2019/07/25
上高地 その1 河童橋から明神へ:おにぎりとお猿
5月の末日、安曇野を訪ねたあとに行った上高地。
白骨温泉でハイパー通訳グレープMさんと秘密会議を行い、その翌朝、バス停まで送ってもらって一人で路線バスにて上高地へむかいました。
ここも、安曇野とおなじく、中学のときから絶対行くと思い続けていてなぜか行かなかったところ。アルプスの山々をつぎつぎに登攀するはずだったんだけどな〜。 おかしいなー。
合羽橋じゃなくて河童橋!
10代のころ親が山好きだった影響で家にあった山関連の随筆なんかをよく読んでいて、この梓川と河童橋はわたしのなかで神格化されていました。
たぶん、あまりに憧れすぎて来られなかったのだと思う。
曇り空ではあったけど、橋の上から見える雪渓はやっぱり美しかったです。
しかし、浅草合羽橋と同じくらいに混んでいた。
早朝、人のいない時間に来たら、きっともっと感動するだろうなー。
バスの発着所からこのあたりまでは観光客がわさわさしていますが、この先まで行くとがくっと人が減って、急に静かになります。
ここでも中国の人が多かった。
日本人は40代後半〜のおばちゃんとおじさんばっかり。平日でしたしね。
前日、安曇野では快晴だったのだけど、この日に限って降水確率100パーセントという予報。
上高地のバスターミナルの案内所で荷物を預けて、雨合羽と靴のうえにかけるビニールカバーを買って出発しました。
明神池までぐるっと回って帰ってくるコース。ほとんど平坦なお散歩トレイルです。
5月末でもまだ新緑という季節で、うぐいすの声も聞こえました。
これは「サンカヨウ」。森の中は白い花がたくさん。
梓川沿いにのぼっていく登山道から分かれて左に折れ、梓川を渡る手前に「奥宮参道」という立派な標識がでてました。
この前の日に行った、安曇野の穂高神社の奥宮が明神池の前にあるのです。
「尊称としてすべてを明神岳と呼ぶ」。そうなんだ。
この看板には明神岳=穂高岳と書いてありますが、地図や山ガイドにはこの明神岳を「穂高」と呼んでる媒体はひとつもなかった。
明神岳のうしろに前穂高岳、その奥に奥穂高岳があって、さらに奥に北穂高岳、西には西穂高岳がある。前穂高よりも手前にあるのが明神岳。
でももしかして歴史的にはこの看板が主張するように明神岳が「穂高岳」だったのかな??
しかし嶺宮は明神岳でなくて奥穂高岳の上にあるそうで、またややこしい。このへんの山塊を全部まとめて「穂高」と呼んでいたのかも。
バスターミナルからここまではなんとかお天気がもちましたが、いきなりパラパラと大粒の雨が降ってきたので、この分岐のところにある山小屋、明神館に寄ってちょっと雨宿り。
おにぎりを食べました。
山で食べる(登ってないけど)おにぎりはやたらにおいしい。
中国人のおばちゃんグループがキャアキャアいいながら楽しそうにご飯をたべてました。
小止みになったところで出発。
正面に見えるのが、明神岳の第5峰。堂々たる綺麗な山ですね。
でもこの山には登山道が整備されていないため、登るのは岩登りの装備もして、相当に山に慣れている人でないと無理だそう。
雨を降らせる気満々の空模様。
でもこれはこれで、凄みのある山の表情が見られて良かったです。
まるで噴火する火山のように雲をまとった明神の山。かっこいい。
橋を渡ると大きな猿がいました。「餌をやらないように」とバスターミナル近辺にもあちこちに書いてあります。
寄って来はしないけれど、人を恐れるでもなく、威嚇するかのようににらみつつ、すこし距離を置きながら悠々とわが道を行く猿でした。
猿さんはこの橋の下を器用にとっとっと伝って、明神館のほうへ渡っていきました。
2018/08/12
バロウズ山
帰り道に悲惨なイベントが待っているとは、思いもしませんでしたが(自分で招いたんだよね、待ってるっていうか…)
ハイキングは最高でした。
去年は8月はじめのやっぱり木曜日に同じ山に行ってたのだった。
なぜかうちではハイキングというと木曜日になるらしい。
稼働日を決められるのは在宅稼業のよいところ。世間がバーベキューパーティーをしている週末にごそごそと家で仕事することになるのだけど。
去年の行ったときは山火事で空が白かったのでしたが、今回は綺麗なブルースカイでした。
でも北のほうはカスミがかかっていて、山火事の煙も見えた。
去年と同じバロウズ山へのコース。今回は、サンライズのパーキングを出発したのがお昼すぎ。
いつものフローズンレイク。
今年もヤギたちがいた。
ほんの少しだけ雪渓も残っていました。
UFOが降りてくる感じの霊峰タホマ山。
今回は、日本で暑いなか稲荷山に登ったり、大汗かきながらけっこうあちこち歩いていたせいか、去年に比べてとてもラクだった。
パーキングから1時間半くらいでバロウズ山の山頂へ到着。
広い山頂に日本人学生らしいグループが来てました。
やっぱり山ではおにぎりですね。
帰りは少し遠回りのコースで下山。
バロウズ山その1(ファースト・バロウズ・マウンテン)の山頂の右肩を通っていく道で、真っ平らな高原になってます。
パノラマビュー。標高が2000メートルくらいなのにフットボール場ができるくらいの平らな草地があってちょっと不思議。
いろんな蝶もたくさんいました。
パスクフラワーの穂。
氷河の雪解け水が流れ込むターコイズの池。氷河は年々ちいさくなっているそうです。
踏むと綺麗な乾いた金属的な音がする火山石。楽器みたいです。
そしてこのあとに悲劇が…。
車がなくても、通勤通学があるでなし、買い物も徒歩圏内にスーパーがあるし、それほどは困らない。ジップカーもUberもあるし、もうこの際、車はなければなくてもいいかなーと思い始めてます。アクセラちゃんに愛着があるので、できれば完治してほしいけど。
2018/02/11
山の無料スノーシューツアー
タホマ山またの名をレーニア山の、スノーシューツアーに行ってきました。
パラダイスのビジターセンター。
数年前の1月に行ったときは、ゲートのところからかなり雪が積もっていてチェーンなしでは公園内に入れてもらえなかったのですが、今年は雪が少ないとみえて、パラダイスのビジターセンターまでチェーンなしでオッケーでした。とはいえところどころ凍ってはいるしうねうね山道なので、トラクションタイヤがマスト。
ハワイから乗ってるうちの子はちょっと年老いてきてあちこち心配なので、ジェニファーちゃんの4WDにのせてってもらいました。
ビジターセンター付近の積雪は12フィート(360センチ)くらいだそうです。
週末は1日2回、パークレンジャーが引率してくれる無料のスノーシューツアーがあります。スノーシューも無料で貸してくれますよー。(ポールの貸出しはなし。)
左側のラケットみたいなのは、旧式のスノーシューなのだそうだ。
このラケットみたいなやつもちょっと魅力的ですね。
しかし、ツアー参加者はみな、新型スノーシューを利用。
2時間のツアーは、ところどころで5回くらい止まりながら、地形や氷河について、冬山のいきものたちについて、積雪量について、それに温暖化の影響で積雪が減り降雨量が多くなっていること、そうすると将来は農業に多大な影響がでると思われていることなどまで、レンジャーさんの充実したレクチャーつきでした。
あいにく霧がかかっていて山は見えませんでしたが、それはそれで趣きのある雪山歩きが楽しめました。
しばらく新雪が降ってないらしく、みためはふかふかだけど実はコチコチで、けっこう凍ってるところもあった。
スノーシュー歩きは初めてですが、楽ちんで楽しかった!
スキーとはまた違う楽しみがありますね。
しかし、レンジャーさんによると、つい数日前にも、小川の上に積もっている雪だまりを踏み抜いて首まで水に浸かってしまったハイカーさんがいたそうです。その人は幸い流されることなく自力で脱出できたそうですが、雪の下に流されちゃうと春までそのまま発見されないこともあるそうな。
なので、マーキングのあるトレイルを外れないでね!と念をおしてました。
パラダイスの標高は1645メートル。もうちょっと寒いかと思ったけど、歩いているとぜんぜん寒さを感じないくらいでした。氷点下すれすれくらいかな。
針葉樹には小さなツララがついていたり、一部だけ樹氷になっていたり。
うさぎやもっと小さな動物のあしあともところどころにありました。
パラダイスでは橇すべりをしてる小さい子もいて超楽しそうだった。
うちの息子もお尻で滑ってました。
ハイキングの間はレーニア山の姿はまるで見えなかったけど、帰り道で、夕日を浴びて神々しい黄金色の姿を見せてくれました。
2017/08/11
バロウズ山の絶景と山羊クロッシング
木曜日、マウント・タコマまたの名をレーニア山のハイキングにいってきました。
高速道路から。シアトルは相変わらず盛大に煙っています。
山の上なら晴れているかと思いきや。
レーニア山の周辺も、なんだかまるで吉野の山々のように霞がかってました。
快晴なのに、空気が錆色。
アスターみたいな紫の花がたくさん咲いていました。
去年はやはりサンライズのスカイスクレイパー山に8月6日に行ったのですが、もっとずっと涼しかった。
こちらは去年の8月6日。空の色がぜんぜん違う。
今回もビジターセンターから「フローズン・レイク」にのぼり、ここから別の道をいきました。
今回は暑かったせいなのか、身体がすごく重くて、まじで倒れるかと思ったほどぜえぜえしました。
同行の息子によると、去年もその前も「死ぬかと思った」と私は言っていたそうですが、いや今回はほんとうに辛かった。
毎日30分散歩するくらいではあまりプラスになってないのだなあ。年々、ちゃくちゃくと体力は衰えているんですねー。もうちょっと身体動かさないとー。これも毎回言ってるなあ。
フローズンレイクのちょっと先の道を、マウンテンゴートが横断してました。
このあいだバラードの古物屋さんにいたのと同じヤギです。
30頭か40頭くらいの群れで、お母さんに連れられたちっちゃい子もいました。
ユキちゃん!
雪渓の上で寝そべって涼んで、道をわたって緑の野原へ。ヤギたちもやっぱり今年の夏は暑い!と思っているのでしょう。
大人のオスはかなり大きく、気が立つと向かってくるそうで、何年か前にはオリンピック半島でヤギによる殺人事件も起きているので、目をあわせず、遠巻きに見守る。
この赤いマルのなかにいるのがヤギたち。 なにかおいしい草があるのでしょうね。
ちょっと楽しそう。でも山羊には山羊なりの難しい社会があるのだろうな。
今回は、フローズン・レイクの前からのぼり道が出ているバロウズ・マウンテンというのに行きました。
去年は8月でもまだかなり雪がたくさん残っていたのに、今年は雪の上を通る場所はこれだけ。今年はほんとうに暑いんですね。
「ファースト・バロウズ」というピークを越して、ちょっと下って、もうひと登りしたところが「セカンド・バロウズ」山。
こののぼりが、辛かった。
山頂は平らで、岩の原っぱのようにひろびろしてます。
標高は7800フィート(2,377メートル)。
サンライズのビジターセンターからは、標高差1000フィートくらい。往復約8マイル(12キロ)くらいのコースです。
今回は出発したのが遅くて(うちを出たのが11時頃)、しかもトレイルの入り口を間違えてムダに登ったり下りたりしてしまったので、あるき始めたのが午後3時ちょっと前くらいという遅いハイキングでした。
山頂までは「もうダメです」と立ち止まっては休みながら、1時間30分くらい。 ヤギを見に行かなかったら1時間くらいでつけたかな。
目の前にタホマ山またの名をレーニア山が広がります。すごーい。ここまで来ると、もう死にそうに辛かったことなんか一瞬で忘れます。
左のゴツゴツしたピークは「リトル・タホマ」というそうです。
目の前にタホマ山のさえぎるもののない絶景。
パーキングから一時間ちょっとでこんなアルパインな絶景が独り占めできるこのコース、ちょっとした山歩きの気分を味わいたい方には超おすすめです。
これも広い山頂の一部。東のほうの空が烟ってました。
山頂でなにか食べていると、シマリスが食べものを盗みにきます。
人がいる>食べものがある とインプットされているらしく、おやシマリス君がやってきた、と写真を撮ろうとしていたら、迷いもせずにサンドイッチめがけて一直線に突進してきたので危ういところでひったくりました。
ついナッツなどをあげたくなるけど、餌付けをしてはいけません。
山頂でちょっとのんびりして、5時くらいに帰路へ。もうほとんど人がいない道だけど、まだちらほらと登ってくる人もいた。
夏のノースウェストは日が長いのでのんびり山歩きができますが、岩の陰から突然ヤギが出てきたらどうしようと、ちょっとだけビクビクしてました。
これはwhite pasqueflowerまたはwestern anemoneの種。
日本の「チングルマ」に似てますね。
こちら(上の写真)は2年前、6月にハイキングに行ったときにパラダイスのほう(レーニア山の反対側の山腹)で見た、花の状態。
平日だったので、パーキングも余裕でした。
毎年恒例の夏のハイキング行事になってきてるけど、できれば年に何度か行きたいなあ。
サンライズまではシアトルから片道2時間半。
もうちょっと近いといいんですけどね。
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