2015/03/18

ワシントン大学のお花見2015


今年はシアトル地方は超暖冬で、桜も早い。

ワシントン大学の桜も先週うちからもう「ほとんど満開だよ」と、息子が上の写真↑を撮ってきた。
たしか3月9日の写真です。

こんなに早く咲いちゃって、週末にかけて雨が降ったので、もう今年は見られないかと思ったけど、まだ咲いてました。



月曜日(16日)の午後、ワシントン大学キャンパスに行かなければならないイラっとする用事があったので、ついでにQUADの桜を見てきました。



まだ咲いてました。(これはQUADじゃなくてレニアビスタのところ。ソメイヨシノじゃないですね)。

幸運なことに雲が切れて青空ものぞき、素晴らしいお花見びより。


大きなカメラは持っていかなかったので、今回も iPhoneの写真です。

去年、背後から追突してきた流木のせいで4Sを水没させてしまい、5Sに買い替えたんですが、カメラがまた進化しておる。

直径5ミリのレンズのくせにこんなに撮れるなら、一眼レフはよっぽど本気で撮りたいものがない限り、持ち歩かなくなっちゃいます。

すごい編集アプリも出てるし動画もパノラマも撮れちゃうし。


急にお天気がよくなったので、QUADと呼ばれている桜と芝生の広場にはわらわらと人が集まって来ていました。



高校生みたいなアジア系の女の子たち。卒業式のガウン姿で、自撮り棒を片手に撮影してました。
もう本当にきらきらと楽しそう。


花を撮る人、花をバックに自撮りする人。



はだしでお勉強に励む人。気持ち良さそうです。わたしもここで、幕の内弁当とお茶を広げて、ゆっくり本を読みたい。

 今週は期末試験の週なので、図書館やラウンジにはあんまり桜どころじゃない学生がいっぱいでした。



幹もほんとうに見事なソメイヨシノですが、植えられたのは第二次大戦のちょっと前なので、もうそろそろ80歳近い老境に入ってます。そろそろ寿命なので交代用の若木を育成中なんだそうですが、この立派な幹の大木が見られなくなるのは悲しいですね。



桜の下の家族はみんな幸せそうに見えます。

お団子と抹茶の屋台があるといいのに。大学も学費の値上げをするだけじゃなくて、そういうところで小さい商売をしてみたらいかがでしょうか。



ゴージャスな桜の下で、女性カメラマンがゴージャスなカップルの撮影をしてました。



花もいいんだけどむしろお花見の人びとが面白すぎる。

今年も花見ができてしあわせだー。

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2015/03/09

やたら刺激的な花火チョコレート



Trader Joe's で見つけた新製品、「ファイヤーワークス」チョコレート。

チョコレートは業務上、欠かせない備品です。
経費で落とすべきか真剣に考えるほど、チョコレートがないと仕事に差し支える。

なので新しいのが出ると即チェック。

Fireworksとな。
ダークチョコレートというのが嬉しいので早速買ってみました。1ドル99セントなり。

一口食べて、これはかなりびっくり。

そして数秒後に、ダブルでびっくり。

最近、チリペッパー入りの辛いチョコがかなり市民権を得てますが、これはその中でもかなり辛いめのペッパー入り。

そしてその上、口の中で弾ける、懐かしの「ポップ・ロック」キャンディみたいなものが含有されてて、はじけるはじける。

( 中学のころ、アメリカ輸入雑貨店で売ってたあの袋入りのはじけるキャンディが爆発的に流行しました。最初に食べたときの衝撃が、このチョコで一瞬よみがえった)

おっぴり辛、と思うそばからパチパチ来ます。おおなるほど、花火チョコ。

これは使える! 午後2時頃の眠気覚ましにちょうど良さそう。

これなら経費で落としても良いに違いない。2ドルだけど。


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2015/02/24

春の植物園



ワシントンパーク植物園の日曜日(先々週)。

前回は椿の花のことを書き始めたはずが、いつの間にかうっかり胡乱な話に迷いこんでしまいました。大変失礼いたしました。




可憐な春の花。桜のファミリーだと思うけれど、なんだかさっぱり。



今年はやっぱり花が早いようです。マグノリア(木蓮や白蓮)たちももう咲き始めました。

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2015/02/21

カメリア、そして春先の椿事


この間の週末、あまりにもお天気が良かったのでワシントンパーク植物園に行ってみました。

椿の花が満開でした。

見晴らしの良いガゼボのあるあたりに、いろいろな種類の椿が集められている一画があります。




一重のも綺麗ですね。

椿って、花も大きくて色鮮やかなのに、常緑の葉の色が濃く、花が埋もれてしまうからか、あまりパーっと派手やかな感じがしない。

こんなに満開で華麗に咲き誇っていてもどこかもの静かで、わたしの中では「演歌の花」というイメージ。

英語名のCamelliaは「この木をヨーロッパに持ち帰ったイエスズ会の宣教師G.J. Camellusの名にちなむ」だそうです。へー(by ランダムハウス英和大辞典)。

「カメリア」というと「椿」よりもさらに妖艶な気がするのは、むかし深夜によく流れていた「じゅわいよ・くちゅーるマキ カメリアダイヤモンド」のコマーシャルのせいかしら。

シャロン・ストーンも出てましたねー。うふふ、懐かしいでしょう。

わたしがよく覚えてるのはこれ。


80年代の香りですねえ。これは90年代初めだったかな。


ところで、奇妙なハプニングとか珍しい出来事を「椿事」っていうのはなぜなのかなと以前から思っていました。

広辞苑には
【椿事】意外の出来事。非常の事件。珍事。 
とあり、尾崎紅葉が引かれていますが説明はなし。

検索してみたら、こんなに詳細な記事をまとめている方がありました。素晴らしい。
ほうほう。
…でも結局わからないみたいですね。中国の「椿木」にひっかけて日本でいつの時代にか造られた造語みたいです。

ところでつい先日、インターナショナル・ディストリクトで椿事にでくわしました。

とあるカフェで本を読んでいたときのことです。
狭い店内にはわたしのほかには白人女性のお客が1人だけ。 カウンターの中にはアジア系の若い女の子が1人。

そこへ、バックパックを背負った中年~初老の小柄な黒人男性2人が入ってきました。
このお店の客層タイプじゃない二人連れだな、と一瞥して思ったのですが、特に気にせず本を読み続けていたら、すぐにそのうちの1人は出ていき、あとの1人はわたしのすぐ後ろのテーブルについたようでした。
すると、女性のお客さんが急に「オーマイガー」と言うので、本から目をあげて振り返ると、そこには。

小さいおっちゃんが、まるっきりの素っ裸で立っているではありませんか。

 床には脱ぎ捨てたジーンズとジャケットがまるで脱皮したヘビの皮のように置かれています。

おっちゃんは明らかにちょっとどこかネジが飛んでいる状態のようでしたが、襲いかかってきたりはせず、ただすっぽんぽんで店の真ん中に突っ立って、何かつぶやきながらウロウロとしている。

店員さんは、
「SIR! you NEED to LEAVE NOW」
ときっぱり宣言して、ケイサツを呼ぶからね、と 本当に通報しはじめました。(こういうときにもたじろがずに「SIR」と呼びかけているところ、しっかりした子だなと感心しました。偉いわ)

わたしともう1人のお客さんは、顔を見合わせて苦笑。店員の女の子がポリスに電話をしているのを聞きつつ、なるべくおっちゃんの方面を見ないようにしつつ、万一凶暴化したときに武器になりそうなものは、と考えつつ、窓の外に目をやってはやくお巡りさんが来ないかなーと見ていたのですが、こういうときに限ってちっとも来やしない。

おっちゃんは何度か怒られた後、なにかうわ言をブツブツいいながらまた服を着て、数分後にフラフラと店を出ていきました。

お風呂か何かの夢でも見ていたのだろうか。


春先にはいろいろな椿事が発生するようです。


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2015/02/19

チキンフライドステーキとは何か



シアトルから30分くらい南のKENTという町のダウンタウンにある、Maggie's というお店に、何度か朝食を食べに行きました。

手作り感あふれる看板の字がいい感じ。名は体を表すといいますが、メニューもまったくこの字のとおり。


すごーく地に足がついた感じの、アメリカの正しい食堂。

何が特別ってわけでもないんだけど、正統派ダイナーです。


ワッフルはフワフワさくさくで美味しかった!
ちゃんとした生クリームつき(クールウィップでなく)。


ポテトチップスも自家製だそうです。


ウェイトレスのおばちゃんはみんな少しサイズが大きめで、声が大きい。

コーヒーはかなり濃い。


照明は蛍光灯だし、なにかの収容施設の食堂みたいなインテリアですが、ウェイトレスのおばちゃんたちが元気で、いつも活気があります。

日曜の朝ともなると、教会帰りの人びとで満員の盛況になることも。

マグカップが全部バラバラなので、どんなのが出てくるかも楽しみ。


ある日のマグカップはファラオ模様でした……。


 ここである日、「chicken fried steak」というものを注文したのです。上の写真の、白いソース(グレイビー)がかかってるやつです。

チキンフライドステーキ。

て何だかご存知ですか?

わたしは知りませんでした。

「チキン」フライドステーキって言われたら、通常、疑うことなく、それは鶏肉であると推論しますよね。わたしはそう思いました。

しかし、そうではなかったのです。このカリっとした衣に包まれた肉は、なんだかメンチカツの中身によく似ていた。

同行の友人Mに「これはいったいどんなチキンか」と尋ねると、「それは牛である」という驚きの答え。

チキンフライドステーキとは、ビーフをフライドチキンであるかのように料理したものだったのです。

こんなレシピもありました。

「カントリーフライドステーキ」という名で呼ばれていることもある(多分そのほうが多い)ようです。

「だってステーキっていったらビーフじゃないか」というのですが、そ、そうだったのか。なんと紛らわしい。

アメリカ生活17年になりますが、驚くことはまだたくさんあります。




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2015/02/16

ティファニーと沈丁花


シアトルでは2月半ばにして冬が終わってしまいました。

近所でももう花が咲きまくっています。


今年は本当になま暖かい冬だった。今日なんかもう摂氏13度。
軽いセーターにジャケットをはおっただけでオッケーでした。

カスケード山脈も、てっぺんのあたりが白いだけでほとんど雪がない。青い山脈になってます。

週末にワシントン大学近くのモール、University Village に行ったら、ティファニーの前で沈丁花が満開でした。

ここのモール、いつも植栽がお洒落で感心するんだけど、沈丁花も植わってたなんて気づかなかった。しかもこんなに大量に! わりと最近植えられたのかもしれません。




ハワイにいた頃、とても恋しかった花の一つ。

でも今では、プルメリアの花とあの熱帯のもわーっとした空気が懐かしかったりしますが。勝手なものだ。

シアトルには日本の関東地方にあった園芸品種はほとんど揃ってる気がしますが、あと足りないのは、(何度も書いてますが)梅と金木犀と柚子。 金木犀が輸入されないのは不思議。


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2015/02/15

宇宙人に電話をすべきかどうかの問題


今朝のシアトルタイムス一面に、「異星人に呼びかけるべきかどうか、それが問題だ」という記事が載ってました。

いえいえ、トンデモ界隈の人びとの話ではなくて、れっきとしたメインストリーム科学者たちの議論です。

宇宙人へのメッセージといえば、故カール・セーガン博士が提唱した、惑星探査機「ボイジャー」に積まれた黄金のレコードが有名です。

地球の位置、数式、化学式、55言語での挨拶、世界各地の風景や人びとの写真、 そして地球の音楽(ベートーヴェンの第九交響曲も)を収めたこの小さなレコードのことを知って、コドモ心にどれほど衝撃を受けたことか。

科学ってなんてロマンチックなんだ!と感動したものでした。

(その割に、自分で数学や科学を勉強したいとも出来るとも、まーーーるで思わなかったのが残念)


1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、つい2年前に太陽系を出たそうです。

いまこの瞬間にも、人間が一度も見たことのない宇宙空間をどんどん遠ざかっていくボイジャー。
いつの日か、異星人が拾い上げることがあるのかどうか。

SETI(Search for Extra-Terrestrial Intelligence、地球外知的生命探査)についてのセーガン博士の小説『CONTACT』は映画化もされましたが、ボイジャー計画から四半世紀以上たった21世紀の今も、異星人からのメッセージに耳をすませている科学者たちがいます。

この記事で紹介されてるのは、SETI Institute というNPOのDouglas Vakochさんという人。

カリフォルニア州サンノゼ郊外のGoogleの近所に本部があるこの団体では、アクティブ探査、つまり、単に送られて来るかもしれない電波に耳を傾けるだけでなく、こっちから積極的に宇宙にシグナルを送ろうという提案をしてます。

国際協力を得て、地球を代表して送るシグナルの内容にも合意を得、年間百万ドルをかけようという計画。

「積極探査をしたからってエイリアンが攻めて来る危険はありませんよ」

と、このVakochさんは言ってますが、反対している人も多いようです。

民間宇宙事業で有名なspaceXの創業者イーロン・マスクさんも反対だし、意外にもスティーブン・ホーキング博士も反対なんだそうだ。

つまり、いらないことをして悪い宇宙人が地球に攻めて来たらどうするつもりなのだ、という心配をしているのです。



 (このお面たちはシアトル美術館のアフリカの現代作家の作品で、エイリアンとは関係ありません。たぶん)。


SF作家のデヴィッド・ブリンさんは、人類を、スペイン人に滅ぼされた南アメリカの先住民になぞらえて警告してます。

「コルテスに滅ぼされたアステカ帝国みたいな目に遭わないとも限らない」

と言うのです。子孫たちをそんな目に遭わせるかもしれない真似はしないほうが良いと。

うーん。でも、たまたまシグナルを受け取った宇宙人が、おいおいこんなちょろい惑星があるぜ、征服してやろうぜ、とはるばる攻めて来るかなあ?
それだけ進んだ文明のエイリアンにとって地球の何にそれほど価値があるというのだ??
ちょっと地球と人類の価値を買いかぶりすぎなんじゃないでしょうか?

それとも宇宙にはギーガーの描いたエイリアン的な、ゴキブリが巨大化して文明を築いたみたいな、「殺。食!殺!」以外にはなにも意識を持たない生物が繁殖していて、のんきな惑星が電波を飛ばして来るのを手ぐすね引いて待ってるというのか。

まあそういうのが来ちゃったら、人類/地球の運命はそういうものでした、ということじゃないか。
 
私は、人類の好奇心をして、外に出て行かずには済まないと思います。

この記事の最後に紹介されていた、フランク・ドレイクさん(SETIの草分けで長老の天文物理学者)のコメントが素敵すぎました。

ドレイクさんはプエルトリコの電波望遠鏡から外宇宙のM13星団にむかって、1970年代にシグナルを送ったことがあります。
そのメッセージが向こうの星に届くまでにかかる時間は、2万5000年

 それを何者かが受け取る可能性は「無限に近いほど少ない」とドレイクさんは認めています。

しかも文明が存続する時間は約1万年くらいだと思われるから、メッセージを拾った異星人が来てみたら、もう人類はいなくなっているかもしれない。

じゃあなぜそんなことをするのか、という問いに、「好奇心」と答えています。

「私たちだって、古代のギリシア人やローマ人や、ソクラテスたちからのメッセージをいつも受け取っているではないですか。遥か昔にいなくなったとはいえ、彼らの言葉は今でも価値がある。
私たちは未来に向けた考古学をやろうとしているんですよ」


 

記事のおまけに「良いエイリアン」と「悪いエイリアン」の解説がありました(笑)。

良いエイリアン代表は、もちろんヨーダ師。



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