2014/09/11

Goodwill でハンティング


レイバー・デイ(9月最初の月曜日で、今年は9月1日)の前にGoodwill に行ったら、もうパンプキンが飾ってあってびっくりした。

レジの前に、すっかりやる気満々のハロウィーンコーナーが出来ていました。早っ!



たしかに、ハロウィーンといえばGoodwill。 1年で一番のかきいれどきなのかもしれません。しかしまだ新学期始まったばかりなのにー。

ハワイにいたとき、息子が5年生だったかのハロウィーンに、たまたま巨大アフロ頭にしていたので「ジミヘン」をやらせたことがありました。

Goodwillでヘチマ型のサングラスを見かけて思いつき、その場でぴちぴちのタイトなパンタロン(当時は女性用0号がちょうど良かった。かわいい体型だった)と70年代風ジャケット、頭に巻く用の長いスカーフを見繕いました。全部で15ドルもしなかったと思う。母としてはかなりの自信作でした。本人はあまりわかってなくて、ジミヘンて何?俺だれ?みたいな状態だったんですけど、トリック&トリートで回った先のお父さんたちに、けっこうウケてました。



「騎士のつくりかた」なんて親切なガイドも売ってます。

このハロウィーンコーナーは中古品じゃなくて新品がほとんどですが、でもさすがGoodwill(ていうか、さすが、シアトルのGoodwillというべきか)。
ほんものの紳士用のキルト(スカート)なんてしろものもちゃんとある!



「グッドウィルでハンティング」とい親父ギャグのしょうもないタイトルをずーっと前に思いついてニヤニヤしていたんですが、書こうと思ってるうちに、愛するロビン・ウィリアムズ氏が亡くなってしまった。

大ショックでした。あまりにもあまりにも悲しい。

ロビン・ウィリアムズが亡くなってすぐ、息子がGoodwill Hunting をNetflixのストリーミングで初めて観て、「すげえグッドムービーだ」と感動してました。



Goodwill大好き。木馬も売ってるしゴリラも売ってるし(買わんけど)。

カマボコ型倉庫のような外見の広い店の中は、家具、洋服、靴、レコード、本、食器など宝の山。


うちから歩いて5分くらいのところにあるバラード店、私は密かにシアトル中で品揃え最高だと思ってます。ここでは洋服も、J.Crew、Banana Republic、Ann Taylorなんかのそこそこ新しいのをよく見かけたりする。

今までにGoodwillで買った服の中で一番のお買い得は、ほぼ新品のアルパカ100%セーター。たしか7ドルとか、そんな値段でした。もう3シーズンは着ているけど、毛玉もぜんぜん出ないし軽くてあたたか。バナナリパブリックでプロパーで買ったセーターよりもよほど長持ちしてます。

家具コーナーと食器コーナーは必ずチェック。ファイヤーキングやオールド・パイレックスを、街のアンティークショップの何分の1かの値段で探し出すのが楽しみ。

貧乏な母子家庭なので、ウチの家具といえば主役はGoodwillです。

去年引っ越した後、ダイニング用の椅子はすべてGoodwillで調達しました。1脚すべて10ドル以下。

ほんとうに欲しい椅子は1脚1000ドルくらいするし、ピア・ワンとかIKEAの東南アジア製の椅子にそこそこの値段を出すよりは、誰かがいらなくなったのを買うほうが環境にも財布にも優しいしね、と超自己満足のWin-win買いもの天国。

Goodwill 家具は素性も状態ももちろんピンキリなので、コンディションの良い気に入ったものを見つけたら迷わず即ゲット。
学校が新学期で移動する人の多いこの時期、8月~9月は、家具の数が多くって狙い目です。



 

この椅子2脚は、素材も良くて作りもしっかりしてはいたものの、塗装がはがれて汚かったので、去年の夏休みにヤスリがけと塗装を息子に命じました。
ニス代と紙やすり代が20ドルくらい、椅子本体が各7ドルくらい。

そしてこのディナー皿とは運命の出会いが(大げさ)。

これ、むかし4枚持っていたうちの1枚を割ってしまって、以前はバラ売りしてたのにもう今はセット販売しかしてないので買い足せず、10年越しで心にかかってたもの。その皿が2枚、Goodwillバラード店のごちゃごちゃした皿売り場の片隅で、私を待っていてくれたのです。


もう1個、最近の自慢はこのボーンチャイナのパスタ皿。これも7ドルくらい。
フルーツを入れる大ぶりのボウルが欲しいなと思っていたのでちょうど良かった。
欲しいと思って気長に探すと何かしら必ず描いていた通りのものがいつか出てくる、魔法のようなGoodwill。

そして、Goodwillの良いところは、文字通りなんでも引き取ってくれるところ。

日本のリサイクルショップは本当に細かくて、寄付するつもりでも受け取ってくれないものの方が多いですが、アメリカの場合は中身もなにも見ずに太っ腹で受け取ってくれます。

中身がたとえ穴のあいた靴下でも着古したパンツでも焦げ付いた鍋でも人骨でも、持っていけばとりあえず何でも受け取ってくれるのです。

(追記:これは私がそんなモノを寄付してるって意味じゃありませんよ~~! 
寄付されているモノの山を見てると、どう見てもあの袋の中には人の役に立ちそうなモノがあんまり入ってそうもないなー、という風情のがけっこうあるって話です。偏見かもしれないけど、だって第一、みんなビニールのゴミ袋に詰めて持ってきてるし)

先日はベルビューのGoodwillでほんとに人間の頭蓋骨が3つも寄付されていたのが発覚して、大騒ぎになりました。

バラード店の場合は店の横のとこにドライブスルーがあって、係の人が待ち受けているので、袋や箱に入れたままの不要品をどさっとおろしていくだけ。
店によっては無人のコンテナのようなものの中に不要品を置いていくシステムのとこもあります。

寄付されているうちの何割が人様の役に立つのかは謎ですが、とにかく自分でゴミ箱に入れなくても良いという免罪符を与えてくれるので、断捨離にはたいへん役に立つのです。

Goodwillは非営利組織だから、ちょっとくらい無駄なものを買ってしまっても寄付だと思えば良い。

どこまでもWIN-WINのショッピングセラピーです。


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2014/09/07

ピンクフラミンゴの謎


アメリカの謎はいろいろありますが、大きな謎のひとつが、ピンクフラミンゴ。


なぜ、庭にピンクのフラミンゴがいるのか。


70年代のキッチュなはやりものだと思っていたら、今でもちゃんとガーデンショップに売っている。

シアトルはバラードの住宅街でも、何%かの割合で、お庭にプラスチックのピンクのフラミンゴがいる家が存在する。

なぜ?洒落なのか、本当に好きなのか、何かの魔除けなのか。教えてーフラミンゴ。


ハロウィンが近くなってくるとこんなガイコツフラミンゴも登場してきます。


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2014/09/06

ベルビュー植物園の吊り橋とフクシア



ベルビュー植物園(Bellevue Botanical Garden)の改築工事が完成したようです。
入り口がこんなに立派になっていました。

入場は無料。夜明けから日暮れまで、毎日オープン。

気のきいたギフトショップもあります。
カフェもあったらいいのに。


入るとすぐにこんな和風のあづま屋が。

園内はロックガーデン、スプリングコートヤード、水を節約したサステナブルなガーデンの見本である「ウォーターワイズ」ガーデン、などいくつかのエリアにわかれてます。

いまはフクシアガーデン(Fuchsia Garden)が花ざかり。


英語のfuchsia は「フューシア」という発音ですが、日本語の「フクシア」はドイツ語読みから来ているのでしょうね。ここのフクシアガーデンは、地元のフクシア愛好会(Eastside Fuchsia Society)の方がたが丹精しているものだそうです。

日本語では花そのものは「フクシア」と呼びますが、色については最近「フューシャピンク」という呼び名が定着しているようでね。ややこしい。



ガーデンのなかにあちこちに座れる(=手入れの良い/まだ新しい)ベンチがたくさんあるのもこの植物園の良いところ。

せっかくベンチがあっても、 雨の多いシアトル近郊では苔が生えちゃってたり鳥フンがひどかったり埋もれていたりすることも多いのです。たとえば沈みゆくベンチもあった、ワシントンパーク植物園とか


「YAO Garden」という名の、垣根をめぐらせた日本風庭園もあります。
 これ、「八尾ガーデン」だったんですね。

大阪の八尾市とベルビュー市が姉妹都市になったのを記念して、70年代に造られたのが後からここに移転されたんだそうです。


とっても立派な本格的な門があります。
どこの大工さんが作ったものか、「釘を使わないで建てられた」とパンフレットにありました。

「伝統的な日本庭園を真似たものではなく、植物にもデザインにも日本とノースウェストのそれぞれの影響を融合させたもの」だそうです。

ポートランドの日本庭園も、規模はこれよりもずっと大きいですが、やはりそんな感じでした。


懐かしい日本の花もちらほらと見られます。これはホトトギス。



子どもの頃、庭のホトトギスの蜜をちゅうちゅう吸うのが好きだったのを思い出しました。
花の下のぷりっと膨らんだところに蜜が入っているのを誰に教えてもらったのだったか。


園内をぐるりと廻るメインの散策路は10分もあれば回れてしまうくらいですが、 その先に「Lost Meadow」(「失われた園」!)という名前のついた0.5kmくらいの小径もあります。



トレイルの先には、ちょっとした谷の上に吊り橋がかかってます。

静かな谷の上に、キツツキがこんこんこんこんとメープルの幹を叩く音が響いていました。






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2014/09/05

Game Day


いつの間にか9月になってて、シアトルの公立校も新学期が始まりました。

うちの真向かいの家に小学校2人幼稚園1人の3人兄弟がいてしかも庭がアスレチックになっていて、夏休みの間は1日9時間くらい誰かしらの絶叫が聞こえてたのですが、昼間はだいぶ静かになった。
その代わり午後4時くらいになるとパワーアップした絶叫が戻って来てますが。

うちの少年は夏休み中、夏期学期でフルに3科目取ってたので、ようやく先週から夏休み。大学は9月の第4週まで始まらないのです。長い夏休みだ。

NFLも始まりました。木曜日はシーズン最初の試合で、 今年スーパーボウルに勝ったシアトル・シーホークスのチャンピオンチームとしての第一試合ってことで、もう今週のはじめくらいから街中浮足立ってて、きのうはスーパーに買いものにいったら5人に1人くらいの勢いでジャージを着てる感じでした。

シーズン最初の試合なのに、なんだかもうワールドチャンピオンシップみたいな騒ぎ。
うちの少年もイソイソと彼女んちに観戦にいきました。

シアトルのセンチュリーリンク・フィールド、きのうテレビで報告されてた観客数は確か68,520人とかだった。定員超えてるじゃん!

シーホークスは昨日の試合もスーパーボウルと同様あっさりと、ラクラクと勝ってしまいましたが、見せ場が多くて面白かったー。キャラが立ってるよね、シーホークスの選手って。今年はほんとにまた強そうだ。

今週も快晴のシアトルですが、気温はすっかり爽やかになってしまって、もう秋ですね。


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2014/09/04

踊る風の招待状と黒ごまアイス


先日ラーメン探訪の帰りに、Kさんと立ち寄ったワールドマーケット

例によってついくだらないものをいろいろと買い込んでしまいましたが、このイタリア製コーンミールビスケットは日本で買ってきたカリントウもそろそろなくなって来た頃合いに、ちょっと感動的なおやつでした。

Barilla ってあちこちのスーパーで売ってるパスタのメーカー。

なになに。

Il vento lo invito a vallare, il mais non si fece pregare.

 「踊る風の招待状は、トウモロコシを祈るませんでした」 by Google 翻訳。

うん、なんとなく言いたいことはわかる気がするよww  


全粒粉、コーンミール、コーン「フレーク」がミックスされてるようで、ジャリジャリ感がとっても気持ち良い。
1袋3ドル99セントでした。



こちらはメトロポリタン・マーケットのセールで見つけたメイド・イン・シアトルの黒ごまアイスクリーム。

Pink's ice cream というブランド、見たことありませんでしたが、こいつはかなりしっかり黒胡麻風味!

コーンシロップとか入ってて、無添加とかオーガニックとかじゃないのですが、それでもしっかり黒胡麻!

シアトルでこんなにお手軽に黒ゴマアイスが食べられるなんて、ちょっと幸せです。

サイトに行ってみたら、「Seattle's Asian Ice Cream」という看板を出している、この会社。

フレーバーは黒ゴマのほかに、タイ風アイスティー、ココナツ、マンゴー、グリーンティー、タロ、そしてドリアン!

なんだか限りなくハワイっぽい。そして、このラインナップに既視感が。10年近く前にホノルルのカレッジでビジネスのクラスをとったときに、グループ発表でアイスクリーム屋さんのビジネスプランを作るという課題があって、そのとき「オーガニックで地元の食材で」というテーマで作ったメニューに、そっくり~! 

プレゼンテーションを作りながら、ドリアンと黒ゴマ、タロのアイスクリーム食べたいな―と思ってメニューに入れたのでよく覚えてる。もしかして創立者がそのときのクラスメイトだったりしてー。

なんだかひとごとと思えないので応援します、このブランド。

ウワジマヤさんほかのスーパーと、フレモントとUディストリクトのファーマーズマーケットに出てるそうです。よろしくね(笑)。

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2014/08/31

雨のクィノルト・ロッジ


クィノルト湖畔にあるQuinault Lodge(クィノルト・ロッジ)。

1926年建築の、雰囲気ある建物です。

通年営業で、宿泊代もけっこう高いんだけどわりにいつも予約がいっぱいの人気ロッジです。

今回はランチだけ利用。

ランチもハンバーガーで15ドルくらいと、けっこうお高めです。



ついたのがもう2時頃で、ランチ営業はそろそろおしまいだったのだけど融通をきかせてくれた。

スタッフはとっても親切で、どこから来たの?どこ行った?とあれこれローカル情報を教えてくれました。

チキンカレーサンドイッチ、友人Mはハンバーガー。

観光地のお値段で内容ですけど、普通においしい。



ルーズベルト大統領も来て泊まったという由緒あるホテルらしい、落ち着いたロッジのダイニング。
ダイニングの名前も「ルーズベルト・ルーム」といいます。



窓辺にハミングバード用のお食事処がありました。


雨の日の遠出もなかなか風情があります。

この先をあと1時間くらい北上すると、数年前に『トワイライト』で盛り上がった「バンパイアの里」フォークス。

私は原作も読んでないし映画もちょっとしか観てないんですが、クィノルト湖とロッジも映画の舞台になったそうです。



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2014/08/30

クィノルト湖畔の千年トウヒ


しばらく前ですが、7月の雨の週末、オリンピック半島のLake Quinault(クィノルト湖)に行ってきました。

 ここです。

シアトルからだとクルマで3時間弱。
「クィノルト」はこのへんのネイティブ部族の名前です。

このへんからオリンピック半島一帯に、有名な温帯雨林がえんえんと続いています。

クィノルト湖の北側は世界遺産にも指定されている国立公園の「Olympic National Park」ですが、
湖の南側に国有林の「Olympic National Forest」の管轄の、とても整備がいきとどいた森の小径があるので、今回はそのトレイルを散歩。 ぐるっと1周、約3マイル(5キロ弱)。

パーキングに取り付けられている木箱に、1日の利用料金5ドル(クルマ1台につき)を支払ってトレイルへ。
 

連邦政府の管轄だけあって、ほんとに整備がいきとどいてる。

下生えが生い茂っちゃってて標識もないことが多い州立公園のトレイルとは大違いです。

連邦政府は以前より国立公園の予算を削ってますけど、それでも国立公園に行くといっつも、ピカピカの施設の立派さにびっくりしてしまいます。なにもここまでピカピカにせんでもいいのに、と思うこともある。

歩きやすいトレイルはありがたいですが。


このへんの森は年間12フィート、約3.7メートルの降水量があるんだそうです。

シアトルも雨が多いけど(シアトルの雨は年間約1メートル)その3.7倍です!!


太平洋からの湿った風がオリンピックの山にあたってじゃんじゃん雨を降らせていくので、だから植物の成長がすさまじい。

温帯雨林というだけはある。どこもかしこも苔で覆われてます。


倒れた木は虫や微生物や腐食作用で少しずつ溶けるように森に埋もれていく。
大木がすっかりこうやって消費されるまで、約100年かかるのだといいます。


プリンみたいな古い木の株に根を張ってるダグラスファー。
木を見てると、ときどきゾッとするほどすさまじい生気を感じることがあります。



これは、多分、このあいだ別の森で会ったダグラスりす/チッカリーくんの親戚。


夏は森じゅう、動物たちの食べ物でいっぱいです。黒い実の<ナニカシラン>。


赤い実の<ナニカノベリー>。


森の主、バナナスラッグさん。


1周3マイルのトレイルは、いくつか小さな流れをわたって、クィノルト湖の湖畔に出てぐるっとパーキングに戻ります。


ここのトレイルはほんとに手軽にほとんど靴を汚さずに歩けるので、小さなお子さん連れでもお年寄りでも全然大丈夫。

樹齢何百年というダグラスファーの巨木もあり、レインフォレストの要素が幕の内弁当のようにいろいろ楽しめます。



3分の2くらい歩いたところで道をわたって湖畔に出て、あとは湖畔をパーキングまで戻ります。


晴れていれば対岸にオリンピック国立公園の山々が見えるはずなのですが、こんな天気でまったくなにもみえず。


それでも雨の中、カヤックで湖に出ている人もあった。

もう少し先に行くと、「世界一大きなトウヒ」があります。


シトカ・スプルース(sitka spruce)、またはベイトウヒ。
高さは約58メートル、樹齢は約1000年と書いてありました。

このほか、ここからすぐ近くに、といってもトレイル沿いではないので簡単に見に行くことができませんが「世界最大のダグラスファー(ベイマツ)」があり、湖の北側には「世界最大のレッドシダー(ベイスギ)」もあるそうです。

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