2019/12/05

なにかと話題のMITメディアラボ


10月のボストン、MITさんぽの続きです。

なにかと話題のMIT Media Lab

わたくし、ここの所長の伊藤氏が例のエプスタインから資金提供を受けていた責任をとって辞職したことも知らなかったのです。CTちゃんから聞いて初めて知った。

それで冷水を浴びているメディアラボですが、ここはうちの息子の憧れの職場のひとつ。

ロクな成果を上げてないなんて批判もあるけど、こういう機関を工学大が持っていて潤沢な予算がついてるのはすごいことだと思う。

…それでも足りなくて怪しい人から援助を受けたりしてしまったのだね…。


1階は一般公開されていて、小さなギャラリーがあります。

吹き抜けのロビーから、上層階のラボの一部が見えるようになっている。まんなかに透明エレベーターが。



オフィスの中にカオナシさんがいた。

このラボにはいろいろな研究室があるのだけど、うちの息子のヒーローは、その中のNeri Oxman(ネリ・オックスマン)。

イスラエル出身。医学部から建築に転向した人で、「マテリアル・エコロジー」という分野を一人で切り拓いている。

Netflix のドキュメンタリー「ABSTRACT」にもフィーチャーされてます。


メディアラボの紹介によると、ネリ・オックスマンさんは

「Oxman’s goal is to augment the relationship between built, natural, and biological environments by employing design principles inspired and engineered by Nature, and implementing them in the invention of novel design technologies」

「自然によりインスパイアされたデザイン原理と自然のつくり出すデザイン原理をとおして、人がつくる環境、自然環境、生物学的環境のあいだの関係をより高める」ことをめざしている。

うん、よく意味がわからない。

「マテリアル・エコロジー」は、「演算、ファブリケーション、素材そのものをデザインから切り離せない次元のものとして」とらえ、製品や建物を「生物学的情報をとりこみ、自然によって、そして自然のために、デジタルな手法で設計する」そうです。

ともかく、自然に存在するデザイン原理と素材を、建築やデザインの場に大胆に取り入れていくことで、マテリアルやデザインに対する考え方そのものを問う。というところにこの人の面白さがあるようです。

特定の先端技術を開発するというような具体的なことよりもむしろ、アイデアの斬新さ、視点の切り替え、そしてその手法の鮮やかさ、が高く評価されてるのではないかとおもう。

『Abstract』で紹介されていたのは、蚕を何千匹もつかって「ビルド」した巨大なシルクの「建造物」や、3Dプリンターで「印刷」したガラスの器など。


ネリさんは、まるでVictoria's Secretのモデルみたいな美女でもある。まったくどういうことなのよ。ブラピの彼女だったという噂もあるそうです。

うちの息子はシューズのデザインをやっているので素材開発にとても興味があり、彼女のラボがやってることが強烈に面白くうつるようです。

で、彼はこのメディアラボを見物しに行った3週間後くらいに、ボストン美術館のカフェで、インスタグラムでお互い顔だけ知っていた友人の友人に偶然はち合わせして、話をしているうちにその子がなんとメディアラボで仕事をしているのがわかり、後日ちゃっかり遊びに行って、このOxmanラボの素材もまぢかで見てきたそうです。

その子はOxmanラボじゃなくて、CRISPRを扱っているべつの研究室に所属する生物学のリサーチャーなんだけど、ラボ同士はオープンに行き来してるらしい。

そんな簡単に見せてくれるのか!てちょっとビックリ。民間のR&Dだったらまず部外者は入室できないよね。

その子の所属する研究室も、Netflixの別のドキュメンタリーでフィーチャーされてました。

犬もあるけばいろいろなものにあたるのが都会の面白さ。面白がってるだけじゃなくて自分もどんどん結果を出せるようにね〜。



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