『LA LA LAND』(ラ・ラ・ランド)をみてきましたよー。
わたしは、元気いっぱいのミュージカル映画はどちらかというと苦手なのだけど、でもこの映画はすごく楽しかった!
鮮やかな原色を効果的につかった画面がとても素敵。
主演のエマ・ストーン、いままで見た中で一番良かった。
『ローマの休日』がヘップバーンの映画であるように、この映画はエマ・ストーンのための映画といってもいいくらい。
(『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』のスキーター役には、やっぱりこの人は邪気がなさすぎ、可愛すぎたよねー、とまた、この映画を見ながら思ったのだった。)
ほんとにアメリカンガールの一番かわいいところをぎゅっとまとめるとこうなりますって感じの可愛さだなあ。28歳だけどほんとにかわいい。
だがあまりにも目がおおきくって、人間離れしてみえることもある。猫っぽい。
この映画のなにが好きかといって、現実がふっと虚構になるところのみせ方が、すぅーーーごくうまい。
日常の場面の空気がふっと軽くなって、虚構の世界にぱっと切り替わり、ミュージカルの世界へ。
映画のオープニングの、LAの高速の渋滞でクルマの中から誰もが飛び出して歌って踊りはじめるところから、最後のほうのシーンまで。あまりにもキラキラでせつない。
わたくし泣きました。
そうそう先週は「オルタナティブファクト」って言葉がバズりましたね。
この映画には、たくさんの「オルタナティブファクト」が描かれてます。
このたいそう複雑な世の中では、誰もが自分だけの現実を生きている、ともいえる。
でもまあそれが他の人たちの現実と相容れなかったり、自分の思うとおりの現実が(「夢」ともいう)実現しなかったり、というのが、ふつうの世の中で。
でもその中で、ときどき自分の現実を飛び超えて、世界が変わってしまう瞬間が誰にでもある。恋をしたり。倒れそうなほどすごい音楽を聴いたり。
そういう、それまでの見慣れた現実がちょっと変わってしまう時の感覚を、この映画のミュージカルシーンはキビキビとしたコリオグラフィーでとても小気味よくみせてくれます。
それこそ、オルタナティブファクト。この映画ではちゃんとそれがシュッと現実生活に着地して(そこもうまい!)、その後の現実が急に変わったり、やっぱり思うように変わらなかったりする。
主人公のミアちゃん(猫目のエマ・ストーン)は女優志望で、ハリウッドが舞台。
映画はみんなにウソの時間を提供するもの。
だから、この映画にも、壁画や、わざとらしい背景の書き割りや、演技する場面など、たくさんの虚構が配置されている。
ネタバレになるのでいいませんが、最後の長いミュージカルのシークエンスで見せる「オルタナティブファクト」(本当にはなかった現実)は、ラブリーでせつなくて、ビタースイートで、泣かせる。
現実よりウソのほうが大切なこともある。
でもそれはあくまで、親密な小さな世界の中の話でね。
もちろん、政治家や法律家や科学者が好き勝手なオルタナティブファクトを主張しはじめたら、社会はこわれてしまいますけれどもね。
ホワイトハウスの人びとには一刻も早く悪い夢から覚めていただきたいです。
これ私も観たいー。
返信削除エマちゃん、実は「この子あまり可愛くない。」なんて私は思ってるんだけど、度胸がいい様子がすごく好き。有名になって初めて何かのアワードショーでプレゼンターをした時のずーずーしいぐらいデンとした身構えが良かったところとか、リップシンキングで唄った(口パクった)ときの「どうだ!?すごいだろ!」な目ヂカラが、この子はフツーじゃないと思いましたよ。
長女がこの映画、コマーシャルみて「ノーサンキュー。」と言うので、他の誰かとみてきまーす!
Motokoちゃん久しぶりー。そうかもね、エマちゃん。世間一般の可愛いっていうのとずれるかしらね。美女っていうより魚とか猫に似てるなって今回思いました。きれいだけど。
削除うん、この映画は高校生が見ても「なんじゃこりゃ?古くせっ」って思うかも。
そうそううちの息子が今週末SDに行くって。もとこちゃんとこよれば?っていったんだけど、週末だけのとんぼ帰りなので時間なさそうです。ヨセミテにいくんだって。