2021/09/25

ナポリタンとかき揚げ


秋分も過ぎて、かぼちゃの季節になりました。スーパーの前にも、かぼちゃが登場。

暗くなってくる季節に、明るいオレンジ色のかぼちゃ。

夜がどんどん長くなるし雨が多くてどんよりグレーになってくるシアトルみたいな地域では、この明るいビタミンカラーが、とてもありがたい存在です。



アバンギャルドなかたちのかぼちゃたちも。こういうの、ずっと昔にうちのじいちゃんが育てていたような記憶があります。

やましたひでこさんのほかにここ最近YouTubeではまっているのが、コウケンテツさんの動画。

食べるのも作るのも面倒くさくなったときに見ると、いつの間にかごはんを作りたくなっている幸せ動画です。

コツを的確にいくつか教えてくれつつ、気軽に手早くできそう!と思わせてくれるところが素晴らしい。

この間女子会にもっていったチャプチェも、初挑戦だったけど好評でした。


この人のすてきなところは、とにかく終始心からたのしそうにニコニコしているところ。

ケンテツさんが家族5人分の朝食を黙々と作っている動画をぼーっと流しっぱなしにしていると、なんだかひたすら癒されます。

起きてきた3歳くらいの末娘ちゃんが
「パパー、おみじゅのみたい」
「ねーはやくひこうきつくってよー」
とかいろいろ要求してくるのを、フライパンをふるいつつニコニコと相手してるのみてると、心あたたまりすぎて涙でてくる。神様なのかこの人は。

さいきん加齢のせいか、犬がめっちゃ喜んでしっぽ振ってるところとか、子どもと親が楽しそうに遊んでるところをふと見かけるだけで、嬉しくなって涙腺がゆるんでしまうことがあります。

散歩しながら涙ぐんでいる怪しいアジア人のおばさんであるよ。

 

 


でコウケンテツさんです。きのうはこの動画をみて作りたくなったナポリタン。

喫茶店ふうナポリタンは、いろいろなレシピがあるようですが。

ケンテツさんのナポリタンは、玉ねぎとソーセージのみ、最初にマヨネーズでパスタを和えておく、ホールトマトとウスターソースでソースを作り、「追いケチャップ」をする、最後にバター。というレシピ。



ケンテツさんは「ピーマンはナポリタンには不要!」と力説されてましたけど、わたしはやっぱりピーマンと、できたらしいたけも入れたい派。

このあいだつくった別のレシピは、ケチャップと牛乳で和えるレシピ。

どっちのレシピも、ペコリーノチーズをたっぷりかけたらとりあえず美味しくいただけました。

ナポリタンはやっぱり銀色のお皿で食べたいな。



人参のかき揚げも、動画をみたら作りたくなって、ひっさびさに天ぷらを。

かき揚げって即「面倒」って思ってしまっていたけど、その心理的ハードルを取り去ってくれたのがありがたい。


翌日リピートして、かき揚げ丼に。

ちょっと油っぽくなってしまい、「サックサク」にはならず。

うちのレンジは電気コンロみたいなやつなので、火加減が難しい。ガスはいいなー。


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2021/09/24

断捨離の人と、カオナシだった人たち


 またダリア。微妙にベージュとオレンジの混じったピンク。この色好きです〜。


元祖・断捨離の提唱者で教祖的存在のやましたひでこさん。
ごくさいきん、ていうか先週、初めてYouTubeで見て知りました。

断捨離に財団があって検定まであるってところがさすがに日本!てびっくりだけど、それだけ、必要とされているんでしょうね。


BSの番組もあるんですね。



やましたひでこさんは言葉でのまとめ方がとてもうまくて、シンプルに本質を突いているのですごく納得させられます。

モノは思念の反映であること。
つまり、「捨てられない」のは不安の投影である行為、であること。

自分のいる場所や暮らし方には自分の意識、自分をどう考えているかが反映されること。

片付けは、意識を整理して選択することであること。

モノを主体に考えるのではなく、自分を主体に考える。

自分がどうしたいのかをまず知ることが必要。

で、す、よ、ねー。

うちの母は、典型的な捨てられない溜め込みびとで、わたしが育った家は常にカオスだった。荒んだ空間は、心身にかなり大きな影響を及ぼします。当然ながら、コミュニケーションも不全の家でした。

モノと対話ができてない空間では、人との対話もできないんですよねー。

思うんだけど、戦後、高度成長期を経た昭和後期の家庭は、程度の差はあれ、どこのお宅でも、小さな家にモノがあふれかえっていたのではないでしょうか。

戦後すぐのモノのない時代を経て、昭和40年代以降に生まれて育った人は、モノでぎっしり埋まった狭い家を当たり前だと思って育ってきたのだと思います。

日本の住空間には、もともと、なにもない、なにも置かない、布団もお膳も使ったらすぐ片付ける、緊張した空間の美意識があったのに。

明治から第二次大戦までは、すこしずつ文明開化の洋風を取り入れながらゆるやかに変化して大正モダンなども生んだものの、敗戦とそのあとの爆発的な高度成長で、住空間も、日本人の精神的なよりどころも、美意識も、すっかり混沌のなかにうもれてしまったんだと思うのです。

日本に帰って成田から電車に乗ると、田んぼがなくなってきたあたりから始まる町並みの醜さにつくづく見とれてしまうのだけど、あのカオス。

『千と千尋の神隠し』にでてくる「カオナシ」のごとく、なにもかも、西洋のものも世界じゅうのものも手当り次第に取り込み、自分のものにしようとして食いつくすエネルギーが、昭和の後半の日本にはみなぎっていました。

その結果が、モノであふれかえったリビングであったり、まったくまとまりのない何の折衷なんだかもわからない建物がひしめく町だったんだと思います。

20世紀も末になって、バブルもはじけたあたりから、だんだんとそれに気づいて、なんとかしようとと思う人たちが増えてきて、断捨離やコンマリさんの需要がうなぎのぼりっていうことなのでしょう。 

 


2017年に行ったときの東京。

先日『天気の子』を観たら、話に内容よりもなによりも、東京の街があまりに懐かしくて涙でた。
『君の名は』よりずっと面白かったです。画面がきれいだし、話も楽しめた。

「人柱」というものの解釈がめっちゃメルヘンなのにちょっと驚いたけれど。
遠野物語的、日本神話的、土着の神様的な要素を、殺菌洗浄して小綺麗にパッキングしましたって感じでした。それが悪いとは思いませんが、すこし物足りないのも事実。

でもあの新宿界隈の描写の正確さったら。
それだけで2時間眺めていられる。密度の高い画面のクオリティに感動しました。

やましたひでこさんの断捨離ビデオに感化されて、ちょこちょこと身の回りのモノをまた減らしはじめました。食器や洋服や書籍や。

モノがひとつなくなると、その分だけ、少しピントが合うようです。



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2021/09/23

植物性アイスクリームのアフォガート


近所ねこ。あじさいによく映える、きれいな毛並みの黒猫さん。
あじさいはほんとにいろんな色になりますね。



たいへんクールな猫さんでした。



70thストリートのアイスクリーム屋さん、Frankie & Jo's
CTちゃんから「みそ味が出た!」との速報をきいて駆けつけました。

ここは牛乳でなくココナツミルクやオートミルクなど植物由来の原料を使ったアイスクリーム屋さんで、ちょっと変わった原材料を使ったフレーバーを果敢に開発していますが、「当たったためしがない」とCTちゃんは手厳しい。(そのわりによく通っているようです)




(袋からのぞいてる植物は、散歩の途中で拾った木の枝です)

9月の新フレーバーのうちの「Miso Moon」(creamy coconut and oat milk ice cream with miso oat cookie crumbles and a gooey miso caramel sauce swirled throughout)というのをさっそくサンプルでためしてみたけれど、ココナツの味が勝っていて、あんまり味噌っぽくなかった。

「味噌」って聞いて、白味噌餡の柏餅みたいなのを勝手に期待していたのですが。




で、味噌ムーンはやめて、California Cabinというのにしました。ヴァニラに松のエッセンシャルオイル、シーソルト、カルダモンとブラックペッパーのショートブレッドクッキー入り。

ちょっと変わったヴァニラです。


パッケージもかわいい。
わたしは牛乳があまりおなかに合わないので、植物由来は嬉しい。
レディーボーデン(懐かしい)のようなこってり感はないけれど、おりこまれたクッキー生地がじょりじょりして複雑な風味があり、美味しゅうございます。




アフォガートにしたら激ウマでした。普通のヴァニラよりもふんわり軽くて、カルダモンの香りとクッキーの食感がエスプレッソにすごく合う。思わずおかわりするの巻。



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2021/09/21

マトリックスと開拓宇宙の強い女


きのうは大雨が通り過ぎていきました。ひと雨ごとに秋が深まるようですね。



 なんと今年は『Matrix』の続編、4作目が公開されるんですねー。

というわけで、うちの青年とともに、鋭意Matrix復習中。

わたし、3作目はちゃんと見てなかったかもしれない。

2作目のネオとアーキテクトの会話が当時あんまりよく理解できなくて迷子になっていたような。という人多くないですか?わたしだけ? 今回3作を通してみてやっとわかった…。

第1作の公開から18年。ウォシャウスキー兄弟も姉妹になっちゃったし、世界は変わった。ほんとに変わった。こんな展開になるとは、誰も思ってみませんでしたよね。

『Martix』見直してみて、やっぱり名作だとつくづく思いました。

衝撃的だったよねー。

 

 


この夏、うちで静かにはまっていたのはAmazonの『The Expanse』でした。シーズン5までけっこう一気に観てしまった。

火星と小惑星帯への植民が進み、数世代後の世界。地球は国連のもとにいちおう統一され、火星と小惑星帯がそれぞれ地球連合に対立する勢力となっていて、とくに小惑星帯は中東やアイルランドの武装勢力をおもわせるロジックで地球を脅かし、謎の地球外生命体のテクノロジーをめぐって3者が軍事的・政治的かけひきをくりかえすというお話。

火星や小惑星帯の住民よりも地球の住民は恵まれているはずだけれど、実際はやはり貧富の差が激しくて、ベーシックインカムが実施されているけれど、仕事の口が極端にすくないので人口の多くは職にあぶれたまま最貧の生活をしている、とか、かなりディストピアな設定です。

それにしても、宇宙に出ていく時代になっても、人類の中身はこのままなのかねえ?と思ってしまうのだけど。

スピリチュアル業界では、今年は人類の中身がかなり大きく書き換わる元年になる、というようなことがいわれているのですが。

「オメガポイント」に達すると宇宙が「なくなる」そうですが、そのちょっと手前くらいに、適度に人類が我執をなくしていける時代が到来するのでしょうか。

国家がなくなってもいいくらいに?

財産がなくなってもいいくらいに?

…『イマジン』の世界が実現するのはまだ数百年先かなと思っていましたが、意外に人間の世界って数世代で変わるのかもしれないと最近思ったりする。

『The Expanse』は、キャラクターがかなり先進的です。
国連のトップはアジア/中東系の女性で、イラン出身の女優さんショーレ・アグダシュルーが演じてます。

シリーズいちのバッドアスソルジャーも女性で、火星生まれの海兵隊精鋭兵士、ドレイパー。演じてるのはサモア系の女優さん。パワースーツ姿がかっこよすぎる。

中心人物のホールデン君(『ライ麦畑』からの命名なのか?)は白人男性だけど、迷子の子犬みたいな感じの外見で、内面は頑固な強さがあるもののマッチョさからはほど遠いキャラクター。パートナーは黒人女性でこれまたバッドアスな天才エンジニア。とにかくとほうもなく強い女性キャラがぞろぞろ出てきて楽しいです。

こちらも次のシーズン6がファイナルらしく、今年公開されるという噂。見届けたいので、早くしてください。




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2021/09/15

暗黒時代を短くする科学


ドッグウッド(ハナミズキ)の実が、今年はコロナウイルスに見えてしまいますね。

このあいだ、アイザック・アシモフの『ファウンデーション』を読みました。英語原作じゃなくて、ハヤカワ文庫です。

ずっと昔に読んだのかもしれないけど、何ひとつ覚えていなかった。

このシリーズがAppleTVでシリーズ化されるそうです。

主演のひとり、「歴史心理学者」のハリ・セルダン役は、『チェルノブイリ』で科学者を演じたジャレド・ハリス!

『チェルノブイリ』については、去年の8月に感動のあまりうっとうしいほど長文のレビューを書きました。


 

予告編をみると、さすがにビジュアルも役者さんたちも素晴らしく、見応えありそうです。

原作に出てくるのは科学者も政治家も男ばっかりで、女性といえば政治家の(とっても不機嫌な)妻くらいなのだけど、21世紀のAppleTV製作のシリーズでは、物語のナビゲーター的な役割で最初にでてくる主人公のひとり、若い学者ガール・ドーニックを、黒人女性が演じています。

1951年に出版されたこのSF古典。『スターウォーズ』シリーズにインスピレーションを与えたといわれているそうです。

銀河のすみずみまでいきわたった帝国。その滅亡を(心理学と計算によって!)正確に予言するたった一人の科学者。

1万2,000年つづいた帝国が崩壊し、そのあと暗黒時代が3万年続くことを計算により知ったハリ・セルダンが、その暗黒時代を1,000年に短縮するために、銀河のすみっこに人類の叡智の成果を保存する「ファウンデーション」を創設する、という壮大なお話。

1951年、広島と長崎に原爆を落として第二次世界大戦が終わってからわずか5年後の世界で書かれたこの作品には、いまの感覚からすると眩しいほどの科学への手ばなしの信頼があふれていて、そこにまず、うわあ、と思ってしまいました。

銀河のすみっこで、人類の知(すなわち科学)の砦として存在する「ファウンデーション」。

それをとりまく、封建主義の君主が治める凶暴な星系に対して、ファウンデーションは原子力科学技術を中心とした科学技術を擬似宗教として確立させ、遅れた星系の人々を「神聖」な科学の力で子どものように騙しつつ、絶対的優位を保つ、という発想がおもしろい。

ポケットにはいるサイズの携帯用原子炉とか、何千億人もの人類全体のゆくすえが計算できる「心理歴史学」とか。ほとんど魔術のような科学技術と、科学が政治を実に簡単に凌駕していけるという信仰。

半世紀の冷戦のあと、ベトナム戦争のあと、同時多発テロのあと、カブール陥落のあと、チェルノブイリのあと、フクシマのあとの現在から見ると、なんともはやあまりにもストレートな科学信仰、と、その無邪気さが眩しいほどです。

偉大なるアシモフ先生にむかって「無邪気(イノセント)」というのは失礼ですが、その後70年の集合知を通してみると、そう言わないわけにいかないのも事実。

 日本では鉄腕アトムの時代だったんだよね、というのも思い出しました。

原子力と科学、人間の理性に対する、まさに信仰の時代だったんですね。

続きは本棚にないけど、機会があればぜひ読みたい(日本語で読みたい)。

AppleTVのシリーズは今月からだそうです。シリーズではそのへんをどのように料理しているのか。予告編を見ると人間ドラマに主眼が置かれているようですが。

1か月だけサブスク契約しようかな。



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2021/09/13

手仕事ができる人



建築家Y子さんが、さいきん手工芸にはまっていらっしゃる。
新作のミニチュア埴輪(ふうクリーチャー)をいただきました。
食卓で癒されている毎日。

たとえ何か不具合があったとしても、一瞬で肩のちからが抜ける、霊験あらたかな、はにわーズ。




一緒に、コダマちゃんズ(暗いところで光る)もいただきました。




 晴れた午後はベランダで、しるこサンド。

 


 

先週末にTwitterで大ブレイクしていた日本のミニチュア作家Mozuさんの作品とメイキングがあまりにも良く出来てて面白くて何度も見てます。

視点の細かさに感動。

わたしのように手先が不器用で図工が苦手な人からしたら死ぬほど面倒くさそうに見える作業に、えんえんと、ぜんぜん誰にも頼まれてないのに、ほんとに嬉しそうに取り組んでいるところが、とても素敵。

ミニチュアの鴨居とかラックとかトイレットペーパーとか、一つずつ自分の納得するまで完璧に作り上げるたびに、至福を感じるのだろうなあ、と見ていて嬉しくなる。

わたしは絵をかくのは好きだけど工作や裁縫は壊滅的にダメで、線もまっすぐに引けない人だけど、うちの青年やCTちゃんをはじめ、まわりにはわりと手先が器用でピシッとした手仕事のできる人が多いです。

そういえば、小学校のころから図工や工作に苦手意識があったなー。

手仕事や図工のじょうずへたって、センスや手先の器用さだけでなく、余計な我を出さずに素直に無心に取り組めるか、がかなり大きいのだと思う。


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2021/09/12

また入院の巻


Yさんちから頂いた、お庭の梨。去年はひとつも実らず、今年は豊作だそうです。

小粒だけれど香りが良く、ジューシーで酸味と甘味のバランスがよい「アジアン・ペア」。なんという品種なのかは謎だけど、懐かしい味がします。

幼稚園の遠足が一瞬、脳裏をよぎりました。香りが、すごい遠くから記憶を引っ張り出してきます。プルースト先生か!



水曜日〜木曜日、1日だけ入院してました。

前回の治療からひと月ほど間があいて(というか、結果がかなり順調だったのと、おなかと肌の副作用が少しきつくなってきたため、希望して半月おやすみにしてもらった)、ちょっと人並みに10日ほど続けて仕事の予定を入れてみたところ、なんと急に具合が悪くなってしまい、看護師に電話で相談したら、すぐにERへ行きなさいと言われ。

しかたなく、大詰めだった仕事を途中でキャンセルさせていただくことに…。一人きりでなく数名でかかっていた大きめのプロジェクトで、わたしの受け持ちはごく補欠的に必要な部分に入るかんじの小さなパートだったので大惨事にはならずでしたが、小さくとも穴をあけてしまって申し訳なや。クライアントさんも同僚さんたちもほんとにナイスで親切な人たちばっかりでした。申し訳なや〜。

ERではコロナのPCR検査ももちろんするのだけど、その結果が出るまえに(陰性でした!)レントゲンとCTを撮ったため、コロナ患者と同等の扱いでCTルームへ。別の階の放射線科までストレッチャーで運んでくれるのだけど、その係の人は掃除機みたいなホースのついた空気清浄機と顔を覆うヘルメットつきのスーツを着込んでいらっしゃいました。

処置が必要なので1日だけ入院となり、ICUと同じフロアのSCU(スペシャルケア・ユニット)の病室に泊めていただきました。
なかなか快適な個室でございました。


広い病室で、うちの青年もおりたたみベッドを貸してもらって泊まっていきました。

少し前まで付き添いもNGだったのが、かなり緩和されてきたようです。



翌朝、ジェニファーちゃんが近所のカフェのコーヒーとクレープを差し入れしてくれた。

例の、滑り止めつきの踵のない病院くつした。こうしてみるとけっこうかわいい。置いてこなければよかった!

看護師さんに聞くと、なんと、ここの病院では、現時点でコロナの入院患者はゼロ!なんだそう。一時は大変だったでしょうけれども。これがもし、現在も病室が逼迫しているフロリダ州だったら、そもそもERで診てもらうまでにどのくらいの時間がかかったことか。




ルームサービスのランチを食べて(トマトスープが異常に美味しかった)、すごく小柄で、このうえもなく優しい話し方をするアジア系の女医さんに肺にたまっていた水をとってもらって(おっとりと優しくて優雅な、ハワイで何度か出会ったことのあるタイプの「アンティ」でした)、木曜の午後遅く帰宅。

おかげさまで楽になりました!

ERもSCUも、ドクターやナースがかなりキャラの立った人物揃いでした。

ERの男性看護師さんは両腕にカラフルなタトゥーを入れてた。SCUの見習い看護師ちゃん(20代女性)も、きれいな二の腕に、「橋」のタトゥーを入れてました。ポートランドの橋なんだって。



 家にかえったら、CTちゃんがごはんを届けてくれた。(`;ω;´) なんて綺麗な野菜たち。オクラもししとうもなすも、その他すべて激ウマでした。



そして玄関には、東京のにゃを美画伯から、こんなステキパッケージもとどいていた! 

Twitter絵師パンゲラゴ山画伯がにゃを美先生んちの猫様ウリエルちゃんを描いた超かっこいいTシャツや、素敵なおやつ。

 


 沼。

「バンザイ山椒」おかき、パッケージも味もいろいろ衝撃でした。美味しいっす。 



ごはんを食べ終わって散歩に出たら、ポケモンのフェニックスのような夕焼け雲と二日目の新月。

体が弱っていただけにいつも以上に涙もろくなっていて、なんと幸せなのだろう、て泣きそうになった。(ほんとはちょっと泣いた)

この人生で何か学んだことがあるとしたら、その一番大切なことは、まわりにいてくれる人にほんとにシンプルに感謝できるようになったこと、受け取っているものを心から嬉しいと思えるようになったことだな、と思う。そう気づくと、日々受け取っているもの、与えられているものがびっくりするほどたくさんあることに、ますます目が開かれていきます。

とんでもなくひどいこともわりとよく起こる世の中で、わたしのまわりには(すくなくとも今は)本当に心やさしく愉快な人たちがいてくれてて、おいしいごはんを作ってくれたりする。わたしはいったいこれに値するほどのことをほかの人たちにしてきたのかと考えると、まったく心もとない。めちゃくちゃ幸せです。



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