2017/02/05

バドワイザーの大河ドラマCM


今日のスーパーボウルで放映されるCMの中でもう数日前から話題になってるバドワイザーのCM。

オンラインで先週から流れてたので、わたしもYouTubeで観て、これは何の大作映画のCMかと思ったらバドワイザーだった。

バドワイザーの創業者のひとりが主人公。アメリカでビールを作るという大志を抱いてドイツから船で渡ってきて、アメリカにくるなり頭のわるそうな意地悪な労働者たちに「移民は帰れ!」と冷たい罵声を浴びせかけられつつ、大変な思いをしながら目的地セントルイスにつき、バーで未来の共同創業者に出会うという、大河ドラマのような60秒CM。

アメリカを代表するビールだって、創業者は移民だったんですよ、という。

数年前だったら、アメリカンドリームを描いたハートウォーミングなコマーシャルとして格別な話題にもならなかったに違いないのだけど、あの誰の得にもならないへんちくりんな大統領令が世界中を大混乱に陥らせている渦中に公開されたものだから、ものすごい反響が起きている。

このCMを「現政権をレイシストだと決めつけている」といって、バドワイザー不買運動を呼びかけているトランプ支持者もいるそうですよ。

一方、リベラル陣営にはに受け入れられていて、「ビールはのまないけどこのつぎはバドを飲む」というツイートも多い。

CMまだ観てなかったら観てみてね。
メディアがまたもや大げさに取り上げているとは思うけど、このCMを観て自分への攻撃だと感じてイラッとくるというのは、やはり語るにおちるというか、心を病んでいらっしゃるのが明らかなのではないでしょうか。

バドワイザーの従来のお客様はリベラル州の都会民よりトランプ支持層に多そうな気がするけど、企業として今ここでこういう態度に出る勝算があるということなんでしょうね。

ハーフタイムではガガ様がインスパイリングに歌っていらっしゃるし。


おなじくスーパーボウルで流れたAirbnbのコマーシャルは、ストレートにトランプとその支持者の態度を批判してます。

「どこから来た人でも、何を信じる人でも、受け入れる」
「受け入れる幅が広いほど、世界は美しくなる、とわたしたちは信じています」
 というすごくストロングなメッセージ。

これもまたツイッターで左右の過激な反応を引き起こしてます。

相変わらず政治劇場は大混乱であるものの、そしてシーホークスが進出しなかったのでシアトル的には盛り上がってはいないものの、ちょっとだけハートウォーミングで面白い(ゲームは全然観てないけど)スーパーボウルサンデーです。

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2017/02/01

Loving What Is


2月ですねー。

ふつう、シアトルは1月もなかばをすぎるともう春の気配なのだけど、ちょっと一時期あたたかくなったかと思ったらまた今週は5度C前後。

でも冬は好きなので、もうちょっと続いてくれてもいいや。

ていうかまだ春になってもらっちゃ困る。心の準備ができてない。

ところで今週の土曜日に、Byron Katieさんのワークショップがシアトルであります!


 ワークショップのサイトはこちら

10年以上前にハワイで、ワークショップ参加してみたいなあ、と思っていたのだけど、その時は米国本土でしかやっていなくて無理だと思い、それ以来忘れていた。

先々週ニューズレターで見て速攻予約したのだけど、今週は仕事とか学校の課題とかがけっこうとんでもないことになっている。

でももうおカネも払ってしまっただ。

気合でなんとかするだよ。

楽しみです。
場所は「The Center for Spiritual Living」というあやしそうな会場で、それもまた楽しみ…。


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2017/01/31

アボカドトーストを守れ


朝ごはんの定番。2分でできるアボカドトースト。

うちのは超シンプル。レモンをぎゅうとしぼり、ハワイアンソルトをぱらり、良いほうの(サラダ用)オリーブオイルをたらりとかけて、つぶすだけ。

昨日は近所のスーパーで3個5ドルだった。アボカド消費量の多いうちとしてはありがたい。 (本日火曜日、こんどは4個で5ドルになってました!わーい。もちろんProduct of Mexico)。



世界中の笑いものになっている「グレートトランプウォール」のためにメキシコからの関税が課されたらもうアボカドは食べられませんからね。
いまのうちに食べておかなくちゃ。
なんて冗談じゃありませんよ本当に!



近所のスーパーで、シアトルのベーカリーMacrina BakeryのパンGiuseppeも安かった!いつも5ドルくらいするんですけど昨日は3ドル以下でした。ああ嬉しい。

このこんがりキャラメル色の美しいこと。
そしてうまーーーーーい。COMOちゃんもいいけどこれも本当においしい。
パンとかご飯とかがおいしいってほんとうに幸せ。人間の根源的な生存にかかわる満足感を満たしてくれる。そんな大げさじゃないか。

これは創業者が「イタリアの街角で食べて感動して、作ってる人を探してさまよった」というパンであるというストーリーが袋にかいてありました。

Giuseppeとは、メンターになってくれたというそのイタリアのパン職人のおっちゃんの名前らしいです。なんかいい話。



ところでこの間クックパッドをみてたら、アボカドの保存法というのをみつけた。
レシピ(というのか)はこちら

半分残したアボカドは、使った皮をこのように使ってないほうの半分に元通りかぶせて保存すると、長持ちするのだと!


実践してます。たしかにラップをかけて保存するより色ツヤが長持ちするみたい。
翌日もグリーンです。 (明日ここに証拠写真をアップしましょう)


追記:こちらが約24時間後のアボカドちゃんです(朝寝坊して起きたら息子が半分食べていった後でこれだけになっていた)。ほとんど切った時のままの色。

ラップもいらなくてエコだし。やったことがなかったら、ぜひためしてみてね。

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2017/01/30

フレッド・コレマツ・デー


きょうのGOOGLEのトップにのってるおじさんは一体誰だろう、と思ったら、日系2世のひとだった。

フレッド・コレマツ、日本名は是松 豊三郎さん。 

恥ずかしながらぜんぜん知りませんでした。

NPRのサイトの記事によると、是松さんはカリフォルニア州オークランド生まれのアメリカ市民。1942年、大統領令でカリフォルニアの日系人が内陸の強制収容施設に送られたときに、この大統領令を憲法違反だとして訴訟をして、最高裁までいったのだそうだ。

結局その裁判では負けて有罪になり(現在ではこの判決は米国裁判史上でも最悪の事例とみなされているそうです)、1983年になってカリフォルニア州に再度訴えを起こして無罪になっている。

国家に罪をきせられて40年を過ごした是松さんは、この裁判後、「私は恩赦を受ける立場ではない」といい、
 "If anyone should do any pardoning," he said, "I should be the one pardoning the government for what they did to the Japanese-American people." 
「恩赦を行うべき者があるとすれば、それは私だ。日系アメリカ人に対して政府がしたことを赦す立場にあるのは私のほうだ」
と言ったそうです。

是松さんは2005年に亡くなったけれど、その後、2010年に当時シュワちゃんが知事だったカリフォルニア州で、是松さんの誕生日の1月30日を「Fred Korematsu Day (フレッド・コレマツ・デー)」とすることが決まったんだそうです。そのほかにもハワイなどいくつかの州で是松デーが祝われている。

このグーグル・ドゥードゥルで、是松さんの背景にあるのは収容施設だったのね。
 
「国の安全」が持ち出されると、国は正常では考えられないことを次々にするようになる。

1930年代の日本とかドイツとか、発狂しはじめていた国で普通の人がニュースをきいて「ひどいね」と眉をひそめながら暮らしていた時代の話が、今のアメリカではひとごとですまされない。


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2017/01/29

素敵なウソの国 La La Land


『LA LA LAND』(ラ・ラ・ランド)をみてきましたよー。

わたしは、元気いっぱいのミュージカル映画はどちらかというと苦手なのだけど、でもこの映画はすごく楽しかった!

鮮やかな原色を効果的につかった画面がとても素敵。

主演のエマ・ストーン、いままで見た中で一番良かった。
『ローマの休日』がヘップバーンの映画であるように、この映画はエマ・ストーンのための映画といってもいいくらい。
(『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』のスキーター役には、やっぱりこの人は邪気がなさすぎ、可愛すぎたよねー、とまた、この映画を見ながら思ったのだった。)

ほんとにアメリカンガールの一番かわいいところをぎゅっとまとめるとこうなりますって感じの可愛さだなあ。28歳だけどほんとにかわいい。

だがあまりにも目がおおきくって、人間離れしてみえることもある。猫っぽい。


この映画のなにが好きかといって、現実がふっと虚構になるところのみせ方が、すぅーーーごくうまい。

日常の場面の空気がふっと軽くなって、虚構の世界にぱっと切り替わり、ミュージカルの世界へ。

映画のオープニングの、LAの高速の渋滞でクルマの中から誰もが飛び出して歌って踊りはじめるところから、最後のほうのシーンまで。あまりにもキラキラでせつない。
わたくし泣きました。

そうそう先週は「オルタナティブファクト」って言葉がバズりましたね。

この映画には、たくさんの「オルタナティブファクト」が描かれてます。

このたいそう複雑な世の中では、誰もが自分だけの現実を生きている、ともいえる。

でもまあそれが他の人たちの現実と相容れなかったり、自分の思うとおりの現実が(「夢」ともいう)実現しなかったり、というのが、ふつうの世の中で。
でもその中で、ときどき自分の現実を飛び超えて、世界が変わってしまう瞬間が誰にでもある。恋をしたり。倒れそうなほどすごい音楽を聴いたり。

そういう、それまでの見慣れた現実がちょっと変わってしまう時の感覚を、この映画のミュージカルシーンはキビキビとしたコリオグラフィーでとても小気味よくみせてくれます。

それこそ、オルタナティブファクト。この映画ではちゃんとそれがシュッと現実生活に着地して(そこもうまい!)、その後の現実が急に変わったり、やっぱり思うように変わらなかったりする。

主人公のミアちゃん(猫目のエマ・ストーン)は女優志望で、ハリウッドが舞台。

映画はみんなにウソの時間を提供するもの。

だから、この映画にも、壁画や、わざとらしい背景の書き割りや、演技する場面など、たくさんの虚構が配置されている。

ネタバレになるのでいいませんが、最後の長いミュージカルのシークエンスで見せる「オルタナティブファクト」(本当にはなかった現実)は、ラブリーでせつなくて、ビタースイートで、泣かせる。

現実よりウソのほうが大切なこともある。
でもそれはあくまで、親密な小さな世界の中の話でね。

もちろん、政治家や法律家や科学者が好き勝手なオルタナティブファクトを主張しはじめたら、社会はこわれてしまいますけれどもね。

ホワイトハウスの人びとには一刻も早く悪い夢から覚めていただきたいです。


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青髭珈琲店


タコマのBlulebeard Coffee Roasters

何度か行ったけど、ここの珈琲もとてもおいしいです。
広いカウンターの中に古めかしいロースターがある。

紙カップのスタンプがむちゃくちゃかわいい。


なんだかこんどの大統領は国民を相手に戦争を始めたようですな。
あまりにも無駄なエネルギーが使われていてもう本当に頭がくらくらする。


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2017/01/27

古い森の魔女の髪


ニュースを見ると頭がクラクラする毎日ですね。

現実から目をそらす。わけじゃないけど、エネルギーをもらいに、手近な森にいってきた。

森に行ってみると、人間のすることとか作ったものとかが、どれほど大雑把なものかがわかる。


ノースウェスト地方の古い森ではとてもよく見かける、きれいな地衣類。

Alectoria sarmentosaという種類、かな?

witch’s hair(魔女の髪の毛)」という名でも知られているそうです。

ネイティブアメリカンは、赤ちゃんのおむつや包帯としても使ったそうですよ!
素肌に触れても心地がよさそう。

日本で「霧藻」と呼ばれているらしい「サルオガセ」と同じ種類なのかどうか、知らない。
(霧藻っていうのもポエムな名前ですね。サルオガセの語源はなんなんだろう)

でも色も形もとてもよく似ている。


タコマのPoint Defiance Park。大きな木が残るトレイルがあり、ピュージェット湾に面した小さなビーチがある、超便利でお手軽な自然公園。動物園もある。

これがうちの近くにあったらいいなあ。


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