今日のスーパーボウルで放映されるCMの中でもう数日前から話題になってるバドワイザーのCM。
オンラインで先週から流れてたので、わたしもYouTubeで観て、これは何の大作映画のCMかと思ったらバドワイザーだった。
バドワイザーの創業者のひとりが主人公。アメリカでビールを作るという大志を抱いてドイツから船で渡ってきて、アメリカにくるなり頭のわるそうな意地悪な労働者たちに「移民は帰れ!」と冷たい罵声を浴びせかけられつつ、大変な思いをしながら目的地セントルイスにつき、バーで未来の共同創業者に出会うという、大河ドラマのような60秒CM。
アメリカを代表するビールだって、創業者は移民だったんですよ、という。
数年前だったら、アメリカンドリームを描いたハートウォーミングなコマーシャルとして格別な話題にもならなかったに違いないのだけど、あの誰の得にもならないへんちくりんな大統領令が世界中を大混乱に陥らせている渦中に公開されたものだから、ものすごい反響が起きている。
このCMを「現政権をレイシストだと決めつけている」といって、バドワイザー不買運動を呼びかけているトランプ支持者もいるそうですよ。
一方、リベラル陣営にはに受け入れられていて、「ビールはのまないけどこのつぎはバドを飲む」というツイートも多い。
CMまだ観てなかったら観てみてね。
メディアがまたもや大げさに取り上げているとは思うけど、このCMを観て自分への攻撃だと感じてイラッとくるというのは、やはり語るにおちるというか、心を病んでいらっしゃるのが明らかなのではないでしょうか。
バドワイザーの従来のお客様はリベラル州の都会民よりトランプ支持層に多そうな気がするけど、企業として今ここでこういう態度に出る勝算があるということなんでしょうね。
ハーフタイムではガガ様がインスパイリングに歌っていらっしゃるし。
おなじくスーパーボウルで流れたAirbnbのコマーシャルは、ストレートにトランプとその支持者の態度を批判してます。
「どこから来た人でも、何を信じる人でも、受け入れる」
「受け入れる幅が広いほど、世界は美しくなる、とわたしたちは信じています」
というすごくストロングなメッセージ。
これもまたツイッターで左右の過激な反応を引き起こしてます。
相変わらず政治劇場は大混乱であるものの、そしてシーホークスが進出しなかったのでシアトル的には盛り上がってはいないものの、ちょっとだけハートウォーミングで面白い(ゲームは全然観てないけど)スーパーボウルサンデーです。