2019/06/20

胡桃堂喫茶店


東京・国分寺の胡桃堂喫茶店


小平霊園というところに母方祖父母のお墓参りに行った帰り、ふと国分寺に寄ってみると、なんだか昭和初期っぽい風情のあるお店が。

入り口外に本棚が置いてあるところがダメ押しで引き寄せられ、近寄ってみると珈琲店でした。


ディテールが素敵でなごむ。色がきれい。


うつわもスプーンもいちいち素敵。

店内に古本と新刊の書棚があって、購入もできるようになっている。

日本にはこういうほんとうによく神経が行き届いて繊細なお店が津津浦浦にすごくたくさんあるよなあ、と、つくづく思いました。

土曜の夕方、ほぼ満席。
娘と母らしい女性二人連れ、おばさん女子会、文化系おひとりさま女子。
98パーセント女子ばかりの店内に、ひとりでコーヒーを飲みながら文庫本を読んでいる白いシャツの青年がいました。
私がその年の男子だったらアウェーな環境で自意識バリバリになり挙動不審になって死に至りそうだけど、その子はごく自然で涼しげな顔で一人の読書時間を楽しんでて、なぜか勝手に好もしく思いました。



美しい窓ガラス。

帰りにレジできいてみたら、驚いたことにこの建物、昭和初期ふうに建てた新築なんだそうです。
この窓ガラスはビンテージのものを使っているのだと。


へええそうなんだ!特に豪華にお金をかけてたり凝った建物ではないですが、やっぱり細部に目が行き届いていて、しゅっとしてる。


帰りに駅までの道で発見、名曲喫茶でんえん。こっちは本物の昭和ビンテージ。
次回訪ねてみたいです…。

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2019/06/18

ボーダレスの蛙行列


5月のお台場。

チームラボ・ボーダレスに行ってきました。


きれいでござった。
プロジェクションマッピングの作品をあつめたミュージアム。


楽しいです。
プロジェクションは5分〜30分くらいの間隔で次々に変わる。

かなり人が多くて、一番人気のある部屋は40分待ちの行列ができていた(ので、入りませんでした)。


鏡の世界。これはインスパイアドby草間彌生って書かなくていいの?
でも本当にくらくらするほどきれいで言葉を失う。

もうちょっと人が少なかったらよかったな。金曜日の夕方。
売り切れではないものの、盛況でした。

ここもインバウンドのお客さんがとても多くて、係の人も中国人が多かった。


ミュージックがもうすこしかっこ良いといいのにな。

なんかこう、マッサージ屋さんのBGMみたいなのばかりで。
もうすこし骨のある音楽を背景にみてみたい。
オルタナティブでも宗教音楽でも現代音楽でも能楽でもいいから、もっと緊張感のある音が聴きたくなってくる。


一番おもしろかったのは、「鳥獣戯画」のキャラクターが踊りまくり、部屋を行列で出ていくインスタレーション。この写真じゃ、ぜんぜんなんだかわかりませんけど。

カエルやウサギや楽人が、暗い部屋の奥のほうまで何列にもなって何十体もぼわーっと出現して、和風の音楽にあわせて踊りまくる。

来てはいけない世界に迷い込んでしまったような、うす気味悪い感じが素敵です。


壁一面に花が流れていく、豪華なプロジェクション。

順路はなくて、薄暗い中で観客が自分で歩き回り、あちこちの部屋に仕掛けられたインスタレーションを「発見」するようになっているので、全部くまなく見ようと思ったら(並ぶ時間を除いても)2時間では足りない。けっこう広い。

でもインスタレーションの間の通路や壁や床の造作がいかにも急ごしらえの舞台裏めいていて、恒久的な施設としてはすごくチープな作り。文化祭のお化け屋敷を思わせる。
お台場ってこういう場所だよねって感じてしまう。そこはちょっと残念。


お茶のカップの中に花が咲くカフェも楽しかった。
カップを動かしても花がついてくる。


上階はアスレチック式に、よりインタラクティブな仕掛けになってました。
ヒールのある靴はNGなので貸靴もあり。



チームラボは世界各地でいろいろな展示をやってるけど、上海の新しい美術館シンガポール空港のインスタレーションが面白そう。シンガポール空港見に行きたい。


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2019/06/14

6月の薔薇とジェラート


連日ほぼ快晴のシアトル。爽やかです。
朝のうち曇っていても、午後にはこのとおり。

朝晩は12度Cくらいに下がることもあり、湿気が低いので超快適。

日本のみなさん、シアトルに遊びにくるなら、夏ですよ夏!


散歩道の植え込みに、グミ発見!あら懐かしい。

この季節、実家の庭にあったユスラウメをとって食べるのが楽しみだったなー。


藤の木に埋もれたユリ。ジャングル感が。


あちこちでつるバラが満開。


ドッグウッドも元気いっぱい。


マーガレットも。


ほぼ真夏日の水曜日、グリーンウッドを通ったのでジェラートやさん「Nutty Squirrel」に寄りました。


ソルテドカラメルとチョコチップを半分ずつ。ワッフルコーンがおいしい。糖質な……。


オレンジが基調のかわいい店内。

ここで小さい女の子たちがママたちとジェラート食べてると、絵本の世界みたいです。



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歌舞伎ビデオと機内ごはん


今回久しぶりに乗った、オールニッポンエアウェイズ。
やっぱりすごいなー、日系エアライン。なにがすごいって、かぼすジュースがおいしい!

そして、みんな同じ方向に髪の毛をなでつけた、輝くばかりに美しいフライトアテンダントのお嬢さんたちが、まるでそれがこの世で一番うれしい仕事であるかのように満面の笑顔で。かぼすジュースを注いで手渡してくれるのですよ。


最近の離陸前の安全ビデオは各エアラインとても力を入れてて、乗客がつい見ちゃうようにエンターテイメント性が高くつくられてますね。デルタのも毎回面白かったけど、ANAのは歌舞伎だった!すごくクオリティが高くてとっても面白いです。

ANAサイトによると「松竹株式会社の全面協力ならびに、歌舞伎俳優 尾上松也氏監修の下、ユネスコの「無形文化遺産」に登録されている日本の伝統芸能「歌舞伎」をテーマに制作」し、3パターンあって2018年12月から上映されてるそうです。



歌舞伎全然知らないけど、この人は『菅原伝授手習鑑』の中の「梅王丸」というキャラクターなのだそうです。
菅原道真公の流罪をテーマにした話なんですねー。へえー。


通路で切る見得がかっこいい。


女形さんもめっちゃ色っぽくて最高。



 子役ちゃんもかわいい。


YouTubeにフルで上がってました。何度見てもおもしろいですよ!


こちらはバンクーバー発のエコノミー席ごはん。魚の和食。とってもふつうで少し色気がない感じ。


こっちは羽田発の帰り便。カツカレーにしました。ちょっとキラキラ感がありますね。

搭乗前に謎のドカ食いをしたので…(夕方、マダムMとステーキとごはんを食べ。さらにケーキを1こ半食べ。その2時間後、羽田で最後のオミヤゲショッピングを終えたら小腹が空いて、さらにナポリタングラタンというしろものをほぼ完食。なぜこんなに食べられるのかよくわからない食欲。糖質てんこもり)さすがに完食はできませんでした。


それで思い出した機内食といえば、春に乗ったKLMのアムステルダム〜ミラノ便ででた軽食のサンドイッチ。
パッケージも可愛くて中身もおいしかったのですが、中に書いてあった文言にほっこりしました。


「The farmers take really good care of their chickens. They make sure they have a nice day every single day.」
「農家では、育てている鶏たちをほんとうに大切にしています。鶏たちがどの1日も確実にたのしく暮らせるように心をくばっています」

鶏たちがどれだけ幸せに暮らしているか、透明性を重視してウェブサイトでも公開しているし、よかったらぜひ見学に来てくださいね、とあります。
シアトルのスーパーでも「平飼い」の鶏肉や卵がポピュラーだけど、ほんとにはどの程度徹底されてるのかなー、どんな施設なのかな、と思うことも。

さすが、北欧は食用鶏の福祉にも本気で取り組んでますというアピールすごい。

KLMのフライトアテンダントさんたちもピシッとタイトなスカートを着こなして、大柄なオランダ人形みたいでした(一人は天井に頭つきそうだった)。


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2019/06/11

バンクーバー空港のねずみ女


バンクーバー空港は楽しかったです。

土産物やさんに山積みされていた、これは……たぶん、ビーバー。
かわいいんだかかわいくないんだかよくわからない、アメリカンゆるキャラ。


スタバにあったカップもなかなか素敵なイラストでした。買わなかったけど。
ピンクのヘラジカに、そそられた。

このスタバのご当地カップ「You Are Here」 シリーズ、なぜ?と思うくらい、巨大で重い大陸サイズ。デザインはそれぞれかわいいのだけど。

さすがに考えたのか最近はミニチュアサイズも出てきましたが、まだ圧倒的に数が少ない。


バンクーバー空港はまだところどころ改装中みたいだけど、流れる水や植物と、先住民アートがたくさん配されてます。建築はあまり愛想がないのですけどね。



ロビーの真ん中にあった彫刻「Spirit of Haida Gwaii」。

Haida Gwaii(ハイダ・グワイ)というのは、ビクトリア島の北にある群島で、18世紀にイギリス人が勝手につけていった「クイーン・シャーロット諸島」という名前で最近まで呼ばれていたのが、先住民ハイダ族を尊重して「ハイダ・グワイ」という名がつくられ、2010年以降正式に名前が変わったそうな。

ハイダ族のアート、すごく好き。

ハイダのアートを最初に見たのはたしか、ワシントン大学のバーク博物館。

北方の激しい民族の物語性の強いアートに、なぜかものすごーーく惹きつけられます。

この彫刻は1998年に亡くなったハイダ族の大御所アーティスト、ビル・レイドさんの作品。
素材はブロンズで、翡翠のような色調に色をつけたもの。

まったく同じ型でつくった黒色の彫刻がワシントンDCのカナダ大使館前に設置されているそうです。ウィキによると、切手になったりお札にフィーチャーされたこともある、有名な彫像らしい。


カヌーは、とがった帽子をかぶったシャーマンを中心に、カラス、ビーバー、サメ人間、ヒグマの家族、カエル、ワシ、オオカミ、ヒトなど、超満員です。


手前にいるのはビーバーですね。平らなしっぽが目印。
その前に座っているのは、神話に出てくる、ヒグマの妻となった人間の女性。子どもたちを連れてます。


朝の山手線どころではない混雑ぶり。一番下にいて、みんなに踏まれて「ぐえっ」と舌を出してるのはカエルですね。


そしてビーバーの陰から顔をのぞかせているこの人。

「Mouse Woman」だそうです。

ビル・レイドさんの作品を扱うギャラリーサイトの説明によれば、ハイダの神話では、マウスウーマンすなわちねずみ女はカラスの母親であり、世界の境界をまたごうとする人に助言をおこなうことがある、とても賢い存在なのだそうです。



見た瞬間、ちびのミイかと思った。サイズも髪型も似てます。ミムラ族の親戚か。

それまでと異なる世界へ入ろうとする人へ助言を与える。

空港にふさわしい存在です。頼もしい。


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