イエローストーン国立公園、北の入口。立派な石のアーチは「ルーズベルト・アーチ」。
「For the benefit and enjoyment of the people」(人びとの利益と喜びのために)とあります。
イエローストーンは国立公園第一号です。19世紀末、バッファローももうほとんど絶滅しかけていた広大な西部の自然の一部を、民間ではなくて政府管理の公園として保存しようというのは、とにかく政府にあれこれ手出しされるのが大嫌いな人の多いアメリカという国ではものすごく画期的なことだったようです。
実はそのころまだここは州になっていなかったので、国の管轄にせざるを得なかったという背景があって、アクシデントのように出来ちゃった国立公園第一号。
制定されてからも議会におカネを出してもらえず、いろいろあって、国立公園の保護には西部と縁の深かったカウボーイ(的なブランドで売りだしていた)大統領、テディ・ルーズベルトが大きな役割を果たしました。
この門に刻印されている「Created by Act of Congress, March 1 1872 (1872年3月、議会の定めた法令により建立)」というのは、ようやく議会の了解を取り付けて国立公園になったという勝利宣言のように見えます。
北門から入ってちょっと行くと、Mammoth Hot Spring の町。ここにあるクラシックな郵便局です。最初のころ、ここには陸軍が駐屯してました。
軍が何をしていたかというと、出来たばかりの国立公園にはまだ設備もレンジャーもなにもなく、密猟者や勝手に牛を放牧したりする人があとをたたなかったので、公園を守っていたんです。「Fort Yellowstone」の駐屯地は30年間公園を守備して、最盛期には300人くらいの兵隊さんがいたそうです。
なので、このマンモスホットスプリングは本当に「町」と呼べるだけの建物が、しかも19世紀末に建てられた美しい石造りの建物がたくさんあります。
司令部だった建物はビジターセンターになってます。
公園に配備なんて楽そうに聞こえますが、19世紀のイエローストーンで冬越えはタフな任務だったようで、迷子になって凍死してしまった兵隊さんもいたのだとか。
下から出て来たミネラルが少しずつ盛り上がって固まったという、変な岩。
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