2012/12/29
愛するピンクのエレファント
シアトルには、古い看板が多い。もうとっくの昔になくなってしまったお店や、持ち主が何度も変わって商売も替わっているのに、看板だけが残っていたりするのです。
昔から見慣れた看板は残してほしいと思う人が多いのかもしれませんね。
その中でもとくに私が偏愛している看板、それはピンクのエレファント。
現役ばりばりの洗車場の看板です。
ダウンタウンのはずれ、シアトルセンターに近い、Aurora Avenue のトンネル出口、Denny と5th Avenue の交差点にあります。
現役なだけでなく、わりに最近マイナーにリモデルされて、以前よりもど派手なピンクに塗り直されました。きちんとメンテナンスされています。
ネオンつきでぐるぐる回るので、夜でもとっても目立ちます。
こっち側の、筆記体の「Super」 がめちゃ可愛いではありませんか。
ここのカーウォッシュ、実はまだ一度も行ったことないんだけど、 このゾウのため、ぜひ末永く続いてほしいものです。
2012/12/26
ツタンカーメン展
先日、シアトルセンターのパシィフィック・サイエンスセンターで開催中の「King Tut」 = ツタンカーメン展、行ってきました。
IMAXの映画は、まーどうでもいいやって感じ。ミイラがてんこもりの映画でした。ミイラがじっくり見たい人にはおすすめ。
展示のほうは、ミイラの本物や棺そのものは来ていないけれど、充分みごたえありました。
私が一番興味深かったのは、猫の棺。ファラオがかわいがっていた猫のもので、とても立派な石の棺でした。
展示方法も、カーターたちが発見した時の感激をちょっとだけ追体験してもらおうというような工夫がされてて、面白いです。
スケール感がある展示でした。いってみたいな、エジプト。
出口付近には、すごくよくできたミイラの模型がありました。言われなかったら本物だと思うと思う。
会期は1月6日までですよ!
帰りにショップで、ヒエログリフの解読法を書いた本を買って来ました。
役に立つかは不明。
ツタンカーメン展は撮影禁止なので写真なし。チューインガムも禁止です。エジプトの国宝ですからね。
かわりに、すぐ向かいに新しくできたガラス作家チフリ氏の美術館「Chihuly Garden and Glass」併設ショップの写真。
地元アーティストの作品など、扱っている商品が面白いです。
ミュージアムのほうはまだ未見ですが、垣根の外からちらりとチフリ氏の燃える彫刻のようなガラスが見えます。
ダクトテープ製のおさいふ。かわいい。
ミイラを見たあと、友人とここのカフェCollections Cafe で食事しました。
なぜか天井からアコーデオンがたくさんつり下がっています。
モダンで明るいすっきりした店内に、古いラジオとか人形とか、釣り用ルアーとか、キッチュなコレクションが(チフリ氏の集めたものだそうですが)詰め込まれている、けっこう不気味なインテリアですが、食べものはおいしかった! バターナット・スクワッシュのラビオリを頼んだのですが、絶品でした。
お値段はマダム値段。
もう夜で暗くてiPhoneではまともな写真が撮れなかったので、またこんど、カメラを持っていく機会があったらご紹介したいです。
前菜の蛸だけアップ。炭火で焼いてある。これは普通のおいしさでした。
2012/12/25
パナマホテル再訪
今回の Soy Source には、パナマホテルと消滅したニホンマチ(日本町)のことを書いています。
パナマホテルのティールームは大好きでこれまでも何度も行っていましたが、はずかしながら、ここの建物がまだ現役のホテルだということは知らなかった。
ティールームの隣にあるガラスの扉を開けて階段を上っていくと2階にフロントがあって、暇そうなお兄さんが気軽に案内してくれました。
小さな部屋が並ぶ細い廊下、古めかしいバスタブのある共用バスルーム。
20世紀初頭、独身者専用に寝るだけのスペースを提供していたホテルで、まるで寮のようです。
ニホンマチには、故郷をあとに単身渡ってきた独身男性が圧倒的に多かったので需要がたくさんあったのでした。
消えてしまった日本町の記憶を留める重要な歴史的建造物として、今ではヒストリカル・プリザベーションに登録されています。
ここのホテルの地下に、強制退去させられた日系人が置いていった荷物がいまでも保存されていて、ティールームからその一部が見えます。
コラムでも触れた、Jamie Ford 著『Hotel on the Corner of Bitter and Sweet』(邦訳、『あの日、パナマホテルで』前田一平訳、集英社文庫)は、ホテルの地下に残された荷物が発見されたところから始まる物語。
この小説、シアトルにお住まいの方には絶対のおすすめです。作者自身(ジェイミー・フォードさん、名前は白人系だけれど実は中国系)育ったこの界隈が舞台なので、実在の地名やお店の名前がたくさんでてきて、ジャズクラブが賑やかだった頃のジャクソンストリートや、日本語の看板が並んでいた頃の活気ある日本町の景色が見えるようです。
2012/12/24
メリークリスマス&行ってきます
クリスマスおめでとうございます。
買物で殺気だつ季節ではありますが、クリスマスの日には、家族や大切な人たちと共にいられることを感謝して、静かに過ごしたいですね。
きょうから、しばらく旅行に行ってきます。
うちがイブの朝に出かけるので、CT家と一緒にクリスマスプレゼントを23日の朝に開けました。
CT3号の頭に注目。こんなものを貼られていることも気づかないほど興奮しまくりの朝でした。だってプレゼント7個ももらったもんね。
あたらしいゴリラのお友達とCT3号の図。
旅行中ではありますが、書こうと思っていた記事を今さっきまとめてアップしたので、しばらく連続更新いたします。
こんなことをしている出発前夜、午前2時。
えーと、1週間、お休みがあったのに、いったい私は何をしていたんだろう?
ついさっき、クリスマスのEカードを友人や仕事関係の方々に送ったばかり。
えーと、たしか2ヶ月前から「やることリスト」の上位に入っていたのに、なぜ12月の23日になってしまうのだ?
本当にいつまでたってもLast Minuteな女…。息子に向かって「だから全部前もって準備しておきなさいって何度言ったらわかるのっ」なんて、言っても説得力まるでなし。
では皆様、どうぞ楽しいホリデーをお過ごしください!
2012/12/19
クリスマスの歌5つ(アッパー系)
年の瀬に、あまりにも暗いニュースが続きますね。
クリスマスを子どもたちが楽しく過ごせるように、願ってやみません。
Santa Baby (1953)
Eartha Kitt のオリジナル。『A Very Special Christmas 3』に入ってる、Snoop やOnyx 、Lil John の出てるやつも楽しくて大好きです。
Rock Around the Christmas Tree (1958)
これを最初に聴いたのは、こどもが幼稚園の時のクリスマス会でございました。遠い昔だなあ。この曲にあわせてトナカイの角をつけて踊っていた息子ももう来年高校卒業。
なんとなく、クリスマス前のみんな殺気だっているデパートでかかっている曲、という気がします。
Winter Wonderland (1934)
レイ・チャールズのバージョンです。この曲は女性グループのが好きだけど、このへろへろっとした酔っぱらった親父みたいなアレンジも素敵です。おっちゃん、本当に雪の中に出て行ったら凍死するでー…みたいな。
Have Yourself a Merry Little Christmas (1944)
カーペンターズです。カレンの声はすごく好き。父がファンだったので、家にたくさんレコードがありました。でもこの曲はレコードで聴いたことはなかったかも。
クリスマスにぴったりの静かで幸せな歌にこれ以上似合う声はないと思います。
でもこれも、歌の内容はハッピーなのに、というかハッピーであるがために、逆にいろんな悲しいストーリーが頭に浮かんで来てしまってメランコリーになる曲です。
I Saw Mommy Kissing Santa Claus(1952)
エイミー・ワインハウスのを発見してしまいました!
うわーん(泣)。ライブで聴いてみたかった(泣)。
よくみたら故人ばっかりだ(泣)。またなんだか悲しくなってしまいました。
やっぱりクリスマスはあんまり得意分野じゃないなあ。
みなさまにとって、楽しい平和なクリスマスでありますように…。
2012/12/15
クリスマスの歌6つ キャロル編
「クリスマスキャロル」は教会で歌うもので、「クリスマス・ソング」はそれ以外のクリスマスの歌だと思っていたんだけど、どうやらそんなにハッキリした区分はないようです。
「ジングルベル」も「キャロル」なのだそうだし。
ウェブスターの定義では「CAROL」は
1:an old round dance with singing
2: a song of joy or mirth <the carol of a bird — Lord Byron>
3: a popular song or ballad of religious joy
となっています。もとはダンス・ミュージックだったんですね。
とはいえ、一般的に「クリスマス・キャロル」は教会で聖誕祭を祝うのにふさわしい歌、と考えて良いのではないかとおもいますが、いかがでしょう。
「サンタ・ベイビー」はキャロルじゃないよね…。
子どものころ、日曜学校でキャロリングに行ったことがあります。
すっごく寒くて暗くて、たしか雨が降っていて、けっこう辛かった(笑)。
カラオケは歌わなけど、キャロルを歌うのはけっこう好きです。
これを聞くとああクリスマスだなあと思うキャロル6曲。
「きよしこの夜」 Silent Night
ハスキーなスモーキーな声が大好き。
隣で歌ってるのはロビー・ネヴィルですよー。懐かしいっ。
The First Noel
パペットバージョン。声はElla Fitzgerald!
The Angel Gabriel
キングスカレッジです。
Sting 様バージョン。
「荒野のはてに」Angels We Have Heard on High
この曲、小学校か中学校の合唱で歌った。
その頃から好きな曲ですが、アレサ・フランクリンが歌うと、めっちゃゴスペル。
O Holy Night
キャロルのなかでもこれが一番好きです。
マライア版。でもマライアのキャロルは、声が主役になっちゃってて、賛美歌らしい敬虔さがなくてあまり好きじゃない。
キングス・カレッジ版。荘厳です。
あっ、これもやっぱり外せない。
「あめにはみさかえ」Hark! The Herald Angels Sing
ジュエルのバージョンです。
ハレルヤ。
2012/12/13
クリスマスの歌5つ(ダウナー系)
もうすぐクリスマスですねー。
試験とペーパーと、そして8月から続いてた仕事が昨日までですべて終わって、嵐の後の青空のようにぽっかりと暇な時間が落ちてきた。でも、たまっていた用事が山のように。さあ、まず掃除しなくちゃ…。
街に出ると耳にはいるのはクリスマスソングばかりになってきました。
お気に入りのクリスマスソングがたくさんあるので動画を集めてみようと思いましたら。
なんだか好きなクリスマスソングってけっこうダウナー系が多いんですね。
というわけで、
まずはダウナー系5曲。
The Christmas Song (1946)
なんといっても「ジ」クリスマス・ソングです。ね。
これはクリスマスの幸せな風景を描いてる歌で、ダウナーじゃないんだけど、トーンがとってもメランコリー。
いろーんな人が歌っていますが、ナット・キング・コールのオリジナルバージョンです。
Christmas Time is Here (1965)
「クリスマスって楽しいはずなのに、なぜかちゃんとした楽しい気分にならないんだよ」
チャーリー・ブラウンのクラシック名画、このシーズンになるとテレビで必ずかかります。
アメリカ人には『クリスマス・ストーリー』とともに、心のふるさとみたいな映画らしいです。
これはDiana Krall のバージョン。これ良いですねー。
I will be Home for Christmas (1943)
ビング・クロスビーのオリジナルバージョン。
これはもともと第二次大戦中にヒットした曲なのでした。家族と過ごすクリスマスを夢見る歌で、国を遠く離れて戦争に行った兵隊さんの心情を代弁する歌だということを、わたしは最近まで知りませんでした。どういうわけか、刑務所に入っているから家族のところに帰れないという歌だと思っていた。
River (1970)
ジョニ・ミッチェルの歌のなかで一番好きかも。
「川があったら良いのに。そうしたらスケートで行くのに、ずっと遠くまで」
究極のダウナーソング、というか。ほわほわしたクリスマス気分を一撃される。
So, this is Christmas, and what have you done, と出だしを聞くたびに、ぐさっと刺される。
40年たっても少しも古くなっていないです、悲しいことに。
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