2018/01/19

秩序感と朝の儀式


雨の午後。UディストリクトのSlate Coffeeです。
ここの店では「カプチーノ」とはいわないで、「エスプレッソ&ミルク」と呼ぶ。

エスプレッソ&ミルクも、カプチーノと同様、淹れる人でぜんぜん味が違うですね。

Slate Coffee、いつの間にか、フジベーカリーさんのペストリーを置くようになってましたよ!

ところでこの間、ていってももう何ヶ月も前だけど、美人弁護士すーちゃんと久々に会ってごはんを食べました。すーちゃんのご子息、「たーちゃん」(仮名)はパワー溢れる4歳。
2歳前からエネルギーいっぱいで、会うたびに

「もー聞いてくださいよ〜、うちの子ね…」

ではじまる、そのわんぱくぶりを聞くのがたのしみ。

すーちゃんも、フルタイムでがっつり仕事を終えて家に帰ると職場の何倍も疲れる…とは言いながらもたーちゃんのエネルギーをうまーく発散させて見守ってるのがいいかんじ。

本人はほんとに疲労困憊もいいところなんだろうけど、私に話すときにはもうほぼ、笑い話に昇華されている。

ていうか、すーちゃんはよく考えると決して自分の話を湿っぽく愚痴ったりしないで必ず笑える話にしてから来るな。そこがカッコいいなあ、と前から思ってたんだった。

でこないだ、

「うちの子ね〜、絵本を読み聞かせると、目次のページとかも飛ばさないで最初から全部順番に読まなきゃいけないっていうんですよー、ちょっとおかしいのかしら」

とまた例の調子で、半分本気で悩んでるっぽかったので、笑ってしまった。

だって自分もそうだったのを、その話聞いて思い出したから。

本を読む時、かならず奥付まで心のなかで音読しないといけないと決まっていた時代が、たしかあったのよ、私にも。
ほかにもなんか色々と難しいキマリを作っていた覚えがうっすらある。良く思い出せないけど。

うちの息子はそこまでのこだわりはなかったので、子どもによるんだと思う。

で、今日、日経DUALっていうウェブの共働き夫婦用の情報サイトで(べつにぜんぜん共働きでもないし子育ても終了してるんだけど面白くて時々読んでます。さすがに有料会員じゃないが)、モンテッソーリ教育の第一人者だったという相良敦子さんという方の対談記事を読んで、すっごく感動してしまった。

この記事は去年の6月のもので、相良さんはインタビューのすぐ後に亡くなられたのだそうです。

 相良さんは、2歳児は「魔の2歳」ではなく「宝の2歳」だという。

(ここから引用)

モンテッソーリは「秩序感」という0~3歳の特別な敏感期を、「強烈な恋をするようなエネルギー」って言い表しました。恋をするように命懸けで戦うほどのやりたい大事なことを、大人が無頓着で、場所もどうでもいい、順序はどうでもいい、あなたは遅いから私がやっちゃおうとするから命懸けで反抗するんです。

この時期の一生の最初の段階に生涯を左右するほどの「敏感期」という独特のエネルギーは、秩序感と呼ばれ、基本的にはいつもの順番、いつもの場所であること、いつもの所有物である、そして一人でできるようになることが大事なんです。


(ここまで)


そういう「秩序感」が満たされると、子どもは自信を持ち、落ちついてくるのだと!

これすっごく納得。

世の中ってむちゃくちゃとりとめがないじゃありませんか。

そこに自分なりの秩序を見つけて、自分でコントロールできる範囲を作っていくこと。

子どもってそういう作業をして、自分のまわりの世界と和解してるんだ!

子育てが終了してからやっと分かったよ!遅っ!

それでこの記事を読んで、すーちゃんの話を思い出して速攻LINEで記事のリンクを送っちゃいました。

そしたら「はー、じゃあ宝がどんどん続いていく…」と返信が(笑)。

 実はうちの息子も4歳のときにちょっとだけ、ホノルルでモンテッソーリの幼稚園に通わせてたことがあったんだけど、モンテッソーリ教育についてはなんとなく「自主的にー、面白いと思うことをー、手をつかってやるんだよねー」くらいの認識で(バカすぎる)、まったくちゃんと知りませんでしたし学ぼうともしてなかったな。バカ親ーん。

そして今、よく考えると、わたくし自身が秩序感の構築をしようと自分をしつけてる。

1日が自分のコントロールの及ばない速さで過ぎていくのに驚きながら、いろんなリチュアルがだんだん増えていっています。

私は毎日同じことをする生活がたいへん苦手な性格だと自分では数十年思っていたのだけど、そして確かに今でも苦手なのだけど、フリーで家で仕事をするようになってから、生活にルーチンを作る必要をひしひしと感じて、実行するようになってます。

ていってもたとえば朝起きたらラジオ体操をする、レモン入りの白湯をのむ、布巾に熱湯を通して机の上を拭く、とか、ほんとに簡単な儀式ばっかりなんだけど、それでネジが巻けるのです。

朝起きて、世界が「いつもの順番、いつもの場所であること、いつもの所有物である、そして一人でできる」ものであることは、大人にとってもけっこう大切。

たぶん毎日お勤めに行っている人は自然に実行しているのでそんなことは考えるまででもないのだろうけど、いつもの電車やいつもの朝の同じ時間のオフィスの雑談がないぼっち自営には、これかなり重要。成功しているプロの方には、みんなきっとそういうリチュアルがあるんじゃないかと思う。



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