今朝はきもちよく晴れました。治療の翌日、ステロイド剤などが利いて眠れなかったので、早朝(←自社比)7時半ころ散歩。朝は爽やか。
みごとな真紅のモミジが、ロイヤルブルーのかわいいおうちに、ものすごいコントラストで映えていました。
階段の上から覗いているパンプキンもかわいい。
てろてろ歩いていると、たったった、と後ろから軽い足音が近づいてきて、ピンク色のバックパックを背負った3年生くらいの女の子が全力疾走でわたしを追い抜いていきました。近所の友だちと待ち合わせて、一緒に学校に行くのかな。
子どもたちが学校に行く時間なのね。そんな生活時間に触れたのも久しぶり。
星型の落ち葉が敷きつもる歩道に、なにやらがさがさと頭の上から音がするのは…。
この人でした。近づいて逃げないように遠くからズームでとってトリミングしたので画質が粗いです。
あんまりジロジロ見ていたら、「いつまで見てんのよ」とばかりに、キーキー声で怒られた。
先日ふと、本棚の永久保存版『ムーミン谷の冬』を読み返してみました。
びっくりするほどきれいに話を忘れていました。『楽しいムーミン一家』はじめ、シリーズのほかの本はけっこう覚えてるのだけど。
なんて素晴らしいお話なんだ!と感動できるので、記憶力の悪さもわるいことばかりではない、かもしれない。
冬は松葉を食べて冬眠してしまうムーミンたちなのですが、なぜか真冬にムーミンがひとり目覚めてしまい、雪におおわれたムーミン谷でいろいろな生きものに出会い、いろいろなチャレンジをくぐり抜けていくというお話です。北欧なので、冬は太陽も上らない、まっくらな季節。
慎重派のムーミンが慣れない環境と孤独にさいなまれてオロオロしているかたわらで、ちびのミイも目覚めてきて、ムーミンママの大切な銀のお盆でそりすべりをしたり、凍死してしまった(ように見える)知り合いのりすのしっぽでマフをつくろうとしたり、いつもの通りの傍若無人なマイペースで冬を十二分に楽しみます。
この本のナビゲーター的なキャラクター「おしゃまさん」は、ムーミン谷の冬をしずかに見守る人。冬の生きものたちは変わりものばかりで、あまり人と関わりを持ちたがらないので、そっとしておくように、とムーミンに教えます。
「この世界には、夏や秋や春にはくらす場所をもたないものが、いろいろといるのよ。みんな、とっても内気で、すこしかわりものなの。ある種の夜のけものとか、ほかの人たちとはうまくつきあっていけない人とか、だれもそんなものがいるなんて、思いもしない生きものとかね。その人たちは、一年じゅう、どこかにこっそりとかくれているの。そうして、あたりがひっそりとして、……たいていのものが冬のねむりにおちたときになると、やっとでてくるのよ」
ムーミンシリーズの素晴らしいところは、キャラクターがほんとに多様でいきいきしていて(こういう人いるいる、というリアリティがあって)、だれもがそれぞれ好き勝手に好きなように生きていて、お互いが尊重しあって相手の好きなようにさせてあげ、意見は言っても干渉しすぎないこと。
人間の世界ではそんな一見簡単そうなことがなかなか実現しませんね。
このあたたかな不干渉、互いへの理解と思いやり。
あまりに感動したので、青年にも読ませようと、書店で英語版を見つけて買ってきました。
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