2013/03/14

悪魔と珈琲を



期末試験期間中につき、ブログ自粛中。来週までお休みいたします。

写真はクイーン・アンのキューバ珈琲屋さん。


壁一面だけでなく、テーブルにもファンキーな絵が描いてありました。





悪魔ちゃんでいっぱいの店内でした。



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2013/03/11

ノルウェイ町 Poulsbo

 少し前の小遠足。
シアトルのダウンタウンからフェリーでベインブリッジ島へ。



フェリーに乗ってる時間は30分くらい。

対岸のWinslow からまた車で20分くらいのPoulsbo(ポールズボー)という、変わった名前の町へ行ってきました。


島なんだか陸続きなんだか良くわからない複雑な形をしたキトサップ半島の北の方にある、深い入り江に面した小さな町。

19世紀にノルウェイ人が入植して作った町で、いまでもノルウェイな意匠がいっぱいの町です。


金のねじねじパンの看板が目印のベーカリー、Sluy's Poulsbo Bakery はけっこう有名らしい。



オーセンティックな北欧の焼き菓子に混じって、


こってり系の人形ドーナツも。アメリカに根づいて1世紀の歴史を感じるラインナップ。


 ご近所のおばちゃまが次から次へと来店して賑わってました。
チーズ入りのかりかりパンもおいしかったです。


ベーカリーがある通りに出ている看板は、読めない。これは本屋さんですね。



入り江に面した公園には、やっぱりヴァイキングさんが。

これは「ヴァイキング王オーラヴ」の像で、きわめて歴史に忠実な像だそうで、とてもシンプルな装いです。長靴もヘルメットも、無印良品のようなシンプルさ。
でも強そう。
 
本物のヴァイキングはヘルメットに角なんかつけていなかったらしいです。





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2013/03/09

凍りついた心も熱くなるショコラ



シアトルにはおそくまで開いているカフェが意外に少ない。賑やかなCapitol Hill のあたりはまだしも、バラードのあたりのカフェは早くて午後5時、遅くてもせいぜい9時くらいで閉まってしまう。


その中で午後11時まで開いてる夜更かしの味方のひとつが、Chocolati のGreenwood店 とWallingford店。

グリーンウッドの店は古い住宅を改造した店舗で、奥のほうに入口からはわからない広々した空間があって驚かされます。

照明も落とした、アダルトな雰囲気です。

ほかにもグリーンレイクの公園の北側にちっちゃい店(ここは5時まで)と、ダウンタウンの中央図書館にもキオスクが(ここも5時まで)出てます。

まだ夜は寒い春先、どろりと濃厚な熱いチョコレートが飲みたいときに。


わたしはここのカイエンペッパー入りのホットチョコレートが好きです。

ペッパー入り板チョコは、最近よく見るようになりましたね。

映画『 ショコラ』でも、ジュリエット・ビノシュが、南米の唐辛子入り熱いチョコレートを作ってました。

凍りついた心も熱くなるホットチョコレート。

個人的殿堂入り映画のひとつです。




「なにこれは…子どもの時に、なにかこんなものがあった気がするわね…」 ジュディ・デンチ、大好き~。


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ビーバーその後


花もほころび始めた3月です。

ゴールデンガーデン公園に行ってみました。

去年6月に見に行ったビーバーロッジをチェック。


 あった。巨大化してます。

 削り痕も新しい。


水辺の樹木ばかりか、周辺の舗道沿いの木も次々に倒されてます。




この調子ではすぐに池のまわりに木がなくなってしまうんではないかと心配になるほどですが、"My Ballard" によれば、公園管理局ではビーバーはそっとしておくポリシーです。


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2013/03/05

Lucky Buddha Beer ?


先日、セントラル・マーケットで見かけて思わず買ってしまいました。

Lucky Buddha Beer


うううーん、でもこの人は…どうみても仏陀ではなくて「布袋さん」じゃないか?

でフェイスブックページに行ってみたら「福禄寿喜」て書いてあるし…?


みんな一緒くたか!  



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2013/03/04

雛祭り舞踏とTOKARAさんの桜道明寺



3月3日、フィニーにあるTOKARAさんのオープンハウスイベントに行ってきました。

お天気も良く、花もほころびはじめて、シアトルも春の予感たっぷり。



お琴と三味線の地唄、それに薫さんの短い舞踏を堪能いたしました。


飾られていたお雛様がまた、婀っぽくて演目にぴったり。


舞踏家は急な階段からゆらゆらと登場。春先のかげろうのような。
昼寝の夢に立ち現れた、遠い昔の遊び女のような、はかなくも可憐、そしてあやしい一幕。


小さな畳敷きの部屋に、千種さんの三味線と地唄が気持ちよ〜〜く響きます。
本当に気持ちの良い音空間でした。なんと贅沢な春の午後。


本日のスペシャル、道明寺ももちろん頂いてきました。
桜の葉の華やかな香り。上品な餡の味、久しぶりでございました。

次は5月5日子どもの日、柏餅も買いにいかなければ!




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橋の向こう <ミシシッピ州ジャクソン 5>


 <週のうち六日、バスに乗ってウッドロー・ウィルソン橋を渡り、ミス・リーフォルトや、ご友人の白人家族の住むベルへイヴンに向かう。>(『ヘルプ 心がつなぐストーリー』上巻 28p)

ミシシッピ州ジャクソンのグーグルマップは何度も何度もにらめっこしたのだけど、この「ウッドロー・ウィルソン橋」がどうしても見つからなかった。

実際に行ってみると、これは川にかかる橋じゃなくて、鉄道の線路をまたぐ大きな陸橋でした。

この橋は、『ヘルプ』では黒人地区と白人地区をわける境目として描かれてます。実際、その通りでした。

 <こうしてジャクソンでは、白人の居住区はどんどん増えていくが、あたしらの住む地区はひとつの大きなアリ塚みたいだ。売り物にはならない政府の保有地に囲まれていて、人が増えてもこれ以上は広がりようがない。黒人地区は混み合っていくばかりだ。>(上巻29p)


『ヘルプ』の舞台になったのは1962年から63年ですが、それから半世紀たった現在も、この「棲み分け」の状況はあまり変わっていないように見えます。

上の写真は、ウッドロー・ウィルソン橋を渡ってしばらく行ったあたりにあった、きわめてシンプルな窓のないナイトクラブ。
 ミニーの旦那、リロイが飲んだくれていたのもこんなクラブだったかもしれません。


 このすぐ近くに、自宅前で暗殺された黒人活動家メドガー・エヴァーズの家があります。

<「KKKに撃たれたんだよ。自分の家の前で。一時間前に」
背筋に鳥肌が立つ。「家ってどこ?」
「ガインズ通りだよ。あたしらの病院に運ばれたんだ」>

 <ミニーはこぶしを握り、歯がみしている。
「子どもちたの目の前で撃たれたんだよ、エイビリーン> (上巻 328p)

エヴァーズの家は博物館として保存されていますが、見学は予約制なので中は見ませんでした。彼が撃たれて倒れたドライブウェイも、そのままに保存されています。
 

 エヴァーズ宅のあるガインズ通り。この通りは手入れの行き届いた、比較的良い暮らし向きの家が多い。



でも地区のほかの場所は貧しさが露わです。


裕福でない地域には、放し飼いだか野良だかわからない犬が困った顔でうろうろしているのは全米共通。
ハワイにもワシントン州にも、犬放し飼いエリアがあります。
人を噛んだりしない限り、犬がちょっとくらいうろうろ出歩いていても隣人も大騒ぎしないのでしょう。


こちらは橋の反対側、ダウンタウンに近いノース・ステート・ストリートのお屋敷。
 ジャクソンの白人エスタブリッシュメントたちが居を構えた通りです。


 現在の基準からすると規模は小ぶりですが、意匠をこらしたお屋敷。ギリシア風円柱の並ぶポーチ、裏のポーチにはブランコの椅子、きっと表玄関のドアを開けたら中には回り階段があるに違いない。
 

 ダウンタウンから少し離れたベルヘイヴン地域は、『ヘルプ』でエリザベスやヒリーが住むという設定の住宅街。20代の中流階級の若い夫婦が最初に住むに適当なこぢんまりした家が並ぶ、閑静な住宅街でした。


このネイバーフッドには犬はうろうろしていなかったけれど、かわりに猫たちがひなたぼっこをしてました。

人種隔離政策は半世紀前に撤廃されたものの、圧倒的な経済的格差の壁は今でも取り払われてはいないし、当時からの住宅街にはまだ「こちら側」と「あちら側」の違いが厳然と存在しています。


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