2019/10/19

ピューリタンさんのお家拝見


ポーツマスの清教徒さんの家。

1630年頃、はじめてここに入植した英国の清教徒たちはここを「Strawbery Banke(ストロベリー・バンク)」と名づけたそうです。

その後20年くらいたって、英国のハンプシャーにある港町にならって名前をポーツマスに変えたんだとか。


端正な古い家がたくさん残っているポーツマスですが、



そのなかでも一画まるごと博物館になっているのが「Strawbery Banke」という名前の屋外ミュージアム。

17世紀から20世紀なかばまでの建物が30軒ほど保存されている、非営利団体が運営するミュージアムです。

「江戸東京たてもの園」みたいな感じですが、アットホームで手作り感が濃くて、地元のボランティアの人があちこちにいてガイドを務めています。



家具調度もかなり当時のオリジナルのものがそろっているそうです。

昔の部屋は狭い。ベッドも小さい。


そしてところどころの家には、ロールプレイングのキャストが待っているのです。

 この「知事の邸宅」では、

「こんにちは、わたしはミセス・グッドウィン。わたしはここで5人の子どもを育てましたのよ」

といきなり挨拶されて、

「はっ、はぁ…(;・∀・)………」

と、なんて返していいかわからず、しどろもどろになってしまいました。


すてきな料理用ストーブ。

ローラ・インガルス・ワイルダーのシリーズを愛読していた子ども時代、ガース・ウィリアムズさんの素敵な挿絵を見てもこの「黒光りする料理用ストーブ」というものがある台所がうまくイメージできなくて、実物を見てみたいと思ったものですが、この日はイヤというほどいろいろなストーブを見ることができました。


ストーブが普及する前の台所は、直火式。

当時の家では、火の気があるのは台所だけだったそうです。

だから食糧貯蔵室は屋根裏だったのだそうです。

冬はもちろん、かるく氷点下を下回る冷凍庫のような屋根裏が、子どもたちや使用人の寝室でもあったというのです。ひー。


火のはいった炉の前で、17世紀〜18世紀の食糧保存事情についてくわしくレクチャーしてくれたおじさん。

この手前にあるロースト器が発明される前は、肉をローストするときには子どもが炉端につきっきりで肉をぐるぐる回していたのだそうです。


コーンミールもいちいちすりつぶして作るのだから重労働。

そしてトウモロコシの芯は、トイレ用にも使われたのだとか…。痛くないのか。



 それから時は流れ、なんとまあ便利な世の中になったことよ。



こちらは1940年代の食糧雑貨店を再現したお店。


アメリカのロングセラー商品ってほんとにあんまりデザイン変わってない。


こちらはガス式の料理ストーブ。

ここにも1940年代主婦のロールプレイングをしている方がいらしたのだけど、写真撮らせてもらうのも忘れて、ドキドキしてすぐ出てきてしまいました。

だって1940年代の主婦といったい何を話したらいいのか、途方にくれてしまうではないですか。


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