シアトル地元のロースター、KUMA Coffeeの、このエチオピア豆「SOLOMO」がめっちゃうまいです。最近飲んだなかでぴかいち、直球でツボでした。
もともと、少し酸味があって香りが高いエチオピアのコーヒーが好きなんだけど、これはほんとに超ウマで、びっくりした。
香りの説明には「マンゴー、ライムエイド、キウィ、ピーチ」と書いてありますが、 南国フルーツだけでなくキャラメルのような明るい香りがぱーっと立って、甘みとコクもあってちょっと薄めに入れてもおいしい。
豆がとても小粒です。
袋には、エチオピアGUJI地区のエアルーム、と書いてある。
ウェブサイトだと1袋(340g)19ドルだけど、ご近所スーパー(バラードマーケット)では14ドルでした。
エアルーム品種っていうのがあるの、知らなかった。日本だったらかなり高値になるんじゃないかな。
ところで「モカ」コーヒーというのがイエメンとエチオピア産のコーヒーだということを、わたくしはつい最近はじめて知りました。
エリトリアやソマリアの向かい側のイエメン。紅海の出口に近い、海峡が一番狭くなってるとこのちょっと内側に、たしかに「モカ」という港がありました。
エリトリアのアッサブという港町の対岸です。
広域図。まさに、海賊が出るあたり。
現在のモカの町はこんならしい…(悲)。
(ウィキコモンズより、1996年の風景)
15世紀から、ここでコーヒー豆が出荷されてたんだそうです。
そしてウィキペディア先生によれば。
「 かつてモカの港からは、イエメン産のコーヒー豆の他、対岸のエチオピア産の豆も一緒に輸出されたため、両国産のコーヒー豆を合わせて「モカ」と呼んでいる」
へー!
さらに、
「エチオピア産はブラジルなど苦みが強い豆とブレンドされることが多い。特に苦みの強い、ジャワ産ロブスタ種とのブレンドは、モカジャバとして親しまれている」
だそうです。
へー‼
モカジャバって、そういうブレンドだったのね。全然知らんかった。
寺山修司の歌に
<ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまで苦し>
というのがありますが、本来のモカは苦いコーヒーじゃなかったんだ。
<モカジャバはかくまで苦し>じゃ、違う歌になっちゃいますね。
この間、東京に行ったとき、代官山のモカ珈琲専門店、Mochaというお店に行きました。
ここの豆は100パーセントイエメン産。
エチオピアの豆よりも少しアーシーな感じでした。
同じ国でも、それぞれのマイクロな産地によってまた少しずつ違ったりするのかも。
イエメンって、今、内戦まっただなか。
政情不安定で大変な地域から、はるばるやってきた豆たち。
ほんとに、のんびりおいしいコーヒーを飲んでいられるって、めちゃめちゃ恵まれてますよね。ありがたい。
モカの町もいつかまた平和な港になる日が来ますように。
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