快晴の土曜日、ウィドビー島(Whidbey Island)に行ってきました。
華氏
77度(摂氏25度)という、夏が戻ってきたかのような気候。
あったかくて爽やかな秋の一日でした。
ウィドビー島は、くにゃっと曲がったドアの取っ手みたいなかたちの細長い島で、北側には橋がかかっているので地続きで車で行けますが、島の南端にフェリー港があって、シアトルからはフェリーで行ったほうが早い。フェリーだと島の南端までは1時間とすこし。
シアトル側のフェリー乗り場は、ボーイングの工場に近いマカティオにあります。
真新しそうなゲートに、ネイティブ部族に敬意をあらわすアートが設置されてました。
さすがに快晴の土曜日、フェリーは混んでいて、1隻待ちでした。
いつものことながら出足が遅いわたくしたち、午後2時すぎにようやく島に到着。
今回は島の南側だけを訪問しました。
フェリーターミナルから近い小さな町ラングレー(Langley)と島のまんなかへんのクープヴィル(Coupeville)へ。
ラングレーでは往年のギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの名前を冠した小さい音楽フェスティバルが開催中で、あっちこっちでジャズのバンドが演奏してました。
アーティストもたくさん住んでいる島で、ギャラリーも多い。
ラングレーのMUSEOはとっても洗練されたギャラリーで、 素敵な作品がいろいろありました。
すごく気に入ったのが、ROBIN & JOHN GUMAELIUSさんのセラミック作品でした。
左側の、顔のついている大きめの作品は、2,800ドル。お買い得じゃありませんか。
ウマの上に、おなかがたらり〜んとなったおじさんが座っていて、その上にトリが止まっています。なんだか心あたたまる、不思議な味わいの作品です。
日本の人の作品っていわれてもなるほどって思うような、日本っぽい感覚だと思います。
日本に持っていったら人気がでそう。雑貨カフェとか書店に置きたい感じです。
日本のギャラリーの方、いかがでしょう。
テクスチャがとても面白いです。
クープヴィルは、貝の産地で(このへんでは)有名な、ペン・コーヴという入り江に面した小さな町。
ここのお店で牡蠣を食べるのが遠足の目的だったのだけど、当然のように予約などしておらず(笑)。
開店1時間前にウェブサイトから予約をしてみたら、携帯に電話がかかってきて、本日は満席です、とのことで、ウェイティングリストにのせてもらいました。
午後5時の開店後、直接行って、青年が食い下がる。
実際行ってちょっとねばってみたら、1時間後に席を作ってもらえました。
クレイマーじゃなくて、にこやかな「ソーシャル・プレッシャー」を実践しているのだと青年。
担当者も人間なので、まずラポールを築き、申し訳ないような気分にさせて、そこをやんわりとつつく。するとうまくいくことが多いと。
これほんとに、アメリカでは窓口の担当者次第でかなり融通が効くことが多いので、重要です。銀行とかクレジット会社とか電話会社とか役所とかでも。
日本では、個人としての裁量よりも決まりが優先されていることが多くて、あまり考える余地がないようなのが残念です。
このお店ではQRコードじゃなく、クラシックな紙のメニューでした。
牡蠣。美味しかった。幸せだ。
「カバナ」「クマモト」「ロックポート」という品種。
で、やはり、クマモトがいちばんおいしいね、ってなる。
このほかに、ベーコン味でグリルした牡蠣、フライしたオクラとグリーントマト。
メインはハリバットのグリルをいただきました。
テーブルにかわいい花が飾られてました。
外から見ると漁師の倉庫みたいな建物なんだけど、かなりおしゃれ。
お値段もそれなりにおしゃれ!
ビーツのサラダのアミューズと、メインの前にかりんの小さなジェラートがでてきました。
写真撮り損なってすごいエフェクトになった、ハリバット(オヒョウ)です。
走り去るハリバットみたいな。
日本じゃあんまり見向きもされない白身魚だけれど、ハリバットはアメリカでは高級魚です。繊細なうまみがあって美味しいです。
パンフライで、カリカリの表面がおいしかった。
デザートにベニエ。
ニューオーリンズに行った頃には高校生だった息子も、いっぱし、わたしよりもたくさん稼ぐようになって、ごはんをおごってくれるようになりました。めでたし。
食べるのは2人前以上で、3人分くらいの食費がかかるのに財布はひとり分という、釈然としない時代が長うございましたのよ。
最後に小さいチョコレートのサービス。ローズマリー味でした。