しばらく前ですが、7月の雨の週末、オリンピック半島のLake Quinault(クィノルト湖)に行ってきました。
ここです。
シアトルからだとクルマで3時間弱。
「クィノルト」はこのへんのネイティブ部族の名前です。
このへんからオリンピック半島一帯に、有名な温帯雨林がえんえんと続いています。
クィノルト湖の北側は世界遺産にも指定されている国立公園の「Olympic National Park」ですが、
湖の南側に国有林の「Olympic National Forest」の管轄の、とても整備がいきとどいた森の小径があるので、今回はそのトレイルを散歩。 ぐるっと1周、約3マイル(5キロ弱)。
パーキングに取り付けられている木箱に、1日の利用料金5ドル(クルマ1台につき)を支払ってトレイルへ。
連邦政府の管轄だけあって、ほんとに整備がいきとどいてる。
下生えが生い茂っちゃってて標識もないことが多い州立公園のトレイルとは大違いです。
連邦政府は以前より国立公園の予算を削ってますけど、それでも国立公園に行くといっつも、ピカピカの施設の立派さにびっくりしてしまいます。なにもここまでピカピカにせんでもいいのに、と思うこともある。
歩きやすいトレイルはありがたいですが。
このへんの森は年間12フィート、約3.7メートルの降水量があるんだそうです。
シアトルも雨が多いけど(シアトルの雨は年間約1メートル)その3.7倍です!!
太平洋からの湿った風がオリンピックの山にあたってじゃんじゃん雨を降らせていくので、だから植物の成長がすさまじい。
温帯雨林というだけはある。どこもかしこも苔で覆われてます。
倒れた木は虫や微生物や腐食作用で少しずつ溶けるように森に埋もれていく。
大木がすっかりこうやって消費されるまで、約100年かかるのだといいます。
プリンみたいな古い木の株に根を張ってるダグラスファー。
木を見てると、ときどきゾッとするほどすさまじい生気を感じることがあります。
これは、多分、このあいだ別の森で会ったダグラスりす/チッカリーくんの親戚。
夏は森じゅう、動物たちの食べ物でいっぱいです。黒い実の<ナニカシラン>。
赤い実の<ナニカノベリー>。
1周3マイルのトレイルは、いくつか小さな流れをわたって、クィノルト湖の湖畔に出てぐるっとパーキングに戻ります。
ここのトレイルはほんとに手軽にほとんど靴を汚さずに歩けるので、小さなお子さん連れでもお年寄りでも全然大丈夫。
樹齢何百年というダグラスファーの巨木もあり、レインフォレストの要素が幕の内弁当のようにいろいろ楽しめます。
3分の2くらい歩いたところで道をわたって湖畔に出て、あとは湖畔をパーキングまで戻ります。
晴れていれば対岸にオリンピック国立公園の山々が見えるはずなのですが、こんな天気でまったくなにもみえず。
それでも雨の中、カヤックで湖に出ている人もあった。
もう少し先に行くと、「世界一大きなトウヒ」があります。
シトカ・スプルース(sitka spruce)、またはベイトウヒ。
高さは約58メートル、樹齢は約1000年と書いてありました。
このほか、ここからすぐ近くに、といってもトレイル沿いではないので簡単に見に行くことができませんが「世界最大のダグラスファー(ベイマツ)」があり、湖の北側には「世界最大のレッドシダー(ベイスギ)」もあるそうです。
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