2021/01/26

激似ドーナッツとアメフラシの服


ひさびさにダウンタウンのウワジマヤへ行ってきましたら、フードコートにあの日本のドーナツチェーンの定番、○ンデ○ング(二文字隠すとなんかの感染症みたいですね)そっくりの「ジャパニーズもちもちドーナツ」やさんができていました。

もちろんフードコートはまだイートインができませんが、改装されててピカピカになっていた。

生地はUBE(紫色のタロイモ)を織り込んだきれいな明るいパープルで、おいしゅうございました。しかし1個2ドル75セントはたけえわ! 



マンガみたいな山盛りごはんを食べる人がいるので、お米がすぐになくなってしまいます。

きょうは日本産のお米が安かった。


たまたまなにかで目についた、オランダのデザイナー、Iris Van Herpen (アイリスじゃなくてイリスなのらしい、イリス・ヴァン・ヘルペン)の2021春夏コレクションがあまりにも素敵で何度もみちゃいました。

知らなかった、この人。ウミウシとかアメフラシみたいなオートクチュールのコレクションです。


上のYouTube動画より。この動くドレープやフリルの美しいこと。



映画『LUCY/ルーシー』(面白かった!)でスカーレット・ヨハンソンが着た衣装や、ビョークのアルバム・ジャケットの衣装、レディ・ガガちゃんの衣装も手がけてる人でした。はあ、なるほどですね。失礼いたしました。

生活にはまったく関係ないけど、はあー、綺麗だなやー。



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2021/01/24

今年の手帳と、字を書くこと



毎年、あたらしい手帳を使っています。

毎日のしごとの進捗管理や予定はエクセル表やオンラインのカレンダーを使っているんだけど、やっぱりぱっと開いて週と月が把握できていろいろランダムに書き込める紙の手帳がほしい。

去年は「ブルーバックス科学手帳」を買いました。

新書版でサイズもちょうどよい(これ以上小さいとおばちゃんには見にくい)し、化学式や筋肉の名前や三角関数の公式もおまけについてます。1000以下の素数の一覧と円周率も、世界のプレート分布も。

…もちろん、三角関数とかはまったく役には立ちませんでした。

でも持ってるだけでちょっと頭がよくなる気がするので今年も買おうかなと思いつつ、ぼーっとしてすっかり忘れていたので、今年はMUJIのセールで買った赤い手帳です。

ビニールの表紙の手触りがいまいちだけど、ナカミは週ごと見開きで、月別カレンダーがついていて、大きさもちょうどよい。

去年は、たくさん手で字を書きました。

字が下手なのでとても苦手意識が高かったのだけど、毎日なにかしら手で字を書くようになってみると、だんだんと楽しさが出てくる。もちろん急に達筆になったりはしないけれど、きれいな字というのがどういうものか、ほんの少しわかったような気がしてくる。

日本語は、中国から借りてきた漢字をもとにひらがなとカタカナが作られてて、とても柔軟性の高い書き文字をもつ、おトクな言語です。

アメリカに来て最初に学校に通ったときに、筆記体がキレイだと褒められて、「カリグラフィーをやってたの?」ときかれ、いいえー、と答えたんだけど。よく考えてみたら、やってたわ。

小学校でお習字習ってましたね。

お習字だけじゃなくて、漢字の書き取りも、中1でアルファベットの筆記体習ったときも、ぜんぶカリグラフィー(お習字)からだったよね。

小学校から、1000以上の漢字をひたすら何度も書いて覚える、をくりかえしてきた日本人が(漢字圏の人はみんなそうだと思うけど)、手先が器用で細部に目が止まりやすくなり、お絵かき上手になるのは当然なのかもしれません。

一方で、「お手本を求めてしまう」メンタリティが強くなりがちなのかもしれないけれど。

漢字には思想みたいなものがこもってて、書いていると対話をしているような心持ちになることがあって、楽しいです。



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2021/01/22

衝撃を受けてる人といま一番注目されている人


 2021年に入ってからもう3週間。速い!

この1月はとにかく、驚いているうちにあっというまに経ってしまいました。

日本ではコロナの話題ばかりで、議事堂乱入からのトランプ退場があまりニュースとして大々的に報じられていないらしいのが不思議です。なんだか違う世界のよう。

きのうのニューズウィーク誌のウェブ版記事で、Qアノン信者たちの反応が報道されていました。

 


20日のバイデン大統領就任式のさなかに、軍が突然クーデターを起こし、戒厳令を敷いて民主党の議員たちを拘束してトランプが権力の座に返り咲く、というストーリーを本気で期待していた信者たちが、何ひとつ起こらなかったことに衝撃を受けています。

「(民主党議員の)逮捕もなし、停電もなし、処刑もなし、なんにも起こらないのか!」

「じゃあこの先はどうなるんだ」
と動揺している様子が生々しい。
 


 こちらは上記記事内で紹介されていた、陰謀論者をずっと追っているBBC記者さんのツイート。

「たくさんの人が、今日、現実に直面している。もし知りあいにそんな人がいたら、ぜひ、サポートをして助けてあげてほしい」と、呼びかけています。

Qアノン信者で、思っていたシナリオが実現しなかったことに動揺している人が現実世界に帰ってくるのを助けてあげてください、と。

 


 「吐きそう」

「間違った情報とニセの希望にはもううんざりだ」
「時間を無駄にした」
「ゲームオーバーだ」

などなど、就任式にクーデターが実現しなかったことに本当に大変なショックを受けている人が多数、本音を吐いている………。

陰謀論を追ってきた識者は、これで現実に目が覚める人もいる一方で、深くはまりこんでしまっている人たちは、さらに過激化する可能性があると警戒しています。

『アトランティック』誌のコラムニストZEYNEP TUFEKCIさんは、トランプが去ったあと、もっと洗練されたポピュリストが出てくるだろう、と不吉な予言をしています。

記事はこちら
America's Next Authoritarian Will be Much More Competent

そんなポピュリストが求められないような社会になればよいのですけどね。


ところで、就任式に「ちょっと市役所に行ってくる」みたいな格好で出席してたバーニー・サンダースが今日はたいへんなことになってました。

就任式の一番のファッションアイコンが、ガガでもカマラでもなくてバーニーだったという…。

Twitterもインスタグラムも、バーニーだらけ。

 


もう次から次へとw


 スターウォーズから月面着陸、ありとあらゆる歴史上の場面まで、バーニーとこのニットのミトンがネット上に溢れてます。

 



ネイルにしちゃった人もwww かわいいw

 

バーニーのぶれない、まわりを一切気にしてないオーセンティックなキャラクターが、なんか妙に超越した感じの存在としていろんな空間にぴったりはまる。


11月以来の騒乱に疲れ果てていたアメリカ人(の少なくとも半分)が、やっとほっとできたのかな、と、このバーニーのミームの嵐を見てて思いました。 

 

わたしも、バイデンがさっそく大統領令を連発してトランプの大統領令を次々に覆していくのを見て、ああ本当にトランプ時代が終わったのだなあ、と、ずいぶんほっとしている自分に気づきました。この先平坦ではないにしても。



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2021/01/20

和解と統合の就任式ファッションチェック



 無事、大統領就任式が終わりましたねー。

Qアノン信者の方がたの間では、本日正午に戒厳令が発布されトランプが頭首に返り咲くというファンタジーが駆け巡っていたそうですが(うちの青年の同僚でQアノン信者くん28歳も、最後までクーデターにのぞみをかけていたようですが、今日は返信がないとのこと……)、パラレルワールドではどうだか知りませんが、こちらの世界では、さいわい、血なまぐさいことは起こりませんでした。

そもそもトランプが全軍を掌握できると、なぜ思うのか……。

 


全軍(トランプ就任中につくられた宇宙軍も)の旗が就任式にはひるがえっていましたよ。

就任式は午前中だったのでもちろんリアルタイムでは見ず。

今日は治療の日だったので、クリニックで点滴を受けながら、YouTubeで録画を見てました。

 


 こちらの「ジョー・バイデン委員会」の動画にて。



レディ・ガガ様が国歌を独唱。

LGBTQの先鋭的な代弁者であるガガさんの国歌……「同性愛者は神に背いている」とかたくなに信じる一部の戦闘派クリスチャンさんたちは、さぞやイラッとしたことでしょう。
心の貧しき人に幸いあれ。平和を祈ります。



キラキラしたパワフルなパフォーマンスでした。
とっても気持ちよさそうに熱唱してた。

ドレスはスキャパレリだそうです。VOGUEマガジンの解説はこちら。

胸につけた金色の鳩。
オリーブの枝をくわえている鳩は、旧約聖書のノアの方舟の話にも出てくる「和解」と平和のシンボルです。




カントリーの大御所ガース・ブルックスが黒いカウボーイハットとジーンズであらわれて『アメージング・グレース』を歌ったのも象徴的でした。

トランプサポーターの本拠地である中西部カルチャーに「和解」を呼びかけるジェスチャーでしょうか。





ジェニファー・ロペスは真っ白なパンツスーツで登場、第二の国歌と言われる『アメリカ・ザ・ビューティフル』を歌いました。

祈りと祝福を捧げたのは、カソリック教会の司祭と、アフリカン・アメリカンの牧師(エピスコパル派)。これも一部の原理主義戦闘派クリスチャンの方がたには、気に入らないかもしれませんね。

なんといっても素晴らしかったのは22歳のアフリカン・アメリカン詩人、アマンダ・ゴーマンさん。

これもVOGUEから

カナリアイエローのジャケットと真紅のヘッドドレスが似合う、かしこい王女のようないでたち。



知的で明るい希望に満ちた、力強い言葉と落ち着いたエネルギーあふれるパフォーマンス。

アメリカの希望と栄光は過去にあるのではなく、建国以来まだまだ理想にむかって絶賛建設中であると、ポジティブな言葉で朗々と、音楽的な言葉をつむぐ。

過去を見据え、民主主義の輝かしい希望を歌い上げる力強い言葉でした。


落ち着いていて他者への深い思いやりがあり、感情に振り回されない冷静さと、コミュニケーション力と、繊細さと、広範な知識と実行力を持つ若い世代の人たちがたくさんいる。

この世代は軽やかに新しい社会を作っていくだろうと思います。




カマラさんはパープルのアンサンブル、ミセス・バイデンはティールとターコイズ。

スカートの丈が揃っている…。クラシックですね。

バイデンさんのスーツはラルフ・ローレン。




ヒラリーさんもパープルのパンツスーツでした。

ヒラリーのは赤みが強い江戸紫、カマラのは青みが強い紫。ジル・バイデンはティール、と、グラデーションになっている。

レッド・ステーツ(赤い州・共和党優勢)とブルー・ステーツ(青い州・民主党優勢)の統合ということで、赤と青をまぜた色、融和を意図したパープルなのか?

なんて深読みをしたりしてw。




しかしどうしても目立ってしまうのはオバマ夫妻。
就任式会場に登場したときも、バイデンよりも拍手が大きかった……

ミシェルのパンツスーツは(これも限りなく赤に近いけどパープル系のワインレッド。やっぱりカラーのプレゼンテーション、打ち合わせがあったのかな)アフリカン・アメリカンのデザイナー、セルジオ・ハドソンのデザインだそうです。




カマラさんのスーツも、ルイジアナに本拠を置くアフリカン・アメリカンのデザイナークリストファー・ジョン・ロジャーズさん、パールのネックレスはプエルトリカンのデザイナー、ウィルフレッド・ロサドさんの作だそうです(by VOGUE)。


そして、バーニー・サンダース議員の出で立ちも注目されてました。
「ちょっとそこまで買い物に」というような、シアトルの人がよく着てるかんじのジャケットに、ウールのミトン(かわいい)。

「民主的社会主義」者にふさわしい、ぶれないスタンス。



 ミトンがバズってます。
 

 学校の先生がリサイクル素材でつくったミトンだそうで、バーニーさんはキャンペーンのときからずっと愛用してるそうです。



就任式のあとの花火、これはバーチャルじゃなかったのね(笑)。
みごとな花火でした。

この日に爆発した火薬が花火だけで、ほんとうによかった。

閣僚にも初めてトランスジェンダーが登場し、有色人種と女性が多くなるバイデン政権は、これからのアメリカの実像を反映したもの。

バイデンにはオバマやクリントンのようなカリスマはないけれど、威勢のよいウソをばらまいてきた大統領が国の感情を真っ二つにしてしまったあとでは、かえってこのような、自信満々にアジテートしない、実直な大統領に期待をすべきなのだと思います。

「わたしに票を入れなかった人びとのためにも働く」という、この教科書どおりの当たり前のことが言えなかった前任者とは違い……。ちゃんと政治家らしいスピーチが聞けたことをまるで奇跡のように感じてしまうこのPTSD。

自分のことしか考えていなかった前任者とは違い、人を立てていく大統領に期待したいです。

就任一日目、さっそく、トランプが作っていた役に立たない壁の建設を取りやめ(土建業者がトランプ政権末期に追い込みで無駄に自然破壊をしていたやつ)、パリ協定に復帰しました。

国はとんでもない危機に面していますが、ゆっくりと、しかし本格的に、本当の実効性を持つ癒やしが始まることを素直に信じて喜びたいと思います。



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オープンエア席


久々に、カフェでコーヒーをのみました。

うちのわりと近所にあるレストランの裏手のカフェ。




小さな中庭に屋外席があります。
奥のほうにもオープンエアの席がいくつか。

ワシントン州は、まだ「フェイズ1」で、レストランでの飲食は屋外席のみ。

テーブルのうち半分はソーシャルディスタンス確保のため「Reserved」の札がついていて使えません。



ひさしぶりにエスプレッソマキアート。

力尽きて閉店してしまう店が多いなか、地元の店にはぜひ一つでも多く生き残ってもらいたいです。あんまり支援できなくてごめんなさい。



カフェまで片道徒歩20分くらい。ふだん通らない道を通ってみたら、ひとつの通りでは半分くらいがデベロッパの開発対象になってた。1930年頃につくられた1軒の家があったところに、6軒分とか8軒分のくっついた細長いタウンハウスが建設されてます。こんなぐあいに。

いよいよ明日は就任式ですねー。
今年は、州兵が展開するなかでのものものしい式になりますが、平和な1日でありますように。



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2021/01/18

歴史に残るおばかちゃん映像

 

6日の暴動に関して毎日次々に驚きの映像があきらかになるけれど、今日『ニューヨーカー』誌のサイトが発表したこの動画は、議事堂襲撃の真髄をあらわにしたとっても貴重な映像です。
これ、歴史に残ると思う。

戦場特派員でもあったLuke Mogelson記者が、群衆について議事堂に入り、彼らのしたことをスマートフォンで録画したものです。
記事はこちら。(一番上に動画があります)

全部で12分の映像だけど、この暴徒の求めていたもの、ばかちんさ加減、獰猛さ、単純な信条が浮き彫りにされててすごい。

議場に入っていき、「これが上院か!」「やつらはどこいったんだ!」「ペロシはどこだ!」とわめき、議員のデスクをあけて書類をひっぱりだし、「これは役に立つやつだ。あのscumbags(極悪人、ろくでなし)どもをやっつけるのに使えるぜ」「クルーズ(共和党のテッド・クルーズ議員、トランプ派)はおれらのやったことを喜ぶだろうな」と口々に言い、その間例の水牛男は絶叫し。

そして水牛男が牧師をつとめて、神に感謝の祈りをささげている光景も。

「天にまします父よ… ここの警官たちに必要なインスピレーションをお与えくださってありがとうございます。
この建物に入らせてくださって、われわれの権利を行使させてくださってありがとうございます。…
…共産主義者、グローバリスト、反逆者をわれわれの政府から追放させてくださることを感謝します」

…と、水牛男は祈り、みなが頭をたれている。

純粋な怒りと信条に動かされているのだろうけれど、徹底的に間違っているよ…。



ちなみにこちらは、8年前のロードトリップのとき、サウスダコタ州の大平原で見た、プレーリードッグちゃん。 

 


すっごく用心深くて、見張りがいつも四方八方に耳をたてており、ちょっとでも近づくとサッと隠れてしまう。

特に意味はないんですけど、6日のトランプサポーターの映像を見ていると、なぜか、このプレーリードッグちゃんたちを思い出してしまうのです。

プレーリードッグちゃんは自分から攻撃しには出かけないけどね。

 

 

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2021/01/17

戒厳令前夜

 


去年7月に息子が帰ってきて以来、デスクを明け渡してしまったので、いまはもっぱらダイニングテーブルかリビングの床で仕事してます。仕事もだいぶ減らしている(減っている)ことだし、前みたいにガリガリはもうしない、できない。



BBC "What are far-right Trump supporters saying?"


就任式まであと1週間を切って、ワシントンDCにはたくさんの州兵が待機していますが、うちの青年の同僚でQアノン信者の人はじめ、陰謀論者の人は「あの州兵たちは、就任式前に、民主党や共和党の反トランプ派を粛清するために待機しているのだ。まもなく戒厳令が発布される」というシナリオを描いていて、まだ、トランプが次期大統領になると信じているそうです。

もうトランプさんは引っ越しの準備はじめてるのにな。

すごいな、戒厳令って。誰がトランプについていくんだ。
トランプ支持者じゃない国民をどうするつもりなんでしょう。『侍女の物語』か。

"Margaret Atwood: The Handmaid’s Tale feels real in 2019, but the solution won’t come from novels"


トランピアンの陰謀論についてまとめてNOTEに書きました。お暇でしたらご笑覧を。
こちらです

まあ何を信じようと人の勝手なのだけど、暴力とヘイトスピーチはやめてほしいです。


 



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