2019/08/10

謎が深まる天神宮:篆書体が読める方にお願い!


亀戸天神社でめぐりあった御嶽神社に不思議なご縁があり、なんと福岡出身の舞踏家・薫さんが2年前に行かれたそうで、写真を見せてくれました。

あまりにもニッチなシンクロに感動して、お写真をお借りしました。今回の写真はすべて薫さんが太宰府で2年前12年前(2007年)に撮ったものです。

人のふんどしで相撲をとるとはまさにこのこと。

でも次にいつ太宰府に行けるかわからないし、この素敵な写真で皆様にも太宰府に行ったつもりになっていただきたくて。

上は例の有名な「飛梅」です。

ちなみに私はさだまさしの歌ではじめて飛梅と太宰府の名前を覚えました。中一のとき。なんかドラマチックな歌だった。



こちらは天満宮の東側にある摂社だそうです。格式が高そうな立派なお社ですね。

ここにですね!


「末社尊意社 祭神  法性房尊意霊」
とあります!

問題の法性坊さんです。天神様の先生‼
ここにあるんだ、ちゃんとした摂社が。

でもここは「御嶽神社」という名前ではないんですね。



そしてさらに境内の奥へ行くと、「お石茶屋」の脇のあたりに、この階段があり、入り口にこんな石柱がたっているのだそうです。

10数年前、りょんさんに連れていっていただいて太宰府に行ったときに、お石茶屋まで行ったのですよ。でもそのときにはこの階段には気づかなかった。

石柱には謎の文字…。
読めない…。

これは、現在でもハンコや石碑にだけ使われている、秦の時代以前の古い書体「篆書体」のようなのですが(日本のパスポートの「旅券」につかわれている文字なんですね。ウィキを読んではじめて知った。

というか「てんしょたい」自体を、知りませんでしたー。はははっ)篆書体は色んな種類があるようで、簡単な一覧表などはない。

はんこにつかわれてるだけに、漢字を入力すると篆書体に変換してくれるサイトはいくつかあります。

そのひとつ、「篆書体チェック」というサイトでアタリをつけて入力してみた結果、上のふたつは「来計」ではないかと思われます。
そのつぎは「蘭」?? でもそれにしては門がまえが省略されすぎか。

その下の手榴弾かパイナップルみたいなのは、もう完全にお手上げ。

一番下は「山門」とあるように見えます。

どなたか読める方がいらしたらご教示くださいませ!(<<またも丸投げ、ふんどし取りまくり)

こんど日本に行ったら、篆書体の本を探してみよう…。


そして一番上にいるのは、みみずく? なぜ?

それほど古いもののようには見えませんが、いつ頃つくられたんでしょうか。

この石の古びかたからすると、せいぜい明治か大正あたりではないかなーと思うんだけど。


そして、この、ものすごく雰囲気のある階段をのぼっていくと…


自然にかえりつつある仏像がずらりと並んでいたりして、だんだん異世界めいてくるとのこと。

『千と千尋の神隠し』の導入部みたいですね。


そしておそらくこの小山のてっぺんにあるのがこの祠。

写真を見ただけでも、なんだかものすごい存在感がありませんか?

御影石は新しそうなので、わりと最近補修されたのではないかと思われます。
小さいけれど大切に祀られているお社なんですね。

ここが「御嶽神社」らしいのですが、これ以上は現地に行ってみないとわかりません。

ご縁があれば探訪できる日が来るでしょうか。


ていうかまじで九州行きたいーー。温泉!焼きもの!イカ〜!

薫さん、バーチャル探訪ができる素敵なお写真をありがとうございました。


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2019/08/09

魔法の箱


インターナショナル・ディストリクトのBONFIRE Gallery(ボンファイア・ギャラリー)に行ってきました。

日本人アーティスト、Shoko Zamaさんの個展「Magic Box」開催中です。



場所は、パナマホテル・ティールームのすぐお隣り。
日本町だった場所にある、歴史ある建物がまたよいのです。


SHOKOさんはシアトル在住で、太極拳や気功の先生でもあります。

ドローイングは20代のときからもう何十年も続けてらしたそうですが、さいきんは舞踏パフォーマンスもされています。

オープニングナイトには残念ながら行けなかったのですが、このウインドウの中のコスチュームを着て、もうひとりの舞踏家とペアで1時間ほどパフォーマンスをして、盛況だったそう。

SHOKOさんのインスタグラムで、そのようすが公開されてます。動画もあり。

https://www.instagram.com/zamas99/?hl=ja
@zamas99 

8月17日(土)にはお隣のティールームで、9月5日(木)にはギャラリーで、ふたたびパフォーマンスをするそうですよ!



SHOKOさんは編み物や手芸などがとても好きで、「リクレイム」、つまり使われなくなった古いものを取り上げて新しい用途に使う、ということにとても興味を持っているので、素材はほとんどスリフトショップで手に入れたり、友人から譲ってもらう不用品なのだそうです。

このコスチュームも、ずっと以前にもらった不用品の糸で編み上げたものだといいます。

後ろの金箔のパネルもスリフトショップで購入した古いキャンバスを再利用し、紅茶のティーバッグの紙や洋服の型紙を張り合わせて面白いテクスチャーを出しています。



こちらのコスチュームも、不要なチュールとスリフトショップでみつけたトップを合わせたものだそうです。


無造作に留めたようなチュールの重なりあうシルエットがすごくきれい。


大型の絵もいくつかあるのですが、小さな額のシリーズがとても素敵です。


15種類の連作に、やはりシアトル在住の詩人、David Thornbrughさんがそれぞれ詩をつけています。「ekphrastic free verse(エクフラスティック自由詩)」という手法だそうで、これはつまり、絵画を見て、そこに見たものや主題を詩にしていくということらしい。

そういう手法に名前があるとは知らなかった。
「エクフラスティック」は「ありありと描写する」というギリシャ語由来の語「エクフラシス」の形容詞形です。



この小品シリーズはもう4年ほど制作しているそうで、ここにも辞書の挿絵やボタンなどのリクレイム素材がたくさん登場してます。

セイウチ可愛い。


ドローイングは細かい針仕事を思わせる繊細さとオーガニックで自由な動きがあって、リクレイムされた古い素材と一緒になって、不思議な詩的な世界を作り出してます。

たぶん、SHOKOさんが続けてきた編み物や針仕事のリズムや様式が、そのベースにあるのではないかと思う。

つい昨日、偶然ウェブで見つけたピエール・アレシンスキーさんというベルギーのアーティスト(1927年生まれ)の作品に、なんだかとても共鳴するところがあると思ってSHOKOさんに聞いてみたら、やはりご存知でした。

スタイルは似ていないのだけれど、モチーフとか叙情性、見ている風景が重なっている。



こちらは「完全に自己流」という装飾的な書。

とにかく楽しくやりたいのだというSHOKO画伯です。


週末は在廊されてるそうですよ。
ギャラリーの営業時間は木曜日〜日曜日、12時から午後5時までです。会期は9月末まで。

8月17日(土)のパフォーマンスは、午後3時、4時、5時の3回で、それぞれ30分程度の予定。
9月5日(木)のパフォーマンスは、午後7時からです。

場所)
Bonfire Gellery
603 S. Main St. Seattle, WA 98101

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2019/08/08

今週のトレーダー・ジョーさん:いまいちだったピンクな食べもの


この間の日曜日、インターナショナル・ディストリクトからの帰り道。
サウンダーズの試合があったらしくて、混雑してました。
スカイラインがあまりにも綺麗だったので、赤信号で窓からデンワを出してぱちり。

スミスタワーが可愛いですね。このビルがなかったらシアトルの景色はずいぶんつまらない。


ご存じのとおり、わたくし、新しいものがあるとつい手を出してしまうおっちょこちょいな性格です。

なので、アメリカのスーパーにしては常に新製品がある(そしてわりとすぐ消えていく製品も多い)トレーダー・ジョーズではいろいろ開拓せざるを得ない。

先日トレジョで目についたのは「プリマヴェーラ・パスタソース」。

ピンクのパスタソースですよ‼
このカラーは、トマトとビーツ。そのほかにカリフラワー、ひよこ豆、りんごのピュレも入っている。

夏らしくていいんじゃないの?



この夏らしい綺麗なソースは、さいきん流行りのズッキーニパスタに合わせたらいいんじゃないの?

糖質オフだし、彩りもぴったり♡なんてオシャレで簡単なごはん♡と、かなりいけてるアイデアだと思いました。

しかもズッキーニパスタは自分で作るの面倒なので、地元大型スーパーFredMeyerで出来合いのパック入りを調達。

オリーブオイルで軽く炒めてから、すこし水を入れて3分ほど茹でます。



あたためたソースと和えて、できあがり。マイクログリーンが余ってたのでこれでもかと載せてみる。




んー。

んー。

まずくはない。

まずくはないがうまくもない。

自分が何を食べているのか、だんだん自信がなくなってくる…。

ズッキーニパスタ自体があんまり好きじゃないのかな。
ズッキーニはふつうに炒めて食べたほうがいいやと思いました。

のこりのソースは(まだ半分のこってる)、ふつうのパスタに合わせてみようかな。



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2019/08/07

ブロックパーティー


きのう、道ばたに落ちていたもの。

もしもしお客さん、終電ですよ。


8月6日火曜日はNational Night Out Day

近所の人達と集まって親睦を深めて、近所に誰が住んでいるのか知っておき、犯罪を防ごうという趣旨のブロックパーティーがあちこちで開催されてました。上の写真はうちのストリートじゃないけどわりと近所です。かわいい手描きバナー。

ブロック全体を通行止めにして、子どもたちが遊んだり、大人がお酒飲んだりという一夜。



唐揚げとブドウをもって参戦。醤油の量をまちがえて濃い味になっちゃった。
行ったのがちょっと遅かったので、すこし寒かった。(ブロックパーティーはだいたいどこも、午後6時から10時。一段落した8時ころに、花売り娘キリコちゃんと一緒にのこのこ出向きました)

ここは犬パーティー?と思うくらいたくさんのわんこが集まっていました。


キリコちゃん、生後2ヶ月のバーニーズマウンテンドッグ、ハーリーちゃんにおもいきり食われるの図。
めっちゃかわいいがエネルギーのかたまり。口に入るものはなんでも噛む。

そのほか、すぐご近所でも顔をあわせたことのなかった人や犬とお知り合いになれました。


まだまだ日が長くて、のんびりしてるとあっという間に9時とかになっている。


こちらはおととい、月曜日のグリーンレイク。
午後8時すぎ。
通りかかったらちょうど日が沈むところで、あまりに綺麗なので車をとめてしばらく散歩しちゃいました。

このところ数日少し暑かったけど、それでも28度C程度。
今年はほんとにとても爽やかな夏です。

猛暑がつづいている日本の方にはもうしわけないくらいだ。
暑い地域の方、ほんとにお気をつけてお過ごしくださいねー!

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2019/08/06

亀戸天神社の意外な神様


6月はじめの東京。亀戸天神社にも行きました。ここははじめて。

神田明神に行ったときに「東京十社めぐり」というのが古くからあるというのを知り、(根津神社、神田神社、亀戸天神社、白山神社、王子神社、芝大神宮、日枝神社、品川神社、富岡八幡宮、氷川神社。)たぶん江戸の鎮守サークルなのかな、行ってみようかなと思ったのでしたが、全部は回れませんでした。

東京広い。広すぎる。

東京で生まれて東京で育っていながら、ずいぶん知らないことがたくさんある。

なかでも東側の下町のほうは未知の要素がおおい。ていうか、ほんと基本的に中央沿線でしか生活してなかったんだなー。東横とか田園都市線沿線だってほとんど知りませんしー。


 亀戸天神社は、春は梅、初夏は藤、秋は菊の花で有名なのだそうです。


参道の両側に梅畑と藤棚があって、なんだかとてものどかで晴れ晴れした風情。


藤棚のむこうに、天神社の優雅な緑の屋根。なんだかほっとする江戸の風景です。
スカイツリーもみえるけど。


こんもりとしたクスノキ(たぶん)も素敵です。


手水舎は亀さんでした。亀戸だけに。


江戸初期、1662年から鎮守としてこの地にあるそうです。
天神社サイトの由緒によれば、太宰府の神官が「飛梅」の枝でつくった天神像を持って諸国をめぐり、ここの小さな天神の祠にそれを納めたのがはじまりだとか。

そして明暦の大火のあと、四代将軍家綱公が江戸の鎮守のひとつとしてここの社地を寄進し、池や社殿を立派につくって、「東宰府天満宮」として長く知られていたのだそうです。
ふむふむ。


摂社に御嶽神社というのがあり、なにげなくその由緒書きを読んでみて、その御祭神がなんと!!比叡山のお坊さんだというのにびっくりしました。

比叡山延暦寺の十三代座主、法性坊尊意僧正という方。

菅原道真公の仏教学と数学の師であったそうです。

能楽の「雷電」にもでてきて、怨霊となった道真公と対決してる人なんですね!

さらには、平将門を調伏したとか、いろんな伝説のある方。(地獄に行って、平将門と毎日戦っていたという伝説も!)

9世紀の僧侶は面白い。

それにしても神社に僧侶が御祭神として祀られているとは!そんなのもアリなんですね!




それも、小さな祠とかではなくてとても立派な摂社で、天神社のすぐ横に、かなり目立つ大きさで控えているのです。↑こちらがそのお社。

御由緒書によるとこちらも1669年に太宰府の御嶽神社から勧請されたとあるから、この天神社が将軍から土地をもらって正式に整備されつつあったまさにそのとき。

天神さまのすぐ横に先生が控えているとは。
お目付け役? 保険?

江戸の鎮守として、数百年前の密教僧侶の力も借りようというプランだったのか。
荒俣宏が書きそうな話だなー。

太宰府の御嶽神社って?とちょっとぐぐってみましたが、太宰府では天満宮の境内にあるのではなく隣接した山のなかにひっそりとある、小さな祠のようです。
(「みたけ」ではなく「おんたけ」神社でした)。
神官さんがいるような神社ではなく 古墳めぐりをしている方の個人のブログの探訪記しかみつからなかった。

このサイトの写真を見ると、すごく雰囲気のある長い石段を登ったさきにある祠で、絶対に只者ではない感じがただよってます。

「かつてそのあたりにお寺があった」そうなので、天台宗のお寺のなかにあったのかもしれないですね。でもとても綺麗に整備されていて、太宰府天満宮からの注意書きの看板が立っているので、天満宮の方が定期的にきちんと訪ねて管理しているようです。

(追記:福岡出身の舞踏家薫さんより、なんとこの御嶽神社に行かれたという情報いただきました!
天満宮境内の一番奥にある「お石茶屋」のそのまたうしろのこんもりした丘にあるとのことで、そうするとやはり境内社なのですね。
由緒書もなにもないほんとうにひっそりした山のようです。
天満宮全体を、天神さまを調伏したという先生がうしろからひっそりと見守っている、という役回りの神社なのではないか。という気がします。

探訪された薫さんによると、「階段をのぼるににしたがって異世界が広がっていきます。
足元の半分埋もれた地蔵やら、古い小さなお宮やら…」だそうです。うわー見てみたい。

太宰府には十数年前に一度福岡のりょんさんに連れていっていただいて、そのときにお石茶屋にも行きました。あの上なのか! )



亀戸天神社のおみくじは天神様だった。かわいいです。
こんなにごちゃごちゃに箱に入れられていていいのか天神様。
おみくじはめったに引かないけど、これは引きたくなりました。


大吉いただきました〜‼

この日はたまたま、天神宮の梅もぎの日の翌日だったらしく、境内で採れた梅の実がたくさん「ご自由にお持ちください」と置かれていて、とても綺麗な梅でしたので、このあとで待ち合わせだったにゃを美先生のオミヤゲにすこし頂いていきました。

おかげで余計な梅仕事を強要してしまったw
わたしも日本で梅干し作ってみたいなー。



いかにも江戸って感じの情緒があって気持ちのよい天神宮でした。

たくさん破風のある屋根が華やかでいかにも江戸っぽくカッコいいです。これは江戸時代の様式なのかな。

天満宮にあると絵馬も華やかに見えますね。


それにしても法性坊…。

怨霊になった道真公を祀って学問の神様にしてしまった天満宮ってほんとうに面白い神社だと思いますが(それが日本全国にあるというのもすごい)、天台宗もおもしろすぎるよ…。(『阿・吽』の最澄さんが今、脳裏に浮かんでいます)


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