2020/03/08

疲れる街


ニューヨークの3日間は、おおむねお天気がよくて(少し雨も降ったけど)、3月初旬としては異常なほど暖かかったです。
到着した日の気温は15度Cちかく。快晴でした。

ぽかぽか陽気で、セントラルパークも夢のように美しかった。


この日の夜は、ニューヨークに在住のクライアントさんと会ってお話しました。

それまではメールとメッセージや電話だけでやりとりをしていたので、実際にお会いするのは初めて。

とても素敵な日本人女性で、東京の超有名広告代理店で勤務したあとニューヨークに拠点を移し、会社を起こして東京とニューヨークを往復しているというバリバリの業界ウーマンです。

ニューヨークはもう10年ほど住んでいるそうですが、「ここは疲れる街ですよ」と、しみじみ言ってました。

年をとったら日本に住みたい、と計画しているとも。


これは行きのバスの窓から。マンハッタンの道路はカオス。わたしには絶対ここで車の運転はできないと思います。


ニューヨークの街を一人で歩いたり地下鉄に乗っている人は、だいたいちょっと怖い顔をしています。

家族づれの観光客や、恋人や夫婦で歩いている人はもちろんふんわりニコニコしているけれど、一人で早足で赤信号の横断歩道を渡っていくニューヨーカーたちは、まわりの何にも目をやらず、すこし眉間にしわをよせる感じでひたすら自分の目的地をめざしています。

それにくらべてシアトルの人たちは、やっぱりマイルド。どこかのんびりしてて鷹揚です。


東京の人も歩く速度は速く、疲れた顔をしてるけど、ニューヨークの人とはなにか違う。

ニューヨークの人の疲労はもっとこう、ツブツブしてる。それぞれが色の違うカプセルにはいってるみたいに、固いものをまとってる感じです。

東京では、それほど一人ひとりがツブツブしていない。東京の人の疲労は全員の上に低い雲みたいにぺったりはりついていて、同じかたちと色をしているように見えます。

街が要求するものってそれぞれ違うんですね。

街は人がつくるものだけど、街も人をつくっていく。

ニューヨークって、自己肯定感がちょっとでも低かったり、目的意識を感じていない人は、きっとすぐに食べられてしまう街なんだな、と、2度めのニューヨークで漠然とですが、肌に感じました。



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