シアトル近郊でバスを使う方なら皆さんご存知、必須のアプリ『One Bus Away』。
寒い朝、時間どおりにバス停で待っているのにバスがなかなか来なくてイライラすることがままありましたが、これを使うようになってから安心して待っていられるようになりました。わたしはつい先月使い始めたばかりなのですが、もっと早く知りたかった!
iPhone、WP7、アンドロイドのほか、電話で到着情報を聞くこともできるようです。
スマートフォンアプリでは「Map」 を選択すると、Google Map の現在地の上に、近くのバス停や電車の駅がわーっと出てきます。停留所を選んでクリックすると、その停留所にこれから来るバスの番号と行き先、そのバス停にあと何分で到着する予定かが、リアルタイムで表示されます。
バスが遅れている場合は 「XX min delay 」と表示され、バス停近くに来ると「NOW 」の表示になります。
いままで使ってみたところでは、「NOW」になってからの誤差は2分か3分くらいが平均。たまに5分以上遅れることもありましたが、来るのか来ないのか、様子がわからなくてイライラということはなくなりました。
このアプリ、ワシントン大学のコンピュータサイエンスの院生だった(現在はGoogle におつとめ!)バスで通学していたBrian Ferris さんが、「雨の夜遅く、44番のバスが来るのか来ないのか、気をもみながら待ちくたびれたことがあまりに多かったから」作成したものだそうです。
シアトルタイムスのBrian Dudley氏のブログによると、昨年Ferris さんが卒業してしまった後も、シアトル市、キング郡、サウンドトランジットなどの交通機関とワシントン大学が共同で、メンテナンスと運営を当面1年間の予定で継続することを昨年10月に決定したそうです。
おもしろいのは、バスの現在位置データのもとになっているのはGPSではなくて、車輪の回転をモニターして走行状況を管理する wheel rotation encoder という、わりにローテクな響きの装置から送られる信号なのだそうです。
Ferrisさんはいずれこのようなリアルタイム運行データをGoogle の機能に組み込む方向で働いているようだし、シアトル市のほうは別のアプリを開発中という話もあるのですが、どっちでもいいから、One Bus Away のようなすっきり使いやすいインターフェイスで正確なデータを送ってくれるアプリが全世界の都市で使えるようになると良いですね。