2016/08/15

夏の色


 真夏の日没は午後8時すぎ。 波のないピュージェット湾の長い夕方。



ファーマーズマーケットのきれいなペッパー。
U-district のマーケットに出店しているこの家は、いろんな種類のペッパーをたくさんそろえてます。ピーマンのように辛くないものから、激辛まで。



宝石のようなオクラとみょうがを売ってる農家は日本人の方の経営。片道3時間はかかる山向うのヤキマから毎週夜中に出てくるのだそうです。なんとありがたい。

こちらは、一茎に一果だけ栽培するプレミアムメロン。


初夏に真っ白な花(ほんとうは苞)をいっぱいにつけていたDogwoodも秋仕様。

スペースエイリアンのような実が育ち、初夏とはがらりと変わった風情です。


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2016/08/12

都市が成長するとき


いま、シアトルのあちらこちらでやたらに目につくもの。

それは建築用のクレーン。


ダウンタウンやサウスレイクユニオンのあたりなど、数ヶ月ぶりに行ってみるとすっかり景色が変わっていて面食らうことも多い、この頃のシアトル。

ここ数年というもの、年間1万4500人もの人が流入しているんだそうです!


恐ろしいほどの勢いでビルが増えている中、当然ながら、古くからあるネイバーフッドもどんどん変わる。

特に、以前は絆の強いブラックネイバーフッドだったセントラル・ディストリクトの変わりようはすさまじく、いろいろニュースにもなっている。


今回のSoy Sourceの「たてもの物語」では、パイオニア・スクエアのCenter for Architecture & Designでやっている展覧会「BOOM:Changing Seattle」を紹介してます。

現在のシアトルの成長ぶりは、19世紀のアラスカのゴールドラッシュの時以来!という人もいるほど。

そんな激変する街角で、なくなってしまうもの、なくなりつつあるものに目を向けた展覧会です。


地価と家の値段が高騰するのにつれて当然家賃も上がり、生活コストが高くなって、古くからの住人が市内に住みづらくなっているこの頃。

シアトルは家賃統制はないのですが、最低時給を段階的に15ドルという全米トップの水準に引き上げる法案が去年通りました。
(大手は来年、小企業は2021年に15ドルになるスライド制です)

今をおいてほかに、このような法案が通ることはなかったと思う。
それだけ、ここ数年の成長ぶりがずば抜けていると、シアトルの人が実感しているということなんでしょう。



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2016/08/09

黄色いのかと思ったら


浅草の「四万六千日」ほうずき市でホウズキを買って帰れなかったので、近所のスーパーBallard Marketで綺麗なレモンイエローのホウズキを見かけて、即お買い上げ。


ここのスーパーのお花コーナー、珍しいものがあって面白い。
春先には猫柳なんかも置いてあるし、野草みたいな地味な花や葉もいろいろ。

そしてほとんどがバラ売りで、1本が1ドル25セントですのよ。

地元の食材が豊富で品揃えが良くて、ホールフーズやMetropolitanよりはだいぶ安いのでお気に入りです。FredMeyerよりは全体にお高いけど。

黄色いホウズキなんてあるのねー、なんて思って食卓に飾ってたら…



…立派にオレンジになった(笑)。


2週間もしたら完全にホウズキ色になりました。もともとみんな黄色だったのね…。

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2016/08/08

スザロ図書館の謎のゆるキャラ


うちの学校(ワシントン大学)の観光名所の目玉といえばこちら、スザロ図書館。
もうここの写真は何度もアップしてますが、もう大学自ら「静かなホグワーツ」と言い張っている、「大学の魂」。


この間、ふとここのステンドグラスに目がとまってしまいましたよ。

大聖堂風の空間だけど、聖堂ではないので、ステンドグラスのモチーフももちろん聖人とか聖書物語とは無縁。

ちなみに外壁を飾っている彫刻は、 モーセからベンジャミン・フランクリン、シェイクスピア、グーテンベルク、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ベートーヴェン、ダーウィンまで各時代、各界の巨人たち。(1920年代の設計。当然のように女性は1名もなしね)


で、こちらの窓のこの方はいったいどなた?


何? やぎ? となかい?


こっちにも、何かを担いだペンギンのような生物がっ。

スザロ図書館のページに行ってみると、

「1923年に図書館が購入した4巻の『Les Filigranes: Dictionnaire Historique des Marques du Papier』という本に載っていた、ルネッサンス時代の透かし文様から28種類をとった」

という説明が。

この本をぐぐってみたら、アーカイブになってた!

でもまったく読めん!
透かし模様の目録みたいな本らしいのはわかった。

そして中にはこんな画像が!


これはっ。スタバのサイレンさんのバリエーション!しかもみんな変!!なにこのゆるさ!



ステンドグラスと全く同じのはみつけられなかったけど、こんな人たちもいた!

結局なぜ、このやぎ先生的な顔とかペンギン的な意匠を選んだのかはわかりませんでした。 それぞれの学部を意味している何かかと思ったら、全然そうでもないらしいし。



日本だったら誰かが目をつけて「スザロウくん」とかの名称でゆるキャラとしてグッズを売り出しそうな気もする。

1920年代に図書館を設計した人は、「大学の魂」にいったい何を吹きこもうとしていたのでしょうかw。

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レーニア山国立公園のスカイスクレイパー山


タコマ山またの名をレーニア山国立公園(Mount Rainier National Park)の「スカイスクレイパー山」(Skyscraper Mountain)ハイキングにいってきました。

出発地は、タコマ山またの名をレーニア山の東側山腹にある「サンライズ」ビジターセンター。

うちを出たのが遅く、サンライズに着いたのはもう午後1時すぎ。
駐車場は超満杯だったけど、レンジャーが枠外のとこに誘導してくれて、意外にあっさりと停められました。

駐車場からの行程は往復8.5マイル(約13.5キロ)。
標高差は1078フィート(328メートル)。
トロトロ歩いて休憩いれて4時間45分でした。
さくさく歩ける健脚の人なら4時間で往復できると思います。

3年前にも行った(うわーもうそんなに前なのか!)「フローズン・レイク」。
ここまでで1マイル強、ゆるやかながらけっこう上りがあるので40分くらいかかった。


凍ってないフローズン・レイク。

前回、3年前に行ったのは7月初旬で、まだ道もかなり雪に覆われているところが多かったのだけど、今回はもうほとんど雪はなし。緑の牧場のようなゆるやかな斜面にいろんな花がたくさん咲いてました。

フローズン・レイクまではかなり人が多くて賑やかです。インド人の家族や中国人のファミリーも何組もいた。
もう雪もないので、ふつうに街の格好で歩いている人もたくさん。短パンにビーチサンダルで歩いている人まで。

フローズン・レイクの前から四方向にハイキング道がのびてます。この先は急に人が少なく、静かになる。


ハイジの世界。

ユキちゃんはどこよ!と思ったら、遠くにマウンテンゴート(野生やぎ)の家族がいるのがみえた。マウンテンゴートのお父さんは気が荒いので、あまり近くではお目にかかりたくないです。


 綺麗な蝶もたくさん。


ほんとうに花の種類も数も多い。



小さいルピナスや、アスター、コケモモのような「ピンクマウンテンヘザー」。
大きなカメラは持っていかなかったので、今回もiPhone写真です。



フローズン・レイクから先は、6組くらいのハイカーとすれ違っただけでした。
このハイキング道は、レーニア山麓をぐるっと回る93マイル(150km)の「ワンダーランド・トレイル」の一部。

「ワンダーランド・トレイル」は、レーニア山を取り巻く小さな山をいくつも越え、上り下りしながら何日間もかけて踏破する、ダイハードなコースです。
この日も、でっかいバックパックを背負ったハイカーに何組か出会いました。


フローズン・レイクを過ぎ、緑の牧場をしばらく行くと、目的地の「スカイスクレイパー山」が見えてきます。
どうでもいいけど、ほんとに適当な名前をつけたものです。


この最後の上りがつらかった。
このあたりの岩は屋根瓦のように平たい石で、踏むと小気味のよいカラカラという音をたてます。


3歩ごとに立ち止まり、ぜぇぜぇいいながら登る。まわりに人がいなくてよかった。


頂上!標高2157m。ここは360度の眺め。


正面には、タコマ山またの名をレーニア山。
かかっていた雲が晴れて、顔を出してくれました。壮大すぎる。幸せだー。


火山と氷河の作った地形。山を眺めながら持ってきたサンドイッチと麦茶の遅ごはん。


 岩も素敵です。
いろんな色やテクスチャーの岩がある。ここの山頂のは綺麗な薄緑色に白が混ざっていて抹茶アイスクリームのようでした。


これはユキノシタの仲間らしい。ノースウェスト地方固有のTolmie's Saxifrageという種類なのか、いまいち確信もてないけど。

サンライズまではシアトル市内からクルマで片道2時間半。

夏の間に行かないともったいない国立公園です。

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2016/08/06

頭に良いミュージック



この前、翻訳活動の音楽について書いてて、大切な人を忘れてました。Tobias Humeさん。トバイアス・ヒュームと読むらしいです。

YouTubeの無限連鎖で暗めのバロックをかけてて発見。
私の脳みそコンディショニングにはもう直球ストレートだったので、ここ数年非常にお世話になってます。

朝、マックの電源を入れたらとりあえずヒュームさん、という日も多い。

17世紀の軍人で作曲家で、ヴィオラ・ダ・ガンバの名奏者だったそうですが、この人がどんな人だったのか、あまり良くわかってないらしく、ウィキにもイギリス人「だったらしい」というきわめて曖昧な記述が。

そして冗談好きだったらしく、アルバムのタイトルも「MUSICALL HUMORS」となってて、二人でひとつの楽器を演奏するための曲とかも書いてたらしいです。シャレ男だったんですね。

このヴィオラ・ダ・ガンバっていう楽器の音がすごく好き!

チェロの前身かと思っていたら、「ヴァイオリン属とはまったく別系統の楽器」なのだそうです。

わたしは演奏者じゃないのでどこがどう違うのかはさっぱりわかりませんが。
そして実物をみたこともないのです。友人R子さんがチェンバロ奏者なので、チェンバロとかスピネットとかリュートの演奏はライブで拝見したことが何度かあるのですが、ヴィオラ・ダ・ガンバはなかったと思う。

チェンバロとかチェロも好き、というか、脳のなかを静かにいい感じに耕してくれるような気がします。

バロック音楽を聴くとアルファ波が出るとかいう人もいるけど、それはあくまで人によるんじゃないかしらー。

でも私の場合、ヴィオラ・ダ・ガンバとかチェンバロの音を聴くと、ほんとうに血圧が下がるのかなんなのか、頭のどこかで脳が静かになる何かの化学物質が出てくる気がする。

あっそうだ、この間「Apple Musicにはクラシックのチョイスが少ない」とディスってしまいましたが、このアルバムはちゃんとありました。


そしてさらにヴィヴァルディは集中できないといったのですが、ヴィヴァルディのチェロ・ソナタというのを発見しました。これは私的に、翻訳活動にぴったり。ヴィヴァルディさん、こんなに渋い曲も書いていらっしゃったんですね。

ま、その日によってコンディションはいろいろで、テンパッているとレッドツェッペリンやニューオーダー(ふふふ、懐かしいでしょ)をガンガン聴きながら翻訳活動ができる日もたまにあるです。めったにないし相当内容も限られるけど。

村上春樹との対談で、(『翻訳夜話』だかどうか、よく覚えてない。すみません。)で柴田元幸先生が「翻訳なんか人と話をしながらでもできる」というようなことを言っていた。

ほんとに頭の良い人は、弘法筆を選ばずじゃなくて音楽なんか選ばすなんですねー。
きっといつも脳みそのコンディショニングが完璧にできてて、ちょっとやそっとのことじゃ揺るがないんだろうな。


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2016/08/04

シアトルはもう秋…


8月にはいると、シアトルはすでに秋の気配。

人間はまだぜんぜん真夏のつもりでやる気まんまんなんだけど、植物たちはもうそろそろ葉の色が変わっている。

朝晩はとってもひんやりしてますし。いっそ日本の蒸し暑さが少し懐かしい。


近所の道端にある果樹もだんだん実ってきて重そうです。


ナシやリンゴが枝もたわわに。

大豊作らしい。

ハワイに住んでたときはマンゴーがよく落ちてたなあ。そろそろマンゴーの季節でしょうか。

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