2018/07/25

いつか普通の国になる日本へ


デジタルクリエイターズに、日本滞在の感想を書きました。

NOTEにも投稿してます。

おひまなら見てねー。


新製品が多すぎ、水筒持って出かけても、かまわず購買意欲をそそられる日本の自販機。

透明なコーラを試しに飲んでみたかったけど、買うのを忘れた。

生茶は鉄板でおいしいねー。



中央線のホームで存在感をはなつこのハイテク自販機は、チームラボがデザインしたのですってね!

チームラボのお台場のミュージアムには今回行けなかった。なんか一人で行くのはちょっと哀しい気がして (´;ω;`)………。

数年前、シアトルのアートフェアでチームラボがインスタレーションをやった時には、アートフェアもチームラボもその存在すら知らなかった。
パリの展示に行ってみたいなあ。



梅干し製品もまた実にいろいろでてました。この新製品の増殖するスピードの速さと種類の多さには圧倒される。

暑いときに梅干しは最高ですね。

ねり梅シートをドラッグストアで買いだめしてきました。



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2018/07/24

巫女との旅 浄見原神社



天香久山で蚊に襲撃されたあと、トヨタレンタカーの青い彗星ヴィッツちゃんをとばして吉野へ。

1500CCくらいだったと思ったけど、坂道でアクセルを踏むとゔゴーンゔゴーンとかなり頑張っている音がする車でした。

美人通訳にして巫女のM嬢と、吉野神宮駅前の渋い喫茶店で待ち合わせ。

まずは、M巫女のお気に入り神社「浄見原神社」へ。

巫女との旅の旅程は、毎回すっかり巫女にお任せで、どこへ行くのかもよく知りませんでした。



山の中の、すごくわかりにくい場所にある(民家の裏のほうの狭い道の先)小さな古いお社ですが、1300年の由緒ある神社なのだそうです。

これが↑参道。

参道の途中に立派な案内版が建っていて、こう書いてあります。

西暦672年、大海人皇子(天武天皇)がこの地に数日間、お住いになられたと伝えられています。
大台ケ原を源流とする吉野川をはさんで、左方には、天女が衣を掛けたと伝わる「衣笠山」、右方には大海人皇子が通ったといわれる「うれし峠」があります。
この参道の先に1300年の伝承を守り、毎年「国栖祭」が奉奏される、天武天皇を御祭神とする「浄見原神社」が鎮座されています。

 国栖祭は「くずそう」と読むそうで、謡曲にもなっている。

壬申の乱のときに、吉野に逃れてきた天皇をここの「国栖人」がいたわり、匿ったという。

天武天皇は伊勢神宮の神宮式年遷宮も制定して、皇女を初代の斎宮にしているんですね!

仏教と神社(神道というよりも)を両方振興させたんですねえ。そして皇后の持統天皇の時代につづく。

明治政府が新しい神道を国家宗教にしようとするまでの1300年間、仏教と神社とその他もろもろが国体のなかで共存していく、その基盤が整備され始めたのがこの飛鳥時代なのですね。ていうか国の基盤ができた時代。

このへんの時代の歴史は『日出処の天子』でしか、読んだことなかった。蝦夷〜!


「聖徳太子はいなかった」という説が最近有力になっているようですが!

天武天皇アンド持統天皇、ちょっと興味がでてきた。このへんにはまると大変なことになりそうですけど面白そうすぎる。

このあいだようやく万葉集を読み終わって(ぜんぜん精読とはいえませんけど)、この時代の人たちが少しだけど身近に感じられるようになってきた。



参道の先に木造の小さなお社があり、両脇が狭い舞台になっている。

左手は切り立った崖で、吉野川の深い淵がみわたせる。

とても気持ちの良い風がわたる、静かで素敵なところでした。
ほんとうに風が柔らかで気持ち良い。

この数日後に行った伊勢神宮の内宮の気持ちの良さと、とてもよく似ていました。
 




ここで毎年、お祭りがあるのだそうです。

 吉野町のサイトには

天武天皇を祭る神社で、毎年旧正月14日に、12人の翁による古式ゆかしい舞「国栖奏」が奉納されます。

とあります。

でもあの狭い舞台で12人も舞うのかな?と思ったら、YouTubeにありました。


 舞を舞うのは2人で、あとの人は笛や謡の役でした。

おっちゃんたちが神主さん的な翁の格好をして、神妙に舞を奉納しているのがなんだかほっこりする。

 万葉の世界がー。

風のやわらかさと翡翠のような川の色がひたすら印象的な、優しい場所でした。



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2018/07/23

港のレストラン Palisade


盟友M太ろうにパリセード・レストランにつれてってもらった。
よりによってこの日だけ空は曇り。
残念ながら、タコマ山AKAレニアー山は見えませんでした。

ハーバーに面したトラディショナルなレストラン。よその人のボートやヨットを眺めながらあれこれ勝手なことをいいつつ肉を食べる。


メニューもとてもトラディショナル。牡蠣をいっこだけ食べました。うまかった。
そして牛肉。保守的なワインソース。ポークチョップは上品なキムチフライドライス。

エスタブリッシュメントなかんじの白人の家族と、ファミリーで来ている中国人が多かった。



卒業のお祝いをしてくれたのだった。ありがとうーーー。
サーバーのお姉さんに「20年かかって卒業したのよ(笑)」というと「あたしも今年から大学に戻ったのよ〜!若い子と一緒のクラスで、パソコンの使いかたがわかんなくって大変」と笑ってました。


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サザエふたたび


マーガレットに囲まれて幸せそうな消火栓だった。

シアトル、今日の気温は22度C。朝晩は15度Cくらいまで下がり、半袖にカーディガンで散歩に出たら、寒い。

コットンセーターにパーカを重ねて出かけたら、それはいくらなんでも暑かった。

東京・関西のみんな、申し訳ない。シアトルは超快適ですよー。

今朝の猫パトロール。

朝日を浴びてセロトニン分泌を調整しなくちゃ!と張り切って散歩にでかけた朝8時。

なぜか、家の鍵ではなくてランドリールームの鍵を持って家を出ていたのに気づいたのはその鍵でドアをあけようとしたとき。

息子に鬼電して(3度めにKちゃんの番号にかけたらやっと出た)、彼はこれから仕事にいくというのでKちゃんに鍵をもってきてもらって助かった。


午後の猫パトロール。

そうそう、美人巫女のM嬢と旅した奈良県吉野でもわたくし、鍵をなくしました。レンタカーの。

本場くずきりを食べて、さあ坂の上のホテルの前に停めた車に帰ろうとしたら、あらたいへん、鍵がありません。

葛きりやさんのおじさんに、親切にも軽トラで坂の上まで送ってもらい、車のまわりの地面をさがす。
もしやと思いホテルのフロントに行ったら、届いてた。きっと地面に落ちていたのだと思う。のどかな土地でよかった。

旅行に出ると必ず鍵か財布かその他重要ななにかをなくす。前回京都に行ったときは、人の靴を履いて旅に出てしまった。

いままでこれで無事に旅を終えられてきたことが奇跡かもしれない。

決してそれでよいと思っているわけではありませんが、「だめな人がバンドルされているわたくし」と思うことにしました。
だめな人でいて良いことは、世間の優しさを実感することであるよ。

みなさん本当にすみません、そして誠にありがとう。



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2018/07/21

天香久山




7月あたま、IJETのあとで、吉野〜熊野〜伊勢に行ってきました。


京都から近鉄電車で大和和木へ行き、そこからレンタカー。



2年前に和歌山の古い神社と高野山への旅を突然立案してくれ、なんだか突然幽遠な旅にみちびいてくれた美人通訳であり巫女のM嬢が今回も名古屋でのお仕事の途中を抜けてきて、吉野での一日につきあってくれました。



吉野で巫女M嬢と待ち合わせまでに1時間半ほどあったので、橿原でどこか1箇所行けそうなところは…と観光案内所でチェック。

ここにも当然、ご当地キャラクターがいる。人がよくてうっかり騙されやすそうな「こだいちゃん」と「藤原京時代の元気な肉食系女子・さららちゃん」だそうである。

藤原京時代の肉食系女子……。肉、食ってたんか。鹿肉か。

地図を見て、まっさきに目についたのは万葉集の歌で有名な「天香久山」!

持統天皇の

春過ぎて 夏来たるらし 白妙の 衣ほしたり 天の香具山

の、あの天香久山が、ここにあったのだった。

気づけばここは、万葉の舞台のどまんなかなのである!

案内所の方に聞いたらパーキングに車を停めて頂上まで1時間あれば行って帰ってこられますよとのことだったので、レンタカーを借りてすぐGO。

カーナビをたよりに、藤原宮跡をさくっと通り過ぎて、ついた!…はず!


 ………。これ…か?

「わたしが天香久山ですよ」というオーラをすごく放っているのですけど、でも…、それにしても…、低っ

葉山の森戸の裏の竹やぶ山の半分くらいしかない。

ほんとうにこれでいいのか?と何度もグーグルマップを確かめ、そして農家の間を縫っていくくねくねした道の先に進んでもよいものか、車がUターンできるだろうか…と無駄に悩むことしばし。昔、鎌倉の細道の奥に車で入り込んで転回できず大汗をかきながらバックで出てきた苦い記憶がよみがえりました。


 青い田んぼに囲まれた道でした。すこし進むと急にくねくね曲がりくねりはじめ、側溝があってバックで戻るのはつらい道。

天香久山に、住んでいる人がたくさんいるのです!

国立公園のような場所を想像していたので、このあまりにも世俗的な風景にもびっくり。

L字型になっている狭い道路をおっかなびっくり進んでいくと、原チャリに乗ったおじさんが民家から出てきたので、「あのー、天香久山はこちらでしょうか」と尋ねてみた。

そしたらこのおじさんがとっても親切で、「神社に行くならこのさきだよ!駐車場?えーとどこかなあ、ちょっとまってね」と、その家に戻って「おかーさん」に尋ねてくれ、さらにすぐ先の神社まで先導してくれて、「いいよここに停めちゃって!」と、急に大いなる権威を発揮して、狭い道で切り替えして神社の前に車を停めるのも手伝ってくれた。



鳥居の手前に停めさせていただいた、レンタカーのヴィッツちゃん。

小さいけれど古式ゆかしい、雰囲気のあるお社でした。

このおじさんによると、この山はすべて私有地なのだそうで、宮司さんはいないそう。

神話にも出てくる赤土(その赤土で「天の八十平瓮(やそひらか)」という器をつくって神事を行い、国の無事を祈るというのが古事記にあるそうです)を採取したといわれるのは「あっちの畑んとこらしいよ」と、古事記の時代と現代がオーバーラップする案内をしてくれました。

この木の皮で香具山の雄鹿の骨を焼いて吉凶を占ったといわれる「波波迦の木」にもしめ縄がありました。



久方の天香久山このゆふべ 霞たなひく 春立つらしも

という柿本人麻呂の歌碑がありました。



大和の大きな舞台をなす場所のはずですが、お社はどこかの無人駅のようにローキーなたたずまい。


そして一歩なかにはいると、蚊が、複数、ものすごい勢いで顔面を直撃。
ご挨拶もそこそこに失礼しました。

「もうちょっと勉強してから来なさい」と持統天皇に怒られたのかもしれません…。

おじさんに話を聞いているうちに、どうやら自分は山の反対側に来てしまっているらしい、ということに気づく。

別の駐車場に行ってそこから山頂をめざすには、もう時間が足りなくなってしまいました。

おじさんにお礼を言って車でもとの道に戻る途中、「月の誕生石 見学はこちら」という手書き看板があったので、なんだか知らないけどついでに行ってみる。

民家と畑の横を通って、茂った夏草をかきわけながら山の小道を数分歩いた先に「月の石」がありました。


古事記などに出てくる場所ではありませんが、この巨石から月が生まれたという民話があるそうです。

ちょっとだけ分け入ってみた天香久山は、夏草が生い茂ってなんとなくどろーんとした感じの丘でした。

藤原京…。奈良に移る前にあった都だというくらいの認識でしたが、平城京や平安京よりもさらに広かったのだそうですね。

藤原宮跡は、ちょっと広い運動公園くらいの大きさという印象だったけど。そしてあちこちに教科書で読んだ古墳がいっぱいある。

機会があったら今度はゆっくり頂上へ上ってみたい、でも夏ではなくて春か秋がいいです。


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2018/07/17

過眠ペンギンと紫蘇ジュース


シアトルはシアトルなりに猛暑なり。…でも、天国のように涼しく感じられます。
昨夜は暑くて寝苦しいくらいだったけど東京に比べたら(以下略) 。

旧友みもりんがくれた、ふざけたおみくじ。むかし駄菓子屋にあった「点取り占い」みたいだな。
出口かずみさんという人の絵本といっしょについていた。
とにかくよく寝てしまうペンギンの話の絵本。身につまされる。

「ちょっと横になるはずでも気付くと8時間ねている」どころか、きょうは気付くと9時間半寝ていた。飛行機でもあまり寝られなかったので時差ボケというより単に疲れていたのだとおもう。

よく寝て明日から通常運転に戻さなくてはー。


みもりんたちとの密談は、西荻窪の古民家カフェで。
いまどき流行りの丁寧なくらしの感じで。大賑わいでした。



綺麗な紫蘇ジュースが爽やかでした。



昭和中盤の杉並区を知る同年の友人たち。
汗を拭きながら、なくなったキャベツ畑の話や、むかしは畑に囲まれていた教会の隣に建ったマンションの話をした。

なくなった畑や雑木林の数、そして増えたエアコンの室外機の数をおもえば、今日の東京の暑さも不思議ではないのかもしれません。



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2018/07/16

深川不動尊、お茶漬け、カフェ犬、漱石先生墓所


本日シアトルに戻りました!涼しい!いやシアトルにしたらマックスに近いくらい暑いけど、東京に比べたら天と地です。だって散歩をしても全身汗まみれにならない。

さっき近所のスーパーに行ったらレジのおばちゃんが、あついからミニ扇風機を据え付けているのだと自慢したので「いや実は今日トーキョーから帰ってきたんだけどね…」と、昨日までの地獄の暑さをひとしきり自慢してきました。暑さマウントしてどうする。

そんな熱暑のトーキョーの最終日ちかく、にゃを美先生と訪ねた深川不動尊。
この写真だと人気がなく見えるけど、午後の不動尊はけっこう賑わっていました。


旧本堂の隣にあたらしいビルが(こっちが新しい本堂だそうです)完成してて、全体が梵字でおおわれている、斬新なデザイン。

ほかの場所だったら80年代ディスコのように見えてしまうであろう黒と金のカラーも、この場にはふさわしく、かっこよい。

不動尊のサイトによると、やはりこの梵字は不動明王の真言だそうです。


やさしい笑顔の童子さんが両脇に。
にゃを美先生はこの童子さんがことにお気に入りのようすでした。


午後3時のお護摩に参加しました。ここは1日に何度も護摩があり、祈祷を申し込まなくても誰でも参加できます。外国人観光客さんも何組か来てて、最前列に座ってました。

堂内はもちろん撮影禁止なので写真はないのだけど、ここのお護摩はすごい迫力です。

大太鼓が3基に、読経される僧侶の方は4人か5人。

それほど大きくないお堂のなかに響く、太鼓の威力がすごい。中心の太鼓をたたく僧侶の方の後ろ姿がまたかっこいいのです。

時間は40分ほど。最後に、若い僧侶の方が10分ほど、心のこもったお話をされていました。


そして前々から行きたかった、門前の角にある「近為」(きんため)のお茶漬け定食!

深川あさり茶漬けの定食にしました。お漬物がたくさん、鮭の西京焼き、切り干し大根の煮付けもついてくる。
お茶漬けのお湯はまんなかの釜から木杓ですくうシステム。

京都のお漬物やさんだけど、この江戸下町の門前町にぴったり溶け込んでます。
お茶漬け定食1650円はちょっと贅沢だけど、また来たくなる


その数軒先は、新しそうなオサレカフェ。

お向かいが仏具屋さんという絶妙なロケーションで、オーナーさんなのか近所のおじさんなのか、柴犬を連れたザ・下町という風情ある素敵おじさまが、縁台でカフェラテを飲みながら、道行く顔見知りさんたちに挨拶をしていた。


ご近所感がとてもステキなカフェ。昭和モダンふうのすっきりした内装もオシャレで
水出し珈琲もおいしかった。

この日は東京ではお盆の入りで、路地では迎え火をたいている家もありました。


お盆に合わせたというわけでもないのだけど、不動尊に行く前に、夏目漱石先生の墓所へもおまいりしてきました。

この次東京に行ったら行こうと思ってリストにあげてあったので、日傘、水筒、扇子で装備をかためて決行。

大塚駅から都電に乗って雑司が谷駅へ。


霊園は駅から1分。しかし入り口から漱石先生のお墓まで7分くらい。

そのあいだに推定200ミリリットル分くらい汗かいた。日傘をさしても、あちかった。


ありました!駅前の花屋で買ったリンドウを心ばかりのお供えに。

ミンミンゼミが啼いていた。
あちかった。お線香に火をつけるあいだにも、どぼどぼと音がするような滝汗がしたたる。


裏側。漱石先生と奥様の鏡子夫人(本名は清さん)、そして『硝子戸の中』だったかな、作品にも出てきた、幼くて亡くなってしまった娘さんの名が刻まれてました。

猛暑だけれど、青空は爽やかでした。


しかし、まぢであちかった。

東京および日本の暑いところにいらっしゃる皆様! どうぞ水分たくさんとって、残りの夏を乗り切ってくださいね!!


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