2016/08/09
黄色いのかと思ったら
浅草の「四万六千日」ほうずき市でホウズキを買って帰れなかったので、近所のスーパーBallard Marketで綺麗なレモンイエローのホウズキを見かけて、即お買い上げ。
ここのスーパーのお花コーナー、珍しいものがあって面白い。
春先には猫柳なんかも置いてあるし、野草みたいな地味な花や葉もいろいろ。
そしてほとんどがバラ売りで、1本が1ドル25セントですのよ。
地元の食材が豊富で品揃えが良くて、ホールフーズやMetropolitanよりはだいぶ安いのでお気に入りです。FredMeyerよりは全体にお高いけど。
黄色いホウズキなんてあるのねー、なんて思って食卓に飾ってたら…
…立派にオレンジになった(笑)。
2週間もしたら完全にホウズキ色になりました。もともとみんな黄色だったのね…。
2016/08/08
スザロ図書館の謎のゆるキャラ
うちの学校(ワシントン大学)の観光名所の目玉といえばこちら、スザロ図書館。
もうここの写真は何度もアップしてますが、もう大学自ら「静かなホグワーツ」と言い張っている、「大学の魂」。
この間、ふとここのステンドグラスに目がとまってしまいましたよ。
大聖堂風の空間だけど、聖堂ではないので、ステンドグラスのモチーフももちろん聖人とか聖書物語とは無縁。
ちなみに外壁を飾っている彫刻は、 モーセからベンジャミン・フランクリン、シェイクスピア、グーテンベルク、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ベートーヴェン、ダーウィンまで各時代、各界の巨人たち。(1920年代の設計。当然のように女性は1名もなしね)
で、こちらの窓のこの方はいったいどなた?
何? やぎ? となかい?
こっちにも、何かを担いだペンギンのような生物がっ。
スザロ図書館のページに行ってみると、
「1923年に図書館が購入した4巻の『Les Filigranes: Dictionnaire Historique des Marques du Papier』という本に載っていた、ルネッサンス時代の透かし文様から28種類をとった」
という説明が。
この本をぐぐってみたら、アーカイブになってた!
でもまったく読めん!
透かし模様の目録みたいな本らしいのはわかった。
そして中にはこんな画像が!
これはっ。スタバのサイレンさんのバリエーション!しかもみんな変!!なにこのゆるさ!
ステンドグラスと全く同じのはみつけられなかったけど、こんな人たちもいた!
結局なぜ、このやぎ先生的な顔とかペンギン的な意匠を選んだのかはわかりませんでした。 それぞれの学部を意味している何かかと思ったら、全然そうでもないらしいし。
日本だったら誰かが目をつけて「スザロウくん」とかの名称でゆるキャラとしてグッズを売り出しそうな気もする。
1920年代に図書館を設計した人は、「大学の魂」にいったい何を吹きこもうとしていたのでしょうかw。
レーニア山国立公園のスカイスクレイパー山
タコマ山またの名をレーニア山国立公園(Mount Rainier National Park)の「スカイスクレイパー山」(Skyscraper Mountain)ハイキングにいってきました。
出発地は、タコマ山またの名をレーニア山の東側山腹にある「サンライズ」ビジターセンター。
うちを出たのが遅く、サンライズに着いたのはもう午後1時すぎ。
駐車場は超満杯だったけど、レンジャーが枠外のとこに誘導してくれて、意外にあっさりと停められました。
駐車場からの行程は往復8.5マイル(約13.5キロ)。
標高差は1078フィート(328メートル)。
トロトロ歩いて休憩いれて4時間45分でした。
さくさく歩ける健脚の人なら4時間で往復できると思います。
3年前にも行った(うわーもうそんなに前なのか!)「フローズン・レイク」。
ここまでで1マイル強、ゆるやかながらけっこう上りがあるので40分くらいかかった。
凍ってないフローズン・レイク。
前回、3年前に行ったのは7月初旬で、まだ道もかなり雪に覆われているところが多かったのだけど、今回はもうほとんど雪はなし。緑の牧場のようなゆるやかな斜面にいろんな花がたくさん咲いてました。
フローズン・レイクまではかなり人が多くて賑やかです。インド人の家族や中国人のファミリーも何組もいた。
もう雪もないので、ふつうに街の格好で歩いている人もたくさん。短パンにビーチサンダルで歩いている人まで。
フローズン・レイクの前から四方向にハイキング道がのびてます。この先は急に人が少なく、静かになる。
ハイジの世界。
ユキちゃんはどこよ!と思ったら、遠くにマウンテンゴート(野生やぎ)の家族がいるのがみえた。マウンテンゴートのお父さんは気が荒いので、あまり近くではお目にかかりたくないです。
ほんとうに花の種類も数も多い。
大きなカメラは持っていかなかったので、今回もiPhone写真です。
このハイキング道は、レーニア山麓をぐるっと回る93マイル(150km)の「ワンダーランド・トレイル」の一部。
「ワンダーランド・トレイル」は、レーニア山を取り巻く小さな山をいくつも越え、上り下りしながら何日間もかけて踏破する、ダイハードなコースです。
この日も、でっかいバックパックを背負ったハイカーに何組か出会いました。
フローズン・レイクを過ぎ、緑の牧場をしばらく行くと、目的地の「スカイスクレイパー山」が見えてきます。
どうでもいいけど、ほんとに適当な名前をつけたものです。
このあたりの岩は屋根瓦のように平たい石で、踏むと小気味のよいカラカラという音をたてます。
頂上!標高2157m。ここは360度の眺め。
正面には、タコマ山またの名をレーニア山。
かかっていた雲が晴れて、顔を出してくれました。壮大すぎる。幸せだー。
火山と氷河の作った地形。山を眺めながら持ってきたサンドイッチと麦茶の遅ごはん。
岩も素敵です。
いろんな色やテクスチャーの岩がある。ここの山頂のは綺麗な薄緑色に白が混ざっていて抹茶アイスクリームのようでした。
これはユキノシタの仲間らしい。ノースウェスト地方固有のTolmie's Saxifrageという種類なのか、いまいち確信もてないけど。
サンライズまではシアトル市内からクルマで片道2時間半。
夏の間に行かないともったいない国立公園です。
2016/08/06
頭に良いミュージック
この前、翻訳活動の音楽について書いてて、大切な人を忘れてました。Tobias Humeさん。トバイアス・ヒュームと読むらしいです。
YouTubeの無限連鎖で暗めのバロックをかけてて発見。
私の脳みそコンディショニングにはもう直球ストレートだったので、ここ数年非常にお世話になってます。
朝、マックの電源を入れたらとりあえずヒュームさん、という日も多い。
17世紀の軍人で作曲家で、ヴィオラ・ダ・ガンバの名奏者だったそうですが、この人がどんな人だったのか、あまり良くわかってないらしく、ウィキにもイギリス人「だったらしい」というきわめて曖昧な記述が。
そして冗談好きだったらしく、アルバムのタイトルも「MUSICALL HUMORS」となってて、二人でひとつの楽器を演奏するための曲とかも書いてたらしいです。シャレ男だったんですね。
このヴィオラ・ダ・ガンバっていう楽器の音がすごく好き!
チェロの前身かと思っていたら、「ヴァイオリン属とはまったく別系統の楽器」なのだそうです。
わたしは演奏者じゃないのでどこがどう違うのかはさっぱりわかりませんが。
そして実物をみたこともないのです。友人R子さんがチェンバロ奏者なので、チェンバロとかスピネットとかリュートの演奏はライブで拝見したことが何度かあるのですが、ヴィオラ・ダ・ガンバはなかったと思う。
チェンバロとかチェロも好き、というか、脳のなかを静かにいい感じに耕してくれるような気がします。
バロック音楽を聴くとアルファ波が出るとかいう人もいるけど、それはあくまで人によるんじゃないかしらー。
でも私の場合、ヴィオラ・ダ・ガンバとかチェンバロの音を聴くと、ほんとうに血圧が下がるのかなんなのか、頭のどこかで脳が静かになる何かの化学物質が出てくる気がする。
あっそうだ、この間「Apple Musicにはクラシックのチョイスが少ない」とディスってしまいましたが、このアルバムはちゃんとありました。
そしてさらにヴィヴァルディは集中できないといったのですが、ヴィヴァルディのチェロ・ソナタというのを発見しました。これは私的に、翻訳活動にぴったり。ヴィヴァルディさん、こんなに渋い曲も書いていらっしゃったんですね。
ま、その日によってコンディションはいろいろで、テンパッているとレッドツェッペリンやニューオーダー(ふふふ、懐かしいでしょ)をガンガン聴きながら翻訳活動ができる日もたまにあるです。めったにないし相当内容も限られるけど。
村上春樹との対談で、(『翻訳夜話』だかどうか、よく覚えてない。すみません。)で柴田元幸先生が「翻訳なんか人と話をしながらでもできる」というようなことを言っていた。
ほんとに頭の良い人は、弘法筆を選ばずじゃなくて音楽なんか選ばすなんですねー。
きっといつも脳みそのコンディショニングが完璧にできてて、ちょっとやそっとのことじゃ揺るがないんだろうな。
2016/08/04
シアトルはもう秋…
8月にはいると、シアトルはすでに秋の気配。
人間はまだぜんぜん真夏のつもりでやる気まんまんなんだけど、植物たちはもうそろそろ葉の色が変わっている。
朝晩はとってもひんやりしてますし。いっそ日本の蒸し暑さが少し懐かしい。
近所の道端にある果樹もだんだん実ってきて重そうです。
ナシやリンゴが枝もたわわに。
大豊作らしい。
ハワイに住んでたときはマンゴーがよく落ちてたなあ。そろそろマンゴーの季節でしょうか。
2016/08/03
美しいオクラたち
土曜日にワシントン大学近くの「ユニバーシティ・ディストリクト」通称「Uディストリクト」で開催されているファーマーズマーケットにいってきました。
ここにジャパニーズ野菜が売られているという情報をゲットしたからです!
入り口にあった、ねぎタワー。
ここのマーケットは、うちの近所(バラード)のよりも八百屋的にずっと充実してました。本気で野菜を攻めるならこちらですね。場所も広いし、出店数も多い。
あったよ!日本の野菜を売ってる店が!
小ぶりでピカピカの柔らかいオクラとミョウガ!
オクラはいつも行くスーパーにも売ってるけど、筋張っていて巨大だったり色が黄色っぽかったりして、いまいち美味しそうじゃないことが多い。西友ならふつうに売っているような、こんなピカピカの野菜はなかなかアメリカンスーパーマーケットじゃお目にかかれないんですよ、奥様!
オクラ、ミョウガ、共に各4ドル50セントなり。紀ノ国屋スーパーなみのお値段だなあ。
プレミアムオクラ。
それでも、これでぶっかけそうめんが食べられるなら価値ある9ドル。
葉つき大根ときゅうりと共にレジに持っていったとき、気づいてしまった。
財布に11ドルしか入ってなかった。ATMに行っておくのを忘れた!
ここの八百屋さんはキャッシュオンリー。
泣く泣く大根ときゅうりを戻しましたよ。
ピカピカの茄子も買いたかったのに。
また近々リベンジだ!
ここにジャパニーズ野菜が売られているという情報をゲットしたからです!
入り口にあった、ねぎタワー。
ここのマーケットは、うちの近所(バラード)のよりも八百屋的にずっと充実してました。本気で野菜を攻めるならこちらですね。場所も広いし、出店数も多い。
あったよ!日本の野菜を売ってる店が!
小ぶりでピカピカの柔らかいオクラとミョウガ!
オクラはいつも行くスーパーにも売ってるけど、筋張っていて巨大だったり色が黄色っぽかったりして、いまいち美味しそうじゃないことが多い。西友ならふつうに売っているような、こんなピカピカの野菜はなかなかアメリカンスーパーマーケットじゃお目にかかれないんですよ、奥様!
オクラ、ミョウガ、共に各4ドル50セントなり。紀ノ国屋スーパーなみのお値段だなあ。
プレミアムオクラ。
それでも、これでぶっかけそうめんが食べられるなら価値ある9ドル。
葉つき大根ときゅうりと共にレジに持っていったとき、気づいてしまった。
財布に11ドルしか入ってなかった。ATMに行っておくのを忘れた!
ここの八百屋さんはキャッシュオンリー。
泣く泣く大根ときゅうりを戻しましたよ。
ピカピカの茄子も買いたかったのに。
また近々リベンジだ!
2016/07/31
どろぼう猫と、翻訳活動のための音楽
YouTubeで出会った、どろぼう猫!
( ゚д゚)ハッ!………。 という顔に萌え萌え。何度みても、なごみます。
Sebastian Stosskopfというドイツの画家(1597–1657)の「台所の静物と猫」という絵だそうです。1650年製作。
パッヘルベルの室内楽のビデオについてました。
クラシック音楽に関してはApple Musicのセレクションがいまいちなので、ここのところ仕事中はYouTubeがつけっぱなしになってることがほとんどです。
だいたい聞く曲きまってて、超マンネリ。
わたしの場合、翻訳活動中は、聞ける曲がかなり制限されます。
コンディションにもよるけど、わたしは非常に意識がウロウロしやすい性質なため、歌詞つきの曲を翻訳活動中のバックグラウンドミュージックにしていると、かなりの確率で気が散ります。
安全なのはクラシックかジャズ。
しかし、クラシックでもモーツァルト以降の曲はダメな時が多い。
曲のほうに意識が向けられすぎちゃって、気が散るのです。ドラマを見ながら翻訳ができないのとおなじ。
ラフマニノフの協奏曲なんかかけた日には、19世紀の大河ロマンが目の前に繰り広げられてしまい、もう全然仕事が手につかなくなる。
ベートーヴェンも壮大なドラマに巻き込まれてしまうし、モーツァルトは…
モーツァルトは、電車で隣に座った女子高生のおしゃべりを聞いてるような感じ。
「ちょっとそこ!静かにしてっ!」
と脳内ハムスターが叫びだします。
モーツァルトの音楽が女子高生に似てるという意味ではなくて、あくまで私の脳の反応がそれに似たものと出会ったときの状態に似ているということです。いや、似てるのかな。
モーツァルト大好きなんですけど、聞きながら何かほかのことに集中するのは難しい音楽だと私は思う。
結局一番良く聞いてるのはJ.S. バッハと、その少し前の頃のイギリスかドイツのバロック音楽など。バッハだったら大体なんでも大丈夫。カンタータでもある程度までなら大丈夫。
バロックでも、イタリアものは、仕事をしているときに聴くとイラッと来ることが多くてダメ。
ビバルディもほとんどダメです。これも「隣から聞こえてくるおしゃべり」的に、脳のどこかを刺激されるらしい。
パッヘルベルさんは、「カノン」で有名ですが、このドロボウ猫つきビデオの曲はもっと控えめで、仕事がしやすい状態になる。かなりヘビロテで使わせていただいてます。
こちらはパッヘルベルさんの有名な「カノン」。
よく結婚式でつかわれるやつ。この動画の演奏はテンポ早くて気持ち良い。
あとはルネッサンスのリュート音楽とか。
60分くらいのをひとつ選ぶとYouTubeさんが延々とつなげてくれるので気づくと何時間もそのままなのですが、時々ルネッサンスの音楽につかわれている絵画に、とんでもないものがあってびっくりする。
同時代の15世紀から16世紀に描かれたものらしいけど、なぜか変な絵が多いんですよ。
この猫の絵どころじゃないんですよ。一番ヘンだったのは、娼館らしくハダカの女性と男性がずらりと並んだ風呂おけのようなものに入って食事をしているところへ、正装した聖職者が入ってくるというもの。なんなんだ一体。16世紀ベネチアの音楽についてたやつでした。
そのほかにも、ルネッサンス期の音楽についてる絵ってちょっと公序良俗に反するような、男性誌グラビアみたいなテーマの絵が多い。
ここでは引用しないけど、興味がある方はルネッサンスの音楽をYouTubeで探してみてね。
時代は飛んで、エリック・サティの「ジムノペディ」と「グノシェンヌ」の9曲セットも、ヘビロテです。
モーツァルト以降の近代の曲で仕事用に使えるのが、このサティの9曲と、ショパンのマズルカと練習曲、それからシューマンとリストの曲の一部。ショパンのほかの曲は演奏者によって違う。
ルービンシュタインならバラードでもスケルツォでも大丈夫なんですが、アルゲリッチの演奏だと脳が全部そっちにとられちゃう。
脳内メモリをさらっていく情熱の女、アルゲリッチさん。
ジャズも、1960年代くらいまでのピアノがメインのジャズが一番落ち着く。てっぱんはビル・エヴァンスです。
ビル・エヴァンス2枚とバッハの無伴奏チェロ組曲とフランス組曲は、iPhoneにも緊急用に入れてあります。
総合すると、暗めのトーンで、あまり感情の振り幅が大きくない、かっちりした感じの音楽がいいようです。
たぶん脳のメモリがあまり大きくなくて、翻訳活動中にはかなりもう容量ギリギリのリソースが必要なので、音楽のほうにちょっとでもメモリがとられると、一生懸命回っている「脳の中の翻訳活動に必要な部分」が機能しなくなるのではないかと思う。
これは翻訳でなくても、小難しい本やなにかを読んだりするときも同様です。
ルネッサンスなどの音楽が脳にラクなのは、音楽を処理する担当の部分がアイドリング状態になるのに合っているような気がする。あくまでイメージですけど。
音楽担当部分が大きめのギヤでゆっくり回転しているそばで、言語担当部分のハムスターが必死でくるくる車輪を漕いでるというような感じです。
サティのジムノペディ3曲とグノシェンヌ6曲セットの動画。
このHD画像はどこからとってきたものか知らないけど、ものすごくキレイで見とれてしまいます。
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