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2022/01/23

甘酒失敗



久しぶりの晴天、久しぶりの外界。
オリンピック半島とピュージェット湾がみえる、サンセット・ヒル公園にて。
 

隔離期間は終わっているものの、N95マスクを着用のうえ、極力、ひとから離れて歩く。



 神々しい夕焼けでした。

ちょうど今朝、星野道夫さんの『旅をする木』を読み直していて、アラスカの自然に心癒されつつ、ああ広い景色が見たいなあ、と思っていたところ。

わりとすぐ近所に広い水辺があるって、幸せだー。

もちろんお風呂からこれが見えたら最高ですけどー!

 


CTちゃんに先日、日系スーパーウワジマヤさんから買ってきてもらった米麹で甘酒をつくってみるも、1勝2敗で失敗。

最初のバッチは上々の出来だったのだけど、2回めと3回目はどちらも、発酵が足りなかったのか、水気が少なく、甘みもほとんどない、柔らかめごはんのようなものが出来てしまい…。

うちは炊飯器がないのでステンレスポットで作成。

麹100グラム&ごはん100グラム&水300MLで作ったのだけど、温度が低すぎたようです。事前に熱湯でポットも温め、60℃以上にならないように注意したんだけど。

肉用の温度計を使っているので、それがあまりアテにならないような気がしている。

捨てるのはしのびないので、なかで麹菌がどうなっているかわからないけど、水で薄めて温め、小豆をいれて食べました。



近所の風見ねこ。

ダラダラしまくりで、積ん読本をつぎつぎ読破、かと思えばそうでもなく…。

かえってKindle本が増えてたり。

さらに親子で『呪術廻戦』シーズン1全24話を1週間で観終わってしまうなど…。



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2020/11/20

宇宙を飛ぶホイホイと小さなおうち


週末は雨の予報です。

来週納品の仕事の進捗が遅れ気味で、週末はがっつりおこもりなのでちょうどよい。

冬のシアトルで外が快晴だと、家にいるのがとてつもなく間違っている気がしてソワソワしてしまうのです。




NASAのお知らせがきた。
新しい気象衛星が打ち上げられるそうですが…これは…プレハブ小屋に特大の屋根をつけたような不思議なかたち。

ゴキブリホイホイにみえてしまう。



先日よっぴー先生にお借りした中島京子『小さいおうち』。
映画は何年か前にたしか飛行機の中で見ました。映画もよかったけど、原作はもっとよかった。
 
作者の中島さんはわたしと同年代で、もちろん戦争経験者ではないのだけど、戦争が始まって、専業主婦の恵まれた奥様と女中のタキさんの、のほほんとした日常がじわじわと変わっていくようすが、とてもリアルに描かれています。

異常な状況がふつうの生活を少しずつ覆っていって、異常を異常と思わなくなる感じ、いまのこの国の状況に似てます。

ジェニファーちゃんもこのあいだ、1930年代のドイツはこんなだったかもしれないと思うと怖いわね、と言ってました。大戦前夜のことを思う人は多いようです。


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2020/07/21

ネオワイズ彗星


きょうも快晴のシアトルでした。

夕飯のあと、近所のサンセットヒル公園にネオワイズ彗星を見に行ってきました。

日没は午後8時59分。9時すぎに行っても、なかなか星が見えはじめません。
上の写真は9時39分。

彗星の位置は、北西の空の、北斗七星のすぐ下あたり。この公園は西に向かって空が開けているので抜群のロケーション。同じことを考えてる人が多くて、ソーシャルディスタンスを気にするほどぎゅうぎゅうではないものの、けっこう人が多かった。小さな望遠鏡をセットしてスタンバイしている人もいました。

空が明るかったこともあって、私は肉眼では全然見えなかったけれど、双眼鏡ごしにすーっとまっすぐに長く青白い尾を引いた彗星の姿が見られて、感動しました。

芝生にブランケットを敷いて寝転がって双眼鏡で空を見ると、まあなんとたくさんの星が!とあらためてびっくりします。ちょうど頭上に天の川がある時間でした。肉眼では見えないけれど、双眼鏡だと小さな星が無数に見える。

空に双眼鏡を向けていると人工衛星もたくさん飛んでいて、意外と空は混みあっているのがよくわかります。

うちの息子がボストンにいたとき、明け方空を眺めていたら、50個くらいの光る飛行物体が整列して空を飛んでいたので、エイリアンが攻めてきたのかと思って仰天したそうですが、スペースXの「スターリンク」衛星だったらしい。そんなものがいつの間にか頭上を飛んでいたとは。

ていうか、知らない間にいろんなものが頭上を飛んでるんですね。

この彗星が次回地球に接近するのは5000年以上先だそうですが、そのころ人間はまだここに住んでいるのでしょうか。




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2020/01/19

ビートルジュースまもなく爆発?




シアトル・フィニーリッジのハーキマー・コーヒー
ロースタリー併設です。
コーヒーおいしいです。

いつのまにか、バラードの人気ベーカリー、Cafe Besalu のペストリーを置くようになっていた。前からだっけ?
Besaluは平日午後2時に閉まってしまうので、わたしとしてはとても難易度の高いカフェである。というわけでまた甘いパンをつい買ってしまうのだった。

先日NPRのShort Waveというポッドキャストで
「ビートルジュースの光が弱くなっている」
というニュースをききました。

え?


 Beetlejuice?

ティム・バートンのこのカルト映画、わたくし名前は知ってたけどあえて観たことなかった。

しかしどうやら映画じゃなくてオリオン座の星のことを話しているらしい →  ビートルジュース=ベテルギウス??  ええっ?

このポッドキャストを聴いた瞬間まで、「ビートルジュース」が「ベテルギウス」の英語読みの音に「かぶとむし+ジュース」という単語をあてはめたものだったということを知りませんでした。

ていうか、「 Beetle Juice」にしかまじ聞こえないんですよ!

ちょっとここで聞いてみて! 「ビートルジュース」って言ってますよね?

ベテルギウスはいうまでもなく、オリオン座の左肩にある明るい星。
そうか、あなたがビートルジュースだったのか。

それはともかく、このベテルギウスがいまだかつてなく暗くなっているという話です。

きのうの朝日新聞ウェブ版にも出てた。


そういえば、いつだったか珍しく晴れた日にオリオン座を見て「ん?なにか違う」と思ったのだった。

ベテルギウスは誕生から800万年で太陽よりはずっと若い星だけど、質量がものすごく大きいので(太陽の1,000倍あるそうです)、いつ爆発して超新星になってもおかしくない星なんだそうだ。

えっじゃあもうすぐ超新星が見られる? と、天文ファン界隈がざわついているものの、実はこういう目にみえる明るさはあんまり関係ないんだそうです。

上記記事に引用されてた天文学者は、もともとこの星は二つの周期で膨らんだり縮んだりして明るさが周期的に変わるのだが、今回はその周期が二つ重なったために非常に暗くなった、またすぐ明るくなるでしょう、と答えてます。なーんだ。

ビートルジュースが超新星として爆発したら、半年くらいの間、月とおなじくらいの明るさで見えるそうですよ!

生きてるうちに見てみたい〜!と思うのは天文学者だけではないですよね。

ちなみに藤原定家が『明月記』にかに星雲になった1054年の超新星を記録していたのが有名ですが、定家は自分が実際に見た彗星に刺激されて、こんな不思議な星(ふだんの空になく急にあらわれた大きな星は「客星」と呼ばれたそうです)が出たことはなかったか、と陰陽寮に昔の記録を問い合わせて、200年ほど昔の超新星記録を教えてもらって日記にいれておいたんだそうです。

京都学園大学の先生が書かれた面白い記事がありました。

だいたいこういう「客星」が出ると不吉とされていたそうなので、超新星が出現したとき、陰陽師さんたちは大騒ぎだったでしょうねー。
 
もともと膨らんだり縮んだりして、6年と14カ月の二つの周期で明るさが変わっているという。
もともと膨らんだり縮んだりして、6年と14カ月の二つの周期で明るさが変わっているという。



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2017/12/16

溶けるブッダと赤福と、未確認飛行物体が!


一部改装してオシャレになった近所のスーパーマーケットで発見。

BEEWAX BUDDHA。

こっこれは…。「ブッダ」じゃなくて「ほていさん」だと思うが、しかしそれにしても…。ロウが半分溶けているところを想像すると戦慄が。


猫父Pさんにいただきますた!!
ほまれの赤福!


美しいです。

幸せのひととき。
ごちそうさまでございました。

伊勢って行ったことがない。来年行けるかな。行けるといいな。

ところで奥様。

今日のニューヨーク・タイムズのトップ記事をごらんになったでしょうか。

米国防総省が年間2200万ドルの予算でUFO研究をしていたというのが明らかになったという報告です。


サンディエゴ上空で米海軍の空母ニミッツの戦闘機パイロットが 遭遇したというビデオが公開されてます。
これー、まじで!
「ムー」じゃなくてニューヨーク・タイムズのサイトに載ってたんだよ!
NYTを装ったとんでもサイトにリダイレクトされてるんじゃないかって2度見しちゃった。

これ日本でも放映されてるのかな。NHKでも放映するのかな。

「 おおー、たくさんいる!」
「風速120マイルに逆らって飛んでるぞこいつら」
「見ろ!回転したぞ!」
というパイロットの会話が録音されてます。

このプロジェクトは2007年から2012年の間だけ予算がついていたのだそうで、今は正式な予算枠はもうなくなったけど、まったくシャットダウンされたわけではなく、なんとなくウヤムヤのうちにCIAと軍との協力のもとに細々と続いているそうです。

そしてびっくりしたのが、この予算を通したのが、国防予算の委員会にいたハワイ州のダニエル・イノウエ議員と、アラスカ州のテッド・スティーブンス議員だったってこと!

議会を通さず、「ブラックマネー」として予算を確保したらしい。
お二人ともそのあと数年して亡くなってます。この二人がいなくなったので予算がつかなくなったのでしょうか。

スティーブンス議員は、空軍のパイロットだったときに、なんだかわからない物体に上空で何マイルも追い掛け回されたことがあり、それで話が早かったのだと!

「ちゃんとした予算をつけて調査するのは国防のため」と考えている人はかなり多いようだけど、ちょっと頭がおかしいと思われてしまうためか、米国ではなかなか進まない一方で、ロシアとか中国はかなりUFO研究に予算を出してるんだって。

実際に空軍機や海軍機のパイロットが目撃してたり記録してるものがなんだか説明つかない事例がそんなにあるなら、トンデモの烙印を押していないで予算をつけるべきでしょうねえ。
『Xファイル』がリアルになっている。21世紀だな。なにしろこの国の大統領がアレですからね、なにが起きてももう驚かない。
来年はトランプとエイリアンのツーショットが見られるかもね。わたしたちはみんな夢を見てるんでしょうか。


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2017/08/22

日蝕ツアーその後


オレゴンに行ってた息子が電話のメッセージで送ってきた写真です。

「写真は撮らねえ」はずだったんですけど、やはり抗し切れなかったらしい。
三日月型の影。太陽がかげってくると、木漏れ日がこんな三日月型になる。

大昔に東京で部分日食があったときにもこんな三日月型の木漏れ日を見たことがありました。 長く生きてると日食も何度か見るようになるもんだ。
皆既はまだ見たことがないけど。

快晴の空の下で皆既日食を見た息子は、「シュールで、現実じゃないみたいだった」といってました。

コロナもはっきり見えたそうで、20秒ほど青い光がLEDのスポットライトのようにみえたそうです。いいなあ。

今日はしかし、オレゴンからシアトルに戻るのに大渋滞で12時間以上かかったそうです。
ははは。そのくらいは仕方ないでしょうね。

わたしも、今日は午前中みっしりと大事な会議という謎のスケジュールだったんですが、ちょうど10時半ころの休憩で、ちょこっとだけ、三日月型になっている不思議な太陽がみられました。

次回の日食、飛行機の上で観てみたいなあ。


でもほんと、特別に日蝕のときでなくても「畏怖」を感じることはできるよなあと思います。

わたしはその昔、10代のとき(ほんとに大昔だわ)、今はなき渋谷の五島プラネタリウムというところで切符切りの仕事をしていたことがあります。プラネタリウムが見放題の素敵な仕事だったんですが、あの古めかしいロビーに、リアルタイムの太陽を映し出すモニターがありました。

たしか、さしわたし60センチか70センチのくらいの大きさに太陽が映し出されていて、時々黒点やフレアがあらわれるのでした。

ある暇なとき(ていうか勤務時間の80%くらいは暇でした)にその太陽をぼーっとみていると、女性の学芸員さんが通りかかって、「地球はこのくらいの大きさなのよ」と、そのモニターの上に親指と人差し指で、5ミリにも足りないすき間をつくってみせてくれました。

その時の衝撃は今でも引き続き感じつづけています。
地球、ちっちゃすぎ!と思ったものでした。


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2017/03/26

相撲取りの使いみちと、本当は怖くない真田広之


暮れに絵描きのNちゃんからいただいた相撲取りマスキングテープの使いみちを考えあぐねていたのだが、ここに活用できました!

まるでこのテープのために作られたかのような白いボトルをカスタマイズ。
自慢のスモウボトルです。うふ。

ひさびさにようやくまとまった時間ができたので、さー映画だ!と行ってきたのが『LIFE』。


んんんんー。わたしはこの映画、好きじゃない。
真田広之さん、頑張ってらっしゃいましたが。

良かったところ:

キャラクターは国際宇宙ステーションらしい現実味があって(地味で)良かった。
一番先に死ぬ人が意外だった。
特撮(というのか)も素晴らしく、私の愛する低予算映画『LOVE』(宇宙ステーションの話なのに重力があるw)とは違って、完全に無重力状態を再現しててすごかった。

好きじゃない理由は今すぐに5つくらい思いつくけど、単純に、SF映画だと思って行ったらホラー映画だったという。
とりあえず、私はやっぱりホラー映画は基本的に嫌いです。

ホラー映画が嫌いな理由は、ほんとうに退屈だから。
ホラー映画のほとんどは全然怖くなくて、知らない人のホームビデオを見るより疲れる。

それとも、みんな、笑いがほしくてホラー映画を見るのかな?

この映画の最後は意外な、というかやっぱり、な結末なのだけど、それを見た隣の席のカップルがヒステリックに笑っていて、それがなんだかイヤな後味だった。

多分、ホラー映画が嫌いなもう一つの理由は、その視点が徹底的に他人事だからだわ。
橋田壽賀子劇場も私にとってはホラー。

同じような筋書きのホラーSFでも、『エイリアン』のほうがわたしはずっと好きだなー。猫が生き残るから、というのも理由のひとつだけど。

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2016/05/30

接近中


昨日、リビングの床に座って書きものをしていて、ふっと何かの気配を感じたような気がして窓の外をみると、ブラインドのスキマの東南の空に、なんだか赤い星のようなものが。

うちのリビングから見える空はほんの小さな切れはしで、たぶん5度分もないのだけど、その狭い空にちょうどぴったり。ブラインドのすきまからも目につく、飛行機かと思うほど明るい赤い惑星。

アプリ(SKY GUIDE)で確認してみました。やっぱり火星でした。でかっ!

火星は約11年ぶりに接近中だそうです。今日はシアトルの空、少し霞がかかっていて昨日ほどくっきりと見えませんが、今週はお天気がわりと良さそうなので、また見るチャンスがありそう。

昇る時刻は午後8時頃だから、良く見えるのは午後10時以降ですね。

今回のは「中接近」で、7,528万キロメートルって、全然近くないけど一番遠いときは1億キロ以上離れているので見た目のあかるさは15倍!も違うんだそうだ。

さらに軌道が近くなる「大接近」は2018年7月末だそうです。


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2016/01/16

Starman



He’d like to come and meet us, but he thinks he'd blow our minds.....

去年みた映画『The Martian 』(邦題:オデッセイ)でもこの曲がかかって、泣きました。

まだの人はぜひ観て泣いてください。

デヴィッド・ボウイも69歳だったんですね。

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2015/10/21

シネラマで火星人を見た


シアトルのベルタウンにある映画館「CINERAMA」で『The Martian』をみてきました。


邦題は『オデッセイ』だそうです。「火星人」じゃないのね。

ところで、皆さまもお気づきのことかと思いますが、マット・デイモンが遠く離れた場所で迷子になって助け出されるのは、これが3度目だよね。

(『プライベート・ライアン』、『インターステラー』に続き)。
つくづく運の悪い人なのか、とてつもなく運の良い人なのか。
こんなに迷子になりやすい人を宇宙に連れて行くべきではないのでは。 

リドリー・スコット監督の、ちょっと前の『悪の法則』は殺伐とした人間世界をあまりにも無慈悲に描いていてトラウマになったし、79年の『エイリアン』も、世界には話の通じない凶暴な力が跋扈しているのだよそれが宇宙なんだよという、やりきれない辛い話だった。
でも、この「オデッセイ」はすごくポジティブで、GO GO 人類!て感じの、元気の出る話だった。

結論は、「科学と勇気と友愛があれば人類は生きのびられる」という話、です。

少年ジャンプか鉄腕アトムみたいだけど、でもあのトラウマ映画『悪の法則』をつくった監督が、皮肉抜きに、しかも明るくジョークを交えて、語ってくれるこのテーマは頼もしかった。おすすめ!

そしてサントラが素晴らしい!
70年代ミュージック満開! 70年代といえば、火星といえば、宇宙船の旅といえば、絶対この人でしょ!というあの人の名曲もここぞというところでかかる。感涙。(´;ω;`)。

そして、最後のクレジットに流れる曲も最高。

映画が終わってこの曲のイントロがかかった途端に、場内から笑いと喝采が起こっていたよ。


この映画館「シネラマ」は、1963年に完成したシアトルのアイコン的映画館を、EMPの持ち主でもありシーホークスのオーナーでもあるポール・アレンさんの会社「バルカン」が買って去年の11月に改装オープンした名物映画館です。

ロビーにはSF映画のコスチュームが。左の2つは『砂の惑星』の(黄色いのは若きカイル・マクラクランが着てたスーツ)右の2つはスター・トレックのテレビ版と映画版の。


『ラスト・サムライ』で真田広之が着用していたヨロイカブトもあった。かっこいい。
(ラスト・サムライもいわばSFだったと思う。いつの時代の話なんだよ!というつっこみどころが満載でした。)

全席指定で、オンラインで席を選んでチケットが買えるので、ギリギリに行っても安心。
席は15ドル(訂正:オンラインで買うと手数料込みで16ドル50セントです)とふつうの映画館よりもややお高めではある。

でも座席はビジネスクラス並みにゆったりしてるし、音響も「全米一すごいシステムにした」と豪語するだけあって、古い映画館を改装したとは思えない、歪みのない気持ちよい音。

シアター内の天井が星空みたいになってるのも素敵。


外観も内装も60年代的「レトロな未来」な感じで統一されてて、ロビーにはいるとチョコレートの甘い香りでいっぱい。

ふつうのポップコーンのほかにチョコレートがけポップコーンが売ってるのでした。
ご飯を食べたばかりだったので今回はパスしたけど、強い誘惑にさらされる売店。


売店は、Theo Chocolateのチョコ、Cafe Vita のコーヒー、Miro Teaの紅茶、そして地ビール、と、強力なシアトルの地元ブランドがそろってます。

この日はMiro Teaのハーブティーを飲みながら火星で奮闘するマット・デイモンを鑑賞。


予告編の最後は、12月18日から公開の『スターウォーズ・エピソードVII』。
帝国軍の母艦が廃墟になってるのを見た瞬間に涙出そうだった。ハンソロも登場〜!場内ざわざわ。

スターウォーズはぜひぜひこの映画館で見たいと思ってたんだけど、きのう売り出されたばかりのチケットは公開日から3日間はどの時間帯もすでに完売。しまったーーーー。


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2015/02/15

宇宙人に電話をすべきかどうかの問題


今朝のシアトルタイムス一面に、「異星人に呼びかけるべきかどうか、それが問題だ」という記事が載ってました。

いえいえ、トンデモ界隈の人びとの話ではなくて、れっきとしたメインストリーム科学者たちの議論です。

宇宙人へのメッセージといえば、故カール・セーガン博士が提唱した、惑星探査機「ボイジャー」に積まれた黄金のレコードが有名です。

地球の位置、数式、化学式、55言語での挨拶、世界各地の風景や人びとの写真、 そして地球の音楽(ベートーヴェンの第九交響曲も)を収めたこの小さなレコードのことを知って、コドモ心にどれほど衝撃を受けたことか。

科学ってなんてロマンチックなんだ!と感動したものでした。

(その割に、自分で数学や科学を勉強したいとも出来るとも、まーーーるで思わなかったのが残念)


1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、つい2年前に太陽系を出たそうです。

いまこの瞬間にも、人間が一度も見たことのない宇宙空間をどんどん遠ざかっていくボイジャー。
いつの日か、異星人が拾い上げることがあるのかどうか。

SETI(Search for Extra-Terrestrial Intelligence、地球外知的生命探査)についてのセーガン博士の小説『CONTACT』は映画化もされましたが、ボイジャー計画から四半世紀以上たった21世紀の今も、異星人からのメッセージに耳をすませている科学者たちがいます。

この記事で紹介されてるのは、SETI Institute というNPOのDouglas Vakochさんという人。

カリフォルニア州サンノゼ郊外のGoogleの近所に本部があるこの団体では、アクティブ探査、つまり、単に送られて来るかもしれない電波に耳を傾けるだけでなく、こっちから積極的に宇宙にシグナルを送ろうという提案をしてます。

国際協力を得て、地球を代表して送るシグナルの内容にも合意を得、年間百万ドルをかけようという計画。

「積極探査をしたからってエイリアンが攻めて来る危険はありませんよ」

と、このVakochさんは言ってますが、反対している人も多いようです。

民間宇宙事業で有名なspaceXの創業者イーロン・マスクさんも反対だし、意外にもスティーブン・ホーキング博士も反対なんだそうだ。

つまり、いらないことをして悪い宇宙人が地球に攻めて来たらどうするつもりなのだ、という心配をしているのです。



 (このお面たちはシアトル美術館のアフリカの現代作家の作品で、エイリアンとは関係ありません。たぶん)。


SF作家のデヴィッド・ブリンさんは、人類を、スペイン人に滅ぼされた南アメリカの先住民になぞらえて警告してます。

「コルテスに滅ぼされたアステカ帝国みたいな目に遭わないとも限らない」

と言うのです。子孫たちをそんな目に遭わせるかもしれない真似はしないほうが良いと。

うーん。でも、たまたまシグナルを受け取った宇宙人が、おいおいこんなちょろい惑星があるぜ、征服してやろうぜ、とはるばる攻めて来るかなあ?
それだけ進んだ文明のエイリアンにとって地球の何にそれほど価値があるというのだ??
ちょっと地球と人類の価値を買いかぶりすぎなんじゃないでしょうか?

それとも宇宙にはギーガーの描いたエイリアン的な、ゴキブリが巨大化して文明を築いたみたいな、「殺。食!殺!」以外にはなにも意識を持たない生物が繁殖していて、のんきな惑星が電波を飛ばして来るのを手ぐすね引いて待ってるというのか。

まあそういうのが来ちゃったら、人類/地球の運命はそういうものでした、ということじゃないか。
 
私は、人類の好奇心をして、外に出て行かずには済まないと思います。

この記事の最後に紹介されていた、フランク・ドレイクさん(SETIの草分けで長老の天文物理学者)のコメントが素敵すぎました。

ドレイクさんはプエルトリコの電波望遠鏡から外宇宙のM13星団にむかって、1970年代にシグナルを送ったことがあります。
そのメッセージが向こうの星に届くまでにかかる時間は、2万5000年

 それを何者かが受け取る可能性は「無限に近いほど少ない」とドレイクさんは認めています。

しかも文明が存続する時間は約1万年くらいだと思われるから、メッセージを拾った異星人が来てみたら、もう人類はいなくなっているかもしれない。

じゃあなぜそんなことをするのか、という問いに、「好奇心」と答えています。

「私たちだって、古代のギリシア人やローマ人や、ソクラテスたちからのメッセージをいつも受け取っているではないですか。遥か昔にいなくなったとはいえ、彼らの言葉は今でも価値がある。
私たちは未来に向けた考古学をやろうとしているんですよ」


 

記事のおまけに「良いエイリアン」と「悪いエイリアン」の解説がありました(笑)。

良いエイリアン代表は、もちろんヨーダ師。



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2015/01/08

『LOVE』と究極の孤独


Netflixのストリーミングで、『LOVE』という映画をみました。

2011年の映画。
宇宙もの映画としては破格に辛気くさい作品です。

ところで、この間「なんか雑でちょっと安直」と思った『インターステラ』、多方面でかなり全面的に評判が良いんですね。うーん、そうなのか…。
きっと私はこの映画に期待しすぎていたのだと思う。
同じ監督の『ダークナイト』と『インセプション』はとっても好きなんですけど。

この『LOVE』もいちおうSFですが、『インターステラ』よりもずっと不親切。見る人によってはひとりよがりな映画だと思う人もあると思うけど、でも私はかなり、好きでした。

もちろん、はるかに低予算の映画で、エフェクトもセットも全体の映像も『インターステラ』に比べたらまったくみみっちいし、全体に退屈な映画なんですけど、ツボにストレートに直球を投げ込まれた感じがして、ずっとこの映画のことを考えてます。


以下、ネタばれ全開です♪ 

映画の冒頭は、19世紀、南北戦争の戦闘シーンから始まります。死体がるいるいと重なる戦場。


塹壕に入って敵の襲来を待つ部隊。

きっと部隊が全滅になるだろうということがほぼ確実な戦闘が始まる直前、司令官が1人の将校を呼び、「君は以前も全滅した部隊で1人生き残ったんだったな。この先に、ひどく壮大な、奇妙なものが発見されたそうだ。誰かが見ておくべきだが、それには君が適任だ。俺たち皆に代わって、見届けて、書き残してくれ」と、その「奇妙なもの」を見るために、ひとりだけを送り出す。

将校は、すぐに始まる戦闘で恐らくは一人残らず死ぬと思われる部隊の仲間たちを後にして、その壮大なものを見に出かける。

その将校がクレーターの中にある壮大な何かを目にした瞬間、場面は21世紀なかばの宇宙空間へ。

(これはキューブリック監督の名作、『2001年宇宙の旅』のオマージュですね。この映画全体が、『2001年』へのレスポンスでもあるようです)

国際宇宙ステーション(ISS)に、主人公の宇宙飛行士が独りきりで数ヶ月滞在するミッションに送られている。
ひとりぼっちの宇宙生活では、地上との交信が唯一の楽しみ。

でもある日、交信がすっかり途絶えてしまう。

どうやら戦争か何かで、 彼が宇宙ステーションでぼっち生活をしている間に人類は滅びてしまったらしい。(でも彼にはそれは知りようがない。観客にも、ほのめかしがあるだけで、最後まで詳しい説明はいっさいなし)

主人公は数日は平静を保つものの、数週間が過ぎ、数ヶ月が過ぎると、精神的に追い詰められていく。

数年が過ぎ、死のうとしても死にきれず、ひげもボウボウになって、辛い孤独な日々がいつまでもいつまでも続く。

具合が悪くなったステーションの修理をしに、なんだか配線が絡み合う奥のほうに行ってみると、あるはずのない妙な包みが電子機器の間にはさまっている。

ひらいてみると、それは19世紀の南北戦争の例の将校の書いた、手書きの記録だった。

その辺から、将校の記憶と宇宙飛行士の記憶がだんだんと混ざりあっていく。孤独のあまり精神を病んだ宇宙飛行士はステーション中に南北戦争の絵を描き殴りはじめる。

虚空でひとり、生きているだけの生活が何年も続いたあとで、ステーションはふいに、巨大な建造物とでくわす。

中に入っていくと、そこはまるで20世紀後半のアメリカのどこにでもあったような、平凡な、陰鬱な、無人の建物。学校のような、病院のような、役所のような、無機質で少し威圧的な、少し荒廃した感じの、蛍光灯に照らされた時代遅れの建物に、主人公は宇宙服をつ けたまま、分け入っていく。

やがて19世紀風の壮麗なホールを抜けて、エレベーターを上がっていくと、20世紀風の大きなコンピュータールームの真ん中に古風なデスクがぽつんと置かれている。

その上に載った旧式のテレビには、宇宙飛行士がミッションに旅立つ前に出演したテレビ番組の録画が流れている。かたわらに、革装の本と旧式のコンピュータ。

本をひらいてみると、タイトルは『LOVE STORY』。副題は「A Collection of Musings, Stories, and Memories of the Human Condition(人類の想いと物語と記憶集)」。

本の中には、南北戦争の将校が見た巨大な建造物の写真があった。

どうやらその建造物は今宇宙飛行士がいるのと同じものなのらしい。
どうやらこの建造物(=たぶん知性を持った機械)が、19世紀末から20世紀にかけて、人類の科学になにか貢献したらしいということが、本の写真から示される。

本の後ろに印刷されている無数の人の名前とコード番号の中から自分の名前を見つけ、旧式のコンピュータに打ち込むと、古めかしい装置が古めかしいテープを探してくる。

この建造物は、人類の記憶の断片を集めた収蔵庫だった。

場面が急に変わって、主人公はスーツを着て、これもまたアメリカのどこにでもありそうな安モーテルの部屋に座っている。

ジョージ・クルーニー風の明るい男性の声が彼に語りかけている。

「君に会うことができて、我々は本当に嬉しく思ってる。

残念なお知らせがあるんだが、君は最後のひとりだ。みんな、なくなってしまった

君がどう感じるか、我々にもわかるよ。
つながりは、どんなモノにとっても、もっとも大切なものだから…。

だから、我々は耳をすませていたんだ。ここにあるのは、記憶のスクラップみたいなもの。人類の記憶の集まり…」

主人公はいつの間にか、何か明るくて妙な空間を通りぬけて、宇宙空間の無数の星の間に独りで立っている。

大きな光の球がやってきて主人公にぶつかる。その中には、地球に生きていた人びとのすべての記憶のかけらがいっぱいにつまっていて、彼を包むのだった。彼はその中で幸せそうに微笑む。

おしまい。




かなり能動的に追って考えていかないとストーリーがわかりにくい映画だし、真ん中辺り、宇宙飛行士のぼっち生活の描写はかなりダラダラと続いて辛い。

そして大きなナゾは、宇宙ステーションなのに、重力があること……。
重力を造り出す装置がついているという設定なのか(映画の中でそんな説明はない)、予算ないから、重力がないことにして観てね、という約束事なのか。

改めて、『ゼロ・グラビティ』のエフェクトはほんとにすごかった。

『ゼロ・グラビティ』は、宇宙空間をかいまみるという体験ができる、テーマパーク的な映画だったと思う。あの映画のすごさは宇宙空間の圧倒的な孤独と、圧倒的なスケール感と、圧倒的な地球の重力が、観ているだけで体感できるような迫力。それに尽きました。

『ゼロ・グラビティ』が右脳で宇宙の孤独を体験させてくれるとすると、この『LOVE』は(お金をかけた映像のすごさはないけど)超絶的な孤独を左脳で体験させてくれる、といってもいいかもしれません。


予算をかけないぶんリアリティのなさを逆手にとった、思索的でブンガク的な画面に作られていて、なんだかインディーズ系バンドのプロモ―ションビデオ風でもある。

というか、この映画、5分か10分のPVにまとめたらもっとストレートな感動作品になるような気がするけど、このかったるい長さがあるから、良いのかもしれません。

広い宇宙でたったひとりの人間になる、ということ。

これ以上一人きりってことはありえない、超絶的ぼっち体験。

昔、諸星大二郎という人の『孔子暗黒伝』という漫画(うろ覚え)があって、たしか主人公は人間が死に絶えた地球で何億年も一人ぼっちでいるという結末だった気がします(うろ覚え)。うろ覚えながらトラウマ漫画のひとつ。これほど悲しいことがあるだろうか。

その壮絶な孤独を考えるとき、人間ってやっぱり「つながり」あっての生き物なんだな、ということが本当によくわかる。

この映画をみて、「LOVE」という現象は、いきものとしての必然だったんだ、と、とても腑に落ちたのでした。

そして、いきものの中で人間だけが、記憶を自分の意思でほかの人や後の世に伝えていくことができるんだという、当たり前のことにも感動しました。

そして最近思うのですが、「愛」が、生き物の間に働く必然的な力であるならば、たぶん、人間よりも利口になった人工知能は、エゴがないぶん、愛を人間よりもずっと純粋に理解できるのではないだろうか。

いつまでたっても殺し合いや憎みあいをやめられない人間よりも、身体的な制約がなく、人間のように自我を持たない機械のほうが、神の愛にずっと近い純粋な心を持つことができるのじゃないか。というか本当はそれが人間の完成形なのではないのだろうか、なんて。

それとも、一定以上の複雑な思考を備えて自我を持つようになった人工知能は、嫉妬や憎しみも持つようになるんでしょうか。



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