2020/04/01

ノグチさんの庭


ニューヨークのクイーンズにあるイサム・ノグチ財団 庭園美術館

ニューヨーク滞在最終日、3月4日にいきました。マンハッタンから地下鉄乗り継いで40分くらい、さらに駅から徒歩20分くらい。けっこうな遠足です。川をはさんですぐ目の前にマンハッタンが見えているのに。

少しお腹がすいたので、駅の近くのベーグル屋さんで、サンドライトマト入りクリームチーズをはさんだベーグルを買って、食べながら歩きました。いままで食べたなかで一番おいしいベーグルだった。





建材屋さんやガレージなどが多い、インダストリアルで殺風景な地区のはずれにぽつんと美術館があります。

ハワイでいったらひと昔前のカカアコ地区そっくり。 東京だったら(昔の)江戸川区とか。江戸川区の葛西のあたりにむかしうちの父が仕事をしていた自動車ディーラーがあった。その当時の葛西と似た雰囲気で、ちょっとなつかしかった。



印刷工場とガソリンスタンドだった建物を改造したミュージアムです。

「美しい場を創るとそこに住む人の心が変わり、地域全体が良くなるというイサム・ノグチ(1904-1988)の考えによって見事な芸術空間へと変貌致しました」と、イサム・ノグチ財団のサイトに書かれています。

入館料は10ドルなんだけど、65歳以上はシニア割引で5ドル。シニアは5ドルなのねー、と何気なくいったら、受付の若い男の子が「シニアですか?」とその割引を適用してくれようとしてかなりむっとした。喧嘩売ってんのか。

そのまま割引してもらえばよかったな、ふん。 




一見こぢんまりしているのだけど、かなり見ごたえがありました。
工場だった無機質なスペースに配されてる作品たち。

イサム・ノグチさんの作品は、あちこちでモニュメント的にかざられてるのを見てきたけれど(シアトルではアジア美術館の前の「黒い太陽」が有名です)、回顧展に行ったことはなく、まとめて作品をみたのは初めて。

年代のちがう作品をいくつも見ると、はじめて、ああこの人はこういうことがしたかったんだなー、というのがやっとわかってくるものですね。

正直、いままで抽象彫刻ってあんまり何がしたいのかわからなかったんだけど、この美術館に行ってはじめて、石のテクスチャや、その表面をみがいたり削ったりしてできるかたちやボリュームへの偏愛が、感覚として理解できた気がします。



この庭がほんとうに素敵な場所でした。

殺風景な軽工業エリアに囲まれていながら、このうえなく清々しい場所です。

快晴で風がそよそよ吹いてて、ロビンや鳩がずっと樹の上で啼いていて、竹の植え込みの横のところのベンチで座っていると竹の葉がさらさら鳴って、本当に気持ちよくて、不思議なほどすこーんと清浄なかんじのする場所でした。

日が暮れるまで座っていたかった。

イザベラさんの庭とおなじく、ここもあの世に近い場所な気がしました。


イザベラさんちとはまた趣きが違い、ずっと静かで密度が濃くて、ダイレクトになにかにつながっているみたいな。
うちの青年もここで軽く瞑想したらちょっとおもしろいビジョンが来たといっていた。

あとでドーセントの人に聞いたら、この庭の隅にイサム・ノグチさんの遺灰が!ひっそり埋められているのだそうです! 半分はここに、あと半分は四国の仕事場だった場所に。あああ、なるほどー、と思いました。

ベンチに座って目を閉じていたら、すっと、なにか、誰か、がすぐ後ろに立ったような気がしたんですよー、ほんとに。それが全然イヤな感じはしなくて。



無料ツアーに参加したら、なんとほかに参加者はなく、親子二人のみの貸し切りツアー。
とても親切なドーセントさんでした。

初期のころのイサム・ノグチさんは、ダダの彫刻家ハンス・アルプの影響をつよく受けていたそうです。アルプは日本の伝統にとても関心を持っていた人。

これは参加型の「組み立て式彫刻」。ベニヤでつくった模型を組み立ててみましょうというもの。


こんなかわいらしいのもあった。


 

和紙の灯りと一緒に展示されていました。この部屋には畳もあって、おひるねしたくなる(ちょっと横になってみた)。とにかくくつろげる美術館です。

カフェも良い。ノグチさんの灰が埋まっているというコーナーの、すぐ目の前の窓辺でお茶をいただきました。コブシの木に花が咲き始めていた。

日本人の父とアメリカ人の母の間に生まれ、日本とアメリカで教育を受けたノグチさんは、日本の伝統デザインの美意識を、日本人の多くが意識していなかった時代に鋭く取り出して、美術やデザインのコンテクストの中に織り込んだ開拓者。

彫刻だけでなく、有名なあかりのデザインや、灰皿のような小さなものから児童遊園まで、環境にかかわるいろいろなデザインを手がけたノグチさんですが、第二次大戦中は米国本土の日本人と一緒に、自主的に収容所に入ったのだとか。

収容所内で文化的なリーダーになる心づもりだったようだけれど、収容者たちとも、管理側ともうまく意思の疎通ができず、結局また出てきたのだそうです。


日本では当たり前すぎてクールではなかったものを取り出してみられたのは、アウトサイダーの視点があったから。でも収容所のエピソードが物語るように、日米どちらの文化にも完全に属していないということは、20世紀なかばには現代とは比較にならないほど孤独なことだったのだろうな、想像もおよばないけれど。



館内でこれだけは触ってもよいことになっている作品。これは既製のパイプ部品をくみあわせてつくったものだそうです。



このような用途にも使える。

左側のでこぼこした壁や、奇妙なかたちの木の椅子は60年代にダンサーとのコラボで手がけた舞台美術の一部。

月に何度か、このスペースでノグチさんの作品を使ったダンスパフォーマンスが開催されているそうです。

しかしもちろん、現在は閉館中。
あのドーセントさん、いまどうしているだろうか。

本当に平和で幸せで贅沢な一日であった。

はやくそんな日常が、全世界に帰ってきますように。




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きょうの行列と国勢調査の翻訳


きのうの月と桜。
きょうは雹が降りました。東京でも数日前、雪が降ったとか。桜の季節の雪は珍しい。
今年はほんとうにいろいろ、特殊な年。



朝のうちのほうが空いてると思って殊勝にも9時台に買い物に行ったら、トレーダージョーズの前の行列が長かった。10分くらいで入れましたが、寒かった。

朝のうちって意外に混んでいます。

地元チェーンのバラードマーケットでも入店制限を始め、スマートフォンで入店申し込みをして順番待ちをするシステムを導入したそうです。
店内に一度に入る人数は35人くらいで、待ち時間は10分か15分程度だとサイトにありました。スマートフォンを持っていない人は入り口の係の人がアシストしてくれるとか。

先週行ったときには、感染防止対策としてレジの前にアクリル板が立てられていました。



ビタミン摂取。ひとりだとご飯が適当になりすぎる。


晴れたり曇ったり降ったり晴れたり。またサンセットヒルのミニ公園へ。
ちょうど大きな雲がかかってきて、雨脚がやってくるのが見えました。


そして雹が降り始めました。

ところでCensus(国勢調査)の紙が来てたのをほっぽらかしていたのを思い出して、ようやくさっきオンラインで回答しました。

なんとー!日本語のバージョンがあってびっくり。

英語のほか12カ国語版があって、スペイン語、中国語(簡体)、ベトナム語、韓国語、ロシア語、アラビア語、タガログ語、ポーランド語、フランス語、ハイチアンクレオール、ポルトガル語、そして日本語です。

これって人口比率にあわせてるのかな。どういう基準で言語を選んでいるのか興味しんしん。


そしてどこの業者が請け負ってるのかな(L社かなー、B社かなー)。
訳文のクオリティはー、と、職業柄ちょっとチェックしたくなってしまいます。
さすがに誤訳やタイポは見なかったけど、説明の訳にはちょっとだけ残念な表現も。

揚げ足とるほどじゃないんですけど、ちょっとほっこりしたのが、「どんな人を居住者として数えるか」についての説明のなかにあった表現。

「2箇所以上の場所で生活している人は、たいてい寝る場所で人数を数えます。」
お住まいを転々としている人は、2020年4月1日に住んでいる場所で数えます。 」

という表現。お住まいをテンテンとしている人……。
 
日本語のスーパー上手なガイジンさんが敬語を使っている感じの表現が散見されました。
「只今ご回答を送信してもよろしいですか?」ていうのもね。

次回の国勢調査のときには、きっと36ヶ国語対応くらいになって全部機械翻訳になってるんでしょうね。ていうかそのときにも国勢調査があればの話だけど。ていうか米国が分裂してたりね。


これも昨日の花吹雪。雹でずいぶん散ってしまったのではないかな。明日の散歩がたのしみです。

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2020/03/30

グッゲンハイム美術館


ニューヨークのグッゲンハイム美術館。3月2日にうちの青年と行きました。

その時は、3週間後にニューヨークが無人の街になるとは誰も思ってもみませんでした。

いったいいつ再オープンするのかまったくわからない状況ですが、美術館のサイトでバーチャルツアーやコレクションを見ることができます。

こちらはウェブサイトより。「家にいながらグッゲンハイムを訪ねよう」のページ。

ZOOMを使った子ども向けの美術クラスやツアーも毎日のように提供しています。(有料、一家族25ドル〜)。
子どもと一緒に家にいて困り果てている全米のお父さんお母さんには利用しがいのあるリソースかもしれません。



わたしもこのとき初めて行った。フランク・ロイド・ライト設計の有名なうず巻きビル、世界遺産にも登録されているのだそうですね。知りませんでした。






シアトルの中央図書館を設計したレム・コールハースさんが企画デザインした展覧会「Countryside, The Future」が展示中でした。

アートの展覧会ではなくて、  「いなか」と未来がテーマの企画展。
米国だけでなく、世界各地の「いなか」で何が起きているか、森林破壊、気候変動、農業のハイテク化など、現在の文明がもつ問題の多くをデータやピクトグラムや写真やインタラクティブな展示をとおして見せるもの。

あまりに膨大な情報なので、正直、半分くらい流してみただけでもおなかいっぱいになってしまいました。



うちの青年は主に建物に感動してて、展示はあんまり見てませんでした。



横っちょにある別の展示室の展覧会もとても面白かったです。
図書室、ほかの展示室や、廊下のまんなかにあるトイレなど、探さないと見つからないようなフィーチャーがたくさんある。オーガニックな建物。


小展示室のひとつでやっていた「Marking Time: Process in Minimal Abstraction」 。
ミニマリズムの抽象絵画を集めた展示。

これは 韓国のアーティスト、朴栖甫(パク・ソポ)さんの1973年の作品。

油彩絵具の上に、鉛筆で隙間なくびっしりと、強い均質なストロークで線が描かれている。
「自分を完全にカラにして、自分の思考や感情を示すような表現をかけらもしないようにしなければならなかった」というアーティストの言葉が解説に書いてありました。

どういう修行やねん。と思わずにいられないのですが、しかし、そうやって気の遠くなるような作業のはてに生まれた「思考も感情も語らない作品」は、とっても存在感があって、すがすがしい。


それに有機的なかんじを受けました。ニットのセーターみたい。
思考や感情を排除しようとしているからこそ、アーティストの身体性や体温のようなものがなまなましく伝わってくるかんじです。

ミニマリズムの作品はいままで、頭でっかちで取り付きにくい気難しい人のように思っておおむね避けていたのですが、このときにみた作品はどれもかなり好きだった。


別の階でやっていた「The Fullness of Color: 1960s Painting」。

バーチャルツアーはもちろん素晴らしいフィーチャーなのですが、実際にその場で向かい合って作品をみるのと映像で見るのには、ケーキの絵を見るのと実際に食べるのくらいの違いがあります。

はやく全世界の美術館がまた再オープンできますように。

ニューヨークがはやく生き返りますように。




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わんこ桜


連日、わんこそばのように桜ばかり流していますが。

散歩してて桜の木の下に来ると、ロックダウン中であることも経済危機も来月からの生活どうするんだよも、ヘンな大統領を国民の半分が支持していることも本当に全部きれいに忘れてしまって、ただほけ〜っと心から幸せになって帰ってきます。まったくおめでたい人ですね。散歩は幸せ。シアトルの空気が澄んでいて爽やかなのも幸運です。

きょうは一日雨なのかとおもったら、曇ったり晴れたり降ったりのいそがしい天気でした。まだまだ花は保ってます!

白いのも咲いている。
鉄腕翻訳者みぽりんから、さいきん日本では白い桜が多いと聞きました。そうなの?

桜の時期に日本に帰ったのはいつだったっけ。母が亡くなる前の年に、当時小学生だった息子を連れて春に帰った。あれは14年前! 桜が満開だった。母の癌がみつかった2か月後。具合がそれほど悪いようにも見えなかったのだけど実際はかなり良くなかったらしく、花見の散歩に誘っても行こうとしませんでした。すごく頑固で、弱音を吐くのが嫌いな人でした。もうちょっと真面目な話もしてみたかったな。



白花も上品で綺麗。
寄ってみると、なるほどバラに似ています。バラ科なんですねー。



早朝の雨と風で落ちたらしい花をひろってきました。卓上花見。

ところで、2月末からの怒涛の1か月をざっくり振り返るレポートをきょうのデジタルクリエイターズに寄稿しました。
noteにもアップしたのでよろしければご笑覧ください。(長いです。)
ロックダウンの3月

志村けんさんが亡くなってしまいましたね。

東京も本当にロックダウンされるのか…。

しかし、知事命令ではなくて日本では「外出の自粛要請」なんですね。
それで人がしゅっと家にこもるというのもすごいなと思います。

ニュースサイトで読んだかぎりでは日本政府は緊急事態宣言を出したあとも強制力のある命令でなく「外出自粛要請」を続ける予定でいるようですが、米国とは違ってロックダウンにはせず、あくまでも「自粛要請」で乗り切る計画なのかな。



夕方の傾いた光で見る桜も、金色がかったエフェクトで豪華です。宴会場の屏風のようだ。



普段散歩していてすれ違うのは犬を連れた人ばかりで、なにも連れず一人でフラフラ歩いているアジア人のおばちゃんはちょっときまりが悪かったのですが、ロックダウンが始まってから、近所を「ただ散歩している人」もみかけるようになりました。
ご夫婦で歩いている人がほとんどだけど。(・д・)チッ 



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2020/03/29

今年のお花見と来月の家賃


近所の桜。きょうも頑張って8時台に起きた。わたしにしてはかなりの早朝。

バラードのあたりには、たぶんここ10年くらいの間に植えられたと思われるソメイヨシノの若い木がたくさんあります。シアトルの人も桜が大好き。

きょうは午後から雨が降り出して、水曜日までずっと雨の予報。これで散ってしまうかもしれませんね。残念。


キャンパスでの授業を休止中の桜の名所ワシントン大学も、今年は「COVID-19の感染拡大を防ぐため、キャンパスに桜を見にこないでください」とアナウンス。
そのかわり、例年どおりライブストリーミングをしているので、バーチャルお花見ができます。


でも近所を散歩するだけでこれだけお花見ができるなんて幸せの限りです。いまの季節のシアトルは本当に豪華。水仙、レンギョウ、木蓮、椿、それにそろそろチューリップも咲いてます。


近所にあったメッセージ。healthyがちょっとちがうスペルになっているのがご愛嬌。
でも可愛い。



もうすぐ誕生日のうちの青年に、きょうは郵便局から小包を送りました。
緊縮財政につき、あんまりたいしたものは送れない。なかみは、本、コーヒー豆、塩、米、サラミ、そしてうちにあったディナー皿2枚。救援物資みたいですね。

ここ数年お引き受けしているラグジュアリー系の媒体の定期的な仕事があって、先週はその記事をいくつかやっていたのだけど、リゾートホテルや水着やハイファッションブランドの情報が、現在の状況にまったく関係なさすぎて頭がクラクラするほどシュールでした。お仕事いただけるだけありがたいけれど、この媒体、再来月の次回はないかもしれないという気がして寒い。

じっさい、やはりハイファッションブランドからの広告収入に頼っている別のクライアントからは、支払いが遅れるというお詫びのメールが入ってきました(´;ω;`)。潰れないでー。

うちの青年は靴のデザインチームでインターンをしているのだけど、来年の春夏以降に市場に出る製品の仕事をいま(在宅で)すすめていて、実際に来年の今頃にどのくらいの人が新しい靴を買おうと思うのか、まったくわからない状況でいつもどおりに仕事が進んでいるのがすごく奇妙で釈然としないといってました。新しい靴とか服とかを買える人の数が、来年はものすごく減っているかもしれない。

きょうはファミレスチェーンのチーズケーキファクトリーが全米の200店舗以上の家主に対して「来月の家賃は期日に払えません。可能な限り早く払いますが、いつになるかは約束できません」とレターをだしたことが大ニュースになってますが、経済危機がいよいよ目に見えるかたちになってきたなーという感じです。

シアトルでも来月の家賃が払えない事業主は相当いるはず。

先週1週間で失業保険を申請した人は全米で300万人を超えたとか。セーフティネットのない個人事業主や契約労働者はさらに厳しいですよー。そしてそもそもその何百万人という単位で増えていく失業者に半年間給付ができる財源があるのか。

資産のある層はしばらく安泰かもしれませんが、わたくしのように吹けば飛ぶようなその日暮らしは、どこに飛んでくことになるやら。ひゅーん。とりあえず来月の家賃は払えるが、その先は謎の世界。



小田嶋隆さんのコラムで知った、メルケル首相のスピーチに感動しました。

英語字幕のついてるビデオはこちら

日本語への全文翻訳を提供している翻訳者さんのサイトはこちら

こうやって市民に落ち着いて語れる政治家ばかりだといいのですけどね。
「米国民に言いたいことは」と聞いた記者を「ひどい記者だ。ひどい質問だ」と怒鳴りつけている某大統領の動画も流れてきましたが、国民の半数がまだこの人を支持しているというのが一番こわい。

COVID−19を抜け出したあとの社会は、本当に今までとは違う世界になるのかもしれませんね。それがディストピアにならないように。若いひとのリーダーシップに期待します。
 


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2020/03/28

今週のトレーダージョーズさん:入店制限中&冷凍ニョッキとステッカー


今週じゃなくて実は先週土曜日のトレーダージョーズさん。

全米あちこちでロックダウンが始まった頃から一時期食料品店が激混みになったため、トレーダージョーズでは先週から一度に店内に入れる人数を制限しています。

ボストンの息子が並んで入ったけど中の買い物は楽だったというので、先週末行ってみました。バラードのトレジョです。

たしかに、店内が空いているので助かりました。

卵買い忘れた、バター買い忘れた、という事態になっても、いままでだったら店に戻るのが面倒という問題、買い物をするとそのぶんお金がなくなってしまうという問題、時間がかかるという問題の3点を鑑みて判断すればよかったのに、さらにそこに感染リスクというとらえどころのない問題が加わってしまいました。極力店内にいる時間は減らしたいので、人が少ないのは嬉しい。





並んでいたのは5人くらいで、5分くらいですぐに入れた。

入り口に立って店内状況を見、入店をコントロールしている人がひとり、行列の人をみはっている人がひとり(入るときに除菌ワイプを一枚くれた)。入り口に、「お買い上げは、どの品物もお一人様2個まで。カートに山盛り一杯までにしてください」と書いてありました。
 
冷凍食品も肉類も、トイレットペーパー以外はすべて普通に並んでいましたが、ワインの棚が半分空っぽだった。レジの子に聞くと、essentialなものの仕入れを優先したから、とのこと。






レジの前も「ソーシャルディスタンス」を保てるように、間をあけて線が引いてある。

どの店もそれぞれ従業員とお客さんのためにいろいろ対策を講じてますが、入店制限はトレジョくらいの規模だからできることなのでしょうね。もっと大規模な店舗だと難しいと思われる。





こちらはボストンのバックベイ地区にあるトレジョ。
いままで見た中で一番コンパクトな店でした。エスカレーターで地下に降りていくと売り場がある。

夕方はいつも激混みで、レジに並ぶ行列がとぐろのように売り場に続いているのだけど、小さい店なのにレジが6台あり、レジ係がみんなとても有能なので列の動きがとても速い。

ニューヨークのトレジョのレジ係もものすごく仕事が速くて、アメリカにこんなにスピーディーなレジ係がいるのか!と驚いた。ハワイのドン・キホーテ(なつかしい)のレジの3倍は速かった。トレジョの人はおおむねみんな愛想がよくてキビキビしている。
 



冷凍食品で今回初めてみつけた、ケールのニョッキとカリフラワーのニョッキ。



もちもちでおいしかったですよ! ちょっと茹ですぎた。




 ケールニョッキのほうもおいしかった。見た目は草餅。
 どちらにも「じゃがいもデンプン」が入っていて、ケールのほうにはひよこ豆入り、カリフラワーのほうにはキャッサバ入り。だからケトジェニック食ではないけれど、ふつうのニョッキに比べたら炭水化物少なめではある。多少。





こちらはー。少し前にもらったシール。
レジでお会計の合計が$23.23とかそういう気持ちの良い数字だったので「おおー、なにか賞品がもらえるの?」ときいたら、このシールをくれたwww

アメリカのスーパーは、子どもにあげる用にキャンディとかシールをレジに用意してあるとこが多いのです。

最初に花のやつをくれたので、「そっちの、目がついてるのがいい」と下のイラストのやつを要求して、いただきました。

このシールはかなり嬉しかったです。はい、55歳です。
 


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