2017/01/04
華麗なおせちと黒豆の惨事
元旦は、Yさんのお宅で開催された「おせちの会」にお招きをいただきました。
これはですね、一品作るのでもかなりの手間と熟練を要するおせち料理を何品かずつ作って持ち寄り、その総力を結集させて一大豪華おせちをつくりあげ、みなでほのぼのと満足するという会。
お元日はすこし雪が降って、Yさんちのお庭にはご息女Rちゃん作のゆきねこちゃんが。
おせちのみならず、お雑煮も超豪華。
こちらはY家のシェフMくん作の新潟風、鮭と大根のお雑煮。
おもちは焼くのではなくとろりと茹でもち。
こちらは舞踏家薫さんの、福岡風お雑煮。
白身魚と椎茸、青菜に、やはり茹で餅。お出汁は昆布とアゴ(アゴ風の干し魚をコリアンマーケットで発見したそうで、そちらを使用)。やっぱり豪華ですね!
わたくしは東京風お雑煮(さといも、かまぼこ、小松菜のかわりに水菜、とりにく)と、たたきごぼう、黒豆、つくねで参戦したものの。
たたきごぼうは、なんか微妙に酸っぱくてよ!
つくねは…丸くならなんだ!団子ちゃう!かわいくない!
そして黒豆は…いちおう柔らかくなり、味はしみたものの、
黒くなかった。
左下がわたくしの。右上はYさんのと市販の、正しい黒豆。
うちのは、黒豆ではなく海老茶豆である。
しかも行く途中のクルマの中で豆の容器をかたむけてしまい、砂糖たっぷりの煮汁をクルマの床に500ミリリットル以上ゴボゴボと注いでしまうという大惨事も引き起こした。
年の瀬から新年そうそう、自分のデクノボウぶりを嫌というほど思い知った2017年。
心して気をつけろということですね。
本当に、事故とか火事とか出さないように気をつけます。
お雑煮のお餅もYさんち自家製(パン焼き器でできるのだとな!)。
Yさん、お仕事明けに大晦日から24時間以上寝ないでご子息&ご息女とあれこれと完璧に用意したという、まるでトライアスリートのようなタフさ。器がちがう器が。
日本の美、花蓮根と花人参。
昆布巻き、錦玉子、きんとん、伊達巻、酢蓮、紅白なます、田作り、数の子、黒豆(海老茶豆)、たたき牛蒡、海老のうま煮、ごぼうといんげんの肉巻き、鮭の西京焼き、鰤の照り焼き、ローストビーフ、煮しめ、つくね。
「錦玉子」というものをわたくしは存じ上げませんでしたことよ。
花にんじんはKさんの作なり。
そして伊達巻も!
平目と海老とあともう一つ白身魚(忘れた)のすり身から、Kさんがご自分でお作りになられたというこの美しい伊達巻。「生涯初の伊達巻クッキング」とは思えない、毎日伊達巻作ってかれこれ10年といわれても納得するような仕上がりでござるよ。
お重に詰めるのもけっこう難しくて楽しい。
決まりは無視して各自好きなように詰めるので、それぞれ個性が出る。
小鉢を入れるときれいにまとまりますね。Yさんは飾りの枝まで用意してくれた!
ずらりと並んだお重。
うちのは、いつだったか実家からもってきたシンプルな春慶塗の。
たぶんまだ2回くらいしか使っていないし、こんなに立派なおせちを詰めたのは、たぶん初めて。お重くんもやっと出番がまわってきて、お重冥利につきたことでしょう。
お酒はYさん秘蔵の日本直送「鍋島」と「鶴齢」。どちらも麗しく美味。
ひととおりみんながおせちを食べ終わったあたりで、さらに怒涛のデザートが登場。福砂屋のかすていらにとらやようかん、バクラヴァに干菓子に焼き菓子に。
この上なく贅沢なお元日でした。世界が広がった。
Yさん、ご参加の皆様、美しくおいしいものをほんとうにありがとうございました。
また顔を洗って出直します。黒豆めー。
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