東日本大震災から10年目(日本の日付で)、そしてパンデミック宣言からちょうど1年のこの日、3月11日。たまたまわたしの誕生日でした。
またひとつ、年をとることができました。思えば長生きしたなー。
自分が50歳を超えるなんて、子どものころには考えたこともなかった。
青年が朝からゴソゴソとFUJIベーカリーのケーキを買ってきてくれました。
いちごのショートケーキ。いやさすがにおいしい生クリームです。
でもふたりで食べるにはちょっと大きすぎ(6インチ?)…。
まだ半分くらい冷蔵庫にはいっています。
晴れ女の面目キープ。誕生日の木曜は、雲ひとつない青空でした。
近所ではただいま、いろいろなプラムの花が満開です。
午後納品の仕事をひとつ仕上げて、ひさびさに青年と隣町フリーモントへ散歩に行きました。
本当に気持ちの良い午後でした。
運河沿いの歩道&自転車道、青年はいつも自転車で通るそうだけど、わたしはずいぶん久しぶりでした。何年ぶりか。近いのになかなか行かない。
ちょうど橋が上がって、なにが通るのかと思ったら、重機をのせたイカダみたいなものが通過してました。
ここ5、6年くらいでフリーモントもすっかりジェントリフィケーションが進んで、小綺麗になってしまいました。
橋の近くの運河沿いの低層ビルの3棟くらいにGoogleが入居して、ウォーターフロントの一等地を占めてます。
窓越しにジロジロとオフィスを覗いてみたけど、もちろんまだみんなステイホームでお仕事しているに違いなく、木曜の午後のオフィスには、人の姿がありませんでした。
Macの大きなモニターと植木がたくさん並んでて、「瞑想室」という表示がついている部屋も見えた。
シリコンバレーとフリーモントを比べたら、若い独身者にとっては、フリーモントのほうがはるかに住環境はいいと思う。
シリコンバレーには過去数年にわたって何度も仕事で行きましたが、スタバとブルーボトルとベイエリアのチェーン「Philz」以外のカフェは片手で数えるほどしかないし、80年代以降の小綺麗だけれど個性がない住宅街のあいだにテック企業がちらほらとある、平べったくて退屈なアメリカン郊外といった印象でした。
「気」はすこーんと清々しくてとてもよいと思ったけれど、刺激はとてもすくない土地。
20代でGoogleに勤めていたら、シリコンバレーに住みたいとは思わないのは当然。
GoogleやAppleの従業員たちがサンフランシスコから専用の大型バスで通勤しているのが数年前にいろいろな論議のまとになったりしてましたよね。
シアトルはベイエリアに比べたら家の値段も賃貸しの家賃もまだまだ格段に安い。
フリーモントには水辺のバイクルートもあるし、ボートやスタンドアップパドルボードなどの水辺の遊びのアクセスも簡単。
水辺を歩いていると、Theo'sの小さなチョコレート工場からよい匂いが漂ってくるし、マイクロブリュワリーも本当においしいコーヒー屋さんもちょっと気の利いたレストランも近辺にたくさんあるし、タトゥーと鼻ピアスをした人の人口が多いし、レーニン像もトロルも健在だし。
小綺麗になってしまったとはいえ、まだまだ引き続き、ちょっとヘンなものが好きな人にとっては面白い町です。
逆光になっちゃってよくわからないけど、ビーバーが無残にかじりたおした木が伐採されていました。こりゃ危ない。
きれいな綿毛をみつけました。
このような気持ちのよい小道ですが、気をつけないと自転車が猛スピードでやってくるので歩行者は端を歩くべし。
わたしはただ歩いているだけでもなにかに追突しやすいので、青年にいつも注意されています。
湖のむこうのダウンタウンのむこうには、霊峰タホマことレーニア山の壮麗なお姿。こんな写真じゃその迫力はちっともつたわりませんが。
この日は橋の下のトロルには会いにいかなかったけれど、いつの間にかベルリンの壁の一部が設置されてました。前からあったのかな。
このあたりには何年か前にタブロー・ソフトウェアの本社が(やはりシリコンバレーのGoogle本社の近くから)引っ越してきて、こじゃれたビルがいくつもできて激変しました。Googleが入ってきたのはそのあとかな。
水辺にはAdobeも入居してて、歩道沿いに、塀に囲まれたきれいな中庭を見せびらかしてます。
これは反感買うと思うなー。とくにバカ高いソフトウェアに毎月お金を搾り取られているフリーモント庶民には……。
どの会社にも人影は皆無でした。
家に帰ると、にゃを美先生からパッケージが届いてた!ちょうど誕生日に!!
日本からの荷物が届くのも、去年よりもだいぶ早くなったような気がします。
いつもかわいい切手のコレクションが貼ってあってうれしい小包です。なかみもうれしいけどパッケージもうれしい。
今回も、星の王子さまや鮭やドラえもんやレオ・レオニやお相撲さんが満載で、楽しい。日本の切手のラインナップはすごいですね。
まったりと平和な、まことによい一日でありました。