2018/08/04

七夕の上賀茂神社


脈絡なく京都日記のつづきです。

雨が時々激しく降っていた七夕の日、上賀茂神社に行くと、きれいな竹飾りが。

これを見て、そうだ今日は七夕だった、と思い出したのだった。




葵(「二葉葵」)の葉をかたどった、ハート型のきれいな短冊が用意されていました。


上賀茂神社、「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」というのが正式名称だそうです。

とても雅な感じのする神社。



入ると、まず目につくのがこの「立砂」。
これは「憑代」でもあったそうで、古代っぽい。

本殿の北北西2キロのところにある「神山」という山に降臨した神さまを祀っているといい、造営は白鳳時代、678年。って、また天武天皇の時代だ〜!



この境内にある建物はどれも、定期的に屋根を檜皮で葺き替えているそうです。
以前は伊勢神宮のように建て替えていたのだけど、国宝と文化財に指定されているので今は取り壊して建て直すことはせず、屋根を葺き替えるだけになったと。

この屋根の形!なんてキレイな曲線なんでしょうか。



屋根の隅がきゅう!と上がっているところがぐっとくる。

ちょうど特別拝観実施中だったので、国宝に指定されている本殿も拝見できました。
本殿のほうはカメラ禁止だったけど、なんというか、本当に古い都の断片をちらりと拝見した感じ。

「流造」の原型といわれている建築で、今の建物は文久に建ったものだけど、おそらく白鳳時代の形をとどめているらしい。



摂社のひとつ、片岡社は、紫式部さんが通ったそうで、新古今集におさめられている歌

ほととぎす声まつほどは片岡のもりのしづくに立ちやぬれまし

はここのお社を詠んでいるのだそうだ。
 


絵馬はハート型(葵の形なのだろうけど)で、紫式部さまのお歌と十二単の絵柄。
雅ですねー。


すみずみまで行き届いていて、清々しい境内。


境内に水が流れているのも、浮世離れした風情をますます濃くしています。



深山幽谷の気配まである。

ちょうど雨が降ったりやんだりの天気だったので、よけいにしっとりとした風情で、なかなか立ち去りがたい、素敵な場所でした。



バスで四条の町へ出ると、大雨でした。


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