シアトル交響楽団の本拠地ベネロヤホールに飾られている、デイル・チフリさんの巨大触手シャンデリア。
このあいだものすごーく久しぶりにシンフォニーのコンサートに行きました。
ギター中年M太郎くんが連れ出してくれた。
演目はグリーグの『ペール・ギュント』序曲、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲(作品77)、ニールセンの交響曲1番。
ショスタコーヴィチとニールセンはぜんぜん聴いたことのない曲でした。
ショスタコーヴィチの協奏曲をユーチューブで予習してみて、 なにこれ難しい、退屈したらどうしようと思ったけど、実際にホールで聴いてみると、その密度と緊迫感、音の痛々しいほどの美しさに引きこまれて、涙でるほど感動しちゃいました。
ヴァイオリンのソロが静かな苦悩と葛藤をながながと語り、だんだん激しくなっていく3楽章が、特にもう、有無を言わせない迫力がありました。
(動画はヒラリー・ハン& ベルリン・フィル、サントリーホールでのコンサート)
1947年、第二次大戦後の曲。スターリン政権下で前衛的音楽が弾圧されていたあいだ発表を控え、スターリンの死後1955年になってから初めて初演した、とパンフレットに書いてあった。
クラシックは好きで子どものときからけっこう聴いているけど、聴く範囲がとっても偏っていて、20世紀の、とくに戦後の音楽はほとんど知りません。
行く前にはえーなんでこの演目なんだよM太郎、もっとポピュラーな曲が聞きたいよと内心こっそり思ったんだけど、行ってよかった。
自分の知らないものに向き合って時間を使うのはめんどくさくてちょっと怖いけれど、必ず報いがあるものですよね〜。人生の目的ってそれだったのなー、と最近しみじみ思っちゃってる。
ヴァイオリンはパトリツィア・コパチンスカヤさんという華奢な若い女性ソリストで、すごーくエネルギッシュでした。
ティム・バートンの映画でいつも奇妙な役を熱演するヘレナ・ボナム=カーターに似てるwと思いました。顔がというより、全体の雰囲気が。
モルドヴァ生まれ。モルドヴァってどこだろうとぐぐってみたら、話題のウクライナの隣りにある小さな国だった。
シアトル交響楽団を観に行ったのはじつはたったの2回めです。
ずっと前にピアニストのランランが来たときに息子とピアノ協奏曲を聴きに行ったのが最初で最後。でもそのときにくらべて、今回のオーケストラの演奏は格段にかっこよかった気がする。
指揮者のトーマス・ダウスゴーさんという方、今のシアトル交響楽団の音楽監督だそうですが、素晴らしかったです。見ていてほんとに楽しい指揮だった。
素手で音楽が作り出せるってすごい。機会があったらまた観に行きたいです。