ロードトリップ、第3日目。ZION(ザイオン)国立公園の入り口のすぐ近くに滞在。
ザイオン国立公園の中心部には一般車は乗り入れできず、シャトルバスが運行されています。
コロナ禍で3月以来停止していたシャトルバスは7月から再開されましたが、以前のように公園内でいつでも無料で自由に乗り降りできるのではなく、前日までにチケットをオンラインで獲得しないと乗車できないシステムに変更されました。
チケットは(無料だけれどオンライン手数料が1枚につき1ドル)、1か月前と前日の朝9時からオンラインで予約開始。割とあっという間になくなります。
シャトルは、きっと以前はぎゅうぎゅうに人が乗っていたのだろうけれど、現在は座席数よりも少ない定員で運行しているためです。
でも午後3時以降は予約なしでも現地でチケットが入手できます(数に限りあり)。
前日にシャトルバスのチケットを買うのをすっかり忘れていたので、ザイオン滞在2日目は中心部ではなくて、
公園の中心部から車で40分くらいのKOLOB Canyons(コロブ峡谷)に行きました。
途中の道も、『ウエストワールド』か『スター・ウォーズ』にでてきたどこかの惑星みたいな景色。
そして近づいてくる赤い岩群。
わたしとおなじくらい頭がメルヘンなうちの青年は、運転しながら「……岩を感じる……」とつぶやいていました。
岩を感じる青年。
ここでも、わたしの体力が120歳なみなので、「EASY
STROLL」(かんたんなお散歩コース)だと紹介されていた「TIMBER CREEK OVERLOOK TRAIL」という半マイルのコースだけを歩きました。
超快晴で、暑くもなく寒くもなく、人も少なくはないけれど公園の中心部ほどは多くなく、ジュニパー(西洋杜松)の木がたくさん生えていて、川が流れる峡谷が見下ろせる素敵なトレイルだったのですが、もうなにしろ息が切れて、このお散歩コースも歩きとおすのが大変でした。
元気なときにはまったく当たり前に思っていた「ふつう」の体力が、どれほど恵まれたことだったか、しみじみ実感。わたしはまったくもってアスリートではないけれど、ちょっとした山道くらいはさくさく登れるのが当然だと思ってた。
体育会系のうちの青年が根気よくつきあってくれるのがありがたいです。
「わたしはここで寝てるからちょっと下まで往復してきたら?」と言ってみましたが、相手にされませんでした。
ジンの原材料になる、ジュニパーの木。実がたくさんついていた。
熟すとブルーベリーのような色になるようです。抗酸化作用や抗菌作用もある、ツンとするすがすがしい香りの実。葉も摘むと同じ香りがします。
布マスクのなかに実をひとつ、ちょっと潰して入れてみると、ずっと良い匂いがしてました。
人気のトレイルなので絶えず人とすれ違ったり追い越されたりするから、マスクは着用したまま。ほかのハイカーも子どもたちも、ほとんどがマスクをつけてました。
終点の、峡谷と向かいの岩山を眺められるジュニパーの木陰を占拠して、すこし昼寝。このうえなく気持ちのよい、幸せな昼寝でありました。
語りかける岩。
午後3時頃、ザイオン国立公園のビジターセンター付近に行ってみたら、シャトルのチケットがあるというので、ザイオン・ロッジというロッジのあるあたりまで乗って行って、少しだけ歩いてみました。
もらったチケット。シャトルはもともと、公園内の渋滞を軽減するために20年くらいまえに導入された措置なので、乗車料金は国立公園の入園料に含まれています。
夕刻、刻々と色が変わる岩。
ザイオンには4泊したのでのんびり見て回れたけれど、景色の壮大さはとても消化しきれず。
疲れているはずなのに、興奮しすぎていたのか、連日あまり眠れませんでした。
夜は夜で星空がものすごく、ちょうどオリオン座流星群の最盛期でもあって、流れ星やら三日月やら火星やら天の川やら星雲やら、もうそれはそれは豪華な空でした。
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