2013/11/09

コパチャック公園


なんだかんだと右往左往じたばたしている間に、気がつけば11月が始まってました。
うわー。

これは先月ちらっと行った、Kitsap 半島のねもと近くにある、Kopachuck State Park。
この小さな島も州の公園の一部です。


駐車場から、ダグラスファーやレッドシダーの大木の間をゆるゆると数分下っていくとピクニックエリアのある小さなビーチがあって、インスタントなハイキングが楽しめます。

以前はキャンプもできたのが、ダグラスファーに病気がはびこり、倒木の危険があるため現在はキャンプ場は閉鎖中。




「コパチャック」って、「チャペック」さんみたいなチェコのあたりの人の名前かと思っていたら、全然違った。

このあたりの部族と白人の間で使われた貿易言語の「チヌーク」言葉で、「水辺」という意味なのだそうです。


ピュージェット湾の一番奥まったあたりにある、静かな湾です。
ねこの額ほどのビーチは、満潮になるとほとんど水没。

冬の鳥たちがもうちらほらと来ているようでした。


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2013/10/30

クボタ・ガーデン



Soy Source (10/25号)でもご紹介しましたが、窪田ガーデンに行ってきました。


前から気になっていた、サウスシアトルにあるジャパニーズガーデン。




新しい立派な門が。

ここは、日系の造園家だった窪田ファミリーが20世紀前半からこつこつと築いてきた庭園で、1987年になってシアトル市が買い取り、公園にしたもの。

年中無休、無料公開です。(日没閉園)
 


窪田ファミリーの一代目はフジタロウさんという高知出身の親父さんで、1907年に20代でアメリカに単身わたってきて、独学で造園を学んだという人。


当時のアメリカでは、日本人だったらほとんど無条件で誰でも庭師になれたなんて話を聞いたことがある。
かつての日本で英米人なら誰でも英会話教師になれたのと同じような大雑把さな話だけど、細やかな草木の手入れというのは日本の農家の息子であってみれば当然の基礎教養だったのでしょう。


シアトル市内外の造園業で成功した窪田フジタロウさんは、ここに広大な苗木園と自宅を構え、家族とお客さんのために少しずつ庭園を増築していったところに、第二次大戦が起こり、家族そろってアイダホの収容所に送られた。

戦争中の4年間、この庭園は放置されていたそうです。

終戦後、息子さんと一緒にまた造園業を再開、庭園にも築山を作ったり滝を作ったり、充実させていった。フジタロウ氏(と息子さんも)ライフワークだったんですね。
 

この庭園は、「作品」としての精緻な日本庭園じゃなくて、大木が囲み、ピクニックに最適な芝生広場もあり、あちこちにベンチが配されている、おおらかなガーデン。



ここも70年代後半、フジタロウ氏が亡くなった後でデベロッパーがコンドミニアムにする話もあったのを、有志が働きかけて市の歴史的ランドマークに指定、のちにシアトル市が公園として買い取るまでいろいろコミュニティが働いた。
開発を阻止するために歴史的建造物とかランドマークに指定してしまうというのは、60年代後半からパイクプレイスマーケットなどいろいろなところで使われてきた手段。

こうやって長く近所の人に愛される庭を遺すというのは、なかなか素敵な人生だ。



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2013/10/25

Pennies for all


とあるカフェのレジにて。チップ用のジャーとは別に、「PENNIES FOR ALL」と書かれた入れものがあった。

お釣りのペニー硬貨が要らない人はここにちゃりんちゃりんと投げ入れていき、支払いのときに例えば3ドル11セントなんだけどお財布の中に10セント硬貨しか入ってないやというような場合に、ここからペニーをもらって支払って良い、というそういうシステム。


これはカフェだけじゃなくって、スーパーなんかでも、キャッシュで支払う時に財布をのぞいて「あー、2セントたりないや」と言うと、レジの女の子が「いいわよー、これ使って」とレジの脇にあるのを足してくれたり、一度なんか後ろに並んでいた人がペニー硬貨をくれたことがあった。

これは多分、わたしがあまりに貧乏そうな格好をしてるから恵んでくれたんではないと思う。多分。
2セント足りないがために20ドルからお釣りを出すほうが面倒だったり、後ろの人もレジの子がお釣りを計算して数えて出すのを待っているより(日本のレジみたいな早業じゃないので)、いらないペニーを出したほうがお得だとおもったのかもしれない。




カフェでは気づくと何も言わずに普通に2セントか3セント分切り上げておつりをくれてたりもする。

 やっぱり大雑把でおおらかな国だなあ、ていうかペニーってもうお金として認められてない?と思っていたのだけど、今年の2月にバンクーバーに行ったら、あちこちのレジのところに、もうすぐペニー硬貨が廃止されますよと書いてあった。
カナダでは、今年3月からペニーの発行と流通をやめたのでした。

理由は、カナダ政府の広報ページによれば、ペニー硬貨は作るほうが実際の価値よりもコストが高くて、発行すればしただけ税金の無駄になるのと、小売店や金融機関がペニーの取り扱いにかかるコストを削減できるから、だそうです。

1~2セントと6~7セントの時は切り捨て、3~4セントと8~9セントの時は切り上げされて、次の5セントか10セントに値上げまたは値下げされ、クレジットカードやデビットカードの場合は端数もそのままの計算。
キャッシュとカードの売上価格を別扱いにするのって会計上面倒じゃないのかなあとも思うんだけど、切り上げ&切り捨て分は別項目を立てるんでしょうか。

そういえば、日本の1円玉がアルミニウムで出来ているのを知って友人の米国人はやたら驚いていた。アルミでお金ができてるなんて!て、驚かれるほうが驚きだったけど、世界的にも珍しいのか。
1円玉は製造に3円かかるそうだけど、まだ廃止なんて話は全然出てないみたいですね。

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2013/10/22

にしきぎ



シアトルの紅葉景色のなかでひときわ目をひく鮮やかなピンク色は、Spindle tree、ニシキギ。




 「錦木」って紅葉の代表みたいな名前をつけられてますが、日本ではこんな濃いピンクの紅葉は見た覚えがない。微妙に品種が違うのか、気温や土の質が関係しているのか。

ウェブで見た限りでは Euonymus alatus という種類が「にしきぎ」で、Burning Bush という名前で園芸店で売られてるみたいです。バーニングブッシュって…。

きゅーっと寒くなる9月から10月、絵の具を塗るように色が変わっていく、可憐な葉っぱです。

今年の紅葉ももうそろそろ終わり。





毎年、花の時期も紅葉の時期も、うかうかしている間にすぐ終わってしまいます。





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2013/10/14

秋の紫陽花


ひゃー、いつの間にかもう10月半ば! 寒くなって来たわけですね。


シアトルではアジサイをたくさん見かける。東京でアジサイっていうと梅雨の頃の花で、そしてアジサイの紅葉っていうのはまったく記憶にないのだけど、こちらでは気候のせいか、5月頃から今頃までいつまでもいつまでも花がついたままになっていて、そしてそのまま紅葉に突入している。




この枯れかかったアジサイというのがまた、妖艶。

夏が暑くなり過ぎないせいなのか、こんなに鮮やかに色が残ってます。






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2013/10/12

葡萄ときのこ


秋の味覚。バラードマーケットで、珍しいコンコードぶどうが安かった。

この種類はこの辺のお店ではほとんど見ない。野葡萄のような野性っぽいおもむきがある葡萄で、種があって皮も厚いので食べにくいけど、香りがすごく良くて酸味も甘みも強くて、日本の巨峰のミニチュアみたい。アメリカで食べた葡萄の中で、一番おいしかった。

コンコードはアメリカ東海岸で野葡萄から作られた品種で、巨峰よりずっと原種に近いようです。あの濃い色のWelch's のジュースやジャムはこの葡萄から作られてるんですねー。

もうちょっと時間に余裕があるときに安く出てたら、ジャム作ってみたい。種とるのが面倒そうだ。



こちらもバラードマーケットで買った、ロブスターきのこ。
ほんとに Lobster mushroom という名称で売られてる。茹でたロブスターみたいな色のきのこ。

いつもはこれ1ポンドあたり25ドルとかしてるのが、値段つけ間違った?と思うような7ドル台。前からちょっと食べてみたかったので即買い。
激安っていっても、これ2個(大きいのは手のひらサイズ)で3ドル43セントでしたけど。

山道で見かけても絶対に手を出そうと思わないこの色。そしてかすかに海老っぽい匂いがする。
あるタイプの宿主きのこに取り憑いて成長するパラサイトきのこなんだそうです。
と聞くとますます禍々しい。これ最初に食べた人は勇気あるなー。

レジのお兄ちゃんは「これ、ロブスターみたいな味がするんだよね」と言ってたけど、うーん? そう? 
ふつうにバターでソテーにしてみたけど、そう?ロブスター? 味はそれほど個性的じゃなくて、むしろ大味でした。テクスチャーは肉がもそっとしてて、固め。加熱してもしめじやシイタケみたいに水分を吸ってなめらかにならない頑固きのこ。スープかリゾットにしたほうがおいしかったかも。




ロブスターや松茸さんはおいといて、近隣の山からやってきたきのこの花形はこちらです。
シャンテレルきのこ(アンズ茸)さん。 

この写真は出始めの9月初めころ、パイクプレイスの八百屋さんで、まだ1ポンド10ドル近かった。今は7ドル台。先週はバラードマーケット、スペシャルで5ドル98だった。これが底値かな。やっぱり今年はきのこの当たり年みたいです。ビバきのこ!

シャンテレルきのこは、リゾットにしてもソテーにしても、香りも高くてほんとにおいしい。
まだしばらく楽しめそうです。近所のスーパーで山を身近に感じる、うれしい季節。


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2013/10/10

ゴールデンガーデンと船


ある日のGolden Gardens (ゴールデンガーデン)公園(だいぶ前ですが)の夕暮れ。


ほんとにピュージェット湾を囲むこの地域というのは、外波の来ない穏やかな水がずっと広がっていて、ヨットやカヌーやカヤックには最適です。

むかしアーサー・ランサムの冒険物語を読んでから、ひそかに小さなヨットには憧れを持っているのだけど、いかんせん完全にインドア向きに出来ているので、ヨットどころかカヌーのパドルもおぼつかない。ハワイで二人乗りカヤックに乗ってみた時には、水をばちゃばちゃかけるだけでまるで何の役にも立たないので後ろの席の息子に「もうママ、漕がなくていいから」 と言われたし。
ロープどころかリボン結びも猫村さんみたいにタテ結びになっちゃうし。

しかも水に入れられると沈むときては。陸にいたほうが安全ですね。



あちこちの公園や小島にひょこっと水からいけちゃうのはいいなあ。ひょこっと行ってみたくなるような小島が、ピュージェット湾にはいろいろあるんですよねー。 
ベーコンと卵と「ペミカン」を持って。



このところ、ずうーっと家でこもり仕事が続いて、せっかくちょっとお天気が良い午後が続いているのにもったいないったら。

ヨットで仕事ってどうでしょう。
揺れますね。ネット繋がらないよね。

友人の旦那さんの元上司が、退職してご夫婦で1年間ヨット旅行に出たそうだけど。ITの人だから多分洋上でもサテライトで仕事するのかも。

夫婦2人きりで小さい船に1年て(もちろん乗りっぱなしではないだろうけど)、それはもはや優雅をとおりこして、サバイバル。この街の人って、ソフトウェアとか法律とかめちゃめちゃインドアな仕事をしてて週末には自転車で100マイル走ってみたりヨットで遠出してみたり、エクストリームな人がわりと普通にいる。意外にアウトドア魂の強い街なのだ。


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