅行で、キラウェア火山の国立公園内にある米軍の保養施設に2泊して、中1日は火口の長いハイキングに出かけたのでした。

引率のスカウトマスターたちや親たちも皆、ハワイらしくファンキーな人が多くて、面白かった。
みんな普段は医師とか建築家とかマジメな仕事をしてるのに、下ネタ大好きでふざけた人が多かった。


当時、息子13歳。アフロが風になびくとこうなるの図。



すぐ隣にのびのびと広がるのはマウナロア山。山という概念をくつがえすほどのどかな、べろりんとした形です。
いったいあなたには山の自覚があるのですか、と聞いてみたくなる。
でもこんな顔して、富士山より高い(4,169 m)んですよ。
地球で最も体積の大きい山だそうで、とにかく巨大な山です。


その隣にあるキラウェア火山は世界でも最も活発な火山のひとつ。今でも休まず噴火していますが、マグマの噴き出し口はたびたび変わります。

このハイキングトレイルは、ハレマウマウという名前の噴火中の火口のすぐそばを通って、キラウェアの大火口(カルデラ)を横切る道。
カルデラの直径を横切る道が約4.5キロ。それから丘を越えてもう1つの火口を横切って帰りはカルデラを囲む縁に上がってぐるりと半周して戻る、1日コースでした。


国立公園のサイトで確認してみたら、ハレマウマウの火山活動が活発化していて有毒な噴煙が上がっているため、このカルデラのほとんどの部分が現在は立ち入り禁止になっていました。

私たちが行った時には、このハレマウマウ火口からは噴煙は時々上がっていたけど溶岩が見えるほど活発ではなかったのですが、ちょうどこの直後の2008年4月から活動が活発化。

今は火口の中にマグマだまりが見えるくらい上がってきていて、夜になると火口が明るく見えるし、たまに小爆発が起きているようです。こんなふうに。見に行きたい。




マーク・トウェインが1866年にキラウェア火山を訪ねたときにも、この火口にマグマがぐつぐつ煮えたぎって、火柱がじゃんじゃん上がっているのが見えたようです。


がんがん日は照るし、溶岩はアスファルトのように熱を放出するので、溶岩原ハイキングは灼熱です。

このカルデラ内で一番新しい溶岩流は1982年のもの。

今一番活発に溶岩を吹き出しているのは、火山の南東側斜面にあるもっと新しいプウ・オア火口で、 つい去年もこのプウ・オア火口からの溶岩流がゆっくりと近隣のパホアの町に流れ込んだばかり。

去年は住宅に被害はなかったようですが、以前には集落がそっくり呑み込まれてしまったことが何度もありました。キラウェアの溶岩はゆっくりと流れてくるので、避難勧告が出ていてもギリギリまで居座っている人もいてニュースになってました。


キラウェアの南斜面は本当に稜線から海まで、まだ新しく黒光りする溶岩で覆われていて、何度行っても絶句する眺めです。

2005年だったか、溶岩流で埋まってしまった道路の終点まで行って、そこから何キロか溶岩の上を乗り越えて、なま溶岩流を観に行ったことがありました。

片道たぶん3キロか4キロくらいのものだと思うけど、比較的新しくまだトゲトゲした溶岩の上を乗り越え乗り越え歩いて片道2時間くらい。
安物のハイキングシューズだったので、それだけで底がすっかりダメになってしまいました。

でもパチパチと暖炉のような音をたてながら流れてくるフレッシュ溶岩は、すごかった。

うっかり落ちたら確実に焼死間違いなしの溶岩流のまわりに、大きな焚き火でも囲むようにハイカーが点々とちんまり座っているのもシュールでした。

パークレンジャーがいることはいるのですが、特に何かするわけでもなく、見てるだけ。 自己責任の国だなあ、と感動したものでした。



溶岩の中にまっさきに根を張って生え出すのは、ハワイ原産のシダとオヒアの木。



オヒアレフアの花。オヒアの木に咲くレフアの花。伝説の花です。ハワイの花には悲恋の伝説が多いです。



間の丘を越えて、もう一つのクレーター、キラウェア・イキを横切ります。ここは1950年代まで溶岩の湖だったところだそうで、カルデラより溶岩が新しい。



キラウェア火山の神、マダム・ペレへの供えもの。


ハワイに行く人には、ちょっと日程に無理をしてでもキラウェア火山見物は絶対のおすすめです。

何度行っても、ひょー大自然すげー、ととにかく素直に驚いてしまいます。



このハイキングの帰りにもぞろぞろと寄った、ボルケーノ・ハウス。国立公園内の歴史あるホテル。

部屋からキラウェアのカルデラが眺められます。
遠い昔、両親が日本から遊びにきた時に泊まったことがありました。まだ息子が幼稚園前だったかな。

所有は国立公園ですが、運営は入札で民間が行なってます。ハワイマガジンの記事によるとリースが切れて運営権の買い手がつかなかったようで、しばらくの間休業してたそうです。知らなかった。

改装してまた2013年に再オープン。以前は山小屋風の建物でしたが、改装してかなりアップグレードしたもよう。


このマダム・ペレのレリーフのある暖炉、19世紀から火が絶えたことがないという伝説があったのですが、ついにこの休業中に消えてしまったそうです。


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2 件のコメント:

  1. きゃー行ってみたかったけど、行かなかったので後悔してる場所です〜!ハワイ島に今度行ったらぜひ行ってみたいです。

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    1. りょうこさん、こんにちは。次回機会があればぜひ!ハワイにいたときなんだかんだで5回くらいは行きましたが、なにしろ「生きもの」なので何度行っても驚きがありました。てっぺんにマグマが見えるという今、また行ってみたいです。

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