2021/08/23

裏庭の座敷わらしたち


冷え込んだ土曜日、久しぶりに小さな舞踏のパフォーマンスに行ってきました。


グリーンレイクの閑静な住宅街。
トマトやコスモスが植えられた、ごくまっとうな家庭的なお庭が、いっとき不思議な空間に。




ひとつめの演目はJoanさん(Joan Laage/Kogut Butoh)の「The Inbetween」。

この方の舞踏はいつも、からだを持って生きることの苦痛、からだと共にあることののっぴきならない違和感のようなものが表現されていると感じます。

今回の演目は30分ほど。顔には茶色のベール、汚れたコートと古いブーツ、といった路上生活者をおもわせるいでたちの演者が、苦しみながら着ているもの(不織布マスクも!)をひとつひとつ脱ぎ捨て、枯れ草とともに退場してゆく物語でした。


ふたつめは、Aoiさん&Kaoruさんのひさしぶりの二人舞台。

階段を下りてきた白塗りに赤い着物のふたりは、「座敷わらし」?無垢なこどものような魂たち。

『攻殻機動隊』の「傀儡謡」と寺山修司の歌にのってさまよいだしてくる、童子の魂。



トマトと人参のあいだをはじけて踊りまわったり。



魂の緒のようなものでつながったり。



そして、地上と天上界との中間のどこかみたいな階上にもどっていく。
巫女か、ひもろぎなのかもしれません。

舞台の背景として、ときどき飛行機が通っていく、どんより冷たい曇り空がまたぴったりでした。



 素敵なインスピレーションをいただけたパフォーマンスでした。

 

 

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